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【ネギ栽培】自宅で気軽に挑戦!初心者でも育てやすい種類&増やし方のコツを伝授!

家庭菜園初心者の方にもおすすめしたいネギの栽培。連作障害もなく、毎年おいしいネギの栽培を続けることができます。初心者の方にも育てやすい品種について、畑の土作りや肥料の与え方、ネギの栽培で重要な土寄せ、意外に簡単な増やし方などについてご紹介しています。
更新: 2021年3月4日
printemps117
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ネギの栽培の特徴、初心者の方にもおすすめ!

スーパーで買ったネギの根っこの部分を土に植えておくだけで葉が伸びてくるなど、栽培にコストがかからない野菜の一つです。ネギは球根を植え付けるほか、種まきから育てる方法もあります。 種まきは、秋まきと春巻きのどちらもできますが、春、気温が高くなり、日照時間が伸びますとネギはトウ立(花を咲かせる)ことがあります。このとう立ちした部分を「ネギ坊主」と呼ぶのですが、これができると品質が悪くなるので、一般的には秋まきにして苗を育ててから植え付けます。

ネギの原産地は中国

ネギの原産地はもともと中国で、日本には奈良時代以前に朝鮮を経て伝わったといわれています。 ネギには独特な香りがありますが、これは硫化アリルといって、消化促進と抗菌作用のある成分が含まれているためです。 ネギの緑の葉の部分には、カロチンが多く含まれているので、切って捨てずにしっかりと食べるようにしましょう。 またネギには、ビタミンB1、B2が多く含まれているのも特徴です。

ネギの品種、育てやすい品種について

ネギの中でも初心者の方に育てやすいネギの種類は、ワケギやアサツキ、廿日といった球根タイプのネギをおすすめします。球根タイプのネギは、5月~7月頃に園芸店やホームセンターなどで販売が始まりますので、見つけてみましょう。

栽培に慣れてきたらこんな品種にもチャレンジ!

ネギと一言でいっても、いくつか品種があります。「松本一本ネギ」「ホワイトスター」、「なべちゃん葱」、「雷帝下仁田」などがあります。 ネギの栽培に慣れてきたら、以下のような品種にもチャレンジしてみましょう。

松本一本ネギ

長野県松本特産品種です。 産地に合わせて耐寒性が強く、生育もよいので作りやすい品種です・ 肉質が柔らかく甘みも感じられるのが特徴です。

ホワイトスター

秋冬に収穫できる長ネギで、肉質全体のキメが細かく辛味も少ないので食べやすいです。 こちらも耐湿性や耐病性があり、生育が盛んな品種です。

雷帝下仁田

下仁田ネギから特に選び抜かれた品種で、ネギ特有のさび病やべと病など病害に強く、気温が高い中でも良く育つ品種です。 葉肉が厚く、味に甘みがあり、とろけるような繊細な舌触りと柔らかさが魅力です。

なべちゃん葱

こちらは下仁田ネギの風味と長ネギの耐寒性や耐病性を受け継いだ1本種です。 長さ20cm以上、太さ3cm以上になり、よく太って光沢があるのも特徴です。 やわらかく甘みがあるので鍋物や煮物に使うのにおすすめです。

ネギの栽培時期について

種まき時期は4月下旬~9月下旬頃

ネギの栽培時期についてご紹介します。種まき時期については、春まきですと3~4月頃に種まきし、5~6月頃に苗の植え付け時期になります。 一方秋まきですと9月下旬頃~10月いっぱい頃の種まきし、その後苗の植え付け、そして11月頃~翌年1月、2月頃まで収穫時期になります。


生育温度や栽培ポイントについて

ネギ栽培のコツやポイントについてですが、ネギは暑さ・寒さともに比較的強いので、生育適温は15℃~25℃となっています。 ネギの苗が大きくなってから追肥すると、病気にかかりやすくなるので、肥料を与える際は、植え付け前の元肥をしっかりと与えることが大切です。 ネギの苗が出来上がるまで、60日~75日ほどかかります。少ない数の株数で育てるときは苗から購入して育てるのをおすすめします。 収穫時期が遅れるととう立ち(ネギ坊主ができる)ことがあるので、収穫時期を逃がさないように注意します。 ネギは連作可能です。同じ畑で連作できます。

高い湿度や水はけの悪い土地は避けたい

夏場、気温が30℃を超えたり、湿度があまり高すぎると生育が衰えます。 通気性が悪い土地や、水はけの悪い土地での栽培はおすすめしません。

ネギの栽培における畑の準備と苗づくりの方法

ネギを植え付ける前に、畑の準備をしましょう。種まきの2週間前に苦土石灰を施して耕します。1週間前には堆肥と元肥として鶏ふんや化成肥料を施し、再度耕し苗床を作ります。表面がデコボコそいていると発芽しにくいので、平らに均しておきます。 定植当日になると、深さ20~25cm、底幅20cm程度の溝を掘っておきます。

日当たりと水はけのよい畑を選ぼう

植え付け土壌を選ぶときは、日当たりと水はけのよい土地を選んで植え付けるようにしましょう。水はけが悪い畑はできるだけ高畝にして育てましょう。土の酸度は6.0〜6.5が目安です。

ネギの栽培は種から?それとも球根から?

ネギの種まきの方法について

ネギを種まきから育てる場合は、板などでまき溝を作ってスジまきします。溝に5㎜間隔でスジ播きします。種まき後、3~5㎜の厚さの土を被せたあと、手でしっかりと押さえ、発芽するまでは土が乾燥しないようにしておき、水やりを施します。 寒い時期は、種まきはマルチや寒冷紗などを使い、さらにビニールトンネルをすると保温効果もバツグンです。

球根の植え付けは?

ネギは球根を植え付けて育てる方法もあります。 球根の植え付け時期は大体7月~10月頃、収穫時期は9月~10月もしくは2月~4月頃です。 球根の植え付け方法ですが、種球は外皮がついたままでは発根しにくいので、外皮を取り除いたあと、2~3球にわけておきます。 吸水しやすく、発芽がよくなるように、定植前に種球の頂部を1/4程度切り取っておきます。 プランター栽培の場合は、5cm程度の株間を作り、密にし種球の上部が土から少し出る程度に差し込み植え付けます。 深植えすると芽が出にくくなるので注意しましょう。

ネギの栽培、苗の植え付け方法について

園芸店やホームセンターなどでは、5月頃になるとポット苗が出回ります。 ポット苗から植え付けるときの方法や手順についてご紹介します。

ポット苗も5cm間隔で植え付け


ポット苗のネギを植え付ける際は、まず苗をポットから取り出し2~3本ずつに分け5cm間隔で植え付けます。ネギの苗を植え付けるときは、深さ10cm幅10cmの植え溝を掘り、10~15cm間隔で3~4本束にして植え付けます。苗を溝に立てかけるように置き、植え付け後に用土を被せて表面を軽く押さえて根を密着させます。 植え付け後は、根付くまではたっぷりと水やりをします。

植え替えについて

ネギの植え替えについてですが、ネギの草丈が20cmぐらいになると植え替えの目安です。 植え替えの際は、根を傷めないように、移植ごてで丁寧に苗を掘り起こして1本ずつに分けます。

ネギの栽培に欠かせない土寄せの方法について

ネギの栽培に欠かせない作業の一つに「土寄せ」があります。これは苗の植え付けから1か月ぐらい経ったあと、追肥時と合わせておこなうのですが、株元に土を寄せて根元を固める意味と、ネギの白い部分を作るためです。 土寄せする際は、ネギの葉が分岐している部分から大体4~5cmぐらい下の部分まで土寄せしていきます。 分岐部分に土が入り込んでしまうと、生育が悪くなったりそこから腐敗してしまうことがあるので注意しましょう。 土寄せする際は、ネギが植え付けてある反対側の畝の肩に追肥をおこない、その後ネギの生長に合わせて計3~4回土寄せします。収穫から一番近い時期の土寄せの際は追肥は不要です。 土寄せの際に限らず、株元などに雑草が生えていたらこまめに取り除きましょう。ネギは雑草に弱い性質があります。

土寄せをすると品質のよいネギに!

土寄せはネギ栽培中で最も大切な作業です。 生長に合わせて土寄せをすると、土に潜った部分は白くなりまう。この白い部分は軟白部分と呼ぶのですが、この軟白部分が長く伸びていくことで、ネギ自体の品質が高くなるのです。

ネギの栽培で必要な水やりと追肥の方法について

水やりについて

ネギ栽培の水やりについてですが、種を蒔いてから発芽するまでの間は土の中にしみこむほど毎日水を与えますが、特に決まりはありません。 基本的な水やりのタイミングですが、種まき時、苗の植え付け時、特に土が乾燥しているときなどです。 水やりは毎日する必要はありませんが、適度に水やりを行うことが大切ですね。

肥料は与えすぎに注意

ネギの栽培における肥料の与え方についてです。 ネギ栽培では育苗期間に特にリン酸を効かせると効果的です。 植え付けの際も、リン酸もバランスよく含まれている肥料や培養土を使うとよいでしょう。 葉ネギは基本元肥のみで育てます。 追肥の頻度ですが、種まき後から1~1.5か月毎に1回、化成肥料を1㎡あたり、約30gを目安に与える、もしくは水やりを兼ねて薄めた液肥を2週間に一度与えるのもおすすめです。 ネギは大きくなってからの追肥が多すぎると病気が発生しやすくなります。 元肥で育て追肥は生育が悪いと感じた時や刈り取り収穫する時のみ与えるようにします。

ネギの収穫方法や株の増やし方について

収穫について

ネギの収穫は品種にもよりますが、種まきから大体1か月~40日前後とされています。 この頃になると白ネギ、青ネギ限らず、緑の葉の生長が止まってきますので、どちらも葉を見て判断しながら収穫時期を見計りましょう。 ・青ネギは寒さにさらすと緑の葉の部分が枯れてしまうことがあります。 ・白ネギは逆に寒さに当てることで甘みが増します。

収穫の仕方ですが、まずは土にスコップを差し込み、ネギの株元を傷つけないように掘り起こします。掘り起こしたらそのまま株元を手でつかんでそのままぐっと抜き取るようにして収穫します。 収穫してからすぐに食べない場合は、泥がついたまま新聞紙に包み冷暗所で保管します。

ネギ坊主も摘み取る


ネギは苗が一定の大きさになり、一定期間低温に当たると「ネギ坊主」といってネギの花が咲く状態、いわゆる「トウ立ち」する性質があります。 収穫時期にもとう立ちしてしまうことがありますが、放っておくとネギの葉が育ちにくくなるので、見つけたらすぐに摘み取るようにします。

ネギの株の増やし方

ネギの株の増やしたいという方、ネギの種類にもよりますが、ネギの分けつ部分が生育旺盛であれば、放っておいても勝手に増やしていくことができます。 同じネギでも分げつしにくい1本種「下仁田ネギ」、「ホワイトスター」など と、分げつしやすい「ワケギ」や「あさつき」など分げつ種があります。 1本主を増やしていく際は種を蒔いて増やしますし、分けつしやいすい種類は、株分けして増やします。

ネギの連作について

ネギは連作可能!

ネギは連作障害がでにくいため、同じ場所での連作が可能です。 毎年同じ畑でねぎ苗を買ってきて植えていても、よいネギが育つことから、連作に強いことがわかります。 ネギの根には、土壌病害を押さえる効果のある「拮抗菌」が共生しているので、コンパニオンプランツとして、その他野菜の生育を促したり、病害虫から守る働きをしてくれます。

ネギの病気や害虫について

ネギの病気について

ネギの多い病気に、「さび病」があります。この病気の症状には主に、白くて小さい斑点ができ、その斑点が徐々に褐色に変わり、症状が進むと葉の表面が黄色や赤褐色に変色し、しまいには枯れてしまう病気です。このさび病が出たら、その部分をちぎって処分するか、農薬を使うという方法もあります。

ネギにつきやすい害虫について

ネギの葉を喰い荒らす害虫もいます。ネギにつきやすい害虫には、「アブラムシ」、「ネギアザミウマ」「ネギハモグリバエ」「ヨトウムシ」などネギの葉に潜り込んで葉を食害してしまう害虫と、「ネキリムシ」やのように葉を株元から切り取って食害してしまう害虫がいます。 これらの害虫に効果のある薬剤は園芸店などでも購入できます。それらを使って早めに対処しましょう。

植えてあると便利なネギ!

料理のトッピングや薬味に以外によく使われるネギ。ベランダなどでも植木鉢にポッと植えておくだけで助かりますよ。最初はワケギやアサツキなど小口ネギから挑戦し、慣れてきたら太くて立派な長ネギなどにも挑戦してみましょう。