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登山での事故を防ぐ!知っておきたい8つのこと!

登山において事故は珍しいことではありません。時には死に繋がる大事故にもなりかねません。登山の事故についての知識、どんな事故があるのか。その事故を防ぐ方法はなんなのかを紹介します。登山を安全に楽しむために、是非知っておきましょう。
更新: 2021年4月24日
murasaki.doraemo
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登山に事故はつきもの

登山事故は年々増加している

登山というと、ザックを背負ってのんびり山を登るというイメージですが、実は常に危険と隣り合わせでもあるのです。 登山者の事故は年々増加していて、警視庁によると、約10年前の2006年は約1500件。2016年は約2500件あり、10年で1000件も増加しています。遭難者数は約3000人となっています。負傷者の数ももちろんですが、死者の数も約320人もいます。登山事故がこれほど多く発生しているということを知っておきましょう。

登山は危険だという認識をする

登山での事故を防ぐためには、やはり登山は危険だという認識をして、それに対応できる知識や備えをしておくことが必要になってきます。登山での事故は時には死を招く大事故に繋がりかねないので十分注意しましょう。登山では遭難、滑落、体調不良の悪化などが主にあげられます。では、登山ではどんな危険が潜んでいるかをまずご紹介します。

登山事故で最も多い“遭難”

遭難とは

遭難とは、広い言葉で海や山で命の危険を脅かされるような出来事に遭遇することです。山では主に、道に迷うこと。怪我や体調不良で動けなくなること。天気の変化や雪崩などで動けなくなったり、道がわからなくなることです。 遭難を安易な気持ちでとらえていてはいけません。遭難=死の危険があるということを必ず頭に入れておきましょう。そこで、山での遭難について深く考えていきましょう。

油断した気持ちが事故に繋がる

遭難が死と繋がる危険なことだとわかったら、遭難しないような対策をすることが大切です。自分は遭難することはない。体力には自信があるからなんとかなる。何度も来ているから大丈夫。などと、決して侮ってはいけません。その油断した気持ちが遭難に繋がるのです。遭難しないようにするためには、山は危険だということを認識しておきましょう。

遭難しないように対策する

遭難しないために、訪れる山について情報収集をしておきましょう。どのルートで向かうのか。ルートは何通りあるのか。避難小屋の場所。危険箇所はあるか。どのくらい時間がかかるのか。ルートの景色はどんな感じなのか。など、専門の地図を購入して調べたり、インターネットを活用して情報を集めることが大事です。

遭難してしまったら


万が一道がわからなくなって遭難してしまったら、無闇に動き回らないことです。まずは深呼吸して焦る気持ちや不安な気持ちを落ち着かせることです。辺を見渡してマークがないかをしっかり確認します。マークが見当たらない場合は、元来た道がわかるのならば辿ってマークを確認した場所まで戻りましょう。 スマホなどのGPSを活用したり、地図とコンパスで自分の位置を確認しながら正規ルートを探しましょう。また、夜などはマークを見失いやすいので、不安になったら明るくなるまで待ってから行動を開始しましょう。 雪山などホワイトアウトで視界が真っ白になり道がわからなくなってしまった場合など、石が高くつまれたケルンという道標を頼りにすることも学んでおきましょう。

地図でしっかり確認しよう

本屋に売っている“山と高原地図”という2万5000分の1の地図がおすすめです。水に濡れても大丈夫な素材でできていて、とてもコンパクトになり持ち運びに便利です。行く山が載っている地図を買うと、その周辺の道路や様々な登山道、危険な道なのか、一般的な登山道なのかが明記されていて、避難小屋や水場も記されています。区間ごとにコースタイムも書かれているので初心者にもわかりやすいです。

そのためには、まず地図を読むことができることが必要となってきます。地図を読めるようになる本も売っているので命を守る知識を学んでみましょう。

登山事故を防ぐポイント1/8.体調に注意する

登山の基本は体調管理から

体調管理は登山をする上で命の危険から自分を守るためにとても大切なことです。たくさんの人が行き交う街や道路などと違って、山は場合によっては人がほとんど通らないこともあります。また、車や病院が近くにあるわけでもなく、すぐに処置のできる施設に行くことができないので重症の場合は処置が遅れて死に繋がってしまう場合もあります。体調を崩さないために、登山の一週間ほど前から食事や睡眠、水分補給を適切にとり、登山をする体を作っておくことが大切です。そして、少しでも体調に違和感を感じたら登ることを諦めることが大事です。

体調を崩してしまったら

登山中に体調を崩してしまったら、体調が悪化する前にすぐに休憩を取りましょう。速やかに、腰を下ろせる岩や木々を見つけてザックを下ろして座って安静にするのがいいです。脱水症状だったり、高山病だったり、寝不足による体調不良だったり、症状によって適切な処置をとる必要があります。水分をたくさんとったり、糖分を摂取したり、しばらく体を冷やさないように休めて回復を待ちます。 少し動けるようになったら下山をしましょう。無理な登山は、滑落したり遭難したり死に繋がるような命の危険を脅かす事故になるからです。

登山事故を防ぐポイント2/8.低体温症に気をつける

低体温症とは

登山では高度をあげるにつれて気温はみるみる下がっていきます。地上では気温が30度近くでとても暑かったとしても高度をあげるにしたがって、高い山だと気温がひと桁になることも当たり前です。登山口が暑いからと、防寒のウェアも持たずに高山に登ったり、不意な雨で体が濡れて体温が奪われたりすると、体力が低下し、寒さに耐えられずに低体温症になってしまいます。低体温症とは、体温が35度以下になり、体の機能が働かなくなり、錯乱を起こしたり呼吸ができなくなったりして、重度の場合、死に至る危険な症状です。

低体温症事故の対策


対策としては、濡れた衣服はすぐに着替えたり、風や雨を凌げるところで体を温めましょう。また、食べ物を食べることでエネルギーが燃やされ熱となるので食事を摂ったり水分を補給するのも体温をあげることに繋がります。そのため、着替えや食料は少し余分にあると安心です。

登山事故を防ぐポイント3/8.高山病に気をつける

高山病とは

高山病。よく聞く言葉だと思います。高山病とはどんな症状を言うのかというと、標高が高くなり、気圧が下がると酸欠状態になり、頭痛や吐き気、目眩などの症状がでてきます。重症な場合は動けなくなってしまいます。標高の高い山小屋などで睡眠をとると、低酸素であるうえ、人がたくさんいると部屋の酸素濃度も薄くなり、かえって高山病になってしまう場合があります。どんなに体力があっても、高山病になってしまうとプロでも下山せざるおえなくなる場合もそう少なくありません。

高山病の予防と対策

高山病の予防として、睡眠をしっかりとり、体調を整えておくことが大切です。そして、酸素を十分に取り込むために息が上がらない程度のマイペースを維持して登ることも大事です。ハイペースを続けると酸素を取り込む量が減り、高度も急に上がるので高山病になりやすいです。 高山病になってしまったら安静にして水分をとり、ろうそくを吹き消すような呼吸を意識して酸素をゆっくりたくさん取り込みましょう。体調の回復を待って、少し動けるようになったら下山しましょう。高度を下げることで高山病は直りやすいです。

登山事故を防ぐポイント4/8.滑落しないようにする

滑落とは登山道から足を滑らせたりして落ちてしまうことです。道幅の狭いキレットなどを通るときは足元に十分注意しなくてはなりません。また、岩壁や木がある場合も、突起物にザックや体をひっかけてバランスを崩さないように注意しましょう。下山のときや、雪上では滑落が起こりやすく、雪庇などについて十分な知識とルートファンディングが必要です。アイゼンやピッケルを装備して正しい使い方で滑落を防止しましょう。

登山で怖いのは下山

登山では、登りより下山の方が圧倒的に事故の割合が高いのです。理由としては、下山は登りに比べて使う筋肉が違うので、慣れていない足元は滑りやすく、転倒してしまいます。また、登りに比べてスピードが出てしまうので注意です。帰路も、気持ちが緩みがちで、疲労も溜まっていることが多いので慎重に下山しましょう。

登山事故を防ぐポイント5/8.転倒事故をしないようにする

パッキングを偏らないようにして、体のバランスを崩しにくくしましょう。ザックの中身が偏っていたり、ザックが体にフィットしていないと、余計な力が加わり転倒しやすくなります。また、登山靴の底がすり減っていたりすると、グリップ力がなくなり滑って転倒してしまいます。足元の木の根や岩にも十分注意しましょう。また、転倒を防ぐためにトレッキングポールも積極的に活用するといいです。


登山事故を防ぐポイント6/8.体力をつける

登山事故に、滑落や転倒があります。基礎体力がなくて疲れやすい体だと、どうしても体が言うことを聞かず、足腰がおぼつかなくなり、ちょっとした木の根につまずいて転倒したり、足を滑らせて滑落してしまいます。また、体力がないと遭難した場合も、元来た道に戻る体力もなく、正しい判断も出来にくく事故に合う確率が高くなります。

登山事故を防ぐポイント7/8.装備を揃える

登山事故として、転倒や滑落、落石や雪崩、低体温症や発病などによる死亡事故があります。登山事故を防ぐためには、 ・体温調整の基本となる防寒用、耐風、耐水のウェアを用意しましょう。 ・熱射病予防のために帽子も必要です。 ・場頭痛薬や腹痛薬などを持っておくのもいいです。 ・グリップ力のある登山靴やハイカットの登山靴を履いて、足をくじかないようにしましょう。 ・トレッキングポールを使って体のバランスをとったりしましょう。 ・落石しやすいルートを通るときは、ピッケルやアイゼンを装備して、正しい使い方を身に付けましょう。 ・岩場や鎖場を通るとき、グリップ力のあるグローブを装備したり、事故を起こさないようにしましょう。 ・熊鈴を装備して熊対策をするのもいいでしょう。

余裕をもった登山が事故を防ぐ

よく、弾丸登山という言葉を耳にすると思います。睡眠時間もまともにとらずに山を登り下りしてそのまま帰宅する。と言った睡眠や行動時間に余裕のない登山のことです。

山の情報を収集する8/8.登山届を提出する

登山に行く前に、必ず家族や友人などに行き先とルート、時間や人数などを知らせておきましょう。また、登山をする場合、登山届を付近の警察に提出するか、登山ポストに登山届けを必ず提出しましょう。 登山届は、登る山の登山口付近に登山ポストが設置されていて、そこに登山届けがおかれています。また、ウェブで登山届のフォームが印刷できるので、そこに記入して提出することも可能です。 もし、事故に合って動けなくなってしまった場合、助けが遅れてしまったり、家族に心配をかけてしまうことになります。大切な人たちのためにも、しっかり登山届を提出しましょう。

事故対策をして登山を楽しもう

いかがでしたでしょうか。登山には危険がつきものだということがわかっていただけたと思います。しかし、危険だからと登山をやめたり、避難したりせず、積極的に自然と関わることをおすすめします。なにごとも、正しい知識と準備をすることが危険を防止することに繋がります。心も体も頭も準備万端になったら、体力をつけて、いざ、素敵な登山へ!

準備して置きたい項目としては7つ ①山の情報を収集する ②体調を整える ③装備を準備する ④体力をつける ⑤無理をしない ⑥地図を持ち歩く ⑦時間に余裕をもつ