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「アブラチャン」の特徴と育て方!長く元気に育てるコツとは?

アブラチャンは名前の通り「油」とのつながりがある樹木で、庭木としても用いられます。 株立ちする幹や小さくて可愛らしい花など魅力が多く、育てやすさとお手入れが楽な所も人気のポイントです。そこでアブラチャンの特徴と長く元気に育てるためのコツをご紹介いたします。
2020年8月27日
crowd87
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アブラチャンとは?

アブラチャンとは、クスノキ科クロモジ属の落葉低木で、本州・四国・九州の山間部などに自生しており、公園などの広場にも実は多く見られる樹木です。 アブラチャンは自然な樹形が美しく、枝のしなやかさを感じることができるところが魅力です。 もちろん自宅のシンボルツリーとしても育てることができ、比較的育て方も簡単な植物です。

アブラチャンは自然樹形が美しい品種です。新葉の鮮やかな緑色や、秋の黄葉はなんとも言えない美しさがあります。 北海道から南であれば育てることが可能なアブラチャンは、樹高は3~5メートルほどと管理がしやすく、春に葉が出るのと同時に黄色い小さな花が咲き、10月頃に小さな実がなります。 近縁の樹木には、クロモジ、ダンコウバイ・シロモジなどがあります。

「アブラチャン」という名前の由来とは?

「アブラチャン」は、一度聞いたら忘れられない可愛らしい名前ですが、「アブラ」というだけあって樹木に油分が多く、「チャン」は瀝青(れきせい)を指します。 瀝青とは、道路の舗装などに用いられる化合物のことで、コールタール・石油アスファルト・天然アスファルトなどの種類があります。

アブラチャンは油分を多く含む植物であるため、薪炭として使われた樹木で乾いていない状態でも良く燃えます。 また、実や樹皮を燃料や灯油として利用していたとされています。

アブラチャンの特徴について

アブラチャンはクスノキ科の樹木です。 アブラチャンを知らなかった方にも分かりやすいように特徴をパーツごとにご説明いたしますので、身近に感じることができるはずです。

アブラチャンの幹と枝

アブラチャンの幹は根本から複数の幹が枝分かれをして株立ちます。 幹と枝は茶色と灰色が混じったような色をしています。樹皮はなめらかで、小さい皮目が多いという特徴があります。 また、アブラチャンの枝は粘り強いので杖の原料などになります。実際にアブラチャンの枝を折ると、独特な良い香りがするんですよ。

アブラチャンの葉

アブラチャンの葉は、楕円形ですが先端がとがっているのが特徴で、葉も触ると油を少し含んだような感触です。   また、表は緑色、裏は灰白色というように色が違います。

アブラチャンの葉は秋には鮮やかに黄葉して、ひと目で季節感を感じるような姿を見ることができます。 また、その後は枯れ葉が全て落ちるという訳ではなく、枝に残ったままの葉が多く見られます。


アブラチャンの花

アブラチャンの花は「雌雄異花(しゆういか)」といって、性別が違うという特徴があります。 開花期は3~4月になります。 ■雌花 黄緑色の花を散形状につけます。

■雄花 雄花序には3~5つの花が集まって咲きます。 薄黄色で、子房は退化してほとんどありません。 花がつく庭木は季節感を観賞することができます。樹木に咲くお花は華やか過ぎず、小さくて可愛らしい花に魅力を感じるという方は多いです。

アブラチャンの実

花が咲き終わった後に油分の多い球果(実)が見られます。 実のサイズは1.5㎝ほどで10月を過ぎた頃に熟して裂けます。 つきたての実は黄緑褐色で、中には固い種子が1つ入っています。

熟して果実が落ちた後は、中から茶色の種子が出てきます。 種子のサイズは1.2㎝ほどあり、実の大きさからすると種が結構大きいですよね。 種子から育てたい場合は、乾燥する前に植えておくと良いです。

庭木としてのアブラチャン

アブラチャンは本州から九州までの湿気のある山間で自生する樹木ではありますが、株立ちで背丈も程良いサイズであるため、今では庭に植える樹木としても用いられるようになりました。 また、病害虫の心配が特にないことから、お手入れや育て方が簡単で病害虫の心配がない植物を求める方にも人気があります。

アブラチャンは通販でも購入が可能です!

樹木を購入する時にはホームセンターや植木市を想像する方は多いと思いますが、通販でも植物を購入することができます。アブラチャンの苗木をご紹介していきます。


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苗を購入したという方は、次のステップでご説明する植え付けの時期と場所に気を付けながら植え込んでいきましょう。

アブラチャンの育て方のポイント

アブラチャンは丈夫で育てやすい樹木として知られています。 しかし、実際にお庭に植えるとなると上手に育てることができるか気になるという方のために、植え付けから基本の育て方、日頃のお手入れとたまに行うお手入れをご紹介していきます。

最後まで目を通していただけると、特別難しい育て方や管理の必要がないことが分かりますので、自分にも育てることができそうだと思えるはずです。

【ポイント1】アブラチャンの植え付けについて

アブラチャンの植え付けに適した時期は、「落葉期」である2月から3月です。 アブラチャンは土壌はそれほど選ばないものの、植え付ける場所は半日陰の場所を選びましょう。 アブラチャンはもともと山間部に自生している植物ですので、乾燥している場所よりもやや湿りけのある土壌を好みます。

気を付けたいポイントは、アブラチャンの特徴である株立ちです。幹の1本1本はそこまで太くないものの幹が複数立ち上がりますので、植え付ける際はある程度広めのスペースを確保するようにしてください。 また、アブラチャンは生命力が強くて芽吹きやすいので種からも育てることが可能です。 ただし、種子から生育する場合は雄雌の性別がハッキリ分からないということになります。

【ポイント2】アブラチャンの日当たりについて

アブラチャンは半日陰の場所を好みます。 もともと山間部に自生している植物を想像してみると分かりやすいのですが、少しだけじめじめしたところというイメージです。 もちろん日光も好みますのでお庭で表すと1日のうちに数時間だけ日が当たるような半日陰の場所が適しています。

【ポイント3】アブラチャンの水やりについて

植物の育て方で気になるのは水やりですが、地植えをしている場合は特に水やりについて考える必要はありません。 特に植え付ける時に半日陰や少々湿気のある場所を選んだという場合は、土の中に含まれる水分がありますので、毎回の水やりはしなくても良いです。


【ポイント4】アブラチャンの肥料について

アブラチャンは肥料を与えなかったという理由で枯れることはありません。 ただし、「寒肥」としてアブラチャンの根元に堆肥や腐葉土を与えるのは効果があります。

【ポイント5】アブラチャンの剪定について

アブラチャンは樹形が乱れることがあまりない樹木です。 そのため、剪定をあまり必要としないというだけでも他の樹木と比べて手入れが簡単と言えます。 しかし生長はしていきますので、5年ほど経った頃に、枝数が込み入ってきたと感じた場合は古枝を除くようにしましょう。 剪定に適した時期は、2月もしくは6~7月です。その時もアブラチャンの自然な樹形を生かしながら、枯れ枝を取り除く程度にとどめてください。

アブラチャンは植物ならではの自然な枝の動きの美しさから切り花としても人気があります。 剪定をした際にはぜひ花瓶に飾ってみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。 アブラチャンの特徴と基本的な育て方についてご説明してきましたが、元気に長く育てるコツは植え付ける時期や場所をきちんと選ぶという程度です。 あとは一般的な植物と同じように育てるだけで、過度な剪定は避けた方が良いという点を考えてもアブラチャンの管理は比較的楽であるといえます。

お庭に樹木を植えてみたいけれど、花や実がなる過程も楽しみたいという方にアブラチャンはおススメです。 病害虫の心配もほとんどなく、自然な樹形の美しさが魅力のアブラチャンをぜひチェックしてみてください。