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多肉植物の植え替え方法!初心者でも失敗しないやり方をご紹介

多肉植物は世話が少なく、多くの人に人気の植物です。季節ごとの世話をすれば一年中緑豊かな多肉植物を長く育てる人は多くいます。ですが、長年育てるには植え替えをする必要があり、初心者は不明な部分が多いでしょう。そんな初心者に、植え替え方法や増やし方を紹介します。
更新: 2021年10月13日
haduki0
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植え替えの前に多肉植物の再確認

多肉植物とは、葉、茎、根の内部に水を貯蔵している植物の総称です。 水を溜めている理由は、水が少なく乾燥しており、満足に水分を補給できない為、自身の中に水分を貯蔵することで、潅水されなくても枯れないようにしています。 その性質上、主な生息地は乾燥地帯や暑い湿地帯などに生息しています。 多肉植物の中で一番有名なのは「サボテン」ですが、あまりにも種類が多い為、「サボテン」と「それ以外の多肉植物」に分けられて区別されることもあります。 長年同じ用土と鉢で育生していると、用土の質が低下してしまい水はけが悪くなります。 また、根が生長するが鉢の中な為、のびのびと成長できずに根が鉢いっぱいな張ってしまい、いわゆる「根詰まり」を起こします。 どちらも「根腐れ」の原因になり育生失敗につながる為、植え替えをします。

様々な多肉植物

単に「多肉植物」と言ってもかなりの種類があります。 形や大きさなど種類によって違いがありますが、一番気にしなければならないことは生長タイプです。 生長タイプとは、多肉植物が活発に活動する条件を「季節ごと」に分けた方法で、熱帯に生息する「夏タイプ」、寒帯に生息する「冬タイプ」、どちらでもない「春秋タイプ」に分けられます。呼び方は人によって変わると思いますが、大まかに3タイプに分けられます。 育生している多肉植物のタイプを理解していないと、植え替えや休眠時期などで失敗しやすく、結果として枯らしやすいです。その為、どのタイプか把握しておきましょう。

生長タイプ その1「夏タイプ」

主に、熱帯地方原産の多肉植物で、雨が多く降る地方に生息しています。 強い日差しを好み、約20~30度くらいの高い気温でよく生長します。 夏の暑い季節に生長することから「夏」に分類されます。 下記に一例を記載。

アガベ種

アガベ 王妃雷神 オウヒライジン

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カランコエ種

クロトジ 黒兎耳 カランコエ

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コチレドン種

クマドウジ 熊童子

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サボテン種

バニーカクタス (ウチワサボテン)

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生長タイプ その2「冬タイプ」

主に、高地原産の多肉植物で、高山などの気温が低い場所に生息しています。 夏場などの暑い季節を嫌い、約5~20度くらいの低い気温でよく生長します。 冬の寒い季節に生長するすることから「冬」に分類されます。 下記に一例を記載。

アエオニウム種

アエオニウム

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リトープス種

生ける宝石 リトープス

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生長タイプ その3「春秋タイプ」

主に、アメリカやヨーロッパに生息している多肉植物で、暑すぎず寒すぎない場所に生息しています。 約10~25度くらいの、人も生活しやすい温度でよく生長します。 暑すぎず寒すぎない季節に生長することから「春」または「秋」に分類されます。 下記に一例を記載。


セダム種

オーロラセダム

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クラッスラ種

クラッスラ ゴーラム

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ガステリア種

ガステリア 子宝錦

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多肉植物の植え替え時期はいつがいい?

多肉植物を植え替えする頻度は、大体1~2年に一回と言われています。 同じ用土、同じ鉢で育てていると、用土の質が低下して根が鉢いっぱいになる時期がそれくらいの時期だからです。 ですが、なにも1~2年に一回のみの植え替えと決めつける必要はありません。頻度が毎月一回など高頻度でなければ、必要に応じて植え替えをしましょう。

植え替えするタイミングはどんな時?

植え替えのタイミングは基本的に必要になったらです。 1~2年の定期的な植え替え以外では、 ・鉢に根が収まらず、あふれてきた ・多肉植物が育ちすぎて、鉢が小さくなってきた ・下葉から根が出て、子株が出来た ・多肉植物が枯れてきて、用土が原因と思われる場合 ・多肉植物の詰め合わせを購入した際に、元気に育てるために分ける などが、植え替えをする必要があるでしょう。

植え替え時期としてどの季節が良いの?

植え替えする時期は、いつでもいいわけではありません。植え替えした後、元気に育てる為に多肉植物が生長しやすい季節にする必要があります。 例えば、夏タイプの多肉植物なら春頃、冬タイプなら秋頃と季節に分けて植え替えます。 ポイントは、生長時期より少し前に行うことです。植え替えした後は多肉植物は弱っている為、長い期間生長してもらわなければなりません。なのに、植え替え後すぐに休眠時期になると、満足に成長し根付かず失敗してしまいます。 そのようなことが無いように、夏タイプなら春の終わりごろから植え替え準備をして、季節の変わり目と一緒に行うのがいいでしょう。 もし、多肉植物のタイプがわからない時は店員に確認をして、季節や時期を把握しておきましょう。 ・夏タイプ  3~6月の春頃 ・冬タイプ  8~11月の秋頃 ・春秋タイプ 3~5月の春、8~10月の秋 望ましい季節以外でも植え替えはできますが、失敗する可能性が高い為おすすめはしません。

失敗しない為に植え替えの道具を用意

植え替えをする為には準備が必要です。 必要な道具は以下になります。 1:鉢の底に詰める「軽石」 2:多肉植物用の「用土」 3:以前の鉢より少し大きい植え替え用の「鉢」 4:用土を詰める「割りばし」(ピンセットなど用土を詰めることが出来れば何でもいい) 5:余分な根を切り取る剪定用の「はさみ」 注意することは「はさみを消毒する」事です。 もし、はさみが不衛生だと、切り取った根の部分から菌が繁殖してしまい、病気になってしまいます。そのようなことが無い様に消毒します。 消毒の種類は、熱湯消毒や火であぶるなど、熱加工が手軽で多肉植物にも優しい為おすすめします。

多肉植物用の鉢はどれ?

多肉植物は用土を温め、適度な保水性と排水性を兼ね揃えた鉢を好みます。 その為、プラスチック製の鉢や駄温鉢がおすすめです。 プラスチック製は「軽くて保水性が強い」、駄温鉢は「保水性と排水性のバランスが良い」のが特徴です。 素焼きの鉢も悪くはないですが、いささか排水性が強く用土を温めにくい為、あまりおすすめしません。 植え替え用の鉢は今の鉢よりも1~2号上の鉢を選択するといいでしょう。 もし、生長させたくない場合は用土を変えて全体的に選定する為、同じサイズの鉢で大丈夫です。

大和プラスチック ポット 43型

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駄温鉢 駄鉢 深型 9号

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大きすぎる鉢は植え替え後に失敗しやすい!?

植え替えする際、買い替えるのが面倒だから、大きく育てたいなどの理由で、大きな鉢に植え替えるという考えを持つかもしれませんが、それは失敗する原因になります。 鉢が大きいと根が生長しても、用土中に根が張らず、スカスカになってしまいます。その状態で水やりをすると、用土に含まれた水分を根が吸収しきれずに、用土が水分を含んだままとなり、根腐れして失敗してしまいます。 話だけでは「水やりの量を調整すればいいのでは?」と思うかもしれませんが、どれくらい水やりが必要か?なんてわからず、結果として失敗してしまうことが目に見えています。 毎回の買い替えが面倒かもしれませんが、大切に育てる為にも鉢のサイズを合わせた選び方をしましょう。

多肉植物用の用土はどうするの?

多肉植物の用土は、鉢とは違い水はけが良い用土をメインにします。 そして、品種や季節に合わせて、腐葉土などの養分を含んだ用土、ある程度の保水性を持つ用土や苔を混ぜ合わせていきます。 自分で調合した用土は、苦労も一押しして愛着を持つことができ、多肉植物にとって最高の環境を与えることが出来ます。 しかし、初心者には配合は難しく、正直面倒な部分が多いです。 その為、市販されている用土を使用することが、失敗しない簡単な方法だと思います。

プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 5L

出典:Amazon
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植え替え用に引っ越し先の鉢を作ろう!

引っ越し先の鉢は事前に用意しておいてもいいですが、株を取り出した後、根を乾燥させている時にでも用意しておけば十分です。 鉢作りの方法は、 1:鉢の底に軽石を詰める 2:多肉植物の用土を入れる の順に行います。 用土の量は、鉢全体の3分の1程度を入れて置きましょう。 もし、軽石が鉢の排水口から落ちてしまうようなら、網を敷いて落ちないようにするといいでしょう。

多肉植物を植え替えよう!

植え替えの準備が整ったら植え替えます。 季節や時期がふさわしいか?はさみは滅菌してあるか?など、最終確認をしてから開始します。

多肉植物の植え替え方法 その1「鉢から取り出す」

植え替え前の鉢から多肉植物を取り出します。 その際、無理に引く抜かずに優しく取り出してください。 鉢の周りを叩きながら、茎の根元を持って引き抜くと崩れにくく抜き取ることが出来ます。

多肉植物の植え替え方法 その2「土を取り、根を乾燥させる」

取り出した、多肉植物の株から、余分な用土と古い根を取り外します。 全ての用土を取る必要はなく、簡単に落ちる程度落とせば十分です。 古い根は黒ずんでいることが多い為、色の違う根を消毒したはさみで切り取ります。 取り出した株は、植え替える前に日陰に移動させ、2~3日かけてしっかりと根を乾燥させましょう。 根が湿ったまま植え替えると、根腐れや病気の原因になります。

多肉植物の植え替え方法 その3「新しい鉢へ植え替える」

用意しておいた新しい鉢に植え替えます。 一株なら鉢の中心に植え付け、根回りの開いているスペースに用土を敷き詰めていきます。その際、多肉植物が傾かないようにしっかりと支えながら用土を入れてください。 潅水する際に、水を溜められる隙間を少し開け、用土を入りたら、用土の隙間が無い様に、割りばしで用土をなじませ隙間を埋めます。 鉢の淵を添うように突きながらすると、用土がなじみやすいです。

多肉植物の植え替え方法 その4「水やりをして土をならし根を固定」

植え替えが済んだら、最後に水やりをします。 たっぷりと水やりをするのですが、その際、用土がなじんで鉢と株の間に隙間ができることがあります。その場合は用土を継ぎ足して隙間を埋める様にします。 これで植え替えは完成です。 植え替え後は弱っている為、肥料を入れることは逆効果になりやすい為注意しましょう。 本来の水やりと同じように、用土が乾いたら水やりをするようにしてください。

初心者に多い失敗例

初心者に多いですが、中には植え替えの方法を試してみても失敗することがあります。 失敗する可能性をいくつか紹介します。

古い根を切りすぎた

植え替え時に古い根を切り取りますが、どのくらい剪定すればいいのかわからずに、剪定しすぎてしまう場合があります。 根を選定しすぎると植え替えた後、養分や水分を十分に吸収できず枯れてしまいます。 枯れてしまうと元も子もない為、慣れない内は多少古い根が残ってもいいから、剪定するのを控えめにするようにしましょう。

植え替え後水やりをした

植え替え後は、弱っており水分を吸い上げる力が減少しています。 それなのに、大量に水やりをしてしまうと、用土の中に水分が多く残ってしまい、根腐れしてしまいます。 水やりは用土が乾いてからたっぷり行いましょう。 また、水やりのしすぎは植え替え直後に限ったことではありません。普段から水やりしすぎだと、同様に水分が残り根腐れします。 大切に育てるためにも水やりをする時期を間違えないようにしましょう。

時期を間違える


植え替え方法が完璧でも、植え替え時期が悪ければ、予後が悪くなり枯れてしまいます。 植え替えする多肉植物のタイプを把握して、生長時期に行うようにしましょう。 もし、植え替えが休眠時期に近い様なら、諦めて次の生長時期に植え替えをすることをおすすめします。

新たな引っ越し先「水栽培」

多肉植物を植える先は、土に限ったことではありません。 水栽培をすることで、光の反射が綺麗なインテリアとして育生することが出来ます。 方法は多くの水栽培の方法と同じで、 1:鉢から取り出し用土を落とす 2:根を1~2cm程残してバッサリと剪定 3:根がギリギリ水面に付着する程度に固定 の順に作ります。 水栽培は、常に水に浸かっている為、水やりが必要なく(水が少なくなれば入れ替える)、用土の用意も必要ありません。また、根腐れの心配もない為、水やりが苦手な人におすすめします。 ただし、多肉植物自体はあまり大きく生長しないことと、窓際に置いて火事になるということに注意してください。

多肉植物を増やそう!

植え替え時期は多肉植物を増やすタイミングでもあります。 植え替えるだけではなく、多肉植物を増やし、緑ある部屋にしましょう。

多肉植物の増やす方法 その1「葉挿し」

増やし方の一つとして、葉から根が出て子株になる葉挿しがあります。 1:少し乾いて取れやすくなった多肉植物の葉を、一枚ずつに分けて用土の上にあおむけで置いておきます 2:2~3週間放置しておくと、葉の付け根から根が生えてきます 3:根が生えたら、根を軽く土の中に入れて育てます 注意点は、葉の付け根が綺麗なことです。付け根が潰れていると根が生えません。葉を取る際は付け根を潰さないように綺麗に取りましょう。左右に動かしながらすると取りやすいです。 他に、3の根が生えるまでは直射日光と水やりはいけません。根が出て用土に植えたら、水やりと日当たりが良い場所に移動し親株と同じように育てましょう。

多肉植物の増やす方法 その2「挿し木」

増やし方の一つとして、茎から根が出て子株になる挿し木があります。 1:茎を切り取る 2:切った茎の切り口側にある葉を数枚取り外しておく 3:切った茎を数日かけて乾燥・放置すると、根が生える 4:根が生えた茎を用土に植えて育てる 注意点は、余分な葉を取り除くことです。 切った茎の、切り口側の葉を残したままに植えると、用土に埋もれてしまう可能性があります。埋もれてしまうと葉が腐ってしまい、その葉から茎へ、そして根も腐り枯れてしまいます。 残したら必ず腐り枯れるというわけではありませんが、可能性がある為、事前に取り除く様にしましょう。 茎の長さは特に指定はありません。作りたい子株のサイズに切り取りましょう。一応目安として、切り取る茎の大体中央くらいが良いと思います。 根を乾燥させるときは、瓶や網などを利用して垂直に乾燥させるようにします。寝かして乾燥させると、茎が曲がり綺麗な子株が出来ません。曲がっている子株でも育ちますが、観賞用の多肉植物を育てるためにも、垂直に乾燥させ綺麗な子株を作りましょう。 ちなみに、切って残った方もしばらくすると葉が出てきます。無くなるわけではない為、大切に育てましょう。 あと、当たり前ですが茎が無ければ挿し木はできません。サボテンやアガベなどは茎が無い為、葉挿しや株分けで増やしましょう。

多肉植物の増やす方法 その3「株分け」

多肉植物の多くは根元が枝別れしていることが多く、育てていると根元から子株が生えてくることがあります。 そのまま育てると狭くなってしまう為、別々に育てられるように株分けします。 1:多肉植物を鉢から取り出す 2:取り出した株に付着する用土を簡単に取り除く 3:株の根元あたりが分かれているので、その部分を滅菌したはさみで切り分ける 4:約10日程日陰で根を乾燥させる 5:切り分けた株をそれぞれ別の鉢に植え替える 株分けは、根元を切り分けること以外は、定期的な植え替えと同じやり方をします。 その為、植え替え時期に合わせて、増やす人も多くいます。 当然ですが、育てるには根が不可欠です。株分けする際は、切り分けたそれぞれの株に根が生えているように切り分けましょう。

まとめ

多肉植物は普段手間のかからない観賞植物です。 手間がかからないことは、忙しい人や面倒な人にとって好ましいところではありますが、いささか愛情が込めにくい部分があります。 ですが、せっかく育てているのなら大切に愛情を持ってもらいたいものです。 普段かけることのできない手間と愛情を、ぜひ植え替えに注いで可愛がってください。 そして、緑あふれる多肉植物のインテリアで家を飾りましょう。