シマノ(Shimano) LC-060I [スペーザ ホエール ライト 600] ピュアホワイト SPA-ZA WHALE LIGHT 600
うろこ落とし
骨抜き
有名!だけど知られていない金目鯛に実態に迫る!
1.金目鯛の本当の分類とは?
金目鯛は世界各地の海の水深200~800mに生息する深海魚で、赤緋色の体色と金色の目を持つのが特徴です。 見た目の派手さはマダイなどのタイ科の魚に通じる部分がありますが、実際はタイ科とは縁の遠い「あやかりタイ」と呼ばれる魚の一角に位置します。
2.どんな料理にも使える白身魚
白身でくせがない金目鯛は、刺身や煮魚だけでなく、鍋物、蒸し物、焼き物などあらゆる料理に利用できます。 さらに和食の他にも、ムニエルやブイヤベースといった洋食の素材としても存在感を見せます。
3.干物1枚1,000円の高級魚
金目鯛の漁期は冬で荒天の影響を受けやすく出船が安定しないこと、取り扱う漁師の減少から国産金目鯛は高値で取引されています。 一方、南半球地域産の金目鯛は大量に輸入されているために価格がやや低く、スーパーなどで見かけるものは多くが冷凍の輸入物だといわれています。
4.伊豆下田の名産品
伊豆下田は全国で金目鯛の水揚げ日本一を誇ります。 そのため地元での流通数が多く、手に取りやすい価格で人気のある魚となっています。 金目鯛を使った料理店も多く存在し、観光客の人気を集めています。
5.代替になる金目鯛とは?
一般的に知られる金目鯛のほかに、近縁のナンヨウキンメが存在します。 こちらは価格が比較的安価で代替品として注目されていますが、食味はやや大味と評価されています。
6.釣り対象としての金目鯛
釣り人にとっての金目鯛は鯛より釣りやすく、数釣りができるので人気があります。 釣り対象魚の減る冬でも、釣りが楽しめる存在とあって人気は衰えません。
金目鯛の旬と釣れる時期は?
旬は冬
金目鯛の旬は冬であり、漁期と釣り期も大きく異なることはありません。 それに加えて6月頃の金目鯛も脂が乗っており、こちらも人気があります。 年間を通じて極端に味が落ちる魚ではないので、冷凍の輸入品であっても味は良いとされています。
金目鯛の釣り方・仕掛け
1.電動リール必須の深海釣り
金目鯛の仕掛けは胴突き仕掛け、水深200m以上の深場を狙うだけあって大掛かりなものとなります。 オモリは300号~500号、およそ一キロから二キロの重量に及ぶため竿は1.8m~2.1mの頑丈な専用竿を使用します。 リールは大型で電動式のものにPE 素材のミチイト15号をセットします。
2.エサは青魚の切り身やイカなど
主なエサはサバ、サンマ、イカなどの切り身。 鮮度の良さと誘いをかけた際にヒラヒラと舞うほどの薄さが良いエサの条件です。 仕掛けの針数が15本以上になる場合もあり、エサを持参していくとエサ切れの心配も減ります。
3.誘いは底取りを頻繁に
仕掛けを底まで落とし、1~2m巻き上げてから竿を上下に動かして誘いを入れます。 アンカーを入れて船の位置を固定する釣りではないので、潮の流れに合わせて船が動き、海底も変化していきます。 変化する海底の形状に合わせてオモリを底に着け、巻き上げと誘いの動作を繰り返します。 この一連の動作が誘いとアワセにもなっており、一匹掛かっても二匹、三匹目が追加で食ってくるように誘いを続けます。
鮮度を保ったまま持ち帰るための処理
シマノ(Shimano) LC-060I [スペーザ ホエール ライト 600] ピュアホワイト SPA-ZA WHALE LIGHT 600
クーラーボックスは大型のものを準備しておきたい
氷締めの後で神経締め
一般的に、延髄を切断して血抜きした後に氷の詰まったクーラーボックス等で保存する手段がとられます。 もう一方で、活魚を氷で締めた後に延髄を切断する方法があり、後者の方が長く鮮度保つことができます。 刃を入れる場所は頭部(エラの後ろ)と尻尾の付け根。 頭部は中骨に達するまで深く切り込み、尾部は延髄を切断します。 血抜きを確実に行えば刺身の味わいを長く楽しめます。
良い金目鯛の選び方
1.鮮度の良い商品を見極めよう
金目鯛は釣るだけでなく、スーパーマーケットや魚市場などで手に入れる機会があると思われます。 新鮮な品だけが店頭に並べば良いのですが、時には質の悪い並ぶことがあります。 この項目では、良い魚を買う際の見極め方をご紹介します。
2.目は濁っていないか
魚の鮮度を確かめるためにまず確認する部位は目。 この目が乳白色に濁っていたら鮮度が落ちている証拠です。 金目鯛の場合は目が黄金色で、透き通るように輝くものが鮮度の良いものになります。
3.体表は輝いて見えるか
体表に艶が無く、白っぽくなったものは鮮度が落ちています。 金目鯛の表面の鮮やかな赤緋色が色あせているようならば、購入するべきではないでしょう。
4.鰓は黒くないか、腹は膨張していないか
鰓が黒ずんでいるもの、腹部が膨らんでいて肛門から腸がはみ出ているものは鮮度が落ちています
5.切り身は薄桃色のものを
既に切り身の状態で販売されているものに関しては、その身の色を確認します。 金目鯛の身は薄い桃色をしているものが最も鮮度が良いとされています。
冷凍金目鯛の保存方法
解凍防止に3枚の新聞紙
魚によっては冷凍状態で販売されているものがあります。 一度解凍されてしまうと再度冷凍したとしても、鮮度が保てるのは2週間ほどとなってしまいます。 クーラーボックスなどを持っていない場合は、新聞紙で三重に包めば数時間なら解凍を防止することが出来ます。
金目鯛のさばき方
1-1.金目鯛のさばき方 ~うろこを取り除く~
うろこ落とし
魚をさばくなら専用のうろこ落としも準備しておきたい
金目鯛の特徴の一つとして大きく固いうろこがあり、これを最初に剥がす必要があります。 包丁の腹でうろこを取ろうとせず、専用のうろこ落としを使用しましょう。 包丁を使ってしまうと、刃こぼれを起こしやすくなるためです。
1-2. 金目鯛のさばき方 ~うろこの飛散にはビニール袋で対処~
うろこの飛び散りを防止するためにビニール袋内で処理すると簡単に処分できます。
2-1. 金目鯛のさばき方 ~鰓を外す~
煮付けや姿焼きなど、魚の頭部も一緒に調理する場合には事前に鰓を外します。 鰓の下にある胴体と頭部の繋がる部分を切り、鰓蓋を開けて鰓の形に沿って切り離します。
2-2. 金目鯛のさばき方 ~内臓を取り除く~
鰓を切ったらそのまま腹部まで包丁で切り進めて腹を開きます。 鰓を手で引き抜き、内臓も取ります。 その後は水で腹の中を洗いますが、味が落ちてしまうので一度目以降は魚体に水を触れさせないようにします。
2-3. 金目鯛のさばき方 ~頭を落とす~
頭と身を別々の料理に使う場合は、頭部を切り落とします。 頭部を煮付ける、汁物に使う、塩焼きにするなどの場合は胸ビレの下(すぐ横)から斜めに包丁を入れる「カマ下落とし」で切り落とします。
3-1. 金目鯛のさばき方~二枚卸しと三枚卸し~
最後に身を中骨から切り離す作業に移ります。 開いた腹部から尾まで切り進め、魚の向きを上下に入れ替えた後、尾に刃を入れて背中に沿って切り込みを入れていきます。 切り込みを入れたら腹から中骨に沿って包丁を入れ、骨と身を切り離していきます。 半分の身を切り離し、もう半分の身に中骨がついた状態を二枚卸、骨のついた身をさらに切り離して三枚卸と呼びます。三枚卸しのさばき方は、二枚卸しと同様の手順で行います。 最後に残った腹骨を包丁ですき取ったら完成です。
3-2.金目鯛のさばき方 ~血合い骨を取り除く~
骨抜き
片身をそのまま使う場合は血合い骨を抜けば食べやすく
骨抜きとは、身の中央に横に走る血合い骨を取り除くための道具です。 魚料理を食べやすくするために手元にあると便利です。 血合い骨は血合いに沿って一本づつ取り除いていきます。
4.さばき方を動画でチェック
プロの手によるさばき方の動画です。 鮮やかな手さばきですが、無理に真似しようとせずゆっくりと包丁を進めれば失敗しません。
金目鯛のレシピ紹介1 刺身
1.旬には人気の刺身
中型から大型の金目鯛は身も厚く、刺身に適しています。 旬になると特に脂が乗る人気の一品で、脂の見た目は身の中に細い線状になって現れます。 三枚に卸した状態で旬の時期に水揚げされたかどうか確かめることができます。
2-1.刺身のレシピ ~サクに取る~
サク取りとは背側と腹側の身を切り分けることです。 血合い骨を境に背側と腹側に切り分けて刺身に適した形に整えます。
2-1.刺身のレシピ ~皮を引く~
サクに取った後は尾側の身と皮の間に包丁を入れます。 尾の付け根あたりまで切り進めたら空いた手で皮のみを動かすようにして皮を引きます。
3.刺身のレシピ ~平造り~
平造りとは、厚みのある魚を刺身にするときに適した切り方です。 包丁の峰をやや左に向けて切り込み、右側に送って重ねていきます。 上手く切るコツとして背側の身と腹側の身それぞれの高い方を奥に、低い方を手前に置きます。 また、包丁の長さを生かすために身はまな板手前に寄せておきましょう。
金目鯛のレシピ紹介2 煮付け
1.煮付けの材料(一人前)
・金目鯛の切り身(一切れ~二切れ) ・しょうが1かけ ・しょうゆ大さじ2 ・砂糖大さじ1 ・みりん大さじ2 ・酒大さじ2 ・水100cc その他味の染みやすい野菜など
2.煮付けの下処理
ごく新鮮な身なら必要ありませんが、臭みが気になるようであれば熱湯にくぐらせて臭みを取ります。 尾頭つきで煮る場合は、中骨に達する深さまで×の字に切り込みを入れます。
3.煮付けのコツ
下処理を終えたら魚を煮ていきます。 水としょうゆを除いた調味料を加えてひと煮立ちさせ、煮立ったらしょうゆを大さじ1杯加えて魚を煮ます。 表面が少し固まってきたら生姜を加えて煮汁が半量ほどになるまで煮ます。 半分ほどになったら残りのしょうゆを加えて、煮汁をかけ回しながらさらに煮て完成です。
金目鯛のあらを使ったレシピ
1.魚のあらの知識
残った金目鯛の頭部や中骨も立派な料理になります。 金目鯛の頭、特に目の周りは煮付けるとトロリとした食感でこれも人気があります。
2.金目鯛のあら煮レシピ
材料は金目鯛のあら(2尾分) ・しょうゆ 大さじ4 ・砂糖 大さじ1 ・味醂 大さじ2 ・酒 大さじ2 ・水 ・しょうが 1かけ ・水 ひたひたになる程度 作り方は通常の煮付けと同じですが、あらはアクが出やすいため先に熱湯にくぐらせて水洗いします。 煮ている最中も丁寧にアクを取り、煮詰まってきたら煮汁をかけ回して煮上げます。 しょうゆは3回に分け、鍋の縁から入れると煮汁の温度が下がりにくくなります。
3.あら汁
癖の無い白身魚の金目鯛は汁物、西洋料理のスープなど何にでも利用できます。 下処理はあら煮と同じく熱湯にくぐらせましょう。 あら汁は塩味、しょうゆ味、味噌味など好みの味付けでネギを散らすだけでも十分な美味しさです
金目鯛を食べる際の注意点
妊娠中は気をつけて
厚生労働省の発表では、金目鯛を妊婦が摂食の際に注意すべき魚介類の一つとして挙げています。 一食80gとして週一食までに留めるように気をつけましょう。
まとめ
以上で金目鯛特集を終わります。 国産の金目鯛は少々高価かも知れませんがその価格に見合った美味しさは必ずあります。 また、船釣りに出かければ好漁に恵まれることも。 大漁であったなら身だけでなく、あらに至るまで余すことなく食べきって頂ければ良いと思います。 白身魚で和食・洋食ともに活躍の機会が多いため、ご紹介したレシピ以外にも応用がききます。 旬の時期には金目鯛で食卓を彩ってみるのはいかがでしょうか?
キンメダイ目キンメダイ科に分類される。 スズキ目タイ科のマダイとは異なる。