男女群島の概要は?
男女群島は、長崎県の五島列島の約70km沖合にある、大小様々な大きさの島が集まった群島です。住所は長崎県の五島市で、現在定住者はいません。貴重な動植物が豊富なことなどから、男女群島一帯は国の天然保護区域に指定されています。もちろん、陸続きではない沖合の群島ですから、瀬渡し船を利用して磯に上る必要があります。
※ 上の動画では、実際の男女群島を構成する島や岩礁の、おおまかな位置関係の様子を紹介しています。
男女群島の3つの釣り方別ターゲットをご紹介!
東シナ海から流れ込む暖流の影響下にある男女群島は、準備しているタックルさえ間違っていなければ、周辺海域に住むほぼ全ての魚が狙えると言っても過言ではないほど、ターゲットが豊富です。ここでは、「ウキフカセ釣り」、「ブッコミ釣り」、ショアジギングなどの「ルアーフィッシング」の主な3つの釣り方別に、男女群島に渡磯するならぜひとも狙いたいターゲットの種類をご紹介します。ただし、男女群島で釣れる各ターゲットのサイズは、一般的な磯で釣れるサイズとは比べ物になりませんので、くれぐれも準備する際は頑丈でパワーのあるタックルで臨みましょう。
1.【ウキフカセ釣りのターゲット4種類】
ターゲットの種類1《尾長グレ (クロメジナ)》
※ 尾長グレの生態については、上のウェブサイトをご覧ください。
ターゲットの種類2《口太グレ (メジナ)》
※ 口太グレの生態については、上のウェブサイトをご覧ください。
ターゲットの種類3《イサキ》
※ イサキの生態については、上のウェブサイトをご覧ください。
ターゲットの種類4《マダイ》
※ マダイの生態については、上のウェブサイトをご覧ください。
2.【ブッコミ釣りのターゲット2種類】
ターゲットの種類1《イシダイ》
※ イシダイの生態については、上のウェブサイトをご覧ください。
ターゲットの種類2《アラ (クエ)》
※ アラの生態については、上のウェブサイトをご覧ください。
3.【ルアーフィッシングのターゲット4種類】
ターゲットの種類1《ヒラスズキ》
※ ヒラスズキの生態については、上のウェブサイトをご覧ください。
ターゲットの種類2《ヒラマサ》
※ ヒラマサの生態については、上のウェブサイトをご覧ください。
ターゲットの種類3《シマアジ》
※ シマアジの生態については、上のウェブサイトをご覧ください。
ターゲットの種類4《キハダマグロ》
※ キハダマグロの生態については、上のウェブサイトをご覧ください。
男女群島の代表的なポイント5つは?
男女群島は北東部から順に、「男島」、「クロキ島」、「中ノ島」、「ハナグリ島」、「女島」の5つの島と、周囲の大小様々な岩礁で構成されています。ここでは、様々な魚の釣果が期待できる、釣り人の間でよく知られた代表的な5ヵ所の一級ポイントについてご紹介しますが、土日祝日はかなりの混雑が予想され、場合によっては磯に上ることが困難な場合もあるので、日程が許すのであれば平日の釣行がおすすめですよ。
ポイント1【下の赤瀬】
男女群島を代表する超一級ポイントです。下の赤瀬には、竿を出すことができるいくつかの釣り座があります。このうち、「ビョーブ」と呼ばれる釣り座は、クチグロクラスのイシダイの釣果の話が度々聞かれます。また、「南の鼻」と呼ばれる釣り座でも、ウキフカセ釣りで大型の口太グレ、ブッコミ釣りではアラ、さらには、ショアジギングなどのルアーフィッシングで青物などの釣果を期待することができます。ただしこの下の赤瀬は、男女群島の各ポイントの中でも有数の混雑度を誇る一級ポイントとして知られており、釣り具メーカーの担当者や釣り番組の撮影クルーなどでもない限り、土日祝日の渡磯は難しいでしょう。
※ 上の動画では、実際の下の赤瀬の様子を紹介しています。
ポイント2【帆立岩】
瀬渡し船で男女群島周辺に到着すると、まず目に留まるのが、高くそびえたつ帆立岩でしょう。上の画像からも分かるように、帆立岩の周囲には岩礁や小島が存在しないため、沖合からの潮流の影響をモロに受けるポイントです。特に、イシダイやアラなどの底物を狙うのブッコミ釣りでは、日によっては50号のオモリでも太刀打ちできないほど潮流が速いこともしばしばです。それでも、沖合からのプランクトンの豊富な暖かい潮の流れは、魚たちの食物連鎖の舞台を作り出すので、あらゆる種類の魚が集めるパラダイスとなります。こちらの帆立岩も、言わずと知れた一級ポイントで、釣り座もあまり広くなく、土日祝日の渡磯は困難と思われます。
※ 上の動画では、実際の帆立岩の様子を紹介しています。
ポイント3【SOS】
特徴的な名前の多い男女群島の各ポイントの中でも、英語名でひときわ有名なのがSOSです。SOSに渡ることができるのであれば、ぜひ挑戦したいのが底物釣りです。クチグロクラスのイシダイはもちろんのこと、アカハタの数釣りや、20kgクラスのクエも射程圏内です。SOSは底物釣りのメッカとして、幾度となく釣り関連のメディアで紹介されており、休日になると磯のあちこちからゴツい底物竿が突き出す光景を目にすることができます。もちろん、グレなどの上物の釣果も上々です。また、大型青物の回遊も期待できますし、運が良ければマグロ類の群れが立ち寄ることもありますので、ショアジギングなどのルアーフィッシングも面白いのではないでしょうか。
※ 上の動画では、実際のSOSの様子を紹介しています。
ポイント4【クロキのカベ】
男女群島を構成する主な5つの島のうちのクロキ島で、特に釣り人の人気が高い釣り座がクロキのカベです。磯釣りのメディアでも度々取り上げらている一級ポイントです。ウキフカセ釣りでは、良型のグレが顔をのぞかせてくれますし、大型のイシダイの釣果も有望です。クロキ島には、クロキのカベの他にも、「水族館」や「オッチャン瀬」などの有名ポイントが存在しますが、クロキのカベは位置関係的にも、反転流などの複雑な潮の流れが発生しやすく、それ故様々な魚たちに好都合な居場所となっているのです。ショアジギングなどのルアーフィッシングでも好釣果が期待できる釣り場だけに、釣り人の姿が常に途絶えないポイントです。
ポイント5【サメ瀬】
男女群島の最南端に位置するサメ瀬は、男女群島でも有数の一級ポイントです。サメ瀬は、「小ザメ」と「大ザメ」の2つの岩礁から構成されていますが、どちらの岩礁も3 - 4人ほどが上ることができるスペースしか無いため、休日の渡磯が困難なのはもちろんのこと、平日であっても上ることができればラッキーと考えられているポイントです。水深がある程度ある女島方向に竿を出せる釣り座は、クチグロクラスのイシダイを好釣果が大いに期待できるとあって、イシダイ釣り師が釣り座を独占してしまうこともしばしばです。小ザメと大ザメとの間の水道付近では、複雑な潮流が形成されますので、特にウキフカセ釣りでは、ウキのコントロールが釣果に直結するでしょう。
※ 上の動画では、実際のサメ瀬 (大ザメ)の様子を紹介しています。
男女群島への釣行の一連の流れは?
男女群島で釣りをする場合は、まず最初に瀬渡し船を運航する船宿に行き、諸手続きと荷物の積み込みを行う必要があります。男女群島での釣りでは、基本的に一泊二日か、二泊三日の日程での釣行となります (ここで言う宿泊回数は、瀬泊まり、または船泊で宿泊する回数である)。時刻は船宿によって異なりますが、一泊二日の日程の場合、1日目の14:00に出港し、同日の18:00に磯に上がり、2日目の17:00まで釣りを楽しみます。2日目の17:00以降は瀬泊まり、または船泊で夜を明かし (瀬泊まりの場合は、夜でも比較的安全な岩礁に移動する)、3日目の8:00まで釣りを楽しみ、その後納竿と荷物の積み込みを終え、同日13:00に帰港します。
なお、釣りを楽しんでいる時間は、定期的に瀬渡し船が見回りを行ってくれるので安心です。瀬替わりをする際は、このタイミングで瀬渡し船に乗り込みます。また、瀬渡し船の費用の中には、弁当代やエサ代が含まれていることがほとんどなので、弁当やエサの補給も併せて行われます。また男女群島での釣りでは、長時間の釣果にも対応できる大型のクーラーボックスなどの、各種大型の荷物を釣り場に持参することは困難です。そのため、見回りに来た時しか、クーラーボックスへの魚の収納や、各種荷物の出し入れをすることができないことにも注意する必要があります。
男女群島への釣行で必要な準備は?
言うまでもありませんが、瀬渡し船への乗船には事前の予約が必要です。また、男女群島での釣りは長丁場になるため、準備しておく必要のある道具は、一般的な沖磯での釣りよりも多くなります。特に瀬泊まりをする場合は、簡易的に宿泊できる各種道具を準備しておかなければなりません。とはいえ、男女群島のような沖磯では、全ての荷物を釣り場に持参することはできませんので、瀬渡し船に積んでおく荷物と、釣り場に持参する荷物とを、あらかじめ2つに分けておく必要もあります。加えて、磯の上では無くなった仕掛けやタックルを補填する手段がありませんから、予備の仕掛けやタックルも多めに用意しておかないと、後で後悔する結末になりますよ。
男女群島への主な瀬渡し船宿3つは?
男女群島への瀬渡し船の運航を行っている船宿はいくつかありますが、ホームページやブログを開設している船宿を選ぶと、事前調査や計画がしやすいのでおすすめです。ここでは、ホームページやブログを開設している、男女群島への瀬渡し船宿3つをご紹介します。
瀬渡し船宿1【あじか磯釣センター】
瀬渡し船宿2【チャレンジャーひりゅう】
瀬渡し船宿3【日ノ出丸】
<住所> 佐賀県唐津市呼子港周辺 <電話番号> 090-3198-5991
※ 日ノ出丸の詳細については、上の公式ブログをご覧ください。
男女群島への釣行の費用は?
瀬渡し船に乗船するための費用は、船宿によって異なるため、事前に確認しておく必要があります。上で取り上げたあじか磯釣センターの場合、一人当たり、一泊二日の釣行で40,000円、二泊三日の釣行で50,000円の費用が掛かります。さらに、遠方からの遠征の場合は、瀬渡し船の料金の他に交通手段の費用や宿泊の費用などが加算されるため、筆者のような庶民は年に1回の釣行が精一杯といったところです。だからこそ男女群島は、磯釣り師にとってロマンあふれる憧れの釣り場なのです。
タックルや道具を準備して, 男女群島へGO!
いかがでしたか。男女群島は、釣行に費用と時間を要する釣り場ですが、それ故他の釣り場ではとてもお目に掛かれないような魚たちに出会うことができる、夢の釣り場でもあります。皆さんも、必要なタックルや道具を準備して、いざ男女群島へ出掛けてみませんか。
<住所> 長崎県平戸市田平町山内免654-3 <電話番号> 0950-57-0883