プランター選びのポイント
深いプランター
プランターにはさまざまな形のものがありますが、家庭菜園を始めるのなら、なるべく底の深いプランターを選びましょう。底が浅いプランターは花を育てるのに適していますが、野菜などは多くの肥料を必要としますので、土がたくさん入る底の深いプランターがおすすめです。 また、野菜の根が深く張ることができるので、茎を安定させることができます。支柱を立てることになっても、しっかりと地面に挿せて倒れにくくなります。
軽いプランター
大きくて底の深いプランターで栽培すると、土だけでもかなりの重さです。さらにプランターが重いと一度置いた場所から動かすのも大変で、日当たりによって移動できなくなってしまいます。そのため初心者のうちは、軽くて丈夫なプランターを選びましょう。
プランターで最初に準備する道具
じょうろ
野菜を育てるのに定期的な水やりが必要です。雨のようにやさしく水をかけられるじょうろをひとつ用意しておきましょう。
スコップ
土のお手入れには園芸用スコップがあると便利です。普通のスコップと違って、根を切りやすく工夫されていて使いやすくおすすめ。
剪定用はさみ
ご家庭にある通常のはさみではなく、剪定用はさみを準備しておきましょう。野菜が育って収穫をするときに、刃先が長くて込み入った葉っぱの中でも簡単に切れるので便利です。
プランター向け土選びのポイント
ホームセンターに行くと、いろいろな種類の土が売っています。どれも同じように見えますが、袋に大きな文字で種類が書いてある場合が多いので、適切なものを選ぶようにしましょう。
初心者におすすめは培養土
土にはいろいろな特徴のものがありますが、初心者には培養土がおすすめ。培養土とは、植物を栽培するために腐葉土や石灰肥料が最適な割合でブレンドされた土のことです。家庭菜園が初めての方でも面倒な土の配合が必要なく、買ってきたらその日のうちに簡単に栽培が始められます。
野菜用の土を選びましょう
培養土を選ぶ場合、野菜用に適したのものを使用することが大切です。袋に用途が書いてありますので、購入前にチェックをすれば大丈夫。また、準備しているプランターの大きさに合わせた土の量を選びましょう。プランターの大きさに比べて土が少なすぎると、地面の部分が影になってしまい十分に日光が当たらなくなってしまいます。
鉢底石も忘れずに
野菜作りに水はけは大切です。プランターの中の通気性が悪くなると、根腐れが起きてしまいます。そのため、プランターの底に鉢底石を敷いてから土をいれましょう。石はキッチンの排水口用のネットなどに入れておくと、栽培後に回収するときに便利です。鉢底石は土と同じ場所に売っているので、一緒に買うことを忘れずに。
プランター向け肥料選びのポイント
植物が元気に育つためには、主に窒素、リン、カリウムが必要です。ところがプランターで家庭菜園をする場合、土の量が限られているためそれらの養分が足りなくなります。そこで養分を補給するために肥料を準備しておくとよいでしょう。
無機肥料
無機肥料は一般的に化成肥料とも呼ばれています。植物の生長に必要な窒素、リン、カリウムを最適に配合されている便利な肥料です。初心者にも簡単に扱えるので、最初はこちらを選ぶのがおすすめです。
有機肥料
植物や動物など自然由来のものを原料にしているのが有機肥料です。スーパーなどで「有機野菜」が売られていますが、それらは有機肥料だけで栽培されたものです。自然志向の方なら興味があるかと思いますが、有機肥料は臭いが気になったり、初心者には扱いが難しい部分もあります。もしも使用される場合は、無機肥料と併用するのがおすすめです。
家庭菜園で初心者向きの野菜
ルッコラ
初めての家庭菜園で、早く野菜を収穫したい方におすすめはルッコラです。植えてからわずか1か月ほどで収穫できるので、育ている実感がわいてモチベーションもあがります。育ちが早いので、続けて収穫が楽しめるのもおすすめです。
葉ネギ
植えてから2か月くらいで収穫が可能な野菜です。育ち始めて根元で切って収穫しても、またすぐに生えてくるので、ご家庭で食べるネギは家庭菜園にお任せできます。
オクラ
オクラは丈夫な野菜なので、初心者の方でも失敗が少なくおすすめです。かわいい花も咲くので、鑑賞するという楽しみ方もできます。
ミニトマト
一見すると育てるのに難しそうなイメージのあるミニトマトですが、初心者でも手間をかけずに簡単に栽培ができます。実が赤く色づいてきたら見栄えも良く、収穫して食べるミニトマトは市販の物に比べられないくらいおいしく感じられるはずです。
イチゴ
プランターでは野菜だけではなく果物も栽培できます。その中でもイチゴは種類が豊富で初心者でも育てやすくおすすめです。特に小さなお子様のいるご家庭なら、イチゴは家族みんなで家庭菜園を楽しめて毎日の会話が弾みます。
家庭菜園の害虫対策
大切に育てた野菜が、収穫前に害虫に食べられてしまってはがっかりします。畑での栽培に比べて家庭菜園はそれほど害虫の被害はありませんが、ひどい時は苗が枯れてしまうので念のため害虫対策は必要です。そこで、せっかくの家庭菜園なので、化学薬品を使わない方法をご紹介します。
防虫ネット
防虫ネットを選ぶ際のに大切なポイントは網目の大きさです。あまり細か過ぎると、通気性が悪くなったり日光を遮るので注意が必要。網目が1mmくらいのものがおすすめです。
害虫を見つけたらすぐに取り除く
いつも葉や葉の裏などを観察して、変な虫がいたらすぐに取り除きましょう。葉に小さい虫がたくさん付いていたら、セロテープを使って貼り付けて取るのがおすすめです。 肝心なのは毎日のチェックです。面倒だと思われるかもしれませんが、大切な野菜を育てるために、朝起きたら観察するなど習慣にするように心がけましょう。
雑草を取り除く
野菜と一緒に雑草が生えてきたら、こまめに取り除きましょう。雑草あると虫が近寄りやすくなるので、野菜以外のものはきれいに無くしておくと良いです。
家庭菜園で注意すべきこと
プランターの置き場所
多くの野菜は育てるのに日当たりが必要です。ベランダに日光が差しこむ時間帯は、季節によって変わります。特に夏と冬では日の長さが異なりますので、日の当たる場所の確認が必要です。そして少しでも長くプランターに直射日光が当たる場所に置くようにしましょう。 野菜を作るのには、日光の他に風通しの良さも必要です。周りが遮断された場所にプランターを置くと、空気が滞って害虫が発生する原因にもなりかねません。野菜に自然な風が当たる場所を選びましょう。 マンションのベランダの場合、野菜の種類によっては蔓(つる)がよく伸びるので注意が必要です。お隣のバルコニーにや、下の階にまで伸びてしまわないようにしましょう。
定期的な間引き
野菜を大きく成長させるには、間引きが必要になります。せっかく育てているのに、成長途中の苗を抜くのは忍びないですが、おいしい野菜を収穫するために大切な作業です。また、間引きをしないと葉が重なり過ぎてしまい、日光が当たらず病気の原因にもなってしまいます。そのため、成長の悪い苗は間引きをして、元気な苗を残すようにしましょう。
植え付けの季節
種は年中いつ植えても良いというものではありません。お気に入りの野菜だからと、季節外れに種を植えても育ってはくれません。それぞれ野菜の種類によって、最適な植え付け時期があることに注意しましょう。どの季節にも植え付けに適した野菜があるので、家庭菜園を始めたいと思ったら、種の袋に書いてある推奨季節に合った野菜を選べばすぐに始められます。
今日から家庭菜園に挑戦しましょう!
自分で育てる植物が成長していく様子を観察するのは、生活に変化を持たせて毎日が充実します。そして成長したら、野菜や果物を収穫しておいしく頂けるという楽しみも待っています。慣れてくれば季節に合わせていろいろな野菜や果物を育てて年中収穫ができ、食卓に彩りを与えてくれます。ベランダが狭くても気軽に始められるプランターでの家庭菜園を、さっそく始めてみませんか?