ガーベラを育てるポイントって?
切り花だけじゃない! ガーデニングでガーベラを育ててみよう
ガーベラというと、切り花のイメージが強いですよね。お花屋さんでは必ずと言っていいほど置かれている、一輪一輪のダイナミックな花が人気の植物です。花色も豊富で、たっぷりとした花びらが目を楽しませてくれます。 このガーベラ、ガーデニングでもさほど難しくなく育てられるって知ってましたか? なんとなくバラのようにデリケートだと思えるかもしれませんが、実は栽培に挑戦しやすい植物なんです。育てる前に7つのポイントを押さえて、きれいな花を咲かせちゃいましょう!
ガーベラを買いに行こう
「ガーベラの苗ってどこで売ってるの?」 そう思って園芸コーナーをお探しかもしれませんが、ガーベラはポット苗というより、鉢植えから育てるのが一般的な方法です。 種まきをする場合、3月下旬~4月中旬ごろが最適です。5ミリほど土をかぶせ、5日くらい待てば芽を出しますよ。苗が大きくなってきたら、いよいよ以下のポイントに沿って育てていきましょう。
育て方のポイント① 日当たりのよい場所が大好き
ガーベラは南アフリカが原産地。 言われてみれば、なんとなく南国の雰囲気があるお花ですよね。あたたかい場所が故郷なので、日光をたいへん好みます。「ガーベラを育てる基本中の基本は、日当たりのよい場所に置いてあげること!」と覚えておいてください。これが一番大事なポイントです!
日光に当てないと、花が咲きにくい
日光が不足すると、葉は茂るのに花が咲かないという現象が起ります。鉢植えで育てている場合も、半日以上は日当たりの良いところに置いてあげましょう!
真夏の暑すぎる環境は苦手
ガーベラは太陽光が大好きですが、猛暑は苦手です。 特に、日本の高温多湿な環境は得意ではありません。元気に育っていた苗も、夏場になるとうまく育たなくなってしまうことも。その時は、住んでいる地域の環境がガーベラには厳しすぎて、管理を必要としているサインなのだと思ってください。 特に九州~沖縄の温暖な地域では気をつける必要があります。このような場所にお住まいの場合は、鉢植えで育てたほうが管理しやすいでしょう。暑さの厳しい日は、半日陰の風通しがよい場所に移動させることができるからです。ガーベラを育てるときにありがちな失敗は、太陽光不足か、夏場の太陽光の当てすぎです。こまめに場所を移動させましょう。
育て方のポイント② ふかふかで肥えた土に植える
根が張りやすい環境が大切
ガーベラの根は太く、地中深くまで伸びたがります。なので、やわらかくてふかふかな土が必要です。 地面に直接庭植えする場合、よくよく植え付ける場所を耕し、土壌を万全の状態にしてあげましょう。腐葉土や堆肥を混ぜて、肥沃な土を作ります。地中の石は取り除いてください。 鉢植えなら、赤玉土小粒7:腐葉土3、または赤玉土小粒6:腐葉土4の割合でブレンドするのが良いでしょう。根が深く伸びるぶん根詰まりしやすいので、大きくて深さのある鉢が適しています。 水はけのよさも重要です。水はけを良くしたければ、川砂を少し混ぜてみてください。もともとの土壌が粘土質のとき、庭植えのときは特におすすめします。ガーベラと湿り気の関係については、以下の項目で詳しく触れていますので、参考にしてみてください。
育て方のポイント③ 水やりするときは、花に水をかけない
ガーベラの花に水をかけると、花が痛みます。 水をやるときは、根元からそっと与えるようにしましょう。
ガーベラは湿り気が苦手
ガーベラはじめじめした環境が好きではありませんから、頻繁な水やりは避けるべきです。土が乾いていないのに水やりをするのはやめましょう。根が腐ります。 かといって水切れすると成長が止まってしまうのですが、基本は乾燥気味の環境を作ってあげることを心がけます。 雨が降ったときはできるだけ屋内に取り込みましょう。梅雨の時期は特に注意が必要です。庭植えの場合、屋内に入れてあげることはできませんから、水はけのよさが非常に重要な要素となってきます。
季節と水やり
庭植えの場合、ガーベラは冬になると地上部が枯れます。ですが冬を耐えてまた翌年も芽を出してくれる多年草です。翌年も咲くからといって、冬も水をやる必要はありません。春を楽しみに待ちましょう。 ですが鉢植えの場合は冬の間も水やりが必要です。与えすぎないよう注意しながら、カラカラにならない程度に管理します。
育て方のポイント④ 肥料はリンの多い物を使う
肥料をたくさんあげれば、花もたくさん咲く
ガーベラにはリンの多い液体肥料を与えましょう。一番与えるのに良い時期は、開花のシーズンです。頻度はだいたい週に一回くらいが良いでしょう。こうすれば、多少水やりで花を傷めてしまっても、次から次へと新しい花が咲いてくれるのです。
葉を茂らせすぎると花が咲かない
肥料を選ぶときは、窒素の多い商品に注意します。 ガーベラは葉がたくさん茂りすぎると、花が咲かなくなる植物です。窒素は葉を旺盛に茂らせてしまうので、ガーベラにあまり与えないでください。
花をたくさん咲かせたいなら、肥料切れに注意
ガーベラは肥料が切れると開花が止まります。 花をたくさん楽しみたいなら、肥料切れに注意しましょう。
育て方のポイント⑤ 枯れた花と不要な葉はどんどん取り除く
ガーベラを立派に育てるコツはずばり、「いらなくなった物はどんどん取り除く!」ということです。 花が枯れてきたら、付け根の部分ごと取り除いてしまってください。 葉を間引くのも重要です。葉がたくさん生えていると、日光が株全体に行き渡らず、元気が無くなってしまいますし花も咲かなくなります。 ひと株に20枚くらいの葉になるよう、枯れてしまったものや黄色くなってしまったものから優先的に、どんどん取ってしまいましょう。
育て方のポイント⑥ 鉢植えの場合は定期的に植え替える
ガーベラは根が非常によく伸びるので、すぐに鉢の中が根でいっぱいになってしまいます。そうなると、生育不良を起こしやすいので、定期的に植え替えてあげましょう。毎年行うのが理想です。 時期としては、春か秋の初旬、花の咲いていない季節が適しています。鉢から根ごと掘り起こし、出ている小さな目が土の中に埋もれてしまわないよう気をつけながら、ひとまわり大きな鉢に植え替えます。このとき、黒ずんで腐っている根があれば、切りとってしまいましょう。また、古い土はよく払い落とします。
育て方のポイント⑦ 病気の予防をする
うどんこ病になりやすい
ガーベラの代表的な病気に、うどんこ病があります。 うどんこ病とは、植物がうどんの粉のように白くなってしまう病気です。 この白い部分はカビ。つまり植物がカビてしまっているのです。 原因は、地面にひそむ糸状菌にあります。 この糸状菌は乾燥気味の場所が好きなので、同じく乾燥気味の環境で育てるのに向くガーベラは、恰好の餌食になってしまいやすいのです。 特に初夏〜晩秋はうどんこ病が発生しやすいので、注意しましょう。この病気に侵されると、植物は元気が無くなってしまいます。
うどんこ病の対策は?
うどんこ病は窒素分が多いと発生しやすくなります。 肥料の項目でも、窒素が多いとガーベラは葉ばかりが茂ってしまうと言いました。窒素は本来、植物の生長に必要な成分なのですが、ガーベラの場合窒素は病気の面でもデメリットがあるということがお分かりいただけたかと思います。ですので、やはり窒素成分の多い肥料は避けるべきでしょう。 できる対策としては、普段から葉をよく間引いておくことがあげられます。湿度と日当たりが適切だと、うどんこ病にかかりにくくなるのです。また、土の水はけも大事です。 それでもうどんこ病になってしまった葉は、すぐに株から切り離し、捨ててしまいましょう。毎日よく観察して早期発見するのが重要です。
コツを押さえてガーベラを育ててみよう
最後に情報を整理しましょう。 ①日当たりのよい場所が大好き ②ふかふかで肥えた土に植える ③水やりするときは、花に水をかけない ④肥料はリンの多い物を使う ⑤枯れた花と不要な葉はどんどん取り除く ⑥鉢植えの場合は定期的に植え替える ⑦病気の予防をする 以上が、ガーベラを育てるうえで注意したいポイントです。 コツを押さえて、ぜひガーベラの栽培に挑戦してみてください!