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登山用の魔法の杖【トレッキングポール】買う前に注意したい10のコト!

登山に行くとたくさんの人が使っている杖といえばトレッキングポール。 よく見るといろんな種類があり、どれを選べば良いか迷ってしまいます。 登山用の魔法の杖とも呼ばれるトレッキングポールとは何か、またその選び方についてまとめてみました。
2020年8月27日
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この記事で紹介しているアイテム

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登山用の魔法の杖【トレッキングポール】とは?

トレッキングポールとは、登山の時に使う杖のことです。 ドイツ語で「杖」という意味のストックと呼ばれることもあります。 スキーのストックと区別するため、登山用はトレッキングポールということが多いです。 グリップの形状や、調節方法、素材やブランドによって様々な種類があり、選び方、使い方も人それぞれです。

登山用の魔法の杖【トレッキングポール】の歴史

トレッキングポールやストックといった名称で呼ばれるようになったのは最近ですが、登山用に杖を使うのは、登山がレジャーになる前から行われていました。当時は広葉樹などの硬い木の枝を削って使っていました。 1974年、トレッキングポールの代名詞ともいわれるブランド、LEKI社が持ち運びに便利な分割式ポールを開発したのがトレッキングポールの始まりと言われています。その後1982年にはアンチショックシステムを開発し、トレッキングポールの基礎ができました。

登山用の魔法の杖【トレッキングポール】を使う意味

トレッキングポールが今日これだけ浸透したのはなぜなのか、その使う意味についてまとめました。

登坂時の足の負担を減らす

トレッキングポール(ストック)によって腕の力を使うことで推進力を得られ、登りの時の足の負担をサポートします。

下山時の足の負担を減らす

下山時は膝への負担が増えます。トレッキングポール(ストック)を使うことで膝へのダイレクトな衝撃を軽減し、痛みの発症を抑えることができます。

バランスを取る役割

トレッキングポール(ストック)を使うことで2本の足でとっていたバランスを4本でとることになり安定感が増します。それにより転倒などのケガの予防となります。

登山用の魔法の杖【トレッキングポール】を使うデメリット

トレッキングポール(ストック)を使うメリットはたくさんありますが、使い方を誤るとケガや事故にもつながります。そこでデメリットについても理解しておきましょう。

トレッキングポール(ストック)の重さが負担になる

かつて木の枝を杖に使っていた時代からすると比べ物にならないほど軽量化のすすんでいるトレッキングポール(ストック)ですが、それでも長時間の登山になるとそのわずかな重さの蓄積が体力の消耗につながります。できるだけ軽いトレッキングポール(ストック)を選ぶようにしましょう。

トレッキングポール(ストック)頼り切ってしまう

トレッキングポール(ストック)は使い出すとその便利さについつい頼りにしてしまいます。 行き過ぎるとバランス感覚などが衰え、それなしでは登山ができないということにもなりかねません。 できるだけ足を意識して歩くように心がけ、トレッキングポール(ストック)はあくまで補助道具として考えるようにしましょう。

適材適所で

幅の広い道、適度な勾配の道などでは効果を発揮するトレッキングポール(ストック)ですが、藪に囲まれた道や岩場などで無理に使おうとすると、バランスを崩したり余計な体力を使ったりします。 本末転倒にならないよう、効果を見極め適材適所にあった使い方をするようにしましょう。

登山用の魔法の杖【トレッキングポール】の各部の名称

トレッキングポール(ストック)の選び方を説明する前に、各部の名称を知っておくと便利です。

グリップ

グリップとは握る部分のことです。主にT字型とI字型があります。文字通りアルファベットのIの形をしたのがI字型、Tの形をしたのがT字型となります。 素材はゴムやシリコン、コルクなど使い方によって様々な種類があります。

ストラップ

ストラップとはグリップの横についている手首を通す部分です。 グリップを握る補助や、落下防止の役割をします。 ストラップの輪の下側から手首を入れ、ストラップの根本をグリップと一緒に握るようにして使います。そうすることでストラップなしでグリップを握る時に比べて握力の負担が軽減されます。


シャフト

シャフトとはトレッキングポールの中心部の棒の部分のことです。3本もしくは4本で構成されているものが多く、素材や長さにによっていろんなタイプがあります。

ジョイント

ジョイントとはシャフトとシャフトをつなぐ部分のことで、レバーやスクリュー、ピンなどで調節・固定します。

バスケット

バスケットとはトレッキングポールを地面についた時、先が深く刺さりすぎないようにするためのものです。 取り付け部分がねじになっていて、用途に応じて取替が可能です。 雪のときは大きめのものに付け替えて使用します。ブランド独自のものしか使えないタイプと汎用品を使えるタイプがあるので注意して選びましょう。

石付き

石付きとは先端の金属製の尖った部分です。そのままで使ったりラバーキャップを付けたりします。 鋭利な部分なのでケガしないよう注意しましょう。

ラバーキャップ

ラバーキャップとは石付きに取り付ける丸い形のキャップのことです。 植物を害さない目的や舗装道で使用する時に使います。 ブランドによって汎用品を使えないものもあるので選ぶ際には注意が必要です。

登山用の魔法の杖【トレッキングポール】の使い方

次にトレッキングポールの使い方について説明します。

セッティング

使い方の前にまずセッティングの方法ですが、肘の形が直角になるようにトレッキングポールの長さを調節します。 登るときはやや短いめに、下るときは長いめにすると使いやすいです。

握り方

次に、ストラップに手首を通しグリップを握ります。 ストラップの下部から手首を通して、親指と人差指の間にストラップの根本が来るようにしてグリップを握ります。こうすることで荷重を分散し、握力の負担を減らすことができます。

歩き方

登る時の使い方は体よりも少し後方について、蹴るようなイメージでつくと推進力となります。 下る時の使い方は体よりも前方について、やや前傾姿勢の形で、落下や転倒の防止になるようバランスを取って使います。

登山用の魔法の杖【トレッキングポール】の選び方

それではいよいよ選び方を説明します。 選ぶ際の主なポイントとなるのは、 1.グリップ 2.シャフト 3.調節方式 4.収納サイズ 5.素材 です。 では順番に説明していきましょう。

登山用の魔法の杖【トレッキングポール】の選び方 ①グリップ

グリップの形には主にI字型とT字型の2種類の形があります。使い方によって選ぶようにしましょう。

I字型グリップ

両手で1本づつ2本で使う使い方の場合にはI字型を選びましょう。 バランスが取りやすいのと、登る時の負担を減らせます。体力のない方は特にこちらをおすすめします。 たまにI字型を1本で使う場合もあります。片手が空くので、他の作業をするときには便利です。

T字型グリップ

1本で使う使い方の場合にはT字型を選ぶといいでしょう。 高齢者の方が使う杖のような形です。使い方も同様でI字型に比べて体重をかけやすいのですが、ケガのリスクも高くなるのでな体重はるべくかけ過ぎなよう注意しましょう。 また、1本で使う場合は片手が空くので写真を撮ったりする時に便利です。その反面片手に負担が集中するので手首を痛めないように注意して下さい。

その他

最近では、I字型とT字型の両方を取り入れた形のグリップも見かけるようになりました。 シーン別で使い分けられるので便利です。 できれば実店舗で実際に握ってみて、自分手に馴染むものを選びましょう。


グリップの素材

グリップの素材もいろいろあります。汗を吸収するコルク製や、握力の負担を軽減してくれるゴム製、シリコン製など用途に応じて選びましょう。

登山用の魔法の杖【トレッキングポール】の選び方 ②シャフト

トレッキングポール(ストック)の中心部分、シャフトには主に3本タイプと4本タイプがあります。 素材は主にアルミ製、ジュラルミン製、カーボン製があり、重さや耐久性で価格が変わってきます。

3本タイプ

3本タイプは収納時の長さが4本タイプに比べてやや長くなります。 その分ジョイント数が少ない分耐久性は上がります。

4本タイプ

4本タイプは3本タイプに比べて収納時にコンパクトになります。 その分ジョイント数が増える分だけ耐久性は下がります。

登山用の魔法の杖【トレッキングポール】の選び方 ③調節方式

トレッキングポール(ストック)の調節方式は、主に4つのタイプがあります。 1.スクリュータイプ 2.レバータイプ 3.ケーブルタイプ 4.ピンタイプ 最初は1や2のタイプを選ぶと使いやすいですが、3や4のタイプには軽量のものが多く自分にあった長さがあればそちらのほうがより負担が減ると思います。

スクリュータイプ

シャフトを回しながら調節するスクリュータイプは、好きな長さに調節できる反面、使っていると緩んでくるリスクがあります。シャフト自体を回すことで締めたり緩めたりします。

レバータイプ

ジョイント部のレバーでワンタッチ固定するレバータイプは、素早く簡単に固定できます。

ケーブルタイプ

シャフトの中にケーブルがあって、テントのポールのように組み立てるタイプです。 素早く組み立てることができる反面、微妙な長さ調節はできません。

ピンタイプ

シャフトにいくつか穴があり、ピンを刺して長さを調節するタイプ。 これも穴の位置が決まっているため、微妙な長さ調節はできません。

登山用の魔法の杖【トレッキングポール】の選び方 ④収納サイズ

収納する時のサイズも選び方の重要な要素です。登山時には、岩や砂地やぬかるみなどいろんな形の道があり、それぞれのシーンで使用したり収納したりを繰返します。ザックへの収納の際にはできるだけコンパクトに収納できることが重要になってきます。また、スクリュータイプやレバータイプはシャフト内に収納するのでコンパクトになりますが、折りたたみタイプは3~4本を分割されるので収納袋など一つにまとめられるよう工夫が必要です。

登山用の魔法の杖【トレッキングポール】の選び方 ⑤素材

主にアルミ製、ジュラルミン製、カーボン製の3つの素材があります。

アルミ製

アルミ素材は安価で強度も高いですが、他の素材に比べてやや重いです。

ジュラルミン製

ジュラルミン素材は、より強度を増したアルミ合金でカーボン素材よりもやや重いですが、ハードな使用にも耐えうる耐久性は魅力です。

カーボン製

カーボン製は軽くて丈夫なため、今は一番主流の素材です。価格はアルミよりもやや高価で、耐久性に劣る面もあります。

登山用の魔法の杖【トレッキングポール】アルミ素材のおすすめ3選

1/3. シナノ(SINANO) レビータ 3S ウォーキングポール 2本組セット

シナノは長野県にあるスキーポール専門の国産ブランドです。 レビータ3Sはピンク、ブルー、オレンジ、グリーン、ブラックとカラフルなカラーバリエーションが人気です。シャフトの調節はスクリュータイプです。 サイズは85cm~120cm、重さは1本約220gです。

レビータ|ファイテン3Sモデル

2/3. Black Diamond(ブラックダイヤモンド) ディスタンスFL

ブラックダイヤモンドはアメリカの登山用品ブランドです。アウトドアブランドで有名なパタゴニア社の子会社から独立してできました。 ディスタンスFLは、折りたたみ型でコンパクトに収納でき、さらに上段にあるフリックロックプロで15~20cmの長さ調節ができます。 サイズは120~140cmで重さが470gのタイプと、105~120cmのタイプがあります。


ブラックダイヤモンド|ディスタンスFLZ BD82336

出典:Amazon
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3/3. LEKI(レキ) バリオSL

LEKI社は世界で初めて長さ調節が可能なトレッキングポールを開発した登山用品ブランドです。 LEKI独自のスピードロックシステムによりワンタッチ動作でスピーディにポールの調節ができます。 サイズは70.5~110cm、重さは約455gです。

レキ|バリオSL 1300307

出典:Amazon

登山用の魔法の杖【トレッキングポール】ジュラルミン素材のおすすめ3選

1/3. モンベル(mont‐bell) 2wayグリップアンチショック

モンベルは日本発祥アウトドア総合ブランドです。実店舗も多く、登山に関しては国内で最もポピュラーなブランドではないでしょうか。 I型・T型の両グリップを備えたハイブリッド・ポールです。状況に合わせた使い分けが可能です。ポールの調節はスクリュータイプです。サイズは80~120cm、重さは250gです。

モンベル|2wayグリップ アンチショック #1140158

出典:Amazon
出典:Amazon
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2/3. エバニュー(EVERNEW) スライドストックKONGOU

エバニュー社はスポーツ用品やアウトドア用品の国産ブランドです。 グリップと最上部のシャフトが木製というユニークな形のトレッキングポールです。 古き良き?金剛杖を彷彿させます。 調節はスクリュータイプです。 サイズは63~130cm、重さは約340gです。

エバニュー|スライドストックKONGOU

3/3. モンベル(mont-bell) トレッキングフォトポール ウォールナッツ

グリップのキャップを取り外してカメラをセットすれば一脚としても使用可能です。 最上段のシャフト部分にはウォールナット材を貼り合わせあり、自然木の雰囲気を味わえます。 サイズは105~145cmで重さは260gです。

モンベル|トレッキング フォトポール ウォールナッツ

出典:Amazon

登山用の魔法の杖【トレッキングポール】カーボン素材のおすすめ3選

1/3. Black Diamond(ブラックダイヤモンド) ディスタンスカーボンFLZ

折りたたみ式で最上部シャフトで長さ調節ができます。 サイズは95~110cm、105~125cm、120~140cmの3タイプで、重さはそれぞれ345g、355g、365gとなります。徹底した軽量化が特徴です。

ブラックダイヤモンド| ディスタンスカーボンFLZ BD82332

出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
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2/3. モンベル(mont-bell) ポール アルパイン カーボンポール アンチショック

ジュラルミンの芯を剛性に優れるカーボン繊維強化樹脂で包み込むことで、強度と軽さを両立させたトレッキングポールです。 サイズ105~130cmで重さは184gです。

モンベル|アルパイン カーボンポール アンチショック S #1140176

出典:Amazon
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3/3. シナノ(SINANO) SINANO シナノ トレッキングポール 2本1組 折りたたみ フォールダーFREE

サイズは110~125cmで15cm幅でのサイズ調整が可能、重さは約202g(1本)です。 調節は折りたたみ式です。

シナノ|トレッキングポール 2本1組 折りたたみ フォールダーFREE 125

出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon

まとめ

ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。 最後に、私自身の個人的な選び方を紹介しておきます。 登山始めた時、まず最初に購入したのはインターネット通販で「価格」と「人気」で検索した安価なノーブランドのトレッキングポールでした。 最初は全く気にならなかったのですが、ある日同行者のトレッキングポールをお借りする機会がありその違いにショックを受けたことを覚えています。その方は登山歴も長くベテランで、使用するトレッキングポールも高価なものでした。そのトレッキングポールは、歩くことを的確にサポートしてくれて、使っているのを忘れてしまうほど体に馴染んで感動したのを覚えています。 もちろん自分自身それまでにいろんな山に行き、初心者の時とは違いたくさんの経験をしたというのも理由だと思います。 それ以来、新しい道具を買うときはショップに出向き、実際に自分で使ってみてから購入するようにしています。 トレッキングポールも靴やザックと同じように、登山に行けば一日中行動を共にするアイテムです。 登山がさらに楽しくなるような、お気に入りのトレッキングポールに出会えることを願っています。