シマノ(SHIMANO) ラインリムーバー LR-011X
第一精工 高速リサイクラー2.0
Fuji KWガイド T-KWSG7 SiCリング仕様
リールに巻いたラインの巻き替えの目安2つは?
リールに巻いたラインの巻き替え時期には、目安があります。
この目安を見落としてしまい、ラインの巻き替えをしないまま釣りをすると、頻繁に竿のガイドにラインが絡むなどのライントラブルに悩まされたり、せっかく掛った大物をバラしてしまったりすることになりかねません。
特に初心者は、リールを購入して以来、まだ一回もラインの巻き直しをしていない方も多いようですが、快適に釣りを楽しみたいのであれな、適時巻き替えをするようにしましょう。 ここでは、リールに巻いたラインの巻き替えの目安2つについて取り上げます。
1.後述する巻き替えの目安よりも早く、糸癖がひどくなったり切れやすくなったりして、巻き替えが必要になってしまう場合、ラインが粗悪品である可能性があります。
2.PE製ラインは、塩分や紫外線による劣化が起きず、高い柔軟性故に糸癖もほとんど発生しないことから、ラインの量が減ってしまった場合などを除いて、巻き替えの必要はありません。
3.この記事で取り上げる内容は、いずれもスピニングリールの場合についてです。
巻き替えの目安1【釣行頻度】
当然のことながら、釣行頻度が多ければ、それだけラインは劣化し、巻き替えが必要な時期も早く訪れます。
巻き替えの目安としては、1年に10回程度の釣行頻度の場合は、1年に1回、1年に50回 (1週間に1回)程度の釣行頻度の場合は、半年に1回となります。
ただし、ベストなラインの状態で快適に釣りを楽しみたい場合や、ガイド口径が小さかったり、ガイドがたくさん付いていたりする竿を用いる釣り方の場合は、前述の目安の2倍早い頻度での巻き替えが望ましいでしょう。
また、ラインは塩分によっても劣化するため、川釣りよりも海釣りの方がラインの劣化は起きやすいので、海釣りの場合は、前述の目安の1.5倍早い頻度で巻き替えるようにします。
ここで注意しておきたいのが、全くラインを使用しなかった場合でも、適切な時期に巻き替えが必要であるという点です。
というのもラインは、梱包材から取り出してリールに巻いてしまった時点で、たとえ1回も使わなかったとしても、時間の経過とともに、酸素などによって劣化していくからです。
すから、日光の影響を受けず、気温が安定しているベストな環境で保存したリールに巻いてあるラインであっても、1回も使用しなかった場合で、2年に1回は巻き替えをするようにしましょう。
巻き替えの目安2【釣り方別のラインへの負担状況】
特に、初心者は見落としがちな点なのですが、釣り方によって、ラインに掛かる負担の状況は様々です。 トラウトゲームやウキフカセ釣りなどでは、細いラインで大物の強い引きと格闘しなくてはなりません。
必然的に、ラインの限界性能ギリギリで釣りを展開することになりますから、ラインへの負担は大きいでしょう。
ですから、ラインの巻き替えは、前述の目安よりも頻繁に行う必要があるでしょう。
一方、投げ釣りやサビキ釣りなどでは、ある程度の太さのラインで釣りが可能です。 当然、ラインの限界性能ギリギリで釣りを展開する機会は、あまりありません。 ですから、ラインの巻き替えは、前述の目安通りに巻き替えを行えば十分なのです。
リールに巻いたラインの巻き直し方4手順を解説!
ここでは、リールに巻いたラインの巻き直し方4手順について、初心者にも分かりやすく説明していきます。 ここで取り上げる内容の中には、初心者ではない釣り人であっても見落としがちな点も含まれていますので、ぜひ多くの方に参考にして頂ければ、筆者も幸いです。
巻き直し方1【リールに巻いてあるラインを捨てる】
リールに巻いてあるラインを捨てる方法は、言うまでもなく、ベールを倒してラインをひたすら出し続けるだけです。 ただ、この作業は非常に手が疲れます。
特に、スプールにラインが150m以上巻いてある場合は、大量のラインを全て出し切るまでに10分程度掛かることもあります。 そんな時に便利なのが、スプールに巻かれたラインをモーターの力で引き出してくれる便利グッズです。
スプールに巻かれた150mのラインを、わずか40秒程度で全て引き出してくれる優れものですので、リールを複数所有していて、ラインの巻き替えをする機会が頻繁にある方におすすめですよ。
シマノ(SHIMANO) ラインリムーバー LR-011X
※ 上の動画では、前述の商品の使い方の実演をしています。
巻き直し方2【スプールの汚れを落とす】
リールに巻いてあるラインを全て出し終えたら、新しいラインを巻き直す前に、スプールのメンテナンスをしておきましょう。 というのも、普段ラインが巻かれているスプールの奥の部分が露わになる機会は、中々ありません。
この部分には、水分や塩分などの、スプールを腐食させる原因になる汚れが付着していますので、この時点で水洗いと乾拭きをして、汚れをきれいにしておきます。
意外と忘れがちな作業ですが、ラインの巻き直し時にスプールをきれいにするよう心掛ければ、スプールからの異臭やスプールの腐食を防止することができますよ。
巻き直し方3【リールに, 新しいラインを巻いていく】
スプールの糸を破棄し、スプールをきれいにしたら、いよいよ新しいラインを巻いていく作業に入ります。 まず最初に、ガイドとリールシートの付いた竿を用意し、最もリールシートに近いガイドに、新しいラインの先端を通します。
次に、リールからスプールを外した状態で、スプールに新しいラインを結びます。
結び終えたら、スプールに新しいラインを、10回転ほど手で巻き付けます。
スプールに新しいラインを結び付けた時点で、スプールをリールに装着し、リールのハンドルを回し始める方が多くいらっしゃいますが、うまくいかない場合が多いので、最初は手でラインをスプールに巻き付けていきます。
巻き付け終えたら、スプールをリールに装着し、リールを竿のリールシートに装着し、リールのハンドルを回していきます。
この時、ラインにテンションを掛けながら巻くようにしないと、ライントラブルの原因になりますので、注意しましょう。 ただ、一人でラインにテンションを掛けながら、リールのハンドルを回すにはコツがいります。
初心者では、まず無理ですので、便利グッズを利用しましょう。
使い方は簡単で、机などにグッズを固定し、新しいラインが巻かれたプラスチック製のボビンをセットすると、ラインにテンションが掛かりますので、そのままリールを巻いていけば良いのです。 筆者もおすすめですよ。
第一精工 高速リサイクラー2.0
※ 上の動画では、前述の商品の使い方の実演をしています。
巻き直し方4【ラインが適量になったら, 巻き直し完了】
スプールに巻かれたラインの量が適量になったら、巻き直しは完了です。
通常では、ナイロン製ラインやフロロカーボン製ラインの場合は、スプールの深さの85%程度が、PE製ラインの場合は、スプールの深さの75%程度が、それぞれラインで埋まっている状態が適量となります。
前述の量よりも多くラインを巻くと、ラインのテンションがゆるんだ際に、スプールからラインがほどけてしまい、ライントラブルを引き起こします。
一方で、前述の量よりも少なくラインを巻くと、仕掛けのキャスト時に、スプールから放出されるラインがスプールエッジに触りやすくなり、ラインへの摩擦抵抗が増加して、飛距離の低下を招きます。
適切な量のラインをリールに巻くことが、気持ちよく釣りをするうえで大切です。
リールに巻いたラインを長持ちさせる方法2つは?
リールに巻いたラインの巻き替えは、意外と面倒な作業です。 ラインが劣化するスピードを遅くし、ラインを長持ちさせることができれば、先述した巻き替えの目安以外で、不必要にラインの巻き替えをする必要が無くなります。 ここでは、ラインの寿命を延ばす方法2つについてご紹介していきます。
1.一回の釣行ごとに, ラインを洗浄する
釣りを終えた時点のラインには、塩分が付着しています。 前述の通り、塩分はラインを劣化させる原因になりますので、必ず釣行後にラインを洗浄し、塩分を落とすようにしましょう。 洗浄方法は、まずリールからスプールを外します。
次に、洗面器に人肌程度の温度のぬるま湯を張り、その中にスプールを逆さにして入れます。
あとは、そのままの状態で30分程度放置し、スプールを乾拭きして陰干しするだけです。
ただしこの作業を行うと、スプールのドラグ機構部に塗布された潤滑油が落ちてしまう可能性があるため、スプールが乾いたら、再度ドラグ機構部に潤滑油を塗布する必要があります。
この作業だけでも、ラインの寿命を大幅に延ばすことが可能ですよ。
2.高品質なガイドを装着した竿を使用する
Fuji KWガイド T-KWSG7 SiCリング仕様
釣りをしている際、竿のガイド部の内側に付いているリングとラインとは、常に摩擦しています。
基本的に、ガイド部のリングの表面は、ラインが擦れてもラインを傷付けることが無いように、表面のデコボコを顕微鏡レベルで研磨し、極限までツルツルの状態に加工する必要があります。
ところが、安価で低品質な竿に装着されているリングは、ただのプラスチック製で、表面のデコボコを研磨する加工を施していないものがほとんどです。
その結果、リングとラインが擦れる度にラインが傷付き、ラインの寿命が短くなってしまいます。 また、PE製ラインのような表面が硬い素材のラインを使っている場合、リングの硬さが十分でないと、リングの表面がラインによって少しずつ削られていってしまいます。
そうなれば、リングの表面には大きなデコボコが生まれ、この部分にラインが擦れることによっても、ラインの寿命は短くなっていきます。
低価格の竿は、釣りを始めたい初心者にとって魅力的な商品ですが、ほとんどの廉価商品のリングはプラスチック製で、研磨加工も硬さも十分ではありません。
大手釣り具メーカー ―「富士工業」が製造する「SiC」リングのような、高品質なリングをガイド部に装着した竿を使えば、ラインを長持ちさせることができます。
リールに巻いたラインの巻き替えは, しっかり行おう!
いかがでしたか。 基本的に、ラインは消耗品ですので、巻き替えが必要なのは仕方ありません。 それでも、リールに巻いたラインの巻き替えをしっかり行えば、ライントラブルに悩まされることなく、快適に釣りを楽しむことができますよ。