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紀州釣り(ウキダンゴ釣り)入門ガイド!知っておきたい14のコト!

チヌの釣り方には、落とし込み釣り、フカセ釣り、最近ではルアーで狙うことも多いですが、 この記事では紀州(今の和歌山県)発祥のチヌのウキ釣りで、ダンゴで狙う紀州釣り(ウキダンゴ釣り)について、知っておくべきことをまとめています。
2020年8月27日
hiky86
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ダンゴ投げで使う杓

マルキュー(MARUKYU) 波止ダンゴチヌ

その1:紀州釣り(ウキダンゴ釣り)とは?

紀州釣りと聞くと、知らなければどんな釣りかイメージがつかないと思いますが、一言でいってしまえばオキアミなどのエサをダンゴで包んで釣るウキ釣りです。(ヘラブナ釣りとかがイメージに近いです) 紀州(今の和歌山県)発祥のチヌの釣り方である紀州釣りは、関西での呼ばれ方で、九州ではダゴチン釣り、瀬戸内ではバクダン釣り、関東ではダンゴ釣りと呼ばれたりするため、釣り具やで聞いても「?」となることもあると思いますが、ダンゴでエサ取りをかわしながら、付けエサとマキエを同調させ、濁りでチヌの警戒心を解くことを考えながら、じっとウキの反応を待ち、反応が出てからの興奮は誰しもがやみつきになるはずです!

その2:紀州釣り(ウキダンゴ釣り)の基本的なやり方

基本は3つの動作の繰り返し

オキアミなどのサシエサを針につけて、ダンゴで包んで投入。チヌを寄せつつアタリを待つという基本的には以下の手順の繰り返しです。 1.サシエサをダンゴで包む 2.ダンゴをポイントへ投入 3.アタリを待つ この繰り返しの中で、タナの調整、オモリの号数の調整、ダンゴの硬さの調整、サシエサの変更など状況に応じてその日、その場所でアタリが出やすいヒットパターンを探っていくのが紀州釣りの基本となります。

やりやすい場所からはじめましょう

海水を使ってダンゴを作ったり、そのダンゴの材料もそれなりに重かったりするので、慣れないうちは足場の安全な堤防で釣りをすることをおすすめします。

その3:紀州釣り(ウキダンゴ釣り)における「サシエサとダンゴ」

ダンゴで寄せてサシエサで食わせる

サシエサをダンゴで包むのは、エサ取りからエサを守るのと、エサ取りを寄せ、ダンゴをつつかせることで、ダンゴの煙幕や集魚成分が拡散してチヌを刺激し、喰いのスイッチを入れるという役割があります。 基本的に底のほうにいるチヌにサシエを届けるために、ダンゴの硬さを調節するだけでなく、エサ取りがつついてからいい感じにダンゴが崩れて煙幕を出しながらサシエが底に到着することをイメージしてください。

サシエサの種類

ウキダンゴ釣りでよく使うサシエは、オキアミ、ボケ、サナギ、コーンなどです。 まずオキアミでスタートしエサ取りなどの状況を見てボケ、サナギ、コーンにローテーションしていきます。 エサ取りが特に多いときはネリエも有効です。 自分は幼いころにヘラブナ釣りをしていたのですが、ダンゴの硬さを調節してチヌにうまく食わせることを考えるあたりは、ヘラブナ釣りのダンゴの調節とよく似ているなぁと思っていました。 チヌのウキダンゴ釣り初心者の方でも、同じ感覚活きると思います。

その4:紀州釣り(ウキダンゴ釣り)における「ウキ」

紀州釣りに使われるウキは堤防では棒ウキが多く使われ、ウキ自身にオモリが埋め込まれている「自立タイプ」とハリスや道糸にオモリを付けてウキの立ち加減を調整するタイプがあります。 寝ウキでの釣り方解説を見たことがありますが、ダンゴが割れてウキが浮いて倒れる使い方は正確な使い方ではありません。 フカセ釣りに使われる円錐ウキもあり、大きさはポイントが遠距離なほど大きなウキ、近いほど小型のウキを使います。

その5:「ウキとダンゴ」の関係

基本は棒ウキの4分の3


基本的にダンゴが海底に着く時にウキは先端のメモリ部分が4分の3水面下に入るタナ取りをします。ダンゴが割れて来ると徐々にウキのトップが浮いてきてサシエサがダンゴから抜けるとメモリ半分が水面に浮くようにします。 ダンゴ釣りではトップのメモリが海底のエサやダンゴの状態、チヌのアタリの情報源です。

ウキから読み取りやすいように調節する

ウキの様子からすべてを読み取るので、チヌが寄ってきているのか、アタリなのか、アワセていいのかまだなのか、ウキとダンゴの調節が釣りの多くを左右します。 その日の釣りはじめでは、ウキとダンゴの状態を理解しながらタナを調節することにまずは注力しましょう。 チヌのアタリはウキやタナ調節が終わった後からです。

その6:紀州釣り(ウキダンゴ釣り)「ダンゴ」の作り方

海水の次にダンゴ材を入れること!

紀州釣りのダンゴ材に海水を少しずつ加えながら混ぜ合わせていく作り方をされる人がいますが、おすすめは海水の次にダンゴ材をいれてからよく混ぜ合わせることです。後から水分量を調節して足したりします。 試してみるとわかるのですが、最初に海水をいれておくことで、ボックスの淵のほうで変にダマにならずに効率的にダンゴを作ることができるのでとてもおすすめです。 ダンゴの水分量を確認しながら試しに何個が握ってポイントにダンゴを投げておきましょう。 竿の準備している間も魚を寄せる時間と思って効率的に使いましょう!

1時間に1kg消費するのが目安

ダンゴの消費目安は、1時間あたり約1kgくらいです。その日の釣りをする時間に応じて調節してください。 結構な量になるので、1から自作する人もいるようですが、配合する材料をそれぞれ個別に調達するのは手間なので、入門編の最初のうちは市販のダンゴ餌を使用するのが楽でおすすめです。

その7:ダンゴの海への投入

投げこむ場所を決めておく

まずはオキアミをハリに刺し、ダンゴを割れないくらいにしっかり握って投入します。 ウキダンゴ釣りのダンゴは、投げやすいように小さめのダンゴで大丈夫です。 初めての場合は、まずは自分が投げられる範囲がどこまでなのかをしっかり把握しましょう。 自分が投げられる範囲の中で、これからダンゴを投げ続けるスペースを決めて、そこにずっとダンゴを投げ続けます。 遠くの島などの地形を目標に、投げる方向を覚えておき、いつも同じ一定方向へ投げます。 最初は難しいかもしれないですが、徐々に距離感、方向感がつかめてくるはずです。

ダンゴ投げで使う杓

出典:Amazon
出典:Amazon
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投げ方

ウキダンゴ釣りでの仕掛けの投げ方は、上から投げる、下から投げる、杓を使って投げるの3つがあります。 自分は、上から投げるとダンゴが崩れやすいので、下から投げています。 初心者のうちは、杓を使って投げるのが楽に距離を飛ばせてコントロールもしやすくおすすめです。

その8:紀州釣り(ウキダンゴ釣り)における「ウキとオモリ」

ウキとオモリの合わせ方

ウキの浮力はハリスに付けられるオモリの重さで合わせます。 例えば刺し餌を5m沈めるには3Bぐらいが最適ですが、その時は3Bのオモリと3Bのウキをセットで使います。 紀州釣りではないですが、水面下で魚が釣れるような場合は、ウキは0号にオモリなしという使い方も対象魚によってはあります。 ウキとオモリは同じ重さ、浮力で合わせるということだけ覚えておきましょう。

重さの見方

ちなみに、1号のウキに適合する1号のオモリは3.75グラムとなります。 ガン玉の重量は下記の通りです。 6B=2.65グラム 5B=1.85グラム 4B=1.2グラム 3B=0.95グラム 2B=0.75グラム B=0.55グラム 1号0.4グラム 2号=0.31グラム 3号=0.25グラム 4号=0.2グラム 5号=0.16グラム 6号=0.12グラム 7号=0.09グラム となります。全部覚えるのは大変なので、ガン玉で調整する場合は、使うウキに対してどのガン玉が何個必要なのか家で準備しておくことをおすすめします。


その8:紀州釣り(ウキダンゴ釣り)における「ウキとラインメンディング」

ラインコントロールで釣果に差が出る

ラインメンディングとは、一言でいえば糸の管理(メンテ)です。 タナとりのところで詳述しますが、ラインが引っ張られると、サシエサが引っ張られて海底から浮いてしまいます。 潮の流れや風の強さによって意図せずラインが引っ張られることはよく起きることなので、こまめに操作してアタリを逃さないようにしましょう。

ラインメンディングのポイント

以下の点を注意しながらウキを眺めるようにしましょう。 ・風向きに合わせて竿とラインの位置を変える  →風上に竿先を向けることで、糸ふけを出にくくすることができます。 ・仕掛けを流しながら少しずつラインを送る  →流されたままにするとサシエサが浮き上がってしまいます。流された分だけラインも送ってあげましょう。 他にも注意点はありますが、まずはこの基本を守れれば十分です。

その9:紀州釣り(ウキダンゴ釣り)におけるタナとり

チヌは底にいる

まれにエサが落ちる途中で釣れてしまうこともありますが、チヌは基本底付近にいることが前提です。 ダンゴを投入した後に、しっかり底に届くようにタナとりは慎重に行います。 タナトリは、ウキが沈んでいる状態から、足していく(ハリからウキ止めまでの距離を長くしていく)方が底が取れているのか把握しやすくておすすめです。 ウキがかすかに海中に沈む程度であれば、水深とウキ下が同じ状態と判断します。

なぜタナとりが重要か

水深とウキ下が同じ状態ではサシエサを仕掛けが引っ張るので、ダンゴが割れた瞬間に浮き上がってしまいます。 浮き上がってしまえば、チヌより先にエサ取りに食われてしまい、肝心のチヌのアタリを逃してしまいます。 なので、水深とウキ下が同じ状態を作った後に、半ヒロ~1ヒロほどウキ下をプラスしてタナをとります。 仕掛けがウキをひっぱらないように、ウキが沈まないように、アタリの時にウキが沈むように調整していきます。 最適なタナになると、ダンゴが割れても、ウキが浮き上がらず、チヌがいる場所にサシエサをしっかり持っていくことができ、アタリをとることができるわけです。

最初はオモリから

とはいってもダンゴ釣りをはじめたばかりのころはダンゴがいつわれるなどわからず「ウキがかすかに海中に沈む」というタナをとらえずらいと思います。 なので、最初にタナとりをするときは、ダンゴを投入するポイントに針にオモリをつけて投入し、水深を測定しながらタナをとっていきます。 このやり方をするときは、ウキに表示されている浮力より重いオモリで実行してください。 海中に投入して、ウキが沈んでしまった時は、ウキ下が浅すぎるので、ウキ止め糸を上にずらしてウキが沈まなくなるまでウキ下を深くするといった具合にタナを調整していきます。 ウキが浮いたままの状態の時は、ウキ下が深すぎるので、ウキ止め糸を下にずらしてウキ下を浅くします。 こうして「ウキがかすかに海中に沈む」状態が作れたらウキ下を足してダンゴをつけたらいよいよチヌのアタリを待つことになります。

その10:紀州釣り(ウキダンゴ釣り)がやりやすいポイント

足場のいい堤防がおススメ

ウキダンゴ釣りをやるには、足場のよい堤防がおすすめです。 また、チヌは汽水を好むことから近くに川が流れているような場所はチヌの個体数も多くてよいかもしれません。 また砂地が広がるような地形が近い堤防がよりよいという話もあります。 海底に岩礁などがないので、タナが一定になり、特に初心者のうちはタナの変化に追従するのは難しいはずですし、砂地であればやっかいな根掛かりもないのでやりやすいというのが理由なのだと思います。 堤防で釣る利点としては、ポイントも比較的近いのであまり投げなくてもすみます。 ポイントが遠いと、同じ場所にダンゴを投げ続けるこの釣りでは不利な状況なので、 慣れるまでは堤防で基本にしっかり慣れるのがいいですね。

堤防の中でのポイント選び

堤防といっても長くて広いですよね。堤防のどこで竿を出すのか悩んでしまうところです。 フカセ釣りなら潮通しのいいところ、先端部などに陣取るのが普通ですが、ウキダンゴ釣りの場合は避けるようにします。 理由は潮の流れが速い場所だと、着底するまでにダンゴが流されてしまってポイントがズレたり、潮に押されたラインがサシエサを引っ張ってしまい、海底から浮き上がってしまいアタリを逃すことにつながってしまうからです。 なので堤防の中で、比較的潮の緩やかな場所を選ぶのが基本です。 堤防なら先端よりも、少し中に入った場所を意識することがよいと思います。

その11:紀州釣りの竿

トラブルの少ない道具を選ぼう


初心者のうちは、ライン絡みなどのトラブルが少ないインナーガイドタイプの竿がおすすめです。 ガイドには2通りあって、一般的なのは、アウトガイドと呼ばれる、竿の外にラインを通すガイドがついているものです。インナーガイドは、竿の中をラインを通すことができるタイプの竿です。 軽くて操作性のよい06号がおすすめで、曲がりを楽しみながら大型がかかった場合でも十分渡り合うことができます。

釣り具屋でちゃんと聞こう

釣り具屋にいくと、いろいろあってわからないと思います。グレ竿など見た目はよく似ているし使えなくないのですが、竿ごとに対象魚があるのは、アタリがあり、釣れた後の魚とのやり取りを考えてやはりちゃんと作られてたりします。 チヌのように強い引きの魚は、竿が硬すぎると、アタリをはじいたり、針が外れたり、針が折れたりするなど、いろいろ試さないとわからないことを実は竿が招いていたりします。 釣り具屋では対象魚をちゃんと伝えてやりたいことと予算にあったものを選ばせてもらいましょう!

その12:紀州釣りのリール

4.5~5.3m前後の竿にスピニングの2500~C3000番が一般的でバランス的に扱いやすいです。 リールの番手は、メーカーによって大きさが異なってりもするので、Amazonなどで買うのではなく、釣り具やに行って竿との組み合わせを考えながら決めることをおすすめします。 安い買い物ではないので,後悔しないようにしましょう!

その13:おすすめのウキ

ウキは重さと長さに注意

ウキと言ってもいろいろなものが売られています。 個人的には棒ウキが好きなのですが、好みもあると思うので、避けたほうが良いと思うウキのポイントをお伝えします。 フカセ釣り用として売られているウキに多いですがウキ自体が重いもの(7gを超えてくると重いと思います)は避けたほうがいいです。 紀州釣りはダンゴの重さで仕掛けを飛ばすので、ウキ自体が重すぎると抵抗になって投げにくいばかりか、ダンゴが空中分解する原因になってしまいます。

バランスが大事

棒ウキが好きと書きましたが、50cmを超えてくるウキはさすがに使いづらいです。 長すぎるとやはりダンゴが飛ばせません。 また、浮力B以下のものも使いません。 高感度=浮力が小さいとなっていることが多いです。 結局ウキごと沈んでしまって、ストレスでした。 長すぎず、重すぎず、ちゃんと浮くウキを選ぶことをおすすめします。

その14:おすすめのダンゴ

マルキュー(MARUKYU) 波止ダンゴチヌ

出典:Amazon

ダンゴを自作する人も多くいて、ヌカ、細びきさなぎ、配合剤、押し麦、砂、アミエビ、海水などを混ぜてダンゴ作らていて、何を混ぜるとよく釣れるとか考えるのも楽しいそうですが、私の場合は、何よりも手間とコストがかかるのがストレスになってしまいました。 なので、海水を混ぜるだけでダンゴが作れるマルキューの商品をここではおすすめさせていただきます。 やはり堤防についたら早く釣りを始めたいですよね。

最後に. 紀州釣り(ウキダンゴ釣り)の楽しみ方

いかがでしたでしょうか。ごく身近な堤防でも楽しむことができる紀州釣り(ウキダンゴ釣り)を紹介させていただきました。 ウキの反応からアタリをあわせる時の興奮は体験するとやみつきになります。 また、チヌの強烈な引きが加わってやってみるとアドレナリンがとまらない釣りです。 ウキの動きから海中の状態が想像つくようになると、あらゆる釣りに応用できますので、ぜひ一度お試しください。