オーナー|耐力スナップ P-20
ジグヘッドの結び方は, 魚のキャッチ率を左右する
魚がフッキング (針掛かり)した瞬間や魚とのファイト中、ジグヘッドとラインとの結び目には、ものすごい力が加わります。 そのため、ジグヘッドとラインとの結び方が悪いと、たとえ魚がしっかりとフッキング (針掛かり)していたとしても、結び目が切れたりすっぽ抜けたりして、せっかく掛った魚をバラしてしまうことになりかねません。
魚をバラしてしまう原因の多くは、仕掛けの結び目の切断やすっぽ抜けによるものです。 ですから、ジグヘッドリグの仕掛け作りの各工程の中でも、ジグヘッドの結び方は魚のキャッチ率、ひいては釣果そのものを左右する重要なポイントとなるのです。
また、結び方の種類によっては、その場で手早く結ぶことができたり、水中でのジグヘッドの泳ぎの質を高めたりすることが可能なものもあるので、状況に応じてベストな結び方選びをすることも大切でしょう。
ジグヘッドの結び方4つを解説!
ジグヘッドとラインとを結ぶための専門の結び方は存在しないため、基本的には、サルカンなどの各種接続金具とラインとを結ぶ際に使用する結び方を用います。
ここでは、ジグヘッドの結び方として利用可能な、「クリンチノット」、「ユニノット」、「フリーノット」、「パロマーノット」の4つの結び方それぞれの結び方の詳細や、結び方選びのポイントとなる、各種結び方の特徴について、釣り初心者にも分かりやすく解説します。
ジグヘッド結び方1【クリンチノット】
クリンチノットの結び方は?
※ 下の動画では、クリンチノットの結び方の実演をしています。
クリンチノットの特徴は?
クリンチノットは、幅広い釣り方で使われている最もポピュラーな結び方です。 結ぶ際も特別なテクニックは必要なく、様々な種類の釣り方で通用する結び方ですので、釣り初心者は必ず覚えておきましょう。
結びの構造上、どうしても糸同士の摩擦抵抗が大きくならない結び方ですので、結束強度は、使用するラインの直線強度の65 - 70%程度にとどまっています。それでも、釣り初心者であっても確実に結べる点や、比較的手早く結べる点などから、非常に実用的な結び方と言えるでしょう。
クリンチノットを行う際の注意点として、1.5号未満のラインでクリンチノットを行う際は、締め込んでいく工程を慎重に行い、糸がヨレないように注意して結ぶようにしましょう。
ジグヘッド結び方2【ユニノット】
ユニノットの結び方は?
※ 下の動画では、ユニノットの結び方の実演をしています。
ユニノットの特徴は?
ユニノットは、主にルアーフィッシングを中心に用いられてきた結び方です。 ルアーフィッシングにおいて重要となる、ルアーチェンジ時にその場で手早く結べるスピードと、フィッシュイーターが繰り出す強烈な引きに対応できる強度とのバランスが取れているため、ジグヘッドの結び方にもピッタリです。
エサ釣りにおいて、針とハリスとを結ぶ際に使用する内掛け結びに似た構造で、釣り初心者でも比較的簡単に習得可能な結び方です。 結束強度は、前述のクリンチノットよりも高く、使用するラインの直線強度の75 - 80%程度です。
慣れれば容易に結べますし、細いラインでも強度低下が起きにくい利点もありますので、ジグヘッドを使用するあらゆる釣り方で重宝するでしょう。
ジグヘッド結び方3【フリーノット】
フリーノットの結び方は?
※ 下の動画では、フリーノットの結び方の実演をしています。
フリーノットの特徴は?
前述のユニノット同様、フリーノットも主にルアーフィッシングで使用されている結び方です。 前述のユニノットを改良した結び方ですので、難易度もそれほど高くなく、練習すれば釣り初心者でも結ぶことができます。
フリーノットは、ジグヘッドのラインアイに直接ラインを結び付けないため、ジグヘッドが輪っかの中で自由に動くことできることが特徴です。そのため、ジグヘッドの泳ぎがより大きくなり、魚に対して効果的にジグヘッドの存在をアピールすることが可能になっています。
また、ジグヘッドのラインアイに直接ラインを結び付ける結び方の場合、結び方によっては、ジグヘッドのラインアイの太さが結束強度に影響してしまうことがありますが、フリーノットの場合は、そういった心配が無いのもメリットの1つです。 そのため結束強度は、前述したユニノットよりも高く、使用するラインの直線強度の80 - 85%程度となっています。
ジグヘッド結び方4【パロマーノット】
パロマーノットの結び方は?
※ 下の動画では、パロマーノットの結び方の実演をしています。
パロマーノットの特徴は?
小物相手の釣り方から大物相手の釣り方に至るまで、幅広く用いられている結び方です。ただし、ライン本来の性質を最大限いかして、結束強度を高める結び方故、結び方の工程や構造が複雑なので、釣り初心者がパロマーノットをマスターするには、たくさんの練習が必要不可欠でしょう。
結び方の難易度が高い分、結束強度も非常に高く、使用するラインの直線強度の85 - 90%を叩き出しますので、多くのアングラーの間で知らている結び方の中では、まさに正真正銘の究極の結び方と言えます。
ただし、細いラインでパロマーノットを行うと、ライン同士の接触面積が狭くなり、ライン同士が食い込むことによる高い摩擦抵抗力を期待できないため、どちらかというと不向きです。また、結ぶ際に時間を要するため、釣りの最中に手早く結べる結び方とは言い難く、ゴールデンタイム真っただ中で仕掛けの作り直しに用いる結び方ではないでしょう。
場合によっては, スナップの使用も選択肢の1つ
頻繁にジグヘッドを交換する場合は, スナップが効果的
ジグヘッドへのラインの付け方は、直結が基本となるものの、場合によってはスナップの使用も選択肢の1つとなります。
例えば、頻繁にジグヘッドを交換する釣り方の場合、直結による付け方だと、その都度結び目を切って結び直す必要が生じ、ラインがどんどん短くなってしまいます。 特に、PEラインをメインラインとして用いる場合は、結び直す度にショックリーダーの全長が縮んでいってしまうため、メインライン自体を交換する必要が生じることもあります。
一方、スナップを使用した付け方の場合は、スナップの脱着のみで簡単にジグヘッドを交換することができます。 また、結び直す手間を省くことができるため、貴重な釣りの時間のタイムロスを減らす効果も期待できるでしょう。
スナップのデメリットや選び方は?
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前述したように、スナップの使用は、頻繁にジグヘッドを交換する釣り方においてメリットとなります。 ただし、スナップを使用すると、仕掛け全体の重さがわずかに増加します。アジングやメバリングで使用するような小型のサイズのジグヘッドでは、スナップの重さによってジグヘッドの動きが損なわれる可能性が否定できず、そういった場合には直結が望ましいと言えます。
また、ジグヘッドによっては、直結によるラインの付け方を前提に販売されている種類のものもあり、ラインアイの直径サイズが小さく、スナップのワイヤーのカーブ部がラインアイに通らないことがありますので、注意が必要です。
スナップ選びの際は、重さの軽い小さなサイズでも強度の高い種類のものを選ぶようにしましょう。 また、スナップのサイズや形状を確認し、ジグヘッドのラインアイにきちんと接続できるかどうかを事前に確かめておく必要もあります。
ベストなジグヘッドの結び方が, 好釣果をもたらす
いかがでしたか。 前述の通り、ジグヘッドへのラインの結び方は、ジグヘッドリグの仕掛け作りにおいて非常に重要です。 ベストなジグヘッドの結び方を確実に習得することが、好釣果への確かな布石になることでしょう。
1.ジグヘッドのフックポイント (針先)は、非常に鋭利です。ラインにジグヘッドを結ぶ際には、フックポイント (針先)でけがを負わないように細心の注意を払ってください。 2.この記事で取り上げる内容に含まれる、ラインの号数の表記は、いずれも標準的なナイロンラインのものです。