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にんにく栽培のコツ!おいしく肥えたにんにくの育て方をご紹介!

にんにくの栽培は全然むずかしくありません。言わずと知れたスタミナ食材のにんにくは、実は種類が豊富で畑でもプランターでも栽培できる育てやすい野菜です。ただし害虫などの注意点もありますので、ポイントはおさえておきましょう!種球の選び方から収穫までまるごとご紹介します。
2020年8月27日
printemps117
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にんにく家庭菜園で育ててみよう!

栄養たっぷりニンニク!

にんにくの起源は数千年前までにさかのぼり、古代エジプトで早くから栽培、食用化されていたといわれています。日本には戦後に伝わりました。にんにくは独特の匂いをもちますが、ビタミンB1、B2、B6などの栄養に優れ、疲労回復や強壮薬などに用いられています。抗菌・殺菌作用も高いので、ウイルスや殺菌から体を守る機能性もあり、また育てやすいことから家庭菜園での人気も高まっています。

栽培土地によって品種を選ぶ

にんにくは、暖かい地域で良く育つ品種と、冷涼地の栽培に向いた品種があります。にんにくの玉を大きく育てるには、栽培する地域の気候に合った品種選びをすることが大切です。暖かい土地に向いた品種は、外側が赤くて鱗片が多く、強い香りと濃厚な味わいが特徴の「紫にんにく」などがあります。一方、比較的涼しい場所では、作りやすさや味、貯蔵に優れた青森県産の「ニューホワイト六片」などがあります。原産地は青森ですが、本州の西側など幅広い地域で栽培することができます。植え付けに使う種球は、通信販売などで確かな品質のものを入手しましょう。

栽培しやすい品種

ニンニクの育てやすい品種タマネギの育てやすい種類ニンニクは種球から育てます。暖地系品種は「壱州早生」系・「遠州極早生」、北海道や東北の寒地系品種は「六片」が人気です。ニンニクの芽として育てる時は「茎葉ニンニク(スワンミヤオ)」が人気。変わった品種は「無臭ニンニク」、普通のニンニクに比べて3~5倍の大きさがありニンニク特有の匂いがありません。

種うえ、苗の植え付け時期は?にんにくの栽培スケジュール

にんにくは種球といって、球根のように植えて苗と地下で育つ「実」を育てていきます。花は咲きますが種はできないのが特徴です。種球を植えて栽培する時期ですが、大体9月下旬に植え付け、冬を越して5月下旬ごろから6月中に収穫するような栽培スケジュールが一般的です。にんにくはほかの作物よりも生育期間が長いですが、病害虫の心配は少なく、植え付け後の手間もほとんどかからないので、初心者の方でも簡単に育てることができます。

にんにく栽培のポイント

ニンニクの栽培ポイントとしてまとめてみましたが、やはり地域に適した品種選びと、大きめで締まりのよい種球選びが重要です。また土作りの際は、苦土石灰をしっかりと施し、黒マルチを使用し、地温を保つことも大事です。また生育が進むと、株元からわき芽が出てくるので、出てきたわき芽はかき取り、とう立ちした花芽は早めに摘み取らないと実に栄養がいかなくなります。あとにんにくは乾燥し過ぎもよくないので、表面の土が乾燥していたら適度に水やりもしましょう。

にんにくをプランターで育てる方法

プランターの大きさと選び方

にんにく栽培はプランターでもおこなうことができます。にんにくに適したプランターサイズですが、大体60cmのものを利用するといいでしょう。栽培する株数が少ないときは、10号以上の大きめの植木鉢や30~40cmぐらいの小型のプランターなどでも育てることができます。にんにくはそれほど根深く育つわけではないので、深さは15㎝程度あれば十分です。

プランター用土作りの方法

プランターに入れる土ですが、市販の野菜や花用の培養土を使うと手軽ですし、すぐに栽培を始めることができます。自分で土を作る際は、赤玉土7:腐葉土2.5:バーミキュライト1.5に、苦土石灰と化成肥料を10リットルあたる10~20g程度混ぜておきます。プランターに土を入れるときは、ウォータースペースを2~3cm残して入れます。

プランターにニンニクを植え付ける場合

プランターににんにくを植え付ける際は、プランターに用土を6分目まで入れて、種球の尖ったほうを上に向けて10cm間隔で並べて植えます。種球を並べて植えたあとに、5~6㎝ほど被せて上から軽く手で押さえたあと、水をたっぷりと与えます。深く植えすぎると、生育が遅れたりうまく発芽しないことがあるので、深植えには注意しましょう。発芽するまでは半日陰の場所にプランターを置いて管理します。


プランター栽培時の追肥について

にんにくをプランター栽培する際の追肥方法ですが、水やりを兼ねて春先に芽が伸び始めるころに薄めの液肥を週に1回与えます。にんにくは追肥時期が遅れると病気が発生しやすくなるので、適期に追肥をおこなうようにします。

にんにく栽培、種球から育てる方法

にんにくの上手な種の選び方

にんにくの種球は9月頃になると園芸店などで販売されています。にんにくの種球は植え付ける前に外皮をはがして小片にわけておきます。小片に分けるときに、腐っているものや病斑がついたもの、ウイルス病にかかっている種球などはこの時に取り除いておきます。ニンニクを種球から植える際には、種球が7g以上となるべく大きなものを選ぶようにし、鱗片のとがっている芽を傷つけないように注意します。

にんにくの幼苗の植え付け時期とポイント

にんにくは25℃以上の高温期になると休眠してしまい、秋になると休眠から目覚めて生長する性質があります。気温の高い時期に植え付けても発芽せず、土の中で腐ってしまうことがあります。反対に植え付け時期が遅すぎると春先に生育期間が不足し、球が大きくならないので、にんにくは適期である9月に植え付けることがポイントです。

にんにく栽培 畑の準備と方法

日当たりと水はけのよいところを選ぼう!

にんにく栽培に適した土地は、日当たりがよくて水はけのよい場所です。同じ場所で作り続けていても連作による障害は出にくいですが、できればニンニクをはじめ、ユリ科の作物を1年以上栽培していないところを選ぶのをおすすめします。またニンニクは酸性土壌を嫌います。酸性に傾いた土壌ではかならず石灰を施し、土壌の酸度を調整します。

黒マルチも効果的

種球を植える2週間前に苦土石灰をまいてよく耕し、1週間前になったら堆肥と化成肥料を施して耕した後、畝を立ててマルチを張ります。黒マルチは雑草の抑制のほか、保湿や地温を上げる効果に期待できます。

にんにく栽培、種にんにくの植え付け方法について

種球はばらして植える

種球は1片ずつていねいにばらして、病気や傷んだ球はこの時に取り除いておきます。株間は15~20cm間隔で、必ず尖った芽のほうを上にして5~7cmの深さに植え付けます。にんにくを直接地植えする際は、種球の尖ったほうを上に向けて、植える穴に押し込むようにして植え付けます。あとはプランターで植えるときと同じように、並べた種球に軽く土を押さえて被せ、水やりをしておきましょう。

にんにく栽培、追肥と肥料を与える時期や注意点

にんにくの追肥方法、年2回与えるのもポイント

にんにくの追肥時期は年に2回あります。1回目の追肥時期は、植え付けから1か月後で、緩効性の化成肥料を1㎡あたり、30gほどを株間に蒔いたあと、土寄せします。2回目の追肥時期は、2月~3月中旬ごろで、与える肥料は種の肥大に効果的なリン酸石灰を用います。これを1㎡あたり、50gで、肥料を施した後は、同じように土寄せしておきます。途中で肥料切れしてしまった場合は、液体肥料を既定の濃度で薄めて与えます。


肥料を与えるときの注意

肥料には窒素・リン酸・カリという成分が含まれていますが、追肥の際に窒素が多いものばかりを与えていると球が大きくならないことがあります。追肥する際は、窒素・リン酸・カリの3つの要素が同じ分だけ配合されたものでバランスのよい肥料、もしくは先にお伝えしたように、リン酸が少し多いものを使いましょう。

にんにく栽培に失敗!?途中で枯らしてしまった場合

初心者でも栽培が簡単なにんにくですが、まれに病気や害虫、肥料の与え方が悪かったりすると途中で枯れてしまうことがあるので注意しましょう。

途中で枯れてしまった場合

途中で枯れてしまう原因にはいくつかありますが、まずは肥料を与えるときの「窒素過多」。ニンニクに窒素分の多い肥料を与えていると、株が貧弱になってしまい、病気にかかりやすくなりますし、害虫もつきやすくなります。肥料の与え方でもお伝えしましたが、窒素、リン酸、カリとバランスの取れた肥料を与えるようにしましょう。また土の水はけが悪いと、根が傷み、そこから病気にかかってしまうことがあります。植え付ける前に土の水はけを確認し、悪いようであれば調整しましょう。

にんにく栽培、水やりの方法と頻度

にんにくの栽培時に、乾燥しすぎると葉先が枯れることがあります。10月中旬~11月下旬ごろに乾燥がひどいようであれば、マルチの上に保湿用として敷き藁をしたり、水やりをして乾燥を防ぐようにしましょう。

にんにく栽培に必要な芽かきとその方法について

にんにくは植え付けてから約30日ほどで発芽します。草丈10cm~15㎝ほどの頃、1株から2本の芽が出ていたら、育ちや勢いの悪い方の芽をかき取って1本にします。元気なほうの芽も一緒に抜けてしまわないように、残す方の生え際をしっかり押さえてかき取るようにします。

にんにく栽培、花蕾摘みについて

春先のトウ立ちについて

春先になって生育が最も盛んな時期になると花芽が伸びてトウ立ちしますが、そのまま放っておくと球が大きくなりません。トウ立ちしたら、葉の先端より長くなった花蕾をすべて摘み取る必要があります。摘み取った花蕾は、「花にんにく」として炒め物などにして食べることができます。トウ立ちした際の花蕾摘みは、早すぎると、球が分かれてしまいますし、遅すぎるとトウが固くなってしまうので、うまくタイミングを見計らって摘み取るようにしましょう。

にんにく栽培、収穫の時期と方法

育てたにんにくを収穫します。にんにくの収穫時期は5月中旬~6月下旬ごろが収穫に適した時期です。植えた株の30~50%の葉先が枯れ始めた頃が収穫にとってベストなタイミングです。ニンニクの収穫時は、晴天の日を選んで収穫します。球の近くの茎を持って傷つけないよう一気に引き抜くようにして収穫します。葉先が枯れても、球の生長は続いていますので、収穫時期が遅れて梅雨時期に入ってしまうと、土中で球が腐ったり鱗片がバラバラになって味が落ちてしまうことがありますので、収穫時期を逃さないようにしましょう。

にんにく栽培、収穫した後の保存方法

にんにくは保存に優れている

収穫したにんにくは、根を切って畑で乾かしてから、球の部分から30cmほど茎葉を残して切ります。10株ずつぐらいひもで束ねてから風通しのよい日陰(軒下)などにつるして貯蔵します。また乾かしたあと、茎葉を切り離してから、球の部分だけをネット袋などに入れてつるしても構いません。また食用として、いかに保存方法をいくつかご紹介いたします。


液体に浸けて保存する

にんにくはしょうゆやはちみつ、味噌、オリーブオイル、お酒などに浸けておくと長期間保存できます。またにんにくを浸けておいたしょうゆは、「にんにく風味の醤油」として調理の際にも手軽に使うことができます。また外側の薄皮を剥く際は、ぬるま湯に5分ほどつけると引っ張るだけでつるりと簡単に剥けます。

にんにくの芽も食べられる

にんにくの芽は炒め物や焼肉の際に、風味付けとして使えます。にんにくほど強いにおいはなく、花芽自体にカロテンやビタミンCなどが豊富に含まれているので、抗酸化作用を発揮し、ガンや老化予防になるといわれています。

にんにくの葉の食べ方

にんにくの若葉を収穫したものは「葉にんにく」といわれ、にんにくほどの強いにおいはなく、ネギのように刻んで食べることができます。匂いが少しあるので、加熱するとにおいを抑えることができます。にんにくは熱を加えると、生の時に比べて1/40ぐらいに匂いが減りますし、さらに長時間に詰めることで、なんと1/200までに減ります。にんにくのにおいが気になる方は、揚げたり、煮たり、蒸したりという調理を施して食べるといいでしょう。

にんにく栽培で発生しやすい病害虫とは

越冬前は病害虫の発生は少ないですが、越冬して生育が盛んになると発生しやすくなります。害虫は、アブラムシ、ダニ類、アザミウマ、ハモグリバエ、ヨトウムシなどが発生することがあります。病気は、さび病、軟腐病、春腐病、葉枯病、モザイク病などが発生することがあります。害虫はこまめに観察して見つけしだい駆除し、春腐病が発生した株はすぐに抜き取って畑の外で処分します。

病気について

にんにくの病気についてですが、越冬前に病害虫が発生することは少ないですが、越冬して生育が盛んになると発生しやすくなります。にんにくに発生しやすい病気には「葉枯病」「モザイク病」「菌核病」「さび病」「立枯病」「軟腐病」などがありますが、病気にかかりやすいときは、土壌のphが酸性に傾いていたり、肥料の窒素成分が多すぎたり、土中に深植えし過ぎて生育不良になっている、その他、水はけが悪い土壌環境になっていることなどが主な原因です。

害虫について

にんにくには、アブラムシ、ダニ、アザミウマ、ハモグリバエ、ヨトウムシなどが発生することがあります。このような害虫はこまめに観察し、見つけ次第駆除するようにしましょう。また病害虫で弱った株はすぐに抜き取って畑の外で処分してください。

にんにくを育てて元気になる!

その土地で育ちやすい品種や種球の選び方を知っておき、肥料や水の与え方を間違わなければ、よほどのことがない限り、弱って枯れるようなことはありません。にんにくはご存知の通り、パワーをつけてくれる食べ物なのでぜひ、たくさん育てて保存しながら調理などに使ってみてください。