ヒラメを美味しく食べる捌き方
日本の文化:自然への尊重「採れた魚は自然のまま味わう」
それは、自然への尊重の念があり 採れた魚は自然のまま美味しく味わう という心がけの現れとも言えます。
馴染み深い「ヒラメ」も美味しく味わう!
現在でも、魚を美味しく食べるために 魚をわざわざ神経締めしたり、 なるべく活魚で配送したり、 魚を自然のまま美味しく頂く 文化が根づいています。 日本になじみの深い「ヒラメ」も きちんと上手な捌き方を覚え、 美味しく、無駄なく頂きましょう!
気をつけるべき7つのポイント!
簡単に!上手に!無駄なく! 「ヒラメ」を5枚におろし、 いろいろな美味しい料理で 頂きましょう!
前処理!釣れたら締める!
血抜きは必ず!
身に余計な血が残ってしまうと 刺身をした場合に 臭みを感じることに なります。
締め方①エラの動脈を切る 鰓の動脈の位置は、 鰓蓋を開け、 鰓と体の間の膜の 上部にあります。 そこに切れ込みを入れます。
締め方②水をためたバケツに入れる 海水を入れたバケツに ヒラメを着けておけます。 ヒラメは必ず生かしておき、 血を抜かせます。
当日に食べないならば、神経締めも!
死後硬直を遅らせ、 魚が傷むことなく 寝かすことが 出来ます。 寝かすことで 熟成され、 うま味が増します!
締め方③ニードルで脳を壊す すこしかわいそうですが、 ニードルで頭に穴をあけ 脳を壊します。 左右上下に動かして しっかりと壊しましょう。
締め方④ワイヤーで神経を壊す ニードルで開けたところから ワイヤーを差し入れ、 神経(背骨の上部)に 這わしていきます。 神経にワイヤーが入ったら、 数回ワイヤーを上下させ しっかり神経を壊しましょう!
手順①ぬめりを取る
まず初めに、 ぬめりを取りましょう!
また、ぬめりを取ることで 捌きやすくなるのもポイントです。
捌き方のコツ①塩を使ってぬめりをしっかりとろう!
そうすることで ぬめりを上手に 取ることが出来ます。
手順②鱗を取る
ヒラメの鱗は細かく、取りずらいです。 包丁や鱗取りでやってしまうと、 下手に力が入り、身を傷めてしまいます。
捌き方のコツ②「金たわし」で擦る!
身を傷つけずに、上手に鱗を取る簡単な方法は 「金たわしを使う!」 この方法は回転ずしなど、 寿司チェーン店などで、 使われている方法です。 金たわしをつかい、 身をすることで 簡単に鱗が取れます。 特に、縁側部に 鱗が残らないように しましょう!
手順③内臓を取る
次に、内臓を取り出します。 ヒラメは通常の魚と 内臓の取り方が異なります。
捌き方のコツ③内臓は引き抜く
ヒラメの内臓を取り除く方法は、 「鰓と一緒に引き抜く」 鱗を取ったヒラメのエラに 包丁を入れ、鰓と体がくっついている部分に 切れ込みを入れ、体と離れた鰓を引っ張り ましょう! 内臓も一緒に引き抜けます。 内臓を傷つけずに 内臓が取れるので 魚が臭くなる心配がありません。
また、歯ブラシで、血合いを 取り除くと、さらに美味しく 頂けます。 内臓が引き抜けたヒラメは 綺麗に洗いましょう!
手順④縁側に切れ目を入れる
魚の身を綺麗にとるために、 先に縁側に切れ目を入れます。 こうすることで、簡単に 骨と身に分けられ、 5枚におろします。
捌き方のコツ④出来るだけ身を残す!
出来るだけ背びれの付け根に沿って 中骨に向かって包丁を入れましょう。 出来るだけきれいに身を取るために 中骨に沿って、そして若干 中骨向きに包丁を入れて 切れ目を入れていきます。
手順⑤背骨に沿って切れ込みを入れる
背骨に沿って頭から尾に向かって 切れ込みを入れていきます。 背骨に包丁が当たっている感覚を 感じながら切っていきましょう!
捌き方のコツ⑤小骨が無いので神経質になりすぎない
なので、神経質になりすぎずに ささっとまっすぐ背骨に沿って 切れ込みを入れていきましょう!
手順⑥中骨に沿って身を骨から引き離す
背骨から背びれ・尻びれに向かって 中骨にそりながら身を骨から 離していきます。 綺麗に身と骨を分けれたら 表の身が2つ、裏の身が2つ、中骨の 5枚おろしになっています。
捌き方のコツ⑥包丁の先に中骨が当たる感覚を感じる
一番、きれいにさばけるかどうかを 左右する工程です。 コツは 「包丁の先が、中骨に当たる感触を感じる」 ことです。 また、切り離した身を持ちながら、 切り離していくと上手にできます。
手順⑦皮を引く(刺身用)
刺身にする場合には身から川を引かないと いけません。 まずは、縁側を切り離します。 そして、別々に皮を引いていきます。 煮つけなどの料理にする場合には この作業は必要ないです。 煮つけの場合は皮も一緒に 美味しくいただけます。
捌き方のコツ⑦縁側を取りる・包丁は動かさない
上手に簡単に皮を引くコツは 「包丁を動かさない」 ことです。 その時、包丁の角度を維持しつつ、 皮を左右に動かしながら 引っ張っていきます。 そうすることで上手に皮を 引くことが出来ます。
手順⑧刺身用に切る
刺身用に身を薄く切っていきます。 上手に盛り付けが出来るように、 身がばらばらにならないように 気を付けましょう。 そして、包丁はきちんと研いで 切れ味をよくしましょう! 5枚におろした身の縁側部分は 刺身で一度食べてみましょう! 絶品です!
捌き方のコツ⑧切り口は筋と交差させる
魚の体には筋があります。 そして、刺身を切っていくときには 筋に対しての方向があります。
そのことによって、 食べやすい柔らかさの 刺身になります。
ヒラメとカレイを簡単に見分ける!
ヒラメとカレイはとても似ています。 古くから伝わる言葉で 「左ヒラメ、右カレイ」 という言葉があるほど、 2つの魚は区別されてきました。 カレイも刺身で美味しく 頂けるそうです。 この2種がこんなにも 区別されてきた理由は 分かりませんが、 生態的に大きな違いが あります。
おさらい「左ヒラメ、右カレイ」
分からなくなったら?「恐い口→ヒラメ 可愛い口→カレイ」
ヒラメとカレイの大きな違いは 体の向きだけではありません。
その違いは、それぞれの魚が餌としているものが 異なるためで、 ヒラメは小魚を襲って食べます。
ムシガレイは例外で恐い口
しかし!“カレイ”の中には、鋭い口をしている “ヒラメ”みたいな“カレイ”がいます。 それが“ムシガレイ”です。
カレイの中ではとても口が大きく まるでヒラメのようです。 しかし、ムシガレイには ヒラメのような大きな歯は ついていません。 そして、ちゃんと“右カレイ”に なっています。 流通量はやや少ないです。
ヒラメはどんな料理にも合う!
おすすめの食べ方3つを 紹介します。 ぜひ、チャレンジしてみてください。 おすすめはアラ汁です!
日本は世界的にも珍しい、 生の魚を美味しく味わう 文化を持っています。