ダイワ スピニングリール 20 レブロス LT2500D
アブガルシア ブラックマックス4
リールの基本知識
リールとは、釣り竿に取り付けて使わないライン(釣り糸)を収納したり、キャストしてリールのスプールから出たラインを巻き取る役割を持った釣り具のことをいいます。
多くの場合、リールの性能がキャスティングの飛距離に関わってきたり、また実際に魚がヒットした時に、魚との駆け引きに関わってくるので、釣りには欠かすことのできない非常に重要な釣り具になります。
また、多くのリールは番手と呼ばれる番号でサイズの管理がされており、番手の番号の大小で対象の魚の種類が変わったりしてきます。今回はこのリールについて、種類別に解説したいと思います。
リールの仕様の見方
ほとんどのメーカーのリールはメーカーごとに表記の仕方が異なりますが、リールの型番を見るだけでリールの仕様が分かるようにできています。たとえばダイワ製の「レブロス」を例にとっていえば、始めの「2500」などの番号が番手の番号で後ろに付いている「DH」の様なアルファベットが仕様(この場合はダブルハンドル)を表しています。
各メーカーごとに、仕様の略称や番手の番号の大きさは異なりますが、大体番手の番号が前で、仕様の略称が後ろに付きます。
リールの種類1:スピニングリール
ダイワ スピニングリール 20 レブロス LT2500D
スピニングリールは、初心者から上級者まで扱える使い勝手のよいリール。ルアーフィッシングやサーフフィッシング、磯釣りや一部の船釣りにも使用される万能のリールです。各メーカーもさまざまなタイプのスピニングリールを発売しているので、最もメジャーなリールと言っても過言ではありません。
扱いが簡単で、使うだけなら初心者でもすぐ使えるようになるので、初めて釣りをする方には最もおすすめとも言えるリールです。一般的に番手の番号が大きいほど大きなスピニングリールになります。
スピニングリールの特徴
スピニングリールのメリット
スピニングリールの特徴は、何と言ってもその扱いやすさと汎用性の高さ。リールを使う釣りならば、ほとんど用途を選ばずに対応することが可能で、使うフィールドを選びません。
また、キャスト時のラインの摩擦抵抗が少ないため、遠投を求められる釣りや、小さく軽い仕掛けを投げる釣りでは強い力を発揮します。また、ほかのリールに比べ、ドラグの性能がよいことも多いのが特徴です。
スピニングリールのデメリット
スピニングリールのデメリットとして一番にあげられるのが、構造上の問題でさほど大型のギアを組み込むことができないので、リール自体に巻き取るパワーが少なく、大物を釣り上げる用途にはあまり向かないことです。
また、構造上ラインの出る方向に対して、直角にスプールにラインが巻かれているので、ラインに癖が付きやすく、糸ヨレに悩まされる上に、ラインがそのままスプールからずっぽ抜けるライントラブルも発生します。
これは太いラインを使うほど頻発する傾向にあります。また、キャスティングに精度を求められる釣りに使うのにも不向き。ロングキャストはできますが、精密性を求める用途には向きません。
スピニングリールの種類
スピニングリールは釣りの用途を選ばない、非常に汎用性の高いリールではありますが、それぞれの釣りの用途に適したように専用化されているスピニングリールがほとんどです。スピニングリールを使う際は、どの用途に向けて作られているリールなのかをよく考えて使いましょう。
スピニングリールの種類1:汎用
汎用スピニングリールはその名の通り、さまざまな釣りに対応した汎用的なスピニングリールです。各メーカが最も種類を出しているのがこのタイプで、価格帯もさまざま。釣りの初心者がまずは手にするリールのほとんどが、この汎用型のスピニングリールになると思われます。
番手によって多少の用途の向き不向きはありますが、使用する竿とのバランスを考えて、このタイプのリールを使い分ければ、ほとんどの釣りを楽しむことができるでしょう。
スピニングリールの種類2:遠投用
遠投用スピニングリールはその名の通り、遠くに仕掛けを投げる用途に特化したタイプのスピニングリールです。特徴は何といっても大量のラインを巻くために大型化したスプール。
汎用型のスピニングリールとは違い、ギアなどが入った本体に比べ、見た目がアンバランスに思えるほど、巨大化したスプールで大量のラインを巻き取ることができます。遠投に特化したモデルで、主に海で使用することが想定されているので、防水、防錆性能にも優れている物が多いのも特徴です。
リールの種類2:ベイトリール
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ベイトリールは主にルアーフィッシングなどに使われるリールで、スピニングリールと対をなすほどメジャーなリールです。こちらもルアーフィッシングの盛んな昨今、さまざまなタイプのベイトリールを各メーカーが開発しているので、さまざまな種類と用途のベイトリールが販売されています。
ベイトリールもメーカーごとに番手でサイズが管理されているので、狙う対象魚によって使い分けるのがいいでしょう。ほとんどのメーカーが番手の番号が大きいほど大物向けのベイトリールになります。
ベイトリールの特徴
ベイトリールのメリット
ベイトリールのメリットは、何といってもそのキャストの手返しのよさと正確性です。スピニングリールと違い、片手のみでキャストすることが可能なので手返しよく素早くキャストすることが可能。
また、サミングと呼ばれる指でスプールを抑えるテクニックを利用すれば、飛距離も自分の意思でコントロールできるので、より正確に狙ったポイントへキャストすることができます。
加えてスピニングリールより構造上大口径のギアが組み込めるため、大物との勝負に向いていますし、ラインの出る方向と平行にスプールがラインを巻き取るので、糸癖が付きにくいのも特徴です。
ベイトリールのデメリット
ベイトリールのデメリットとして代表的なものは、バックラッシュと呼ばれる、スプールのブレーキ調整を失敗した状態でキャストした際に起きるライントラブルが有名です。
その他ベイトリールはスピニングリールに比べ作りが複雑なので、メンテナンスが大変、リールの構造上あまり軽い仕掛けを投げるのは苦手、ドラグの性能がスピニングリールに比べてよくない、といった弱点を持っています。
ベイトリールの種類
ベイトリールは主にルアーフィッシングで使われるのがメインで、他の釣りに使われることはあまりありません。釣りの対象魚によって向き不向きはあり、ベイトリールの使い分けも多少必要になってきますが、おおよそベイトリール一つとスピニングリールがあれば、それぞれの使い分けでほとんどの魚のルアー釣りに対応することができるでしょう。
軽いルアーを投げるのに適したベイトフィネスと、通常のベイトリールの2種類のリールが大別して存在します。
ベイトリールの種類:汎用
汎用ベイトリールはその名の通り、一般的に使われている最もポピュラーなタイプのベイトリールです。番手によって多少の差はありますが、ベイトリール本来の強みである、大型でパワフルな仕掛けを使うのに向いており、大型の魚でもひるむことなく釣り上げることができるのが特徴です。
スピニングリールに並んで、各メーカーがさまざまなタイプのベイトリールを発売しているので、デザインもさまざまな見た目の物が売られており、機能に合わせて、見た目の好みでリールを選ぶこともできます。
ベイトリールの種類:フィネス
ベイトフィネスは、ベイトリールの弱点である軽い仕掛けを投げれない点を克服するために作られたベイトリールです。通常のベイトリールよりスプールが軽量化されており、軽いルアーでも楽に投げられる様に設計がされています。
この仕様のおかげで、トラウト釣りなどライトリグを使う釣りにも、ベイトリールが使えるようになりましたが、反面大型のルアーなどを投げるのは苦手になってしまっているので、そこは汎用のベイトリールとの使い分けが必要になります。
リールの種類3:両軸リール
両軸リールはベイトリールと非常によく似た形をしていますが、厳密には別物のリールになります。ベイトリールはキャスティング、つまり投げて釣ることを目的としたリールなのに対し、両軸リールは海での船釣りのトローリングなどに使われる、投げることをしないリールのことを主に差します。
そのためベイトリールと違い、ブレーキシステムなどが省略されておりますが、ドラグシステムなどはベイトリールと差がありませんので、ベイトリールと同じく、大型のギアと太いラインが巻けるスプールによって、大型の魚とファイトするのに向いたリールになります。
ですが、近年は両軸リール扱いで遠投できるモデルも販売されており、メーカーの中でベイトリールとの差はなくなっている傾向にあります。
両軸リールの特徴
両軸リールのメリットは、その多くが海で使うことを想定しているために、潮による錆に強い設計がされていること、大型のギアを組み込める構造をしているため、巻き取る力が強く、魚とパワフルなファイトをすることができるのが特徴です。
また、ベイトリールと違って投げることがないので、バックラッシュの心配がなく、またスピニングリールの様にラインがすっぽ抜けることもないので、ライントラブルが最も少ないリールでもあります。電動による巻き取りアシスト機能が付いているものもあり、深い水深に落とし込んでも楽に巻き上げることができるのも利点の一つです。
両軸リールの種類
両軸リールの種類は大別して、電動付きか手動巻きかの2種類に分けられます。両軸リールも番手による番号でサイズの管理はされていますが、他のリールに比べ番手の番号の種類が少なめなのも特徴です。
両軸リールの種類:手巻き
その名の通り、手動でラインをスプールに巻き取る方式の両軸リールの基本型です。ラインを巻き取る機構とドラグ位しか機能がないので、機構が非常にシンプルな構造をしているのが特徴で、それゆえに釣り人の実力がダイレクトに反映されるので、シンプルながら玄人向けのリールとも言えます。
少しグレードを上げたものになると、ドラグ以外のキャスト用のブレーキシステムや、深度を測ることのできるメーターが付いたモデルが存在しますが、相応に高価になってしまいます。
両軸リールの種類:電動
電動リールは、自動でラインをスプールに巻き取ってくれる機能の他、シャクリなどのアクションも自動で行ってくれるオートメーション化されたリールです。ドラグもオートで調整してくれるため、ファイト中のドラグの手動調整の必要もない高性能なリールも存在します。
もちろん水深のカウンターも標準装備されているので、狙った水深にぴったり合わせることができたりと、何かと便利な機能が満載されたリールですが、当然それだけの機能が盛られているので、値段も相応に高価なものが多いリールでもあります。
リールの種類:フライリール
フライリールは、他の釣りのリールとは若干用途の違った特殊なリールです。フライフィッシングのタックルは、ラインとロッドの組み合わせが番手の番号によって管理されており、フライリールもそれに対応した番手の番号で選ばれます。
ディスクドラグとラチェットドラグの2種類のドラグが存在しますが、大型魚向きのドラグと小型魚向きのドラグの違いなだけで、リールの役割自体には差はありません。
フライリールの特徴
フライリールの特徴は何といっても他のリールと違って、キャストをするのと同時にラインをスプールから出すのではなく、あらかじめスプールから出されたラインをキャストの際に送り出すというものです。
これはフライの仕掛けに要因があります。フライの疑似餌である毛ばりは非常に軽く、ラインを引っ張っていくほどの力を出すことができません。
フライのタックルではラインの重さを利用して、毛ばりを投げることに起因しています。このキャスティングのやり方はフライフィッシング独自のもので、他の釣りではこのような投げ方はしません。
フライリールの種類
フライリールの種類はまずスプール幅の違いによって、幅の狭いナロースプールと幅の広いワイドスプールの2種類が存在します。一般的にはナロースプールの方が多く存在しますが、これは好みで使い分けている人が多いです。
また、フライリールにはスプールの内径でも3種類の違いがあり、通常型、ミッドアーバー、ラージアーバーとそれぞれ呼ばれています。
通常型からラージアーバーに行くほど、スプールの内径が大きくなり、糸癖が付きにくくなり、バッキングラインも必要なくなっていきます。でもその分リール自体も大型化していきますので、これも好みで使い分けるのがよいでしょう。
正しいリールの使い分けを
リールはそれぞれの釣りに合わせて、さまざまなタイプのものが開発されています。正しく釣りに合わせてリールを使い分けないと、釣れるものも釣れなくなってしまうのです。それぞれのリールの特性をしっかりつかんで、自分の釣りたい魚にあわせてリールを使い分けていきましょう。