東レインターナショナル|将鱗へら スーパープロPLUSハリス 1.2号
大阪漁具| 振出のべら4 NBR421
宇崎日新| かかし (並継)(へら)12尺
ダイワ|グローブライド 聖(ひじり)
ダイワ(Daiwa) 総塗竿掛 凛 小仕舞2本物 06110373
ダイワ 総塗り 玉ノ柄 凛 (りん) 一本物 / へらぶな用品 (O01) (D01)
シマノ| 飛天弓 閃光XX(ダブルエックス) 14 HTK SENKOU XX 14
シマノ 朱紋峰(しゅもんほう) 竿掛一本半物(東日本店)
シマノ 朱紋峰 玉ノ柄一本物
がまかつ|がまへら 結月 (ゆづき)
ヘラブナ竿の選び方のポイント3つは?
釣り具メーカー各社からは、様々なタイプのヘラブナ竿が発売されています。ヘラブナ釣りは、極めれば極める程奥深く、「書道」や「茶道」のような「道」としての魅力やこだわりが存在するため、竿選びは、ベテランのヘラ師でも頭を抱えるテーマです。好みの竿のタイプは千差万別ですが、自分に合ったヘラブナ竿を選ぶうえで共通する、重要な選び方のポイントが3つあります。これは、押さえておきましょう。
選び方1【仕掛けが振り込みやすいか】
“仕掛けの振り込みやすさ”=“快適性”
ヘラブナ釣りでは、1日に何度も仕掛けの投入を行います。そのため、仕掛けの振り込みやすさは、竿の使い心地や快適性に直結します。特にヘラブナ釣りでは、エサの集魚力を一定に維持するために、同じ場所に何度も仕掛けを投入しなければなりません。そのためには、ストレスなく仕掛けをコントロールでき、確実に同じ場所に仕掛けを投入できる正確性を持つ竿が求められます。もちろん、釣り人の腕も大切ですが、竿によっても、仕掛けの振り込みやすさは大きく左右されます。
仕掛けを振り込みやすいのは, 「先調子」のヘラブナ竿
結論から言いますと、仕掛けが最も振り込みやすいのは、ズバリ「先調子」のヘラブナ竿です。竿が長く、ウキ下がやや長い場合などは特に、エサを先に着水させ、後からヘラウキをエサの着水点に置きに行くような振り込み方になりがちです。このとき重要なのが、ヘラウキを置きに行く動作です。この動作の時、竿を寝かせた状態で、手首のスナップを使ってヘラウキを沖に飛ばし、竿先の反発力でウキを目的の位置に置くような形となります。
本調子 (胴調子とも言う)の竿の場合、竿の反発力が最も活きる場所は、竿の全長の真ん中辺りになりがちなので、軽く手首のスナップを利かせたくらいでは、ウキが思うように飛んでいきません。ですから、竿先の先端部に反発力のエネルギーが集中してくれる先調子の竿は、仕掛けの振り込みがしやすいと言えます。
やはり, 軽さも重要な要素
1日中竿を振り回すと、腕に疲労がたまりがちです。やはり軽い竿は振り込みやすく、腕も疲れません。ただし、軽い竿は価格が高いことが否めません。また、軽くするために使用されるカーボンは、素材によっては、魚とのやり取りの質を落としてしまいます。軽さが重要な要素であることに変わりはありませんが、カーボン素材の特徴や財布事情も考慮に入れた、総合的な竿選びが大切なのです。
選び方2【魚の引きを, どのように受け止めるのか】
糸への負担に加え, 楽しさも変わる
東レインターナショナル|将鱗へら スーパープロPLUSハリス 1.2号
ヘラブナ釣りで使用される道糸やハリスは、ほとんどが1号以下の極細の糸です。魚とやり取り中の糸には、とてつもない力と衝撃が加わっているため、竿によっては、糸切れを起こしてしまうこともありますから、竿選びは重要です。また、魚の引きの感じ方も、竿の特性によって大きく異なるため、竿選びは、ヘラブナ釣りの楽しさや満足度にも影響を与えます。
“味わい”の「本調子」, “攻め”の「先調子」
本調子の竿はしなやかで、魚の引きを竿全体で優しく受け止め、糸への負担を抑える特徴があります。魚も暴れづらいため、味わい深い、ゆったりとしたやり取りになります。ほとんどの和竿も、本調子に該当します。魚が掛かると、竿全体が大きく曲がる本調子の竿は、見ていても気持ちの良いものです。
一方、先調子の竿は、軟らかいのは竿先の部分だけで、全体的にパワーがあります。掛かった魚を素早く取り込み、次々とエサを打ち込んでいく、まさに攻めの竿です。胴付近の反発力が強いので、魚も暴れやすく、糸への負担も大きくなりますが、魚の引きをパワーでねじ伏せ、次々とテンポ良く魚を釣っていくような釣り方や、たくさん釣り上げることが重要な競技会に最適です。これらのことを踏まえ、自分の好みに合ったタイプの竿を選びましょう。
選び方3【釣り方に合っているか】
夏の管理釣り場で行われる浅ダナ両ダンゴ釣りでは、短尺の竿でテンポの良い釣りが展開されます。また、浅ダナにいるヘラブナは、重厚感のある引きよりも、走り回るような引きをするという点もあります。そうしたことから考えると、短尺で先調子気味の竿が向いているというわけです。
また、広い湖沼において、チョウチン釣りで大型のヘラブナを狙う釣りでは、竿先が水中に入ってしまうようなやり取りが想定されます。そうした場合には、大型のヘラブナに負けないパワーと、魚を暴れさせすぎないように、優しく衝撃を受け止めてくれるしなやかさを併せ持つ、長尺で胴調子気味のパワーがある竿が適している判断できます。竿選びの際には、竿の特徴そのものが、釣り方にしっかりと合っているかどうかも鑑みる必要があると言えるでしょう。
「おすすめヘラブナ竿5選」をご紹介!
前述した竿の選び方のポイントを考慮に入れ、数あるヘラブナ竿の中から、自分に合ったロッドをチョイスするのは、決して容易なことではありません。そこでこの記事では、筆者の独断と偏見で選んだ、イチオシの「おすすめヘラブナ竿5選」をご紹介致します。あくまでも、筆者の意見や感じ方が反映されたラインナップとなっておりますので、あらかじめご了承ください。
※ これからご紹介する5種類のヘラブナ竿は、8尺の価格が安いものから順にご紹介していきます。
おすすめ1【大阪漁具 振出のべら4】
大阪漁具| 振出のべら4 NBR421
超低価格がうれしい, 入門用ヘラブナ竿
「大阪漁具」が製造する振り出しヘラブナ竿です。8尺の価格は1,000円以下と非常に安価で、これからヘラブナ釣りを始める方にもってこいの入門用ヘラブナ竿です。デザインも、昔ながらの和風段塗りで、幅広い世代が違和感無く使用できるロッドに仕上がっています。
長尺では重さを感じるが, その他の要素は良好
この価格なので、基本的な性能面では、さすがに特筆すべき点はありませんが、やや本調子気味でしなやかな使い心地なので、初心者でも安心して使用することができます。価格を抑えるために、カーボンは一切使われておらず、総フェノールグラス製になっているので、やはり12尺以上では重さを感じますが、短尺の竿としては、状況を選ばないオールマイティーな竿として、入門用にピッタリでしょう。
おすすめ2【宇崎日新 かかし】
宇崎日新| かかし (並継)(へら)12尺
手ごろな価格でありながら, 上位商品ともそん色ない仕上がり
老舗の竿メーカー ―「宇崎日新」が製造する並継ヘラブナ竿です。この“宇崎日新 かかし”の上位商品として、「宇崎日新 吉法師 奨」がありますが、基本的な性能面では、“宇崎日新 吉法師 奨”と比較してもそん色ない仕上がりになっています。
ヘラブナとの駆け引き楽しむ, 本格派の本調子ヘラブナ竿
“宇崎日新 吉法師 奨”は、先調子気味でパワーがあり、浅ダナ両ダンゴ釣りや競技会などのアグレッシブな釣りに最適な竿ですが、“宇崎日新 かかし”は、本調子のしなやかな使い心地で、味わいのあるやり取りを演出してくれます。細い糸や柔らかいエサでの釣りにも安心です。40cmを超えるような大型のヘラブナに対するパワーは、若干不足しているように感じますが、自然の中で、自分とヘラブナとの駆け引きを楽しむ野釣りヘラ師に、ぜひおすすめしたい竿です。“宇崎日新 吉法師 奨”と同様に、回転する蛇口が採用されています。
おすすめ3【グローブライド ダイワ 聖】
ダイワ|グローブライド 聖(ひじり)
竹を彷彿とさせるデザインがうれしい, 職人仕上げの中下級ヘラブナ竿
深緑と黒を基調にし、自然の竹をイメージしたデザインが特徴的な、「グローブライド」の「ダイワ」ブランドの並継ヘラブナ竿です。職人が一本一本手作業で研ぎ出して模様を付けているため、ふと竿に目をやったときに満足感を感じることができます。上位商品には、「ダイワ 荒法師 武天」や「ダイワ 兆」などが、下位商品には、「ダイワ ヘラ X」や「ダイワ 月光」などがあり、この「ダイワ 聖」は8尺で34,000円で、中下級商品として位置しています。
軟本調子でも, アワセた時の水切れが良いシャープな使い心地
“グローブライド”の“ダイワ”ブランドの他のヘラブナ竿と比較すると、「ダイワ 玄むく」に次いで軟先調子の傾向が強い竿です。軟先調子のヘラブナ竿は、魚の引きを優しく受け止める、竹和竿に近いしなやかさを持っている反面、アワセた時に、竿先が水の抵抗でフニャフニャとしていまい、厳寒期の小さなアタリを瞬時に拾うような釣りでの使い勝手が課題です。この“ダイワ 聖”は、「ダイワ精工 (現“グローブライド”)」時代から長年培ってきた竿作りのノウハウを活かし、軟本調子のしなやかな長所をそのままに、水切れを改善してシャープなアワセ心地を実現し、アワセのストレスを軽減しています。
ピッタリの竿受けと玉ノ柄で, トータルコーディネートを楽しむ
この「ダイワ 聖」のデザインにピッタリの竿受けと玉ノ柄も販売されています。竿のデザインと統一感のあるデザインの竿受けと玉ノ柄をチョイスして、トータルコーディネートを楽しんでみませんか。
ダイワ(Daiwa) 総塗竿掛 凛 小仕舞2本物 06110373
ダイワ 総塗り 玉ノ柄 凛 (りん) 一本物 / へらぶな用品 (O01) (D01)
おすすめ4【シマノ 飛天弓 閃光XX】
シマノ| 飛天弓 閃光XX(ダブルエックス) 14 HTK SENKOU XX 14
“閃光”の名にふさわしいデザインと, 軽さが特徴のヘラブナ竿
大手釣り具メーカー ―「シマノ」が製造する並継ヘラブナ竿です。和を基調としたデザインのヘラブナ竿が多い中、この「シマノ 閃光 XX」は、青白く鋭い光をイメージした、“閃光”の名にふさわしい先進的なデザインを採用しています。また、“シマノ”が製造するヘラブナ竿の中でも、トップクラスの軽さを誇っています。上位商品には、「シマノ 翼」や「朱紋峰」シリーズなどが、下位商品には、「シマノ 剛舟」や「シマノ 景仙 桔梗」などがあり、この“シマノ 閃光 XX”は中級商品として位置しています。
脱「和竿至上主義」で, カーボン竿の長所を活かしたパワフル設計
多くのメーカーが販売するカーボン製ヘラブナ竿は、和竿の調子や使い心地を理想形とし、いかに和竿に近い調子や使い心地を実現できたかを、商品のうたい文句にしています。“シマノ”も、従来から和竿に近いカーボン竿の開発に注力してきましたが、今回の“シマノ 閃光 XX”に至っては、それまでの「和竿至上主義」の概念を一切捨て、カーボン竿ならではのパワーを存分に活かした、先調子のパワフル設計に仕上げています。ねじれ剛性を高める「スパイラルX」も採用して、次々とヘラブナを揚げていくアグレッシブな釣り方を、強力にサポートしてくれるヘラブナ竿です。もちろん先調子なので、エサの振り込みやすさも上々です。
竿受けと玉ノ柄も, “シマノ”で揃えるのが粋
ヘラブナ竿が“シマノ”なら、竿受けと玉ノ柄も“シマノ”で揃えるのが粋です。
シマノ 朱紋峰(しゅもんほう) 竿掛一本半物(東日本店)
シマノ 朱紋峰 玉ノ柄一本物
おすすめ5【がまかつ がまへら 結月】
がまかつ|がまへら 結月 (ゆづき)
新しい“がまへら”の形がここに・・・・
ヘラブナ竿の代名詞 ―「がまかつ」の「がまへら」ブランドから発売されたばかりの、新商品です。暗い色を基調にした、飽きの来ないデザインを採用しています。長年ヘラ師に愛されてきた「がまへら」ブランドの特徴を踏襲しながら、その時代の最先端技術を詰め込んで、ヘラ師の要求に応え続けてきた「がまかつ」が贈る、ヘラブナ竿の集大成です。
常識を覆す設計で, ヘラブナ竿の課題に挑む
“がまへら 結月”には、従来の常識を覆す設計が施されています。継竿のヘラブナ竿は、通常並継型が採用されていますが、この“がまへら 結月”には、ヘラブナ竿としては珍しい印籠型が採用されています。さらに、印籠棒部にはフェノールグラスを使用することで、カーボンの軽さやパワーと、フェノールグラスのクッション性を両立した竿が誕生しました。特に、魚の引きを受け止められる面積が狭い短尺の竿は、ガツガツした引きになりがちですが、この“がまへら 結月”は、その課題を克服したパーフェクトロッドといえるでしょう。こだわりのちりめん風生地の竿袋も、所有していることへの喜びを感じさせてくれます。
生粋のヘラ師なら, 竿選びにもこだわろう!
ここまで、竿の選び方のポイントと、価格帯ごとのおすすめのヘラブナ竿についてご紹介しましたが、いかがでしたか。ヘラブナ竿は、仕掛けやエサのように、釣果に直接的に大きな影響を与えるものではありませんが、自分に合った良いロッドを選ぶことができれば、1日中快適に釣りを楽しむことができるでしょう。生粋のヘラ師を語るのであれば、エサや仕掛けだけではなく、ぜひとも竿選びにもこだわりたいものですね。
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