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ルッコラの育て方!育てる前に知っておきたい9つのポイント!

イタリア料理によく使われるルッコラは、ハーブの一種です。料理にも使いやすく、なんと種まきから最長でも約60日で収穫できるので、種から育てるなんてハードルが高い…と思われる方でも挑戦してみやすいかも。そんなルッコラの育て方のポイントを つご紹介いたします。
2020年8月27日
しまうま花屋
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ルッコラってどんなハーブ?

まずは、ルッコラとはどんな植物なのかをみてみましょう。 ルッコラは地中海沿岸が原産のハーブの種類です。ルッコラとはイタリア語で、欧米では「ロケットサラダ」「ロケット」という名称で認識されているようです。 なんと古代ギリシャ・ローマ帝国の時代から食用ハーブとして栽培されている歴史のあるハーブで、エジプトではかのクレオパトラも好んで食していたとか。日本では90年代のイタリア料理ブームでよく知られるようになり今では日本のイタリア料理店でも定番の食材で、スーパーでも見かけるようになりました。 ゴマのような風味とぴりっとした辛み・苦みがあり、サラダはもちろんパスタやピザによく合います。

ルッコラの効能は?

おもな効能は以下の5つです。 1.美肌効果 2.デトックス効果 3.抗酸化作用(体のサビ取り) 4.がん予防 5.骨粗鬆症の予防 女性に嬉しい美肌効果の「β-カロテン」「ビタミンC」「ビタミンE」といったビタミン類が豊富で、さらに相乗効果で活性酸素の発生を抑え、免疫力向上も見込めます。 他にも、ミネラル類「カルシウム」「鉄分」「カリウム」や、「食物繊維」なども豊富に含むすぐれもの。 さらに、デトックス効果があるとされている「グルコシノレート」という成分が含まれており、肝臓内での有害物質を分解する酵素の働きを高めてくれます。さらにこれは噛むことにより消化促進効果もある「アリルイソチオシアネート」という成分に変化し、これがほのかな辛みを感じさせます。これらの成分はがん予防の効果も期待されています。   手軽に食べられるのに驚くほど嬉しい栄養素がたくさんのルッコラ。 早速育て方のポイントを見てみましょう。

おさえておくべき育て方の9つのポイント

ルッコラをおうちで育てたい!初心者でもできる?

ルッコラは種から育てるのが一般的ですが、種から育てるなんてちゃんと芽が出るのか心配…なんて初心者のかたでも安心。 発芽率がとても良いので気軽に楽しめます。

育て方のコツその1.種類の選び方

初心者向きはどの種類?

種は園芸店やホームセンターで手に入れることができます。 前述のように日本ではルッコラという呼び方が馴染み深くなっていますが、店頭では英語呼称のロケットやロケットサラダとのみ書かれて売られている場合もありますのでよく見てみてくださいね。 日本で人気の種類は、一年草で育てやすい「ロケット」や「オデッセイ」という種類で、辛みは少なめであまりクセがなく食べやすいのが特徴です。また本場のイタリアでは野生種「セルバチコ」がよく使われており、こちらは多年草で、「ロケット」や「オデッセイ」より香りも味も濃いめです。 まずは手に入れやすい「ロケット」「オデッセイ」から始めてみましょう。

育て方のコツその2.種まきの時期

初心者は秋に種まきをするのがおすすめ

ルッコラは暑さに弱いため、種まきは3〜10月の真夏を除いた時期が適しています。 ・春3〜6月に植えて7月頃までに収穫、 ・秋は9〜11月頃に植え12月頃までに収穫します。 春も十分に育てやすいですが、暖かくなってくるこの時期は害虫の被害に遭いやすく花茎が伸びやすい時期なので、初心者には秋植えがおすすめです。 ただし秋深めに種まきをするときは、気温が低い日には注意。発芽適温は-5〜40℃と管理しやすいですが、生育適温は15〜25℃なので、気温が低い日などは室内に取り込んでやるのが良いでしょう。

ルッコラを育てるのに適した土やプランターは?

育ちやすいため、プランターの種類は選びません。 土は水はけの良いものを選びます。市販の培養土や、ハーブ用培養土を利用すると良いでしょう。 秋植えの場合、気温が低くなったら室内に取り込みように、小さなプランターや鉢で始めてみるのが良いかもしれません。


種の撒き方は?植える前に水やりを

ルッコラの種はとっても小さいので、植えてから土に水をやると流れてしまいます。植える前にまず土に十分な水やりをしておくと良いでしょう。 植える深さは5㎜程度、1㎝間隔で撒いていきます。 もし何列も並べて植える場合、条間は10〜20㎝ほどはあけておきましょう。 種の上に土をかぶせ、種が流れてしまわないように水をやれば種まきは完了です。

育て方のコツその3.置き場所と水やり

強い日光と水のやりすぎに注意!

強い日差しは葉が固くなる

ルッコラは日当たりの良い場所を好みます。 ですが、あまり強い日光に当てると葉が固くなって苦味が強くなってしまいます。 直射日光を避けた明るい日陰が管理しやすいでしょう。真夏の時期は遮光ネットなどを利用するのも良いでしょう。水やりをしながら、葉が固くなってないかチェックしましょう。

ルッコラは多湿が嫌い

ルッコラは多湿に弱いため、水のやりすぎには注意です。 土の表面が乾いたら水をやるようにします。 発芽前や間もない頃は種が流れたり株が倒れたりしてしまうので、霧吹きやジョウロで丁寧に水をあげましょう。

育て方のコツその4.間引き

間引きをして一株を大きく育てよう

さて、約5〜7日もすれば発芽してきます。小さい芽が出てくる姿は本当にかわいいですね。発芽率が高いので次々と出てきてくれます。さあ次は間引きです。 間引きのタイミングは2回です。 間引きをしてあげると一株が大きくなり、葉も大きくなってくれます。

1回目は発芽が揃った頃

双葉の開いた頃が1回目の間引きのタイミング。 形が悪いものを間引いて、3〜4㎝の間隔にします。

2回目は本葉が4〜5枚になった頃

今度は4〜5㎝の間隔になるように、間引きをしていきます。 葉のつやがよくて状態が良いものや、色の濃いきれいなものを残していきましょう。

土寄せも忘れずに

2回目に間引いた後に株元にまわりの土を寄せて軽く抑えます。 株を安定させてあげると、株が倒れたりせず、根がしっかりと張ってくれます。


育て方のコツその5.あえて間引きをしない?

タイミングを見計ろう!

間引きをするのは一株を大きくするためですが、 あえて上記のタイミングで間引かずに草丈が5〜6㎝になるまで育ててみると…

ルッコラのベビーリーフに! スーパーで売られているミックスベビーリーフにもルッコラがよく入っていますね。ベビーリーフはこれから成長するための力を蓄えているため、栄養価がぎゅっと詰まっています。やわらかい若葉の状態なのでさらに食べやすく、さっと生でサラダにするのがおすすめです。 そして、このタイミングで間引きをかねて収穫しますので株元からカットしましょう。 あとのものは収穫期まで育てます。

育て方のコツその6.「摘蕾(てきらい)」を行う

花ができると葉が固くなっておいしくない!けど…

春植えにすると、ルッコラは葉が茂らずすぐにトウ立ちしやすくなってしまいます。トウ立ちとは、葉の間から花茎が伸びてきて花が咲くこと。ルッコラの花、とってもかわいいのですが…

トウ立ちしたら葉が固くなる

葉菜類は、花を咲かす生殖活動が始まると栄養成長が止まり、葉が固くなって風味が落ちてしまいます。柔らかな葉を収穫するには、伸びてきた花茎を摘み取る「摘蕾(てきらい)」を行いましょう。

ルッコラは花も食べられる?!

ルッコラは主に葉や茎を食すため摘蕾をお勧めすることが多いですが、実は花や蕾もおいしく食べることができます。 葉と同じくゴマのような風味がし、葉よりも少しスパイシー。見た目も良いアクセントになるので、サラダに散らしたり、天ぷらにしてみたり。最近では花ルッコラのレシピもたくさんあります。 葉の収穫に慣れてきたら、お花まで育ててみると良いかもしれません。

種を収穫してみよう

種を収穫する場合も花を残しておきましょう。 花が終わるとさやができ、さやが茶色くなると中から熟した種を採取することができます。 野生種「セルバチコ」のような多年草は別ですが、残念ながら「ロケット」や「オデッセイ」などの一年草の品種はこぼれ種ではなかなか勝手に増えてくれません。種は晴れた日に収穫して、よく乾燥させてから保管し、また植えてあげましょう。 また、種はマスタードの代用として使うこともできます。 古代ローマでは葉と種の風味が好まれていたとか。ルッコラは葉茎だけでなくすべてを楽しむことができるのですね。

育て方のコツその7.収穫方法

外葉から収穫して長期間楽しもう!


さて、いよいよ収穫です。 収穫の時期や、ポイントをみておきましょう。

草丈20㎝が摘み頃

ルッコラは草丈15㎝以上が収穫期で、20㎝頃が一番香りも味も良いとされています。 種まきから気温が高い時期で30日前後、晩秋で60日前後くらいで収穫できます。

外葉から摘み取る

収穫の方法はふたつ。 1.株ごと切り取る 2.外葉を摘み取る おすすめは外葉から順に摘み取る方法です。 中の葉がどんどん育っていくので、この方法なら一株で長期間収穫することができます。ルッコラは鮮度が落ちやすいので、家庭栽培の場合は使うぶんだけ外葉を摘んでいくのが良いでしょう。

育て方のコツその8.害虫

ルッコラを食べるにっくき害虫に要注意!

ルッコラはほとんど病気にはなりませんが、虫がつきやすいのが難点。特に春、暖かくなってくる時期は虫がつきやすいので要注意です。せっかく育てたルッコラが虫に食べられてしまうのは悔しい!虫にとってもルッコラはおいしいのでしょうか。普段からこまめにチェックして、害虫から守ってあげましょう。 気をつける虫の種類はアブラムシとアオムシ。 まずはアブラムシです。 春〜梅雨の時期につきやすく、群がって葉や茎の汁を吸ったり、柔らかい新芽を好んで食べます。見つけたら綿棒などでこそぎとってやりましょう。 アオムシ類はみるみるうちに葉を食い尽くします。 葉に穴が空いていたら葉裏を見てみましょう。見つけたら捕殺し、卵が産み付けられてないかよく観察しましょう。あまり大きくなってしまったら捕殺するのも難しいでしょうから、できる限り小さいうちに発見しておきたいところです。

育て方のコツその9.水耕栽培

室内の水耕栽培にも挑戦してみよう

虫がつくのが嫌!という方や、1年中収穫したい!という方は水耕栽培に挑戦してみるのも良いかもしれません。 ルッコラは発芽率が良いので水耕栽培でも育てやすいハーブです。最近はいろんな種類の水耕栽培キットが手に入りやすいですし、製氷機やスポンジなど身近なアイテムでも挑戦することができます。発芽してからはかわいいガラスの容器に入れたり室内のグリーンになって、素敵なインテリアの一部にもなりますね。

いろんなルッコラの育て方に挑戦!

いかがでしたか? ルッコラは栄養が豊富で生食でもさっと食べやすくおいしいうえに育て方も簡単なので、初心者の家庭栽培にはとってもおすすめのハーブです。ベビーリーフを楽しんだり、花を楽しんだり、種の収穫に挑戦したり、段階を追っていろんな楽しみ方もできます。また一般的な「ロケット」や「オデッセイ」でルッコラ栽培に慣れてきたら、別の種類を育ててみるのも良いですね。 ぜひ初めての方もルッコラ栽培に挑戦してみてください。