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【魚図鑑】ハゼの生態や特徴をご紹介!狙いやすい場所や釣り方も!

ハゼは河川の下流部や河口の水深の浅い水域の底に生息し、夏から晩秋にて冬の産卵を迎え河口部へ移動し、貪欲にエサを求める様になります。秋口に河口では数釣りし、食べる事を目的に釣りを楽しむ文化があり、秋の風物詩となってます。愛くるしいハゼの情報をまとめます。
更新: 2021年5月13日
adanokinawa83
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ハゼの分類

刺鰭上目スズキ系スズキ目ハゼ亜目ハゼ科マハゼ属です。 この種(ハゼ亜目)は非常に種類が多く、現在発見され ている物で2100種類いて、サンゴ海域などでは今なお 新種が発見されています。

ハゼの外国名

英名/Spiny goby,Yellowfin goby です。翻訳すると棘のある黄色い ヒレのハゼです。

ハゼの学名

Acanthogobius flavimanusです。 マハゼの学名です。

ハゼの名前由来

語源の由来は諸説あり、 「飛び跳ねる=はぜる」または 水中をすばやく移動するさまより 「馳せる」から『ハゼ』 となった説が有力です。

ハゼの分布

日本列島にはハゼ科、スナハゼ科 、ツバサハゼ科の3科に属する 150種が生息している。 3種は北海道から南西諸島まで 分布しており、南西諸島では 生息域がサンゴ帯なので、 特に多種類が生息しています。 釣りや食用対象のマハゼの分布は 国内では北海道から種子島まで。 海外では沿海海岸、朝鮮半島 中国まで分布しています。

ハゼの生息域

マハゼは若魚は河川の淡水域まで侵入 し生息する。成体は河口部分の汽水域 で、波の穏やかな砂泥底に生息する。 ハゼ科のヨシノボリは純淡水の、河川や 湖沼に生息し、水流の速い渓流にも 生息する。 南洋のトビハゼ、ムツゴロウは 河口部の干潟に生息し、トビハゼは マングローブの繁る河口部に多く 生息している。

ハゼの生態

マハゼ

マハゼは冬から初夏にかけて産卵期を 迎え、オスは砂泥底にV字型の巣を作り そこにメスを迎え、抱卵させる。 オスは孵化するまで巣穴を守る。 孵化した稚魚は遊泳生活でプランクトン を捕食しながら成長し、2㎝程で底生活 にいこうする。 食性は雑食性で、小魚、貝類、甲殻類や も類を捕食する。 砂泥底で腹を付けて生活する底生魚で 泳法は大きな胸鰭を羽ばたかせ、素早く 移動する。

ヨシノボリ


本種は純淡水域で生息し、低生魚 という点はマハゼと準じ、泳法、食性 も同様です。若干食性は肉食傾向が 強く、自身の体の半分くらいの 小魚やエビを捕食する、貪欲さが あります。 また、吸盤状の腹鰭で護岸に張り付く 事が出来るので、急流域でも生息します。 産卵形態はマハゼに準じます。

トビハゼ類

干潟上に生息して、カニの子供やゴカイ等の 等を水上で捕食しています。 陸上生活をする特異な種類で、エラを濡らして 酸素を取り入れる、エラ呼吸と、皮膚からも 呼吸しているので、泳いで餌を探す行為は 無く、干潟を胸鰭を強くはじいて、ジャンプ して移動しています。 産卵、稚魚の生態はマハゼと同様です。

ハゼの生育環境

ハゼ科の生育環境は共通して、産卵時は オスが巣を作り、メスを招き入れ抱卵させ、 オスが羽化するまで巣穴の番をします。 羽化した後約20㎜までは河口部で浮遊生活 のなかでプランクトンを摂取します。 20㎜に達するとそれぞれのフィールドに 戻り、その後産卵に備え活動します。

ハゼの特徴・形態

マハゼ

マハゼの形態は扁平ですが、断面を見ると まんじゅう型で、肉付きが良い。 鰭は体に比較するとどれも大きく、 腹鰭が融合していて、吸盤状に なっている。また、多種に比べ 腹鰭が大きく発達していて、これを 使用し、移動をくりかえしている。 背びれには棘があり、捕食者から 身を守っている。

ヨシノボリ

ヨシノボリはマハゼと形態が類似して いるが、腹鰭の吸盤がより発達していて 急流などの環境に対応している。 同様な理由で尾鰭も大きく発達している。

トビハゼ

トビハゼはハゼ科でも特異な生活環境 におり、特徴も顕著です。 マハゼなどに比べ、眼は大きく頭部から 飛び出ています。 胸鰭は他種と同様発達していて、得に 付け根部分の筋肉は他の種類より発達 していて、これによってジャンプし 移動します。 口は多種に比較し小さく、顔の下側に 付いていて、大きいのですが、おちょぼ 口の様に見えます。

ハゼの釣り情報

ハゼ釣りは主にマハゼです

一般的にハゼの釣りと言えば秋の河口の マハゼ釣となります。 トビハゼは釣りをしない様ですが、 ヨシノボリなど他の種類はマハゼ同様 の釣り方で大丈夫ですので、ここでは マハゼの釣り情報を記載します。 また詳細は下記のリンクを参照下さい。

釣りをする場所は

河川の河口部から下流部で行います。 流れの緩やかな潮の影響のある 汽水域で良く釣れます。 ウキ釣りなら水深は1m位の場所で 流れの緩やかな場所を選びます。 投げ釣りで狙うなら、水深のある やはり流れの緩やかな水域で 狙います。

ウキ釣り


ウキ釣りはリールはいりません。ポイントが 近いのであれば3m位の竿、少し遠い所で 良く釣れるのなら、4.5m位の竿を用意します。 エサはミミズかイソメです。長い様なら ハサミで切って針に装着します。 仕掛けは道糸、ハリス、ウキ、重り が必要です。 道糸はナイロン製1.5号、ハリス0.8号 針は流線型6号から8号 重り、ウキは 流れに合せ調整します。 上流にウキを落とし込み、ウキの 動きに注視し、沈んだら合わせます。 早合わせの必要は無いので落ち着いて ゆっくり楽しみます。

ちょい投げ釣り

バスロッドと小型のリールで投げ込みます。 ナイロンライン2号に、片テンビンにナス型 重り5~7号、針はキス釣りの2本掛け仕掛け 、針のサイズは、餌はウキ釣同様です。 岸辺からポイントに投げ込み、ゆっくりまき ながらアタリを待ちます。アタリを感じたら 一旦少し待ち、フッキングさせます。 ハゼは動くものに食いつきますので、アタリ が無ければ移動をしアタリを探ります。

じっくりとハゼの釣り方を見たい人は下記を参考下さい

ハゼの味・選び方

ハゼの味

ハゼの刺身は絶品で料亭で扱う程 といいます。本当か?お感じでしょうが、 条件があるので、美味しくても出回り ません。 条件とは、秋口の餌を豊富に食べた 20㎝以上のもので、捌く直前まで 活かした状況の物という条件です。 鮮度と、そもそもの数が取れないので 出回らないという事です。 上記の条件の物は、刺身で絶品で 鯛やヒラメより美味しいです。 例えていうなら脂のったマゴチや、 大きなカサゴの味です。 天ぷら、フライはキスと共に 人気があります。

選び方

ハゼはスーパーや市場で殆ど出回らない 魚です。ですので釣って食べるのが、 一番一般的のようです。 バケツやクーラーでエアーポンプを 使用して活かして持って帰るのが 一番美味しく食べれる保存方法です。

ハゼの栄養・寄生虫

栄養は

ハゼはヘルシーで、ビタミン豊富な健康 にとても良い食材です。 1匹15Kcalというヘルシーさで、高たんぱく の白身魚で、ビタミンDと12が豊富で、血液 作りに役立ちます。また、小さい物は骨ごと 揚げ物では食べれますので、カルシウムは 抜群です。 健康食として美味しく沢山戴けます。

寄生虫は

ハゼの体の中には人間にも有害な 寄生虫が入っています! 異形吸虫といって、ハゼの内臓に潜伏 しています。魚の内臓には殆ど寄生虫 がいますが、これもその一種です。 これが人体に入ると、人の腸に取り付き 腹痛や下痢の症状に見舞われます。 また、人体の中で卵を産むと、体の血管 やリンパ管を詰まらせてしますというので 注意が必要です。

ハゼの料理・調理法

刺身


刺身にするには条件があります。産卵前の 20㎝以上の大きなサイズのもので、魚が 活きている事が条件です。 調理法は、ハゼの頭を落とし、鱗、鰭、 内臓を取り除き、3枚におろし、皮を 取り除きます。 3枚卸しの状況で、刺身は薄めに切って 並べます。薬味、醤油を用意して、 絶品のハゼの刺身の出来上がりです。

天ぷら

こちらは刺身とは逆に小ぶりのハゼを 用意します。 ハゼの鱗、内臓を取り除きます。 大きめの物は頭や背びれを落とし、 開きの状態で天ぷらにします。 ハゼに薄力粉をまぶします。 準備してあった、温めていた鍋に投入し キツネ色になったら取り出し、サッと 油を切ります。 お好みで塩、天つゆで戴きます。

甘露煮

下拵え

こちらもてんぷら同様、小ぶりがおススメ です。 天ぷら同様、鱗、内臓を取り除き、水洗い します。 水気を取り、天日干しします。 (半日~一昼夜) 素焼きを行います。表面が軽く焦げる 位に焼き目をいれ冷まします。 鍋に投入し、魚がつかる位に水を入れ、 下煮をします。同時に、酢や梅干しをいれ 弱火で4時間くらい煮ます。 下煮が終わったら、ざるに移し、湯を切ります。 更に湯を入れ、ここから味付けを行います。

味付け

砂糖を加え、蓋をし強火で煮立てます。 しばらく沸騰したら弱火にして、30分程 煮ます。 その後醤油、みりん、酒を入れ弱火 で再度煮付けます。途中味見をして、 味を調えます。 繰り返し、コトコトにて、 煮汁がほぼなくなるまで行います。 飴色の綺麗な色になったら仕上がりです。 冷まして、戴きます。

ハゼの江戸前文化

江戸前伝統釣法

江戸前というと東京湾の事ですが、 明治以降近代までは産業の発展と共に 魚、漁共に衰退し、懐かしい響きの 言葉となっています。 そんな中でも江戸前の伝統釣りは 受け継がれていて、現代でも行って いますので、紹介します。

「手羽根竿」と呼ばれる竿を使用する 釣法です。浅瀬に船で赴き、重りで海底 を小突き魚を誘い出して釣る釣法です。 ターゲットはハゼやキスでした。 この釣法の面白い所は、重りで魚を 誘い出す事と、竿を両手で持ち、 手返し良く釣果を上げるという事です。 腕に差が出る釣法で、この「手羽根竿」 釣法は今でも競って愛好家の中で行われ ています。

まとめ

釣り好きの人は初めて子供の頃に釣った魚は 「ハゼ」が多いいのでは無いでしょうか? 筆者はその一人で、楽しかった記憶を反芻します。 当時は釣り上げる事が楽しく、夢中になって、 釣っていて、食品としては扱いませんでした。 キスやコチも美味しいですが、刺身で絶品の秋の 大型ハゼを食べて戴きたいです。 家族や友達同士で気軽に行える釣りですので、 釣った魚を大事に持ち帰って、みんなでわいわい と美味しく食べれる可能性が高い、ハゼ釣りを 予定してみてはいかがでしょうか。