武井バーナーのパープルストーブ
けだるい暑さや煩わしい虫のいない、冬キャンプを味わうキャンパーも増えてきている中、必須アイテムのストーブを模索している人も多いのではないでしょうか。中でも武井バーナーのパープルストーブは、検討に値すべき逸品です。製作者の思いの入ったパーツのひとつひとつも、いつしか使う側の心をとらえて離さないものになってくるようです。
パープルストーブとは
パープルストーブは武井バーナーの商品名そのものです。一台で2役をこなせるのは魅力的ですね。冬の寒さをしのぐための暖房器具としての使い方にとどまらず、バーナーですから煮炊きもできるわけです。まさに冬のアウトドアには携ではないでしょうか。
キャンプ用バーナーでもただものではない魅力
ストーブで煮炊きできるのはどのストーブも一緒ではと思うところですが、その熱量が半端ではありません。見た目とてもコンパクトな姿からはイメージできない、その力量はすっばらしいものなのです。テント空間も手早く暖めてくれながら、お湯などもすぐに沸いてしまいます。
専用パーツの五徳でシングルバーナーとして
武井のパープルストーブ専用のパーツで五徳があるので、直にやかんや鍋も置けます。夏だと水1ℓが2分ほど、冬でも5分もかからず湧いてしまうほどパワフルなのです。とにかくコンパクト設計なので、例えば上の画像のようにスノーピークの40㎝脚でロウタイプのIGTテーブルの下に入れ込むこともできてしまうから、網焼きなどもできますよ。
武井という会社
昭和3年、最初は武井バーナーのパープルストーブのイメージとは程遠い、小型船舶のエンジンに用いるトーチランプのメーカーとして創業しています。 ※トーチランプ:切断・溶接のために使う炎の出るバーナー。以前は鉛の水道管の溶接などに使われていました。 時代の流れとともに用途・需要も変化し、その一つが今やメインともいえるキャンプなどのアウトドアで用いる灯油バーナー「武井バーナーのパープルストーブ」なのです。
灯油の魅力にこだわって
アウトドアに使われるバーナー(コンロ)も、昨今はガソリン燃料(ホワイトガソリンなど)やガス式の手軽なものがメインになってきました。そんな中にあって、灯油式のガスバーナーにこだわる武井の会社の考え方には、確かにうなづけるものがありますね。
当社は灯油式バーナーに絶対の自信があります。なんといっても灯油はホワイトガソリンやガスよりも安全性が高く、燃料代も安い、しかも火力が強い。正直な話、いま世に出ている中では、いちばんいいバーナーであると思っています。
武井バーナーはアウトドアな人々のあこがれ
見た目は武骨ながらも、どこかレトロチックなとてもコンパクトなストーブに魅了されているキャンパーは多く、すでに手にして悦に入りながら冬キャンプやアウトドアを楽しんでいる人、いつかは武井バーナー パープルストーブと思っている人は多いようです。
バーナーの音の魅力?!
最初は「ゴォー」といううるさいとさえ感じる炎の音が、いつしか心地いい、どこか落ち着くテント内のお決まりの音になったとき、冬キャンプの達人の境地になっているのではないでしょうか。なんだか音だけでも暖かく感じてしまいそうですよ。
武井バーナー「パープルストーブ」は3シリーズ
灯油タンクの容量によって「101」「301」「501」シリーズがあります。今回は「501」シリーズ中心に使い方を解説していきます。まずは燃料タンクの小さいシリーズからご紹介しましょう。
3-1.武井バーナーの商品紹介
魅力は超軽量さ「BC101」「101Cセット」
上にヒーターを乗せると、屋外でも使えるストーブ「101Cセット」になります。とても小さいのに、後述の「301」シリーズと変わらない火力が実現!たった0.5ℓの灯油でも2時間ほどは燃焼してくれるのです。小さくても力持ちなところが大きな魅力でしょう。
3-2.武井バーナーの商品紹介
手頃さが魅力的な「BR-301」「301Aセット」
持ち運びや燃焼時間など、程よい「301」シリーズ。逆に上のヒーターを外せば、バーナーのみの使用となる「BR-301」になります。どのシリーズにも使われているパーツで、また独特な雰囲気に一役かっているアンティーク調なツヤツヤの真鍮(しんちゅう)でできている燃料タンクは錆にも強いので、アウトドアにも最適です。
燃料タンクのパーツ真鍮(しんちゅう)の魅力
真鍮は亜鉛と胴からできている合金です。塩分の強い海水にも負けないほど耐腐食性に優れていて、傷や変色にも強いものです。アンティークなドアノブにも使われていますが、見た目だけでなく、殺菌作用もあるといわれており機能的でもありますね。そんな両面をもつ魅力的な真鍮をパーツのひとつに加えているところには、ちゃんと意味があるのです。
3-3.武井バーナーの商品紹介
魅力いっぱい人気の「BR-501]「501Aセット」
大は小を兼ねるという以上の魅力をもった「501」シリーズです。重さはあまり変わらないながら燃料タンクは大きくなるので、燃焼時間も「301]の2倍で10時間となります。灯油満タンでほぼ半日はもつので、寒い中のアウトドアの楽しみを損なうことなく、暖をとりながらキャンプや釣り、屋外での作業もじっくりとできる武井のパープルストーブです。実にコンパクトなので、さりげなくそばにいてくれる名わき役ともいえるところが魅力です。
武井のバーナーの使い方3つのポイント
3-1.使い方:灯油をいれる
くれぐれも間違いがないよう、灯油を給油します。画像左にある目盛りは一般的なストーブにありがちな給油量ゲージではなく、「圧力計」といわれるものです。ですから目分量でこぼさないように8~9割ほどで入れましょう。 上に乗っているつるんとしたふたのようなパーツは「ホヤ」といわれるものです。「外ホヤ」「内ホヤ」に分かれていますので、あらかじめ「フレームプレート」といわれるパーツにセットして乗せておきます。
3-2.使い方:灯油を入れたらポンピング
「圧力計」を見ながら、「501」シリーズの場合は1.5㎏位を目安にポンピングしていきます。ちなみに「301」シリーズは40~50回ほどのポンピングをします。最初の加圧は手で押すと労力がかかるので、メーカー標準ではないですが、自転車などの空気入れを使うためのパーツを使うことをおすすめします。アマゾンなどで取り扱っています。灯油タンクに圧力をかけていくので、最後に周囲に灯油の漏れがないかを確認しましょう。
3-3.使い方:バーナー部を温めるプレヒート
予熱器のバルブを左に回すと、灯油と圧縮された空気が混ざって霧状のものが勢いよくでてきます。それにチャッカマンで火をつけます。マッチだと霧の勢いが強いので消えてしまい使えません。予熱時間は通常2~3分で、冬場では3~5分ほどです。予熱中も圧縮された空気は消耗されますので、炎の勢いが落ちているようならさらに圧をかけていきましょう。
武井のパープルストーブに点火
使い方:調整ハンドルを開く
いよいよ点火です。プレヒートといわれる予熱が十分であれば、灯油はきれいに気化していますので黒い取っ手の調整ハンドルを左に回し開くことで点火されます。点火されたら予熱器のハンドルを回して締めましょう。しかし、プレヒートが不十分な場合は、下の画像のように黒いすすけた炎があがり、ストーブの高さを超える炎が上がることがあります。その時は調整ハンドルを閉めて、再度プレヒートをしっかり行いましょう。
使い方:すすけてしまったら
プレヒートが十分でなく点火がうまくいかないことが続いたとき、また寒い時にも灯油の気化が不十分でプレヒート皿といわれるところに灯油がたまってしまい、それに火が入ることがあります。その時はたまった灯油が燃えてなくなるまで待ちましょう。すすけた炎で、ガラス部分のホヤが黒くなりますが、正常に点火した後は、黒いすすも燃え尽きてしまいます。
使い方の手間暇に深い味わい
点火後も時折ストーブの火が弱まるときがあります。そんな時は手で何度かじっくりと加圧してあげましょう。キャンプ中のまったりとした時間の中で、このような一見面倒な工程が実はとても魅了されるところでもあるようです。
武井のパープルストーブの消火
使い方:調整ハンドルを閉じる
パープルストーブの消火は黒い取っ手の調整ハンドルを右に回して止めます。そしてエアー抜きといわれる部分を開いて、今度は空気を抜きます。いろんな部分が熱くなっているので、持ち運びなど取り扱いには注意しましょう。
武井のパープルストーブの注意点
使い方:換気をしよう
武井のパープルストーブに限らず、ストーブなど使う時にはキャンプ中のテントを締め切った状態では酸素不足になりがちです。一酸化炭素中毒にならないようこまめに換気をしましょう。特に就寝時はそのまま寝込まないように、消火しましょう。
使い方:火のもとに注意
武井のパープルストーブに灯油を給油した際、または空気圧をかけた後にも、灯油が漏れていないかきちんとチェックしましょう。特に灯油切れで、再度給油するときも必ず一旦消火します。パープルストーブの手間を堪能しましょう。
使い方:給油タンク部分を温めない
武井のパープルストーブは予熱器がセットされており、容易にプレヒートを行えます。ほかはアルコールやガストーチで別途加熱するタイプもありますが、同じ要領でパープルストーブで行うときにはバーナー部分を温めます。くれぐれも燃料タンクを火で加熱しないようにしましょう。
使い方:予熱器横のつまみを触らない
予熱器の画像を見ると、横にマイナスドライバーで回せるつまみがあります。ここは灯油と空気の混ざり具合を調整するところですが、あらかじめきちんと調整して出荷してあります。不用意に触って閉めてしまうと空気が出なくなり、灯油だけが出てプレヒート皿に灯油がすぐにたまってそのままタンク部分にまでこぼれてしまい、引火の可能性も出てしまいます。
使い方:余計な風よけをしない
屋外で使う際に、風が強い時など風をよけるために四方を囲むようなことをしないようにしましょう。燃料タンクが加熱される可能性があります。そんな時は風上だけを風よけします。もともと屋外仕様で風で消えない完全燃焼タイプと武井もうたっているほどです。
武井のパープルストーブはコンパクトに収納
武井にも専用の収納木箱が別売りでありますが、画像は別に調達したものでピッタリ収まります!一般的なストーブに比べてとにかく軽い・小さいと持ち運びに便利で場所を取らないのは、キャンパーにとって何よりうれしいものですね。寒い時にはどこにでも気軽に持っていきたくなりそうです。
武井のパープルストーブはアウトドアの相棒
キャンプなど屋外の寒さ対策にはもってこいの、武井のパープルストーブには魅力が満載です。「プシュッ、プシュッ」と手で圧をかけながら火の見守りをするとき、何とも言えないまったり感はまさに至福に値することでしょう。そんなアウトドアならではの贅沢な時間を、武井のパープルストーブとともに過ごしませんか。
暖が取れれば快適