まず「怪魚」とは？
規格外な化物サイズの魚を「怪魚」と呼ぶそうです。 その大きさは、優に１ｍを超えます。 ＮＨＫやフジテレビなど、テレビ番組のドキュメンタリーで放映され、 世の中に浸透してきたワードです。
こちらがその怪魚の画像･･･。 ３人で抱えてこのサイズです･･･。 まさに怪魚！
こんな怪魚が日本にも
「日本三大怪魚」 いつから釣り人にそう言われるようになったかは、分かりませんが こう呼ばれる魚たちがいます。
アカメ
日本の固有種
１匹目はスズキ目アカメ科アカメ属アカメ 通称「アカメ」です。 このアカメは、日本固有種で日本以外には生息していません。 西日本の太平洋側のみ分布しているようで、釣れる場所は限られています。 宮崎県では２００６年に指定希少野生動植物として指定されたため、 採捕等が禁止されました。 現在では、アカメを狙う際、主に「高知県」がフィールドとして認知されています。
画像は水族館で撮影されたものです。 「アカメ」と呼ばれる所以は、その名の通り 暗い場所で目が光るところからきています。 大きな個体は１ｍ４０ｃｍ近くになることも･･･。 環境省レッドリストで絶滅危惧ⅠＢ類（ＥＮ）に指定され 近い将来における絶滅の危険性が高いとされており、 各地で保護活動が行われています。
保護活動の一貫として釣り上げたアカメにタグを埋め、 生態を観察出来るようにしているそうです。 釣り上げたアカメに実際にタグを埋めているシーン が上記の動画にありました。 そのシーンは、１５：００くらいからです。
イトウ
巨大なトラウト
２匹目はサケ目サケ科イトウ属イトウ 通称「イトウ」です。 国内では北海道の一部の河川などで分布しているそうですが、 この怪魚もまたアカメ同様、 絶滅危惧ⅠＢ類（ＥＮ）に指定されています。
１.５ｍを超える大物の記録もいくつかあり、 ２.１mのイトウが捕獲された記録も残っているそうです。 養殖が行われている怪魚でもあり河川や管理釣り場にも放流されているそうです。 イトウを放流している管理釣り場は、結構あるそうなので もしかしたら身近に釣れるかもしれません。 野生で育ったイトウを釣るのは、とても難しいことですが 管理釣り場で怪魚を味わえるので、怪魚初心者にはうってつけの 魚とも言えそうです。 ↓全国の管理釣り場を調べる際には、こちらが便利です↓
放流されたのか野生かは分かりませんが 管理釣り場ではなく、北海道の河川で釣っているイトウの動画がありました。 ロマンが溢れます･･･｡
ビワコオオナマズ
日本固有種で琵琶湖にのみ生息
３匹目はナマズ目ナマズ科ナマズ属ビワコオオナマズ 通称「ビワコオオナマズ」です。 琵琶湖と琵琶湖流出河川の淀川水系にのみ分布しています。 アカメ同様、日本固有種の怪魚です。 こちらは絶滅危惧種には指定されていません。
琵琶湖と言えばブラックバスが有名ですが、そのブラックバスさえも 捕食してしまうそうです。 ビワコオオナマズは、個体数が少ない上に 広大な琵琶湖に生息しているため、ポイントを絞ることもとても難しいそうです。
古い動画なので、画質が乱れている部分もありますが、 釣り上げている動画がありました。 バス釣りをしていて偶然かかったようですが、 このサイズが釣れたらと思うとワクワクします。
怪魚ハンターを名乗る男たち
日本にいる有名な怪魚を３匹紹介しましたが 世界には化物のような怪魚がたくさん生息しています。 そんな怪魚を狙う男たちは、いつの日か「怪魚ハンター」 と呼ばれるようになりました。 怪魚ハンターといえばこの人！という日本人を紹介します。
武石憲貴（たけいしのりたか）
怪魚ハンターが行く！で一躍有名に
１人目は、ＮＨＫドキュメンタリー「怪魚ハンターが行く！」 でも有名な「武石憲貴」さんです。 怪魚ハンターが行く！の番組以外にも 世界４０ヶ国を個人で周り、様々な怪魚をハントしています。 武石憲貴さんは生活のすべてを怪魚にささげているそうで、 職業は（自称）怪魚ハンターとして、活動されています。
武石憲貴さんが「スポットテール」という 怪魚を釣っている画像です。 ↓武石憲貴さんのブログがこちらです↓
どの画像を見ても化物サイズばかりです。
小塚拓矢（こづかたくや）
怪魚を愛するハンター
２人目は、２０１７年９月４日に放送された「世界まる見え！テレビ特捜部」 に怪魚ハンターとして出演されていた「小塚拓矢」さんです。 師匠は、先に紹介させて頂いた「武石憲貴」さんとのこと！ 最初に３人の男性が怪魚を抱えている画像がありますが 左が小塚さんです。
画像で抱えている怪魚は熱帯魚でもポピュラーな「ピラルク」です。 ホームセンターやペットショップの水槽で、よく見かけますが こんなに巨大になると恐怖さえ感じてしまいます。
小塚さんは、怪魚好きもあってご自身で 怪魚用釣具を販売する会社を起業されています。 ↓小塚さんのショップはこちらから↓
他にも、「釣り雑誌でライター活動」「地元ＴＶ局のディレクター」 などなど、活動が幅広いです。
怪魚ハンターとして
小塚さんが釣り上げた怪魚の数々を 動画にまとめてくださった方がいましたので、ご紹介します。
この動画では、小塚さんが怪魚を釣る際にどのような 心で接しているかを語っておられます。 怪魚への愛を感じられる内容となってます。 感動しました･･･！
本を出版
小塚さんは、怪魚の本「怪魚大全」を出版されています。 こんな大きな怪魚を釣ってみたいものです。
怪魚ハンターは職業として成り立つ？
釣りの職業というと「バスフィッシング・プロフェッショナル」で 俗にいう「バスプロ」と呼ばれ、生業としている方たちがいます。 有名な方々は、主にバス釣り大会の賞金、スポンサーからの 契約料などで生計を立てていますが、「怪魚ハンター」は そういった収入がないので、職業として確立されているわけではありません。 小塚さんは、先に紹介させて頂いた地元局のＴＶディレクター業や ご自身の会社運営などがありますので、 収入源があり、世界を飛び回る怪魚ハンターとして 活動は出来ると思うのですが･･･。 怪魚ハンターが行く！の武石さんは 職業が自称、怪魚ハンターです。 あくまでも「自称」なのです｡ 収入があるような職業ではありません。 収入はどこから？生計は立てられるのでしょうか･･･？
武石憲貴さんの収入源
怪魚ハンターが行く！などの出演料？
武石憲貴さんは、怪魚ハンターとして世界中を旅しているので 日本にいる時間も短いそうです。 怪魚ハンターが行く！はシリーズ化はされているものの、 毎週放映されるような番組ではありませんし、 その出演料だけでは個人で海外を飛び回ることは難しいと感じました。
短期バイト
調べてみたところ、ＴＶの出演料の他に短期集中型のバイトなどをし、 そのほとんどを旅費に当てているようです。 怪魚へのこだわり恐るべしです。
怪魚釣行記の本の出版
武石さんも小塚さん同様に、自身で釣り上げた怪魚を納めた一冊 を出版されていました。 この本の印税もまた、次なる怪魚を釣るための旅費に当てているようです。 タックル片手に世界を旅しながら、好きな釣りをして、本を出版しまた釣りへ･･･。 並大抵の覚悟では、とても出来るものではありません･･･。
怪魚を釣り上げるタックル
怪魚ロッド
小塚さんの経営する釣具会社「Monster BASE」 では、強靭な怪魚たちと戦えるように、 そして怪魚たちの住処に近づきやすいようにコンパクトに 設計されています。
普段釣りをしない方からすると、すごく高級品に見えると思いますが、 物によっては、１０万を越すロッドなどもありますので、 使われている素材や、携帯のしやすさ等を見るとまだ安価です。 入門用として最初の１本なると、かなりの高級品になりますが、 怪魚を狙うハンターたちにとっては、お手頃な価格と言えるでしょう。 また、インターネットで「怪魚ロッド」や「怪魚タックル」と検索すると かなり安価な価格帯の商品もヒットしますが 耐久性を見ると、不安も残ります。 怪魚ハントを始めたい人は、詳しい人に相談するか 怪魚ロッド、タックルを扱う釣具店の方に聴いてみるのが良いと思います。
まとめ
怪魚ハンターの実績、本による功績や、魅力ある動画をまとめましたが いかがだったでしょうか？ 大物を釣る、というのは釣り人の大きな目標の１つとは思いますが その大物では満足出来なくなった人々の辿り着く先が「怪魚」と感じました。 怪魚ハンターは釣り人の憧れであり、現実的に夢を掴むチャンスを見せてくれる エンターテイナーなのかもしれません。