花の咲く多肉植物を育ててみたい! でも、どんな種類があるの?
せっかく多肉植物を育てるなら、花が咲く品種を楽しんでみたくありませんか? 「でも、どんな品種があるの?」 「種類が多すぎて、どれを買えばいいか分からない……」 多肉植物のお花の情報はまだまだ少なく、こんな疑問を抱えていても効率よく情報収集するのが難しい現状にあります。そこで今回は、花が咲くおすすめの多肉植物20種を厳選してご紹介します!
花が咲く多肉植物は、サボテンとそれ以外に大きく分けられる
多肉植物というと、あなたはサボテンを想像しますか? それとも、肉厚な葉と少ない水で育つ、あのぷくぷくした姿を想像しますか? 多肉植物には、さまざまな種類がありますが、中でもサボテンがそのうちの多数を占めています。なので、多肉植物について語られる場面では、一般的にサボテンとそれ以外に分けられることが多いのです。 ここでも、サボテンとそれ以外の多肉植物に大きく分けて紹介しています。 (便宜上、「サボテン」と「多肉植物」と分けて呼んでいきます)
①大きな花を楽しみたいならサボテンがおすすめ
サボテンは総じて丈夫で、水やりの手間があまりかからず、育てやすいのが特徴です。 日本の酷暑にも耐え抜き、部屋に一点緑が欲しいときに重宝します。 花が大きいので、「花が咲くことを楽しみに育てたい!」「せっかく育てるなら花が立派なほうがいい!」という人におすすめです。
サボテンには花言葉がある
また、サボテンのにはこんな花言葉も存在します。 ・「燃える心」 ・「偉大」 ・「暖かい心」 ・「枯れない愛」 情熱的な言葉が揃っていますよね。 「切り花を贈ると、相手に管理の手間をかけてしまうかも……」とお考えの方は、花言葉を意識しつつサボテンを贈ってみるのもおすすめです。植物なのに場所も手間もかからない、超優秀な存在なんです。
ダイナミックな大輪の花が咲く! コリファンタ属
コリファンタ属は、高温を好むサボテンです。 大きい棘が花形に広がり、肌はくっきりとした緑。これぞサボテン!という外見です。ワイルドなゴツゴツとした岩肌のような表面が男らしく、花が咲けば可愛らしい、男性のお部屋のインテリアにもぜひおすすめしたい品種です! 丈夫で手間がかかりません。初心者の方でも育てやすいですよ。大きな花が咲くので、見ごたえがあります。
1/20. 象牙丸
コリファンタ属の中でも代表的な人気品種。 象牙のような白い棘のあるサボテンです。だから名前も「象牙丸」。 夏の終わりには大輪の花を咲かせます。 暑さにも寒さにも強いうえに、湿気にも強く、育てやすい品種です! 直射日光も大丈夫なので、夏でも窓辺に置くことができます。 また、一番元気の良い季節は夏で、寒くなってくると少し元気が無くなったかな? と感じられるかもしれませんが、水を少なめにしてゆっくり休ませてあげれば問題ありません。植え替えは春の初めがおすすめです。
2/20. 鳳華丸(ほうかまる)
花の色は淡い黄色。白い綿毛がふわふわと付く姿が特徴的です。 暑い場所が大好きなので、酷暑のなか数日間エアコンをつけず置きっぱなしにしても大丈夫。
女性にもおすすめ! シルエットが可憐なアストロフィツム属
全身に棘がついているのではなく、株自体がお花のようなシルエットをしているのがアストロフィツム属です。女性的な雰囲気が特徴的。中でも人気の種類をご紹介します。
3/20. ランポー玉
特徴的な星形がとても可愛い! 黄色い花が咲くサボテンです。 海外ではメキシコに自生し、表面が白い斑点で覆われています。 普通は画像のような5稜ですが、3稜、4稜のものもあり、それぞれ三角ランポー玉、四角ランポー玉と呼ばれます。 開花時期は春から秋まで。断続的に咲きます。
サボテンらしいサボテンはこれ! 花も大きいギムノカリキウム属
開花期間が長いサボテンです。 花は春に咲き、サボテンらしい形が人気。柔らかな印象と、力強い印象の両方を兼ね備えているので、老若男女、シーンを問わず、ギフトとして贈りやすい種類といえます。
4/20. 翠晃冠錦
花びらの先が淡いピンクに色づく品種です。 優しい雰囲気があり、名前も美しいところが魅力的です。
5/20. 竜頭
こちらはかっこいい名前です。 花の中が赤く、花芯は黄色。一輪が大きく、花持ちがよく、ひと株から沢山咲く様子が豪華です。サボテン本体を大覆い隠すように、あふれんばかりに咲きます。
②葉の形がバリエーション豊か! 多肉植物
お次は、最近非常に人気の高い、肉厚な多肉植物たちをご紹介します。 品種によっては、寒さに弱かったり、日光の調節が必要だったりしますが、基本的にはサボテンと同じで、それほど手をかけなくても育てることができます。 花の大きさはサボテンより小さめですが、特徴的な葉の形のバリエーションが楽しく、寄せ植えを作る楽しみもあります。「人気の多肉植物を自分も育ててみたい」という人や、「花は楽しみの一部として、葉の形も重視したい」、「寄せ植えを作りたい」という人におすすめです。
サボテン以外の多肉植物に花言葉ってあるの?
多肉植物には細かな種類が多数存在し、残念ながらすべてに花言葉があるわけではありません。ですが、花言葉が存在しているものもあります。 たとえば、以下で紹介しているエケベリア属には、「幸福を告げる」「たくさんの小さな思い出」「あなたを守る」「おおらかな心」という花言葉があります。また、アロエの花言葉は「苦痛」「悲嘆」。トゲがあることから、このような花言葉がついたのだそうです。
一度は育てたい人気の多肉植物! エケベリア属
多肉植物の中でも人気の高い種類が、エケベリア属です。 原産地はメキシコ。「エケベリア」という名前は、メキシコの植物画家であるエチュベリアという人物から来ています。葉が幾重にも重なって一輪の花のような形を形成します。 秋の終わりから春にかけてよく日に当てると、紅葉を楽しむことができます。春の初めから夏にかけては、小さいですが花が咲きます。一年を通じてさまざまな変化を楽しみたい! 花だけでなく紅葉も楽しみたい! という人におすすめです。種類の多い品種なので、まずはエケベリア属の多肉植物からお気に入りを見つけてみるのもいいでしょう。
6/20. ラウィ
エケベリア属の人気種です。 葉の一枚一枚に厚みがあり、真っ白な粉で覆われています。花が咲いていないときの姿は白いバラのよう。 ですが、寒さには弱く、生長も遅め。育てるのが簡単な品種とはいえませんが、エケベリア属の中でも一度は育ててみたい花形的存在です。
7/20. カンテ
ラウィに似た白い葉をもつ多肉植物です。 葉は、ラウィほど厚みがなく、平べったいです。ラウィが白いバラに似ているとしたら、カンテはスイレンの花に似ています。こちらも人気の品種です!
8/20. ミニマ
黄色とオレンジ色の花を咲かせる品種です。 ラウィ、カンテと形は似ていますが、こちらは青緑色の葉が何層にも美しく重なっています。直径は3センチほどと小型。手のひらサイズがかわいいです。
9/20. 花月夜(かげつや)
暑さ・寒さ共に比較的丈夫です。ですが、葉挿しで増やすのは難しい品種です。 外見はミニマに似ています。直射日光が当たる場所を好むので、冬でも太陽の光に当てて、春が来たときに葉焼けしないようにしてあげましょう。
ポピュラーで種類豊富な多肉植物! カランコエ属
カランコエ属は、豊富な種類と育てやすさが魅力の品種です。 名前は中国名の「加籃菜」が由来だと言われています。 乾燥に強く、まだ多肉植物を育てたことのない人へのプレゼントにも良いでしょう。原種はおもにマダガスカルと、アフリカ南・西部から中東に分布しています。色も形もさまざまなので、お気に入りの種類を見つけてみましょう。
10/20. 福兎耳(ふくとじ)
ふわふわとしたウサギの耳に似た葉をもつ品種です。名前も可愛らしく、人気の高い種類です。 春と秋に水をたっぷりと与えると、よく生長します。対して冬は半月~一ヶ月に一度程度の水やりに留めましょう。あまり水をやりすぎるとカビが発生します。風通しのよい場所で管理しましょう。
福兎耳は、画像のような白っぽい花が咲きます。
11/20. 月兎耳(つきとじ)
こちらも名前の通り、ウサギの耳のような葉をした品種です。葉を縁取るように、褐色の斑点がつきます。 寒いのが苦手なので、冬の時期は屋内に取り込むのも良いでしょう。ですが冬の間日光をあまり当てないでいると、葉焼けするので、太陽の光は適時与えて下さい。葉挿しの難易度が低いので、葉挿しで多肉植物を増やしてみたい! という場合はぜひ挑戦してみて下さい。
花はオレンジ色です。 色も形も福兎耳と異なります。迷ったときは好きな花が咲くほうを選ぶのもいいでしょう。
形が個性的! 花も大きめな多肉植物! リトープス属(メセンの仲間)
リトープス(メセンの仲間)と呼ばれる多肉植物は、上から見ると厚みのある球状の葉が2枚合わさっているようですが、横から見ると実は一体化している、特徴的な形をしています。エケベリアやカランコエに比べると、多肉植物の中でも育てる難易度はやや高めですが、花が観賞しやすいこと、個性的な形状が魅力的です。
12/20. 日輪玉
リトープスの中では、比較的丈夫で、普及している大型種です。 日輪玉という名前にふさわしい、黄色い見事な花が咲きます。見ごたえのある花を求める人におすすめの種類です。
13/20. 桜貝
かわいらしい名前に黄色い花が咲く、少し背丈の高い種類です。 上のほうをよく見ると、葉の縁が赤っぽく染まっているのも特徴的。こちらも日輪玉と同様に丈夫です。
ニョキニョキ感が可愛い多肉植物! コノフィツム属(メセンの仲間)
メセンの仲間とよばれる多肉植物にはさまざまな属があり、コノフィツムもそのひとつです。リトープスやコノフィツムといったメセンの仲間だけを組み合わせたユニークな寄せ植えを作ることもできます。ちなみに、メセンとは漢字で書くと「女仙」です。いくつかの芽が群生するように育ちます。二枚の葉に別れているように見えるリトープスと異なるのは、単幹の葉だということがはっきりと分かる点です。
14/20. 花園
コノフィツムの入門品種です。 葉は足袋のような形をしており、花は赤っぽいオレンジ色をしています。メセンの仲間は暑いのが苦手なことが多いのですが、こちらの品種は夏も比較的得意で、育てやすいです。
15/20. 群碧玉
紫寄りのピンクをした花が愛らしい品種です。ツルンとした肌も特徴的で、思わず触れたくなります。流通の多い種類ではありませんが、メセンの仲間を育てることに慣れてきたら、ぜひ育ててみたい品種です。
レア感のある多肉植物! トラデスカンチア属
16/20. 白絹姫(しらぎぬひめ)
こちらは「もっと幅広い種類の多肉植物を育てたい!」という方におすすめの品種です。 流通数は多い方ではありませんが、紫色の花が神秘的で、葉も形が整っていて美しいです。白絹姫という名前も素敵ですよね。 冬には地上部が枯れ、休眠します。
真っ赤に紅葉する多肉植物
お次は、真っ赤に紅葉する多肉植物をご紹介します! もちろん花も咲きますよ。 緑の中に赤が一点あると映えますよね。インテリアにはもちろん、寄せ植えを作る時にも重宝する品種たちです。
17/20. デロスペルマ属 ヌビゲナム
たんぽぽのような黄色い花が愛らしい品種です。 土の植えを這うように広がります。寄せ植えに使うと、葉が鉢からあふれ出すような姿を作ることができますよ。 春先に植え、太陽の下で育てれば、つぎの冬に赤く紅葉します! ひとつ育てておけば、多肉のコレクションに彩りを加えてくれること間違いなしです。 緑の葉、赤い葉、黄色い花と、育てる楽しみが多く、栽培難易度も低いのが特徴です。
紅葉したときの画像です。 ぷくぷくとした葉が赤く染まる様子は見ごたえがあります。
18/20. クラッスラ属 紅稚児
真っ赤な葉に目を奪われる品種です。 花はポツポツとしていて白く、ひとつの株にたくさん咲いてくれます。赤と白のコントラストが特徴的で美しいです。 「寄せ植えに彩りが欲しい……」そんな時にも活躍します!
紫色に紅葉する多肉植物
続いて、紫色に紅葉する多肉植物をご紹介します。 紫は緑との相性が良く、こちらももちろん寄せ植えに大活躍!
19/20. ルビーネックレス
垂れ下がるタイプの多肉植物。名前の通り、まるでルビーのネックレスのような姿が美しいです。 原産地はアフリカで、丈夫で育てやすく、暑さや寒さにも耐えます。冬はマイナス1~2℃まで大丈夫。霜にあてても平気なので、屋外でも管理しやすいです! 花のつぼみのような葉はボリュームがあります。
花はこんな感じ。黄色くて可愛いですよね。 屋外で育てるとたくさん咲いてくれます。
あのアロエも花が咲く多肉植物!
よく知られたアロエも多肉植物で、しかも花が咲くって知ってましたか? 手のひらサイズの小さなものから販売されているので、ひとつ飾れば部屋や庭にクールなイメージをプラスできます。 ちなみに、アロエという名前の由来は、アラビア語で 「苦味ある」 を意味する「alloeh(アロエ)」から来ています。
20/20. 木立ちアロエ
アロエは非常に丈夫で、多肉植物デビューに適した植物といえます。 なかでも日本で栽培されている代表的な品種が、木立ちアロエです。 花はオレンジで、寒さに強く、霜が降りても耐えます。 ギザギザとした葉が特徴的で、男性の部屋のインテリアにもなじみます。
花の咲く多肉植物は簡単&彩りがあって超優秀!
さまざまな花が咲く多肉植物をご紹介してきました。お気に入りは見つかりましたか? 花の咲く多肉植物は、育てるのが簡単で、空間に彩りをプラスしてくれるとっても優秀な存在であることがお分かり頂けたのではないでしょうか。手のひらサイズから選べるので、狭いスペースでも楽しめるところも嬉しいですよね。 おしゃれなギフトとしても、花の咲く多肉植物はとてもおすすめです! 相手と同じものをペアで育てるのも楽しいですよ。ぜひトライしてみてください!