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【ゼラニウムの育て方】初心者でも簡単!切り戻しの時期や挿し木での増やし方を解説!

ゼラニウムは種類も色も豊富な華やかなだけでなく、種子でも挿し木でも増やせて育てやすいのも魅力です。お家の自慢のゼラニウムを増やしてプレゼントしたり、変わった品種をいただいたりと楽しみも広がります。上手に増やすために気を付けたい挿し木のコツをご紹介します。
更新: 2021年3月4日
dilber
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ゼラニウムの増やし方は「挿し木」と「種子」の2通り

ゼラニウムは、挿し木、種まきどちらの方法でも増やすことができます。種まきをすると、発芽して成長するのを待たなくてはなりません。挿し木をすると株の状態で増やすことができるので、花を早く楽しめます。動物もですが、植物も一部が欠けたら、その部分を再生しようとします。挿し木は、その性質を使った増やし方です。親株から、挿し木をする部分をとると、親株の方も成長しますし、挿し木も成長しようとします。挿し木は、親株のいわばクローンで、同じ性質を持っています。素敵な色のゼラニウムの花を見つけたら、枝を1ついただいて、増やしてみるといったことができるのも醍醐味ですね。

ゼラニウムが苦手なのは?

ゼラニウムは、南アフリカのケープ地方を原産としています。ケープ地方は地中海性気候で、冬でも平均気温が16℃あるほど温暖な気候をしています。夏場は26℃前後で推移し、過ごしやすい気候です。降水量も日本に比べるとはるかに少なく、東京の年間降水量が1528mm(1981年以降の平均値)に対して、ケープ地方は155mmとほぼ10分の1になっています。

その1:高温

穏やかな天候のケープ地方生まれのゼラニウムは、高温を苦手とします。本来は日当たりが良いところを好むゼラニウムですが、真夏には、直射日光、特に西日が当たる所を避けた方が、元気に夏を超すことができます。高温で直射日光にさらされると、葉の色が薄くなることもあります。

その2:極寒

ゼラニウムは四季咲きのものも多いですが、真冬の寒さの中ではやはり花をつけることができません。元々かなり丈夫で育てやすい性質の植物なので、雪が深い地方でなければ、軒下やベランダなどの外で冬を越すことも可能です。ただ、0℃以下の気温では、凍結して枯れてしまうこともあります。

その3:多湿

日本よりはるかに乾燥しているケープ地方を原産とするゼラニウムは、多湿を嫌います。水やりが多すぎたり、水はけが悪くてずっと水に浸かった状態になったりすると、腐ってしまうことがあります。茎や葉が黒く変色し、触るとふかふかした感じになっていたら腐っているので、鉢の底に水が溜まっていないか確認してみましょう。

ゼラニウムを挿し木で増やすのに向いている時期

ゼラニウムは、気温と湿度が適当であれば、一年中挿し木で増やすことができます。とはいえ、湿度が高い梅雨時、高温が続く真夏、気温が下がる冬はできれば避けた方が良いです。また、挿し木をしてから育つ時期の気候を考えると、ゼラニウムを挿し木するのに最も良い季節は春と秋です。時期的には、3月~5月にかけてと、9月頃だと言えます。


ゼラニウムを挿し木するならどんな土?

ゼラニウムを挿し木する際には、水はけのよい土を用意します。草花栽培用の土などでもよいですし、パーライトやバーミキュライト、ピートモスを混ぜた人工培養土でも構いません。赤玉土と腐葉土を半々で混ぜたものが最適です。 育てる際には、ゼラニウムはPH7.0以上の弱アルカリ性の土を好みますから、用土に苦土石灰を混ぜて調整することもできます。

ゼラニウムのどの部分を挿し木する?

ゼラニウムは天芽挿しでも管挿しでも増やすことができます。 天芽挿しは、茎の生長点から先端部を切り取って挿す方法です。管挿しは、茎の部分を切り取って挿す方法です。葉の部分を挿す、葉挿しも可能ですが、古い葉の場合つかないこともあります。元気で、出てきて間もない葉を選ぶようにします。

ゼラニウムを挿し木する方法

1.挿し穂の用意

ゼラニウムを挿し木するには、まずは挿し穂を用意します。葉であれば若い葉、茎の頭頂部であれば2~3枚ほど葉を残して多い葉を切り落とします。茎の場合は、10~15cmほどに切ります。花は落とし、葉は2~3枚ほど残して落とします。 挿し穂を用意したら、半日から1日くらい日陰で乾燥させます。

2.植え付ける

鉢などに土を用意し、水やりをして湿らせます。鉢である必要はなく、牛乳パックを切ったものなどでも構いません。 割りばしや指などで土に穴を掘ります。

掘った穴に挿し穂を入れます。軽く土をかけて、挿し穂が倒れてしまわないようにします。 2~3週間くらいたつと、根が出てきます。しっかり定着したのを確認して、5~6週間たったところで植え替えます。

ゼラニウムを挿し木する際のコツは乾燥させる?!

挿し木をする際に、植物の本体から挿し木にする挿し穂を切り取ると、傷を負った細胞がオーキシンという生長ホルモンを分泌し、その作用で、傷を守る組織がつくられます。病害菌から守ってくれますが、形成され過ぎると、発根を妨げることもあります。そのため、発根促進剤などを使うのも有効です。 挿し木をする際に、水につけておいた挿し穂を土に植えるという方法が一般的かもしれません。ゼラニウムは乾燥を好むために、水につけると逆に腐ってしまうことがあり、逆効果です。ゼラニウムは多肉植物と同様に、挿し木をする際には乾燥させた方が根付きがよくなります。

挿し穂を水につけるのはNG!


ゼラニウムを挿し木する際に水やりはする?

ゼラニウムを挿し木する土を用意する際に、まず、水やりをして湿らせておきます。穴をあけて植えこんでから、たっぷりと水やりをします。ただ、水が溜まった状態になると、せっかく挿し木した挿し穂が腐ってしまうので、水はけができているか確認します。 挿し木した後、2週間ほどで発根しますが、それまでは水やりをする必要はありません。

どの種類のゼラニウムも挿し木が可能?

ゼラニウムを一口に言いますが、実は花や葉の形も、香りも、花の付き方や形も異なる様々種類のゼラニウムがあります。どのゼラニウムも、挿し木で増やすことができます。 変わった色の花をつけているゼラニウムを見つけたら、時期を見て、挿し木にできる茎か葉をいただけるかお願いしてみても良いかもしれません。

茎が下垂するアイビーゼラニウムも、挿し木で増やせます。光沢がある、アイビーのような美しい葉をしています。増やし方は、葉が伸びている先端の部分を挿し穂として天芽挿しにします。挿し木をする時期は、他のゼラニウム同様、春と秋が最適です。

レモンやローズ、シナモンなど、様々なフレーバーがあるセンティッド・ゼラニウムも、挿し木で増やせます。センティッド・ゼラニウムは、香りだけでなく葉や花の形も見慣れたゼラニウムとは異なっていますが、育て方や挿し木の方法などは同じです。香りが違う種類を見つけたら、ぜひ増やしてみてください。

ゼラニウムを上手に育ててたくさん花を咲かせるコツ

ゼラニウムは種類も色も豊富にあり、上手に増やしてたくさん花を咲かせると、見ごたえがあります。ゼラニウムを上手に育てるコツをまとめてみました。

温度管理

日当たりや風通しが良いところで育てると、開花時期も長く、育てやすいです。ただ、過剰な暑さと寒さに弱いので、温度管理は必要になります。真夏に西日が当たる所に置くと、長時間熱せられてしまうので、避けましょう。凍結するような寒さにさらされると傷んでしまうので、軒下や屋根のあるベランダの中などに避寒させるようにします。温かい室内の窓辺で日当たりが良いところで育てると、真冬でも花を咲かせることがあります。

水やりは乾燥気味に

ゼラニウムは過湿を嫌います。水やりをしすぎると、根だけでなく、葉や花、茎までも腐ってしまうことがあります。表面の土が乾いたら水やりをするくらいで充分です。真夏はたっぷり目に、冬場は乾燥気味に水やりをするのがコツです。 鉢植えの場合、梅雨時などの長雨が続く時期には、軒下などに場所を移します。雨に当たりすぎても、茎や葉、花が腐ってしまうことがあるためです。


こまめに花がらを摘む

ゼラニウムの花は小花が集まって球状や房状になっています。花房の中心部から咲き始めるため、中心部から花が咲き終わってしまいます。咲き終わった花は、どんどん摘み取りましょう。残しておくと、見た目も残念な感じになりますし、蕾が咲くのを阻害することにもなりかねません。花房の小花がすべて咲き終わったら、花がついていた花茎を付け根から取り除きます。 黄色くなった葉や、黒っぽくなった茎の先などもこまめに取り除きましょう。手で簡単に取れます。

切り戻しをする

ゼラニウムは品種によっては、茎だけが伸び、葉は茂るものの花は咲かないということがあります。そういった場合には、茎の切り戻しが必要になります。切り戻す方法は、好みの高さの、脇芽のある節の上で切ります。脇芽が伸び、株の形を整えることにもなります。 切り戻しした茎は、管挿しの挿し穂として使うことができます。時期は、挿し木と同様、いつでもできますが、春と秋が最適です。

植え替えをする

鉢植えの場合、大きく育てた結果、根詰まりを起こしてしまうことがあります。その場合、植え替えが必要になります。植え替えの方法は、鉢から出し、根をほぐして植え替えます。株を大きくしたい場合には、それまでに植えていた鉢よりも2回りくらい大きな鉢に植え替えます。株を大きくしたくない場合には、根をほぐし、古い根を切り取り、同じ大きさの鉢に植え替えます。

せっかく増やしても...虫や病気に注意!

ゼラニウムの香りには虫が嫌う成分が含まれていて、除虫植物としても使われることがあります。本来、虫がつきにくく、病気にも比較的強く、育てやすい植物です。とはいえ、花がらや枯れた葉を放っておくとカビが生えることもあります。茎腐病といわれる、茎が腐る病気が発生することもあります。茎が茶色く変色し、中が空洞になっているように見えたら、その枝の付け根から取り除きましょう。 葉が引きつれたように見えたらハマキムシが発生している可能性があります。また、葉をかじるヨトウムシもつくことがあります。虫自体を見つけるのは難しいので、株の状態を普段からよく観察して、虫がついている症状を見つけたら、時期を逸さず、取り除く必要があります。

ゼラニウムの挿し木のまとめ

ゼラニウムは、挿し木で簡単に増やすことができます。挿し木の方法は、茎を15cmほどの長さに切って、軽く湿らせた土に挿すだけです。根付きをよくするコツは、乾燥させること。ゼラニウムは多肉植物同様、挿し木をする際には、挿し穂を水につけるのではなく、乾燥させて挿した方が根付きしやすいのです。 春と秋が最適ですが、挿し木をできる時期も長く、育てやすいゼラニウム。種類や色も豊富なので、上手に増やしてたくさん花を咲かせたいものです。