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クリスマスローズの育て方ガイド!知っておきたい10のポイント!

冬、花が少ない時期に咲いてくれるクリスマスローズ。種類も豊富で、色や形も様々な品種があります。そしてなんといっても毎年咲いてくれて育て方も簡単!そんなクリスマスローズに挑戦してみませんか?そこで今回は、クリスマスローズの育て方のポイントをご紹介いたします。
2020年8月27日
しまうま花屋
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クリスマスローズってどんなお花?

なぜこんなに人気?大人気のクリスマスローズ

春になるとお花屋さんの店頭で必ずと言っていいほど見かけるクリスマスローズ。 でも結構お値段もするし、手が出にくい…と思っている方、いませんか? クリスマスローズは実は育てやすくて丈夫で、初心者にも向いている植物なんです!しっかりしていてかわいらしくどこか高級感のあるお花が毎年咲いてくれるので、大人気なんですね。また、お花の少ない冬に咲いてくれるので、お庭を華やかにしてくれる優れもの。花と言われる部分が散らないでそのままドライフラワーのようになっていくのも人気のひとつです。そのうえ種類が多くどれもかわいいのでどんどんコレクションしたくなってしまう魅力を持っています。 そこで今回は、クリスマスローズについて詳しく見ていきながら、その育て方のポイントをご紹介いたします。

クリスマスローズとは

ではクリスマスローズの基本情報を見てみましょう。 【学名】 Helleborus 【科・属】 キンポウゲ科ヘレボルス属 【分類】 常緑多年草 【原産地】 東欧、西アジア 【開花期】 1〜3月 【日当たり】 半日陰 【耐暑性・耐寒性】 暑さにやや弱く、寒さに強い クリスマスローズは、学名ではヘレボルスと言います。 実はわたしたちは一般的に使っている『クリスマスローズ』という名称はイギリスのヘレボルスの原種『ニゲル』という一種につけられた名前ですが、日本ではヘレボルス属全般のことを指す意味で使われています。そして、日本でよく目にするクリスマスローズは春に開花する『オリエンタリス』を元にした園芸品種。クリスマスローズといえば初春に咲くお花の印象が強いと思いますが、なぜ「クリスマス」とつくかというとその『ニゲル』が12月末にお花が咲くからなのです。 クリスマスローズはヨーロッパの一部地域では、狩猟の際にやじりの先に塗っていたと言われる、毒草です。根は食べたら死んでしまうほどの猛毒で、葉や茎や花の汁は触るとかぶれることがありますので気をつけましょう。

クリスマスローズの無茎種と有茎種

クリスマスローズには「無茎種」と「有茎種」という種類の違いがあります。 ・無茎種 株元から葉の茎と花の茎が別に出てくるもの。多くの品種がこのタイプです。 ・有茎種 1本の茎から葉と花が出ているもの。 フェチダスやアーグティフォリウスという品種などがあります。 また、無茎種と有茎種の間の「中間種」もあります。お花屋さんではガーデン・ハイブリッドという系統の無茎種を多くみかけますし、種類が多いのも無茎種です。

お花に見えていたものは実はお花ではない?

クリスマスローズの花びらに見えるものは花びらではなく「がく片」です。 あじさいと同じですね。中心に雄しべ、その周りに雌しべがぐるっとあり、その根元にネクタリーと呼ばれる小さな筒状の密腺(みっせん)というものがあります。実はこの密腺、花びらが退化したもの。お花が終わった後この密腺は散ってしまいますが、花びらに見えている部分は「がく」なのでそのまま残ります。散らないので、ドライフラワーにしても形を保っていてくれます。 (※本来はがく片ですが、以下分かりやすさのため、花弁または花びらと表記いたします)

クリスマスローズを育てるには庭植え?鉢植え?

クリスマスローズは庭植えにも鉢植えにも向いています。適した場所に植えて楽しみましょう。

庭で育てる楽しみ方

たくさんの花色・花姿があるクリスマスローズは、和の庭でも洋の庭でも合わせやすいのも特徴のひとつ。庭植えの場合適した環境に植えればほとんど手入れが要らないのが良いところです。また原生地では夏に日当たりが悪くなる落葉樹林や根をはるスペースが少ない岩場などできれいに花を咲かせているので、他の植物が育ちにくいスペースを埋めてくれます。ただクリスマスローズは適度な日陰を好み、高温多湿が苦手です。 <適した場所> ・水はけのよい場所 ・落葉樹の株元 <適していない場所> ・夏に日が当たりすぎる場所 ・水の溜まりやすい場所

鉢で育てる楽しみ方

クリスマスローズは鉢植えでも丈夫に育ってくれます。鉢植えの嬉しいところは置き場所を自由自在に変えられるところ。開花期は玄関に一鉢置くだけでも華やかに見せてくれます。どんな鉢と合わせるのかを考えるのも楽しみのひとつです。 <適した置き場所> ・屋外 ・生育期(10月〜5月)には日当たりの良い場所

クリスマスローズの選び方① 咲き方

クリスマスローズの咲き方は、3種類あります。 ・シングル(一重咲き) 花びらが5枚のスッキリした出で立ち。和の雰囲気も併せ持ち、下向きに咲く可憐な姿はしっとりとした雰囲気があります。 ・ダブル(二重咲き) シングルとは一変、華やかな印象です。洋風でゴージャスな姿は冬枯れの庭をパッと華やかにしてくれます。 ・セミダブル(半八重咲き) 本来花びらである密腺が小さい花びらの形で残っているものを指します。アネモネ咲きとも言われます。外側の花びらがシングル、密腺の小花弁が八重咲きのような印象を与えるので、セミダブルとされています。蜜腺は開花後しばらくで散ってしまいシングルのような様相に変わるのに加え、蜜腺と花弁の色の組み合わせなど楽しみ方がたくさんあります。

クリスマスローズの選び方② 花の色

クリスマスローズの花色は様々です。 清楚な印象の白をはじめ、紫、赤、ピンク、黄色や緑、黒、ゴールド、アプリコットなど。明るい色で爽やかなものを選ぶもよし、黒や紫などでシックに決めるもよし、ピンクにもさまざまな濃淡があり、レモンイエローのゴールド系や緑もとても個性的です。どの色を選ぶかだけでも迷ってしまうほどのバリエーションです。

クリスマスローズの選び方③ 模様

色や形に加え、クリスマスローズが種類豊富と言われるのにはその模様の違いにもあります。 「スポット」と呼ばれる、花びらに黒、茶、赤、紫などの斑点が入るものや、「ピコティー」といって花弁のふちに花弁のベース色とは違う色がのっている覆輪のもののこと。中心とふちの色の組み合わせで、印象がまったく違ってきます。花弁に脈状に模様が入った「ベイン」という模様もあります。 このほかにもスポットとベインが組み合わさったようなものや花弁の裏表で色が違うバイカラーのものなど、模様は多種多様です。

クリスマスローズを買ってみよう① 出生をチェック

色や形は好みのものを見つけられても、せっかく買ったのに花が咲かなかったりすぐ元気がなくなったりしてしまう、いわゆるハズレの鉢を引いてしまうのが植物選びの難点です。選び方のポイントはどこでしょうか。


実生苗・ミリクロン苗とは?

ラベルをよく見てみると、実生(みしょう)苗・メリクロン苗(またはバイオ苗、クローン苗など)と書かれています。なんのことかというと、クリスマスローズには生まれが2種類あるのです。 ・実生苗 実生苗とは、種から育てたものまたは大きくなったものを株分けして増やしたもののことを指します。しかしクリスマスローズはこの方法だと遺伝的に親と違う花が育つという特徴があり、咲くまでどんなお花になるのかわかりません。原種苗と書かれているものも、通常は実生苗のことを指している場合が多くあります。 ・メリクロン苗 無菌培養の技術で増殖した苗のことです。親の遺伝のクローンですので、親と同じお花が咲きます。 つまり、メリクロン苗なら咲いてないものでもラベルを見ればどんな花が咲くのか分かるということですね。しかし出回っているものは実生苗であることが多いので、咲いていない実生苗を買ってどんな花が咲くのか待ってみるのも楽しみ方のひとつです。

クリスマスローズを買ってみよう② 株の違いをチェック

開花株、開花見込み鉢、ポット苗の3種類

そしてもうひとつ、販売されているクリスマスローズの形態。大きく分けて以下の3つあります。 ・開花株 初春に店頭でよく見かける、5〜6号ポットに植えられた花の咲いている株のことです。クリスマスローズはラベルの写真とは色みが違うこともしばしばありますので、開花株なら実際にどんな花が咲くのかが分かります。 ・開花見込み株 今シーズン花を咲かせる予定の、まだ花がない株のこと。3年生の株で、ものによってはどんな花が咲くのかは咲いてからのお楽しみです。咲くまでのわくわく感を楽しめます。 ・ポット苗 10月下旬から出回る、2〜3号ポットの小さな苗。2年生苗が多いため、普通はその年には開花しません。お花が咲くのは1年以上育ててからです。

年明けから店頭に並ぶ開花鉢がおすすめ

いろんな楽しみ方があると言っても実際に咲いてなければいまいち花のイメージがつかみにくいので、まず買ってみるにはやはり開花株をおすすめします。店頭に咲いているクリスマスローズが並ぶのはだいたい1月頃から3月末頃まで。クリスマスローズは上記の通り同じ親で交配されたものでも個々の変異がさまざまなため、まったく同じ花色形には出会いにくいと言います。気に入ったものを見つけたらそれが運命だと思って買ってみましょう!

クリスマスローズを買ってみよう③ 状態をチェック

葉の状態をチェック

どんな状態のクリスマスローズが元気に育ってくれるのか、まずは葉を見てみます。 ・葉がしっかりしてハリがあるか ・葉の色が濃く、黒くなったりくすんだり黄色くなったりしていないか クリスマスローズは黒死病などのウイルスが原因でかかってしまっては手の施しようのない病気になってしまう場合があります。万が一このウイルスにかかってしまっている鉢を選んでしまわないよう、葉の色ツヤをしっかりチェックしておきましょう。

花や芽、葉の数があまり多くないものを

ついつい花がたくさん咲いていて葉が茂っているものを選びたくなってしまいがちですが、家に帰ってから良い花を長く楽しみたいなら花も葉も少ないものがおすすめです。しっかりと花を咲かせるには、数の多さよりも太い芽がついていて茎がしっかりしているものを選びます。 クリスマスローズはムレに弱いため、葉が生い茂っていないもののほうが病気にかかりにくいこともひとつ。売られている時点の見た目よりも、株自体が元気かどうか、病気にかかったりしていないかがチェックポイントです。

根はしっかりと張ったものを

鉢の下にも注目して、根の状態も見てみましょう。根が下までしっかりと張っているものを選びましょう。株を触ってみてぐらぐらするものなどはうまく根が成長できていません。根の状態は今後の生育にも大きく影響しますので、注目してみましょう。

クリスマスローズを買ってみよう④ 植える鉢を選ぼう

鉢植えの場合、買った状態のクリスマスローズは生産者が育てたポットのままなので、植え替えてあげると元気に育ってくれます。せっかく選んだ花の色やかたちを生かすような鉢のデザインはもちろん、クリスマスローズの生育にも合った鉢を一緒に選んでみましょう。

ロングタイプがおすすめ

クリスマスローズの根はぐんぐん下に向かって伸びていきます。そのため、高さのあるロングタイプのものが良いでしょう。5号鉢以下のものなら毎年植え替えてあげるのが良いですが、いきなり大きいものに植えては根がうまく成長してくれません。最初はプラスチックなどの安価で軽いもので植え替えを繰り返し、大きくなって2〜3年に一度の植え替えられるくらいに安定してきたら少し大きめの鉢に植えてあげても良いですね。

見た目だけではなく機能性も重視

かわいいクリスマスローズを植えるのですから鉢の見た目にもこだわりたいところですが、機能性をチェックすることも忘れずに。 水はけの良い場所を好みますので、しっかりと鉢底穴が開いているものを選びましょう。また、根の生育が旺盛なので植え替えやすいような形の鉢を選びましょう。たとえば球系の鉢はデザインがかわいいですが、根が回りすぎてしまって植え替えが必要なときに根を切らなければ取り出せなくなってしまいます。どうしてもそういう鉢が良いという場合には、鉢カバーとして利用するのがおすすめです。

駄温鉢がおすすめ

クリスマスローズは夏は日光に弱いため、移動がしやすい鉢がおすすめです。そのため軽いプラスチック鉢がとても適していますが、プラスチックでは味気ない…というかたには駄温鉢がおすすめです。 駄温鉢とは、素焼鉢のうち高温に焼いたもののことをいいます。表面に見えない細かい穴が開いているため通気性がよく、素焼鉢よりその穴が小さいため保水性もあります。鉢底の穴が大きめのものが多いので、根腐れが心配なクリスマスローズには適しています。逆に素焼鉢は蒸発率が高く乾きすぎるので、クリスマスローズ栽培には少し不向きかもしれません。

クリスマスローズを育ててみよう!

さて、お気に入りのクリスマスローズを購入できたらいよいよ育ててみましょう。

クリスマスローズ育て方、年間スケジュールは?

年間のスケジュールはこちら。 1月 開花期:開花株を買ってみよう 2月 開花期:植え付け・植え替え、肥料  3月 開花期:植え付け・植え替え最適期 4月 充実期:お礼肥、植え替え、花茎切り 5月 葉の成長期 6月 葉の成長期:夏越しの準備と対策 7月 半休眠期 8月 半休眠期 9月 半休眠期 10月 生育期:植え替え・株分け、肥料 11月 生育期:古葉取り 12月 生育期:古葉取り 1月、気に入った開花株を見つけてきたら、植え付け・植え替えをしてやります。肥料やお礼肥をしながら1〜3月の開花期が終わったら花茎を切ってやります。秋になると生育期に入り、根も出てきます。植え替えや株分けをしてやりながら、開花期に備えます。 ではポイントごとに分けてみていきましょう。

クリスマスローズの育て方① 植え替え


植え替えの最適期は秋

クリスマスローズの庭植えの場合、花が終わった2〜4月と休眠からあけた10月〜11月が適しています。春は花が咲いている期間は避けて、花が終わってから良いでしょう。しかしこれから休眠期に入るため成長速度が落ちるため、秋がおすすめです。もしもこの時期以外にどうしても植え替えが必要な場合は、古い土を落とさず根を触らないように十分に気をつけましょう。

土の準備

適した用土の一般的な混合割合は、 赤玉土5:腐葉土4:軽石1 とされています。 クリスマスローズには、排水性の良さが重要です。水はけが良くないと根腐れの原因となってしまいます。ホームセンターにはクリスマスローズ専用の土も売られていますので、まずはそこから始めてみても良いかもしれません。

庭への植え替え手順

①場所を選ぶ 場所は排水性の良く、半日陰の夏に直射日光の当たらない落葉樹林の株元などに植えましょう。 ②土の状態を確認 土の状態によってはバークやパーライトを混ぜ、丁寧に掘り返して土壌改良をしてあげます。元肥(緩効性化成肥料)を混ぜて植えましょう。 ③古い土を落とす かちかちに固まっていなければ、あまり根をほぐさず、土を落とす必要もありません。 固まってしまっている場合は根鉢を軽くほぐします。ここで水洗いしてしまうのは根を傷つけ生育に影響が出てしまうので、よほどのことがない限りやめておきましょう。 ④傷んでいる根を落とす 黒く変色した傷んでいる根を取り除きましょう。秋は根が成長する時期で、先の方が白くなっています。この白くなった部分は新しく出てきた根なので傷つけたり切ってしまわないように注意しましょう。 ⑤植える 根鉢より一回り大きい穴を掘って、芽に土がかぶってしまわないように植えましょう。植え替える前の地表に少し土がかぶるくらいが理想です。完全に株元を隠すと根腐れしてしまう原因になりますので、深く植えすぎには気をつけます。

鉢への植え替え手順

①鉢を選ぶ 今植わっているものより2まわりほど大きい鉢を選びましょう。あとは上述の通り、クリスマスローズに適した鉢を選んであげましょう。 ②鉢底石を入れる 鉢の底に鉢底石を入れます。鉢底石を入れることで排水性がとてもよくなります。 ③〜⑤は庭植えの場合と同じです。 鉢植えの場合、10月〜5月頃までは日当たりの良い場所に、真夏は直射日光を避けて置き場所を調整しましょう。

クリスマスローズの育て方② 水やり

休眠期は乾き気味に

庭植えの場合、ほとんど水やりを気をつける心配はありません。あまりに雨が降らない場合には、少し様子をみてあげましょう。 鉢植えの場合は生育期の10月〜5月頃までは土の表面が乾いたらたっぷりとお水をあげます。しかし、6〜9月頃の半休眠期には水のやりすぎには注意です。根腐れを起こしてしまうので、乾き気味に管理しましょう。

クリスマスローズの育て方③ 花の剪定

花が終わったら花茎切りを

花を十分に楽しんだら、地際から3〜4㎝のあたりで花茎を切りましょう。花が終わったクリスマスローズは種を育てるのにエネルギーを使います。放置してしまうと葉が大きくならず、次の花付きにも影響が出てしまいます。 種を取る場合にもたくさん花がついたままだとエネルギーが分散してしまうので、残すのは一株一花柄くらいにしておきましょう。そして梅雨までには花茎を全部切ってあげましょう。

ドライにして楽しむのも

切った後の花は切り花として家の中で飾るのも楽しみのひとつです。 クリスマスローズの花びらに見える部分はがく片ですので、あまり大きく萎れたりしません。形を維持してくれやすいので、ドライフラワーにするのもかわいいですね。押し花にも向いています。

クリスマスローズの育て方④ 肥料

2回の肥料を忘れずに

10月〜11月の休眠期が開け、生育期に入るころに緩効性化成肥料を与えます。 花が終わった4月頃にお礼肥をあげましょう。こちらも緩効性の肥料を与えます。

休眠期に肥料は注意

半休眠期の6〜9月には肥料分がないようにやりすぎには注意しましょう。5月以降には置き肥料は避けましょう。与えても吸収しないうえ、根を痛めてしまう可能性があります。

クリスマスローズの育て方⑤ 葉の剪定

11月〜12月頃、古くなった葉を地際から切ってあげます。 古く固くなったゴワゴワした葉や傷んだ葉を取り除きましょう。クリスマスローズの芽は株元から出ますので、よく日を当てるためにも葉を整理してあげることが大切です。この時期は切ってもまた伸びてきますが、新芽や柔らかい新しい葉を切ってしまわないように気をつけます。

クリスマスローズの育て方⑥ 根詰まりに注意!

生育旺盛なクリスマスローズは、鉢植えでは鉢の中で根がぐるぐると巻いてしまう根詰まりになってしまいがちです。根詰まりしてしまうとうまく水や肥料を吸収することができず、弱ってしまう原因になります。花付きが悪かったり水切れが早かったりしたら根詰まりかも?と疑ってみてください。

植え替え最適期でなければ根は触らない

根詰まりしていた場合は、植え替えてあげましょう。植え替え最適期でしたら根をほぐしてあげると良いですが、そうでない時期の場合は古い土を落とさず、根鉢を崩さず、ふた回りほど大きい鉢に土を足して植え替えてあげます。最適期にもう一度根の調子を確認してみましょう。

クリスマスローズの育て方⑦ 種を採取してみよう


クリスマスローズ栽培に慣れてきたら、種からの栽培に挑戦してみましょう。基本的に手を加えなくても受粉し種ができ、庭植えの場合はこぼれ種で勝手に増えます。しかしクリスマスローズは咲くまでどんな花になるかわからないという楽しみがありますので、種を採取して種から育てるという自分だけの花が作る楽しみにハマってしまうかもしれません。

自家受粉で種取り

自家受粉とはひとつの花のおしべをめしべに受粉させるもの。特に手を加えなくても自然に受粉します。 ①袋をかぶせる 一番花が咲いた後、中央の子房がふくらんできます。ここで種がはじけてしまわないように茶こし袋などを花にかぶせます。 ②種を取る花以外は切る 種を取るには一株一花柄にしておきます。ほかの花柄は株の消耗を防ぐために早めに切り取りましょう。 ③肥料をやる 種を成熟させるために、花や実をつけるのを助けるリン酸を含んだ肥料を与えながら5〜6月の採取まで育てます。 ④採取 茶こし袋の中に種が落ちてきたら種を採取します。種を取ったら花茎は切り取るのも忘れずに。

他家受粉で種取り

違う花と交配させてみたいと思ったら、受粉させます。 ①受粉させる 母親にする花が開いてきたら、雄しべを取ってしまいます。交配したい花の雄しべをピンセットで取り、母親の雌しべに花粉をたっぷりとつけます。 ②袋をかぶせる 受粉させたら袋をかぶせます。 あとは自家受粉の手順と同じです。

クリスマスローズの育て方⑧ 種の保存方法

秋まで保存

種を採取した後は、翌年の1〜3月までは発芽しないので、秋まで保存しておくのがおすすめです。腐らせたり乾燥させたりしないように気をつけます。 ①ゴミを取り除く 種を取ったら花がらなどのゴミを綺麗に取り除きます。 ②パーライトと一緒に入れる パーライトやバーミキュライトと一緒に新しい茶こし袋に保存します。パーライトを入れることで種同士が密着せず蒸れにくくなり、腐ってしまうのを防ぎます。 ③秋まで乾燥させないように保存 赤玉土小粒4:鹿沼土小粒4:軽石小粒2の配合土などの水はけの良い用土を用意しポット鉢に入れ、その中に種を入れた茶こし袋を入れます。全体に湿るまで水をやり、その後は乾燥しないように定期的に水をやります。やりすぎには注意しましょう。

クリスマスローズの育て方⑨ 種まき

秋になったら種まきを

10月になったら種まきをします。 <用意するもの> ・市販の種まき用土 ・赤玉土小粒 ・3〜4号のポリポット

覆土がポイント

鉢底ネットをひきポットに土を入れ、1ポット20〜30粒を目安に重ならないように種をまきます。 ここで、種の上に1㎝ほど覆土(土をかぶせること)しますが、そのときに赤玉土小粒などの重めの土で覆土するのがポイントです。こうすることで、種皮が脱ぎやすくなります。

日陰→日なたへ

発芽するまでは日陰で管理します。土の表面が乾いたら水やりをします。発芽してきたら日なたへ置き場所を変えます。

クリスマスローズの育て方⑩ 種から開花まで3年

発芽後は鉢上げを繰り返しながら、開花を待ちます。 <1年目> 2〜4月 発芽後、双葉もしくは本葉1枚が出たら1株ずつ植え替え。3号ポットに市販の種まき用土を使って植えます。親株に肥料をあげるタイミングで液肥をあげます。 9〜10月 茎が伸びてきます。同時に根もまっすぐ深く伸びてくるので、4.5ポットなどの高さのあるポリポットに植え替えます。 <2年目> 春 5号ポットに植え替え 秋 6号鉢に植え替え <3年目> 春に開花

少しずつ鉢上げするのがコツ

少しずつ一回り大きい鉢に植え替えするのがポイントです。植え替えの時期は親株と同じ、春と秋。肥料のタイミングも親株と同じです。どんどん大きくなる姿が愛しく、どんな花が咲くのか待ち遠しいですね。

クリスマスローズを育ててみよう!

さて、大人気のクリスマスローズは育てやすいですが、手間をかければかけるほどどんどんハマっていってしまう奥の深い植物です。多種多様な品種にコレクション欲もかきたてられ、種から育てる楽しみに加え、交配させてオリジナルの花を咲かせる楽しみなど魅力の多いクリスマスローズ。気軽に一鉢買ってみてはいかがでしょうか。