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初めてのオクラ育て方マニュアル!上手に栽培しておいしく食べよう!

夏野菜としてもよく知られている「オクラ」。オクラは育てやすい野菜の一つですが、育て方のコツは気温が上がってくる夏にぐんぐん育つ特徴があるので、4月下旬~5月下旬ごろから種まき、苗植えを始めるましょう。その他土づくりや追肥の方法など初心者でもわかりやすい育て方のコツをまとめています。
2020年8月27日
printemps117
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初心者の方も育てやすいオクラ

オクラは名前の響きがなんとなく日本語のようですが、実は原産地がアフリカでそのまま現地語として使われている野菜です。アオイ科の仲間で、八角形や丸形、色も緑の他に白や赤色種もあります。納豆や長いもなどねばね系の食材とも相性がよく、整腸作用やコレステロール予防にも役立ちます。 初心者の方でも育てやすい野菜の一つです。ぜひチャレンジしてみましょう。

オクラは栄養価も高い野菜

オクラの特徴の一つに独特の粘りがあります。そこに含まれる成分としては「ペクチン」という水溶性食物繊維や、糖たんぱく質などです。 整腸作用の高いペクチンによって腸の働きを整え便秘を防ぎ、体内のコレステロールを減少させ、血糖値の上昇を抑える効果があると言われています。 または糖たんぱく質などは糖質とタンパク質が結合した成分で、胃の粘膜を保護したり、胃腸の調子を整える作用があるとされ、その他βーカロテンやビタミンC、ビタミンB1、B2、鉄分やカリウム、カリウム、カルシウム、ミネラルなど夏バテ予防にも効果的な栄養がたくさん含まれていると言われています。

オクラの花は食用にできる!?

アオイ科のオクラはハイビスカスとも同じ科の植物で、黄色い大きな花を咲かせるのも特徴です。一つのつぼみに対して1回しか咲かず、午前中のうちにしぼんでしまいます。 ちなみに花オクラの花は食用にもなります。

オクラの育て方、まずは栽培時期を確認しよう!

植え付け時期は4月上旬~6月下旬

オクラは高温期になるとぐんぐん成長するという特徴があります。生育温度は20℃~30℃が生育適温です。反対に低温や霜に弱いので、10℃以下になると生育不良となるので、苗植えや種まきなど、オクラの栽培を始める際は、気温が十分に上がってから行うようにしましょう。

オクラの育てやすい品種もチェック!

オクラにもいくつか品種があり、実の断面が五角形や六角形などをした角オクラと呼ばれるもの、角のない丸オクラの2つの品種があります。 またその他、実の赤い赤オクラ、花を食用とする花オクラなどがあります。 この中で初心者の方の栽培にむいている、比較的育てやすい品種がありますのでご紹介いたします。

[角オクラのおすすめ品種] ピークファイブ、平城グリーン、東京五角オクラアーリーファイブ、グリーンスター、ベターファイブ、グリーンソード、など [丸オクラのおすすめ品種] 島オクラ、まるみちゃん、エメラルド、など [赤オクラ] レッドソード、ベニー、レッドサンなど [花オクラ] 花オクラ(固定種)(トロロアオイとも呼ばれる)など

オクラを育てるための土づくり

オクラをプランターで育てる方法


オクラをプランターで栽培するときは、大きさは60cmと標準タイプ以上のものを使うといいでしょう。オクラの性質として、根を深く張る性質のため、深さは30cm以上のものがベストです。逆に浅いと草丈が高くなったときに倒れやすくなってしまいます。

市販の培養土を使用すると便利!

土は、自分で配合して作るのもいいですが、初心者の方は市販の培養土を使うと簡単です。野菜や花の培養土は園芸用品店やホームセンターなどで売られているのでそれを使いましょう。 ちなみに自分で配合する場合は、赤玉土6:腐葉土3:バーミキュライト1の割合で混ぜ、石灰を土10リットル当たり10g(大体1握り分ぐらい)を同量の化学肥料と混ぜ合わせて使います。

水はけをよくするのも上手な栽培のコツ!

オクラは多湿を嫌う性質もあります。水はけをよくするために、プランターで育てる場合はメッシュ付きのものを選ぶか、水はけをよくする鉢底石を敷き詰めます。 プランターや植木鉢で育てる場合の土を入れる分量ですが、水やりの際のウォータースペースを残して8分目までにしましょう。

畑などで地植えする場合は2週間前から土づくり

畑で育てる場合、種まきや苗植えの2週間前に、苦土石灰を1㎡あたり1握り(100g)を蒔き、1週間前に元肥として、堆肥をバケツ1/2、鶏糞バケツ1/3を与えます。畑で栽培する際は、畝を高めに立てて、ビニールマルチを施しておきます。 畝を高めにすることで、水はけがよくなり、ビニールマルチをかけることで地温があがり、苗の成長や収穫量に差が出てきます。

オクラの栽培方法、種まき・苗植え・間引き方法

オクラの種まき、成長したら間引きもしよう!

種まきをする際は、種を蒔く前に水に浸しておきましょう。 オクラの種はもともと固いので、一晩水に浸しておくと、芽が出やすくなります。発芽しやすくなるコツは種まきの前日から水に浸しておくことです。

種を直播するときのコツは土を乾燥させないこと

オクラを種から植えるとき、直播きという方法もありますが、直播きの場合は栽培管理が悪いと種が発芽しないことがあります。なので、種まきする際は1か所に2~3粒ほど蒔き、本葉が2~3枚出た頃に育ちのよい苗だけを残す(間引き)をするようにして育てます。 またオクラを直播する際には土が乾燥しないように気を付けましょう。土がより乾燥しにくいよう、ビニールポットなどを使うとよいでしょう。ポット蒔きの際は1つのポットに対して2~3個植えても構いませんし、種1個だけでも構いません。1つのポットに対して1個だけ蒔く場合は、芽が出ないことも考慮し、ポット苗を多めに作っておくといいでしょう。

苗植えと間引きのコツ

種まきし、苗が育ってきたら本葉が2~3枚になったタイミングで、畑に植え替えます。畝に植える場合は、株間35~40cmが目安です。 また種を2~3個植えて、全部発芽して育った場合は間引きをするのですが、間引きの方法とコツですが、本葉が1~2枚になった頃、生育の良い1本(または2本)を残してほかの株を間引きます。間引きするときは1本だけ残すのもいいですが、1本多く2本仕立てにすると、1本仕立ての時より背丈が高くなるものの、実が柔らかくなります。

植え付けの仕方は?オクラを上手に育てるコツ

上手な苗選びがその後の成長や収穫量を左右する

植え付けの前に、苗から育てる場合の苗選びのポイントをご紹介いたします。 オクラ栽培初心者の方や、植える株数が少ない方は、種まきよりも園芸用品店やホームセンターなどで苗を購入して育てることをおすすめします。 苗の選び方のポイントですが、直根性で定植が難しいため、大きく育ちすぎているものは避けた方が無難です。 おすすめは本葉が3~4枚で葉に艶があり、葉の色が濃い緑色の幼苗を選びましょう。


2~3本立てのポット苗は分けて植えないで。

市販のポット苗も2~3本立てで植え付けてあることが多いですが、初心者が失敗しやすいポイントとして、その苗を分けて植えてしまうことがあげられます。 根っこをいじってわけると、苗の成長が悪くなるので、1本の苗を丈夫に育てるためにも定食後に育ちのよい苗だけを残してあとはハサミで根本から切り取るようにしましょう。

苗を丈夫に育てるコツ、根を傷めないようにする

植え付けの手順をざっくりとご紹介いたします。 1.植え付け位置に、マルチ穴あけ器やスコップを使って根鉢と同じ大きさの穴を掘り、植え付け穴にたっぷりと水を含ませます。 2.穴にたまった水が引くのを待ち、根鉢を崩さないようにして丁寧にポットから苗を取り出して植えます。 3.土を株元に寄せて押さえたら、最後にたっぷりと水やりをして完成です。

日当たりと水やりも重要!

オクラは種まきの際も、苗植えの前後も用土が乾燥しないようにたっぷりと水やりを行うようにしましょう。 またオクラの苗を定植して根付いてからは土の表面が乾いたときだけ水やりを行うようにします。頻繁に水やりをするよりも、1回の水やりでたっぷりと与える方が効果的です。 オクラは日当たりも重要で、日当たりがよいところで育てると成長がよく、実つきもよくなります。

成長途中の支柱は必要?

オクラの苗にも支柱が必要で、草丈30cm程度まで成長したら風で倒れないように支柱を立てましょう。 支柱と茎の節とを結びます。この時、きつく縛ってしまうとオクラの成長に影響するので支柱にはゆるく結ぶのがポイントです。 オクラは草丈が1~2mぐらいまで成長することがあるので、支柱は長いものを利用します。プランターで育てるときは底が浅く、隣の支柱とつなぐようにして補強すると強風などにあおられて倒れる心配がありません。

オクラを育てるときに肥料を与えるタイミング

肥料を与えるだけでなく、月1回の土寄せも忘れずに

植え付け後は、追肥として鶏糞もしくは化成肥料を2~3週間に一度のペースで与えるとともに、株元に土を寄せて安定させる(土寄せ)を行います。 追肥を行う場合、肥料の量は1度につき約10gほどで、株元から離れた場所に全体的にばら撒くようにして与えます。固形肥料だけでなく、水やりと兼ねて既定の濃度に薄めた液体肥料を1週間に1度のペースで与えても構いません。 また水やりで土が徐々に流れることがあるので、肥料を与える前に土を足すことも重要です。

育てたオクラを収穫しよう!収穫と下葉取りの方法

定植後2か月後ぐらいで収穫可能!

定植後2か月ぐらい経つと、いよいよ収穫時期を迎えます。 開花から1週間ぐらい経つと、実が7~8cmほどになるので、このタイミングを見計らって収穫するようにします。(丸オクラの場合は10cmぐらいになっても大丈夫です)


食べごろを見計らって上手に収穫を

収穫方法ですが、オクラは果柄が固いのでハサミで切り取って収穫します。 収穫が早すぎた場合は種が入らず、粘りがありませんし、収穫が遅くなると、皮が固くなって食用に向かなくなるので注意しましょう。

オクラを育てるときに注意したい病害虫、その予防方法は?

気を付けたいオクラの病気

オクラを育てるときに病気や害虫などがつくことがあります。 オクラの病気で多いのは、葉の表面が薄く白い粉状のカビがつく、「うどんこ病」、地面に近い部分の茎や根が腐敗し、やがて株全体が枯れていく「苗立ち枯病」のほか、葉に濃淡のモザイク模様が現れ、病状が進むと葉が縮れて奇形になってしまう、「モザイク病」などが発生することがあります。 各病気の予防法を知って、早めに対処することが大事です。

害虫も多いオクラ、こちらも予防が必要!

オクラにつきやすい害虫は、「アブラムシ」、「オオタバコガ」、「カメムシ」、「ワタノメイガ」、「フタトガリヤガ」などがいます。 アブラムシは、数ミリの小さな虫が茎や葉に集まり、汁を吸い取ったり、モザイク病のウイルスを媒介し、苗を弱らせてしまいます。 カメムシも同じく茎や葉から吸汁しますし、その他「ガ」類は、幼虫が葉に潜んで葉を食害することが多いです。 これらの害虫は見つけたらすぐに市販の薬剤などを使って、消毒しましょう。

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オクラの下葉かきをして病害虫を防ごう

オクラは実を収穫したら下葉かきもセットで行うといいのですが、やり方を間違えると生育が悪くなるので注意したいところです。 下葉かきの方法ですが、実がついている節の下の葉を1~2枚残し、それより下の葉をすべて切り落とすことで、実つきがよくなるといわれています。

最後に…トゲに注意したいオクラ

オクラの育て方をざっとご紹介いたしましたが、病害虫の種類は多いものの、あらかじめ予防をしておけばそれほど心配することはありません。 また最後に注意点としては、オクラは意外にトゲが多い植物で、ガクの部分や、葉や茎にも細かいトゲがあり、素手で触れると痒みをともなったり、かぶれたりすることがあるので注意してください。 特に収穫の際は手袋をして、できれば長袖などで皮膚が隠れるようにしてください。食べる際もトゲで口の中がチクチクしないよう、板ずりなどをしてから調理しましょう。