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事故予防や安全確保に役立つ登山用ロープ(ザイル)!使い方の4つのポイントを紹介!

あなたは安全に登山をできていますか?登山のレベルアップをするのであれば、安全確保のために登山用ロープ(ザイル)の知識は必須となってきます。そこで今回、登山初心者が知っておくべき登山用ロープ(ザイル)の基礎知識と4つのポイントをご紹介しますので参考にして下さい!
更新: 2021年4月16日
yamanoko
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登山用ロープとは?

登山用ロープとは名前の通り登山中に使うロープのことで、ザイル(ドイツ語)と呼ばれることもあります。ザイルは登山時の安全確保にとても役立つ道具の1つで、岩場、鎖場、危険箇所を通過する時や人命救助に役立ちます。登山時の安全確保や救助などの緊急事態に必須となってくるザイルですが、使い方を間違えてしまうと逆に危険なものとなりますので、まずはザイルの正しい基礎知識を身につけましょう!

登山用ロープを扱う時に必要な道具

登山用ロープであるザイルを登山の安全確保のために持って行っても実はザイル単体だけではあまり役に立ちません。ザイルを活用するためには「スリング」「カラビナ」「手袋」が必須であることを覚えておいて下さい。ではこの3つの道具はどんなものであり、どのように役立つのか説明します。

スリング

スリングとは「抱っこ紐」と言う意味であり、登山用の補助ロープの類を指します。本来1本のロープを結んで輪っかにして使いますが、登山初心者の方にはすでに輪っかの状態で売られている市販品のスリングがおすすめです。太さや長さが異なるいろいろな種類のスリングが販売されていますが、細かく言うと用途によって一番適したサイズのスリングを使うのがベストです。とは言っても初めてスリングを買う時にはどのスリングが良いかの判断は難しいと思います。一般的な登山の安全確保に使うことを想定すると、太さはお好みでまずは長さが120㎝のスリングを2本用意しておくことをオススメします。但し、体が大きい方であれば150㎝のスリングを2本の方が良いでしょう。この長さのスリングがあると、簡易ハーネスをつくることができるので滑落防止の自己確保の機構を作ったり、太い立ち木に巻きつけて支点を確保することができます。

カラビナ

カラビナとはスリングとザイルを繋いだり、何かをぶら下げたりすることができる環状の器具を指します。カラビナにも種類がありますが、まずは「安全環付カラビナ」を2つ準備しておきましょう。

手袋

ザイルを使用する際に、ザイルと手の間には摩擦熱が発生します。大きな摩擦熱が発生すると、素手でザイルを持っていることができなくなるため、手袋をする必要があります。指先までしっかり覆われた革製の手袋を準備しておきましょう。登山用の革手袋を準備するのがベストですが、高価であるためまずはホームセンター等に売っている安価な作業用の革手袋を使用しても十分です。


<ポイント1>ザイルの使い方

先にも述べましたが、ザイルは主に登山時の安全確保や人命救助に使います。更に登山上級者やクラーマーにとっては安全に山に登るためにはザイルは必ず必要になってきます。よってザイルは初心者から上級者まで様々な状況で使用することができるものです。以下に登山初心者がザイルを使う可能性があるシチュエーションを紹介します.

使い方1:鎖場

鎖場を通過する時にうっかり手が滑ってしまい、鎖を手放してしまったら滑落してしまいますが、予めザイルと鎖をつないでおくことで、滑落を防ぐことができます。

使い方2:危険箇所

鎖場鎖がない危険箇所(例:壊れた橋、増水した川、急な斜面など)の場合は、立ち木にザイルを結び付けることで自分自身で手すりを作ることができるため、安全に危険個所を通過することができます。

使い方3:救助

万が一、登山の同行者が滑落をしたときに、ザイルを滑落したところに垂らすことで、同行者がもとの場所へ戻ってくる助けができたり、あるいは自分自身がザイルを使って滑落した場所まで助けにいくことができます。

使い方4:ショートロープ

登山で言うショートロープとはスリップや滑落を防ぐための命綱のことであり、登山初心者は登山ガイドや登山スキルがある人に命綱をつけて貰いながら歩行する場合があります。ショートロープの時にはザイルを命綱として使います。

<ポイント2>ザイルの種類

ザイルと言っても世の中には本当にたくさんの種類があります。ロープの長さ、径、強度、伸び率などそれぞれ異なりますので、どのような種類があるのか知っておきましょう。


長さ

ザイルは用途によって必要な長さが異なるため、短いもので10m、長いもので60mの長さがあります。

径と強度

ザイルの径と強度の種類は1本で使うシングルロープと2本で使うダブルロープの2種類があります。シングルロープはロープ1本で支えるため、通常は径が1mm前後となっており強度が高くなっています。一方、ダブルロープはロープ2本で支えるため、シングルに比べて力が分散されるためロープの強度は弱くなり、径が8mm~9mmと細くなっています。その他、補助ロープと言う種類では6mmの径のものがあります。

伸び率

伸び率の観点では、ダイナミックロープとスタティックロープの2種類に分類されます。ダイナミックロープとはロープの伸び率が高く、人体を支えるときに人体へかかる衝撃を和らげることができるタイプのロープのことです。人体への負荷が少なくなるため、クライミングや登山ではダイナミックロープが使われていることが多いです。一方、スタティックロープとはロープの伸び率が低く、高所等で体勢を安定して止まっていることができるタイプのロープのことです。スタティックロープは作業や救助用に使用されることが多いです。

<ポイント3>ザイルの選び方

たくさん種類があるザイルですが、はじめてザイルを買う時は何を買って良いか分からないと思います。登山初心者が一般的な登山で使うのにおすすめのザイルはダブルのダイナミックロープを選びましょう。長さは使い勝手の良い30m、径は8mmがおすすめです。重さや大きさが気になってしまう場合は、軽量化されたザイルを選ぶか10~20mの短いザイルを選ぶと良いでしょう。

<ポイント4>ザイルの結び方と用途

実際にザイルを使用する時に必ず必要となってくる知識の1つに結び方があります。用途に応じた適切な結び方を知らないとザイルは安全確保の手段にはならず、むしろ一歩間違えれば滑落などの大事故を引き起こします。ザイルの結び方はたくさんの種類があり、いきなり全てを覚えるのは難しいので、よく使う代表的な結び方とその用途を説明します。また結び方は一度学んだだけで、確実に習得できる人はほとんでいません。何回も繰り返し練習して、徐々に身につけていくことをおすすめします。

ボーライン・ノット

ボーラインは体にザイルを結んだり、立ち木に直接ザイルを結ぶための結び方です。ボーラインの他にブーリンやもやい結びとも呼ばれ、とてもよく使う結び方の1つなので、必ず覚えておきましょう。

エイト・ノット

エイト・ノットはザイルを支点にセットしたり、ハーネスにザイルを取り付ける時に使う結び方です。


クローブ・ヒッチ

クローブ・ヒッチは立ち木に直接ザイルを結んだり、カラビナにザイルを固定するときに使う結び方です。

フィッシャーマンズ・ノット

2本のロープを繋げるための結び方であるフィッシャーマンズ・ノットはロープの末端を結んでスリングを作ったり、ロープの長さを足す時に使います。

【まとめ1】登山用ロープについてこれだけは覚えておこう!

以上、ここまで登山用ロープのザイルについて基礎的なことを述べましたが、覚えておくべき要点をまとめます。 ・ザイルは登山時の安全確保と救助に役立つ道具。 ・ザイルは使用方法を間違えると危険な道具。 ・ザイルを活用するためには「スリング」「カラビナ」「手袋」が必要。 ・ザイルは種類によってロープの長さ、径、強度、伸び率がそれぞれ異なる。 ・登山初心者は長さ30m、径8mmのダブルのダイナミックロープがおすすめ。 ・ザイルを使用するためには、結び方と用途を習得する必要がある。

【まとめ2】安全第一で登山を楽しもう!

登山を楽しむために一番大切なことは安全です。怪我なく無事登山をすることで、日常生活やまた次の登山を楽しむことができます。安全確保の1つの手段として登山用ロープの知識を身に着け、活用することで、これからも末永く登山ライフを満喫してみては如何でしょうか?