アジングの注目リグ、キャロライナリグ
昨今ティクト社から発売されている「Mキャロ」の 存在でアジング界隈で注目を集めている アジングのキャロライナリグ。 今回はお手軽に楽しめる海のルアー フィッシング「アジング」の中でも ジグ単に慣れた方におすすめしたい ワンステップ進んだアジ釣りならではのリグ、 「キャロライナリグ」について使い方や仕掛けなど 解説していきたいと思います。
キャロライナリグとは
キャロライナリグは元々バス釣りに 使われていた仕掛けの一つ。 図の様に中通し式のオモリとサルカン、 ワームによって構成される仕掛けで、 重量のあるシンカーで遠投が 可能なのとシンカーとワームが 離れているのでナチュラルな ワームのアクションでバスを誘う 使い方が出来る仕掛けでした。
アジングで見直される新たなキャロライナリグ
さて、そんなバス釣りで愛用されてきた キャロライナリグですが、昨今 アジングや根魚を釣るのに有効だ という事で再度見直され、独自の進化を 遂げて生まれ変わりました。 バス釣りのキャロライナリグとは また違う、アジングに対応して 独自の使い方の仕掛けに進化した キャロライナリグが以下の図になります。
アジングのキャロライナリグの仕掛けの 特徴は何といっても遠投する釣り方が 出来る事。 これまでのジグヘッド単体の仕掛けでは アジの口の大きさの関係から仕掛けを 大きくするのにどうしても限界があり、 遠投するのには無理がありました。 そこで目を付けられたのがキャロライナリグ。 シンカーを新たにジグヘッドに加えて 付けることにより、小さなアジング用の ジグヘッド単体より2倍近くの距離の遠投が 可能になり、釣り方の幅が広がることに なったのです。
アジングのキャロライナリグのメリット
キャロライナリグのメリットは 何と言っても先にも述べた 飛距離の長さ。 飛距離が長ければそれだけ 広い範囲のアジを探ることが できますし、シンカーの重量が 増えるので風にも負けず キャスティングの精度も 安定します。 また、ジグヘッドと飛ばすための シンカーを分けた使い方が出来るので ジグヘッド側のシンカーの重量を 減らすことが可能で、よりアジが 食いついた時に違和感を感じさせない 釣り方が可能になります。 さらに、スライドするシンカーにより バックライトフォールと 呼ばれる独特のフォールをするので ロッドのアクションとフォール時の アクションで2パターンのアピールも 可能。 より効果的にアジにルアーを アピールすることができます。
アジングのキャロライナリグのデメリット
キャロライナリグのデメリットは 糸が絡まりやすいこと。 ジグ単よりも風に強く、飛距離を 出すことはできますがあまりに 風が強いと仕掛けが絡まって しまう恐れがあるので使い方には 注意が必要です。 また、どうしてもルアーより先に シンカーがある関係でアタリが 取りづらくなるのも問題点の一つ。 これはキャロライナリグの 釣り方に慣れてコツを掴めば ある程度解消は出来ます。 最大の欠点は独特な動きをする シンカーのおかげで水中で 仕掛けが絡んでしまう恐れがある事。 このトラブルを避けるために アジングのキャロライナリグは バスのキャロライナリグと違って フックにジグヘッドを使っています。
アジのキャロライナリグと言えば「Mキャロ」
アジングのキャロライナリグの仕掛けとして 今最もメジャーなのが「TICT」から 販売されている「Mキャロ」です。 Mキャロの特徴はバックライトフォール。 これは中通しのスライド式シンカーの 採用によってより沖に向かってシンカーが フォールする機構のこと。 これによりMキャロは沈みながら 沖に向かうので見た目の飛距離より 更に遠方に仕掛けを送り込むことが 出来ます。 またこのシステムはワームに付いた ジグヘッドのシンカーとアングラー側の 両方からMキャロにテンションがかかるのと 浮力が通常のシンカーよりもある為に、 Mキャロは他の仕掛けよりゆっくりと フォールするのでレンジをキープした 釣り方が簡単に出来るなど、優れた特徴を 持っているアジングのキャロライナリグの おすすめシンカーです。
アジングのキャロライナリグ向きロッド
Mキャロ等を使ったキャロライナリグ用の 仕掛けははジグ単用のロ仕掛けとは釣り方が 違うので、全く別の仕様のロッドが必要です。 ジグ単用のアジングロッドは細かい アジのアタリを取るために繊細に 作られているため、より重いオモリを使う キャロライナリグには向きません。 より調子の硬い遠投向きのロッドを 揃えておくことをおすすめします。
キャロライナリグ向きのロッド性能
キャロライナリグ向きのアジングロッドは 以下のスペックの物がおすすめです。 ◆長さ 2mから2.8ｍ ◆対応ウェイト 0.5gから14g ◆ティップ ソリッドティップ 特にソリッドティップは最も重要。 アジのキャロライナリグは、 先も述べましたがアタリの 反応が取りにくく繊細です。 よってより繊細なアタリをも 逃さない為にも、ロッドの先が 柔らかく作れるソリッドティップの タイプのロッドが必要不可欠になります。
おすすめキャロライナリグ向きロッド
Mキャロメーカーが生み出した専用ロッド
「TICT TCR-70S」 Mキャロを開発したTICTから販売されている Mキャロ専用のロッド。 Mキャロを生み出したメーカーが Mキャロ用に生み出したロッドなので 相性は抜群。ピンポイントから ストラクチャー周りまでオールラウンドに こなせるおすすめMキャロ用ロッドです。
リーズナブルなアジングロッド
「ダイワ アジングロッド アジングX 72L-S」 有名釣り具メーカーダイワから出ている リーズナブルな価格が売りの アジング専用ロッドです。 定価1万円程度（217/10/20現在）ながら その性能は上位ランクのロッドと さほど変わらないほど。 手軽に始めれるアジングのキャロライナリグ 入門ロッドとしておすすめです。
アジングのキャロライナリグ向きリール
Mキャロ向けリールはアジングの 定番の2000番台のリールがおすすめ。 アジングのキャロライナリグは じっくり攻めるタイプの釣りなので、 おすすめのギアはローギアから ノーマルギアです。 ただ、手返し良く幅広い範囲を 攻める釣り方をしたいという方には ハイギアのリールも視野に入ります。 あとは実際に釣り具屋でロッドと リールのバランスを見てロッドと バランスの良いリールを選ぶと 良いでしょう。 アジングのキャロライナリグの タックルはロッドにリールを 合わせる気持ちでタックルを 選ぶのがおすすめです。
キャロライナリグの仕掛け
アジングのキャロライナリグの仕掛けは 少し複雑。 まずメインラインにFGノットで30cmから 40cmほどの長さのリーダーを結び、 そこにキャロライナリグ用の スライドシンカー（Mキャロなど）をセットし シンカーの後ろにショック吸収用の浮きゴムと サルカンを結びます。 その先に再び30cmから40cmの長さの 同じ太さのリーダーを結んで その先にジグヘッドを結び、 ワームを取り付ければ完成です。 工程が多くて少し難しいかもしれませんが 順番にやっていけば意外とできてしまうもの なので気負わずにチャレンジしてみてください。
注意点：浮きゴムを忘れないこと
ここで一つ仕掛けの注意点。 キャロライナリグの仕掛けを作る時には 必ずシンカーとサルカンの間に浮きゴムを 仕込むのを忘れないでください。 何故かというとMキャロを始めとした キャロライナリグのシンカーは 中通しのスライド式でアクションや キャストのたびにシンカーがスライドして 動きます。 このスライドの動きのショックを 浮きゴムで吸収してあげないと スライドするたびにサルカンに 結んだラインに負荷がかかり、 ラインの結束が切れて仕掛けが ロストすることに繋がり かねないからです。 また、サルカンにシンカーがスライドする度に コツコツ当たる動きをアタリと勘違いしてしまう こともあるので、しっかりとシンカーと サルカンの間には浮きゴムを挟むようにしましょう。
補足：FGノットとは
FGノットはライン同士を結ぶノットの中で 最もポピュラーで強い結びの一つ。 この使い方さえ覚えておけば様々な釣りで 役に立つので是非マスターしておくべき ノットです。 結び方を解説してる動画を紹介しますので 是非マスターしてみてください。
アジングのキャロライナリグ向けライン
メインラインはPEがおすすめ
実際にどんなラインがアジングの キャロライナリグにおすすめかというと やはりここはPEラインをおすすめ。 アジングのキャロライナリグはアタリが 繊細で取りにくいです。少しでも アタリを逃さない釣り方をする為にも 伸びが少ないPEラインを使う事が 最善です。 ラインの太さは0.3号から0.5号程度。 キャロライナリグのシンカーに 合わせて太さを変えると良いでしょう。
リーダーはフロロカーボンがおすすめ
キャロライナリグでおすすめな リーダーはやはりフロロカーボン。 擦れに非常に強く伸びも少ないので キャロライナリグのリーダーに もってこいのラインです。 太さは2号を基準に仕掛けに 合わせて使うラインの 太さを決めてください。
アジングのキャロライナリグ向けジグヘッド
アジングのキャロライナリグでは バスフィッシングのキャロライナリグと 違い、ノーシンカーワームでは無く、 ジグヘッドを使います。 これは先にも述べましたがアジングの キャロライナリグのスライド式シンカーが ある程度浮力を持ち、独特のバックスライドの 動きをする為。 少しでも水中での糸がらみを防ぐ為、 ノーシンカーでは無く沈みやすい ジグヘッドを使うのです。 とは言っても飛距離はスライドシンカーで 出るので重さは0.2gから0.6g程度の ジグヘッドで十分です。
アジングのキャロライナリグ向けワーム
基本的には単ジグで使われている アジング用の小型ワームであれば 問題ありません。 各メーカー様々なアジング用の ワームを販売しているので 色々と試してみるのがおすすめです。
アジングのキャロライナリグの使い方
アジングのキャロライナリグの使い方で まず覚えておいて欲しいのはアジは 一定のレンジ（水深）に集まる魚だという事です。 そのため、一定のレンジをキープしやすい キャロライナリグはアジの釣り方に ベストマッチ。 長い飛距離と高いレンジキープ力で 広範囲に一定のレンジのアジを探る釣り方が出来ます。 まずは表層から順番に狙うレンジを変えてじっくり アジのいるレンジを探っていきましょう。
基本はシャクりとフリーフォール
キャロライナリグの使い方の基本は シャクりとフリーフォールの合わせ技。 動画の様に2回から3回ロッドを シャクりながらラインを巻き、 その後下ろしてフォールさせます。 アジはこのシャクりのアクションに 反応してルアーに興味を示し、 フォール時に食いつくことがほとんど。 フォール時には神経を集中して アタリが来ないか反応を見ましょう。 3秒ほどアタリの反応が見えなければ 1度空合わせをして反応を見て またシャクりのアクションと フォールを繰り返します。 これがキャロライナリグの基本の 使い方です。
アタリの取りにくい初心者にはカーブフォール
キャロライナリグはシンカーが 前にある為比較的アタリが 取り辛い釣り方です。 なのでアタリが取れないという方に おすすめのアクションが フォール時にロッドを下ろすのではなく、 ロッドを立てた状態でラインの糸ふけを 取って仕掛けを弧を描くように アクションさせながらフォールさせる カーブフォール。 通常のフリーフォールと違い、 常にラインを張った状態で 釣る釣り方なので他のキャロライナリグの 使い方より、大分アタリが取りやすくなります。 ただこの使い方はキャロライナリグの 特徴であるシンカーのバックスライド アクションの効果が減少してしまう欠点も あります。
アジングのコツはレンジ移動
アジ釣りではレンジが重要だとは 先に述べた通りですが、実は アジは頻繁にレンジを移動する 魚でもあります。 着水からカウント5秒のレンジで 釣れていたのに急に釣れなく なった時はアジのレンジが 移動した可能性有。 少しレンジを変えて アクションを開始すると 再びアジがヒットする様になるので アタリが無くなってきたな…。 と感じたらひとまずレンジを 替えてどのレンジに移動したか 探っていきましょう。
キャロライナリグでアジを大量ゲット
キャロライナリグのアジングは ジグ単のアジングに比べ手間が かかり、難易度も高いですが、 それだけの苦労に見合うだけの 釣果をもたらしてくれる仕掛けです。 アジは回遊する魚。狭い範囲を 探るよりもより広範囲に探れた方が 有利なのは明白。 まだジグ単のお手軽アジングしか 試した事が無い方も、この キャロライナリグのアジングを 試してみて、より釣果を伸ばしてみませんか？