史上最強の戦闘生物“シャコ”の強さに迫る!
シャコパンチ+硬い甲羅+色彩視力+素早い動き!
テレビでは詳しく紹介されていない、 海のハードパンチャー“シャコ”の強さの秘密を 詳しく紹介していきます!
-【強さの秘密①】強烈なシャコパンチ!
ヒトの指が骨折:interrobang:水槽が割れる:interrobang:強烈なシャコパンチの威力と噂の真偽
インターネットで、“シャコ パンチ”と検索すると、 予測ワードに“シャコ パンチ 骨折”や“シャコ パンチ 怪我”など いかにも危険なにおいがするワードが検索されています。
それほど、シャコのパンチは“強烈”です。 しかし、ヒトの骨を骨折させたり、水槽のガラスを割ったりしたという 情報源は、怪しいものがあります。 実際に、大型のモンハナシャコでも、超小型水槽ならば シャコパンチで割れる可能性があるらしいです。
モンハナシャコのような大型のシャコが叩き割ることが出来るとすれば超小型水槽のみです。 家庭用の90×45規格のものではガラスは厚さ10㎜のもの、60cm水槽でも6㎜厚ですがそれでも簡単にガラスは割る事が出来ません
「水槽がシャコのパンチで割れる!」 ナチョナルジオグラフィックで紹介されている映像を見ると たしかに、薄いガラスですが、シャコパンチで割っています。
また、シャコは貝を割ることが出来ます。 そういうことから、 ヒトの指も骨折させることが出来るのではないか? 水槽のガラスも割ってしまうのではないか? という噂が回ったのではと考えられます。
しかし、シャコのパンチを実際に体験してみると、マジで痛い! 大型のモンハナシャコのパンチだと、まともにパンチを食らうと 爪は確実に割れます! 骨折もしそうです! 内出血は避けられません。 “骨折!”や“水槽を割る!”うわさが出回るような強烈なパンチを持つ生物が“シャコ”なのです。
シャコパンチは光る!?
シャコパンチの瞬間には、光が発生することもあるそうです。 すごいエネルギーを持ち、強烈な威力をもつシャコパンチは、衝撃波を発生させ、同時に光の波を発生させる?そうです。 この現象は“ソノルミネッセンス(sonoluminescence)”と呼ばれる現象だと考えられています。
ソノルミネッセンスとは? あらかじめ申しておくと、未知の部分が多い現象です。 ソノルミネッセンスは、発光現象の中で、液体中に含まれる気泡と超音波によって引き起こされる発光の事。
気泡の内部が高温になることで、原子・分子が放棄されて発光したりするそうです。 シャコの場合は、パンチの威力で真空の泡“キャビテーション”が発生し、この泡によって、ソノルミネッセンスが起こるそうです。
シャコパンチの仕組みは解明されている!
シャコパンチが強烈な威力を発揮する仕組みは、“弓矢”に近いです。 弓矢では時間をかけて、弓を弾き、ためたエネルギーを一気に開放することで、弓を遠くへ飛ばします。 シャコパンチでも、ゆっくりと時間をかけて、筋肉を引き、貯めたエネルギーを一気に開放することで、強烈なパンチを生み出します!
なぜ、こんなにも強いパンチが必要なのか?
シャコは“肉食”であり、“活きたもの”を好んで食べます。 その為、餌の動きを止める為、つまり弱らせる為に、強い攻撃性が必要になります。 また、貝類も食べるので、その時には、貝殻をパンチで割ります。
餌を捕獲する!という点でにパンチは大きな役割を持ちます! もしかすると、発生する音や光にも何か役割が備わっているかもしれません。 面白く未知の部分が多い生き物です!
シャコの強烈パンチング動画集!
見るだけで面白いパンチング動画を集めました。 一見してみてください!
↑綺麗な画質で撮影されています。 捕食以外のシーンも多くあります!
↑シャコが魚を捕食するシーンを集めたもの 早すぎて、見えない! 鎌のような手で引っ掛けて砂の中へ引きずり込みます!
↑こちらはかわいらしいシャコ動画 タコに対して慎重にヒット&アウェイを繰り返す姿は、いたずらをしているみたいで可愛い!
-【強さの秘密②】効率よく視覚情報を処理!
かつては、人間では想像できない色彩の世界を見ていると考えられていた!
シャコには“12種類以上の視細胞”があります。 私たち人間が持つ視細胞の種類が3種類なので、それと比べると4倍以上の色彩視力を持っている?と思います。 しかし、最近の研究では、むしろ人よりも見えている世界の色は少ないと考えられるという結果が発表されました。 下のリンクが情報源です。
簡単に説明すると、 ヒトの場合 →3種類の視細胞を“組み合わせて”色彩を認識する シャコの場合→12種類の視細胞を“それぞれ独立で”色彩を認識する なので、ヒトの場合は組み合わせの数、それぞれの視細胞の刺激の強さの程度により、多彩な色を認知する色彩視力を持つ。
しかし、シャコの場合には、12種類の色を単独で見ており、色彩視力は弱いということです。
しかし、数多くの光受容体は、効率の良いネットワークで処理されている!
なぜ、このような単純な仕組みなのか? それは、それぞれの視細胞で単独で色を認知することで、処理能力を上げているそうです。 素早い動きでも、瞬時に色を認識することが出来ます。
自然界では、一瞬の判断によって、餌が取れる・取れないが決まっていきます。 なので、そういったシャコの素早い色彩を認識する仕組みが重要なのかもしれません。 単純な色彩視力で、情報処理能力を上げ、動体視力を上げているのでしょうか? 興味深い生き物ですね!
-【強さの秘密③】環境の変化に強い!
こういう都市伝説を聞いたことがありますか? 「東京湾のシャコは水死体を食べている」 真実かどうかはさておき、東京湾にも多く生息しており、また沖縄の海にも多く生息しているほど、シャコは多様な環境に生息しています。
シャコは、活きている動物を食べるので、水死体を食べるかどうかについては疑問が残りますが、そう思われるほどに、環境に強く、なんでも食べ、環境の変化に強い生き物です!
-【強さの秘密④】速度はピカ一!海を自由自在に泳ぎ回る!
遊泳能力もシャコは高いです。 甲殻類の中ではピカ一ではないでしょうか。 その遊泳能力の特徴としては ①すばしっこい ②方向転換が自由自在 ③腹部には遊泳脚がある などでしょうか? 海で見かけた際には、素早く逃げ、穴へ入り、顔をこちらへ向けていつでもパンチをうてるような状態で構えています。
シャコの基本情報、豆知識を知ろう!
今まではシャコの強さの秘密について紹介していきました。 これからは、シャコの基本的な情報や豆知識等を紹介していきます!
-【豆知識①】エビではない!カニではない!吾輩はシャコである!
-【豆知識②】世界の不思議なシャコの仲間たち
シャコ科 ーシャコ
生息域 海水生。北海道〜九州の沿岸。台湾、中国沿岸。 生態 産卵期は5月から8月。 水深30〜50メートルの泥地に生息。 大小1対の口を持つ穴を掘って暮らしている。 エビやその他の甲殻類、二枚貝、魚類などをとらえて食べる。
トラフシャコ科ートラフシャコ
オキシャコ科 ーシリブトシャコ
生息域 海水生。相模湾、駿河湾、熊野灘、土佐湾。マダガスカル、東南アフリカ。 水深275〜300メートル。
ハナシャコ科 ーハナシャコ、モンハナシャコ
生息域 海水生。和歌山県串本、鹿児島県南さつま市、坊津、小笠原。台湾、インド西太平洋。
フトユビシャコ科 ーフトユビシャコ
生息域 海水生。相模湾から九州、小笠原、奄美諸島、琉球列島。台湾・インド西太平洋。 潮間帯下から水深10メートル。 沖縄地方で一般的に見ることが出来るシャコの一種 また似ているホソユビシャコ科ーホソユビシャコも同様に一般的に見られ、 こちらは体色のバリエーションが豊富で緑の個体などもいる。
ウニシャコ科ーウニシャコ
生息域 水深10–50 mのサンゴ礁海域に生息 生態 ウニシャコはウニのような尻尾で巣に蓋をする変わったシャコです。
↓英文ですが、数少ないウニシャコについて書かれている写真引用元サイトです。
-【豆知識③】食べて良し!世界で食されているシャコ
【In Japan】近頃はもう見かけない?寿司ネタのシャコ!
日本では寿司ネタとして有名なシャコですが、 世界各国でいろいろな調理法で調理され食されています! ちなみに、現在では寿司ネタのシャコはあまり見かけなくなりました。 その理由は、人気がないからだとか原価が高く、元が取れないだとかいろいろな説があります。
【In thailand】シンプルに揚げる!
東南アジアのタイ(タイ王国)で料理しています。 シンプルに揚げて食べています! ちょっとゲテモノ感があります。
【In Taiwan】屋台の鉄板焼き!
隣国の台湾での屋台における鉄板料理です。 こちらは個人的においしそうです!
海には不思議な生き物がいっぱい!
今回紹介した“シャコ”の他にも“テッポウエビ”“シオマネキ”“アナジャコ”など 以外に身近にも面白い生き物が生息しています! 住んでいる地域で観察できる生き物を調べ、実際に見てみましょう! 生き物の面白さをいろいろと発見できます!
史上最強の生物と名高い“シャコ”という生き物を ご存知でしょうか? 最近ではテレビなどで取り上げられ、 広く知られている生き物の一つかもしれません。