ダッチオーブンでローストビーフ！
ローストビーフと聞くと、なんだか手が込んで難しいのではないか、と考える方も多いのではないでしょうか。 しかし、キャンプでダッチオーブンを使うローストビーフの作り方は、そんなに難しいわけではありません。 お肉に下味をつけて、焼き色をつけて、そのままダッチオーブンに入れて焚き火で調理するという、極めて簡単で豪快な料理なのです。 火加減と時間さえ気をつけていれば、中はレアでジューシーなローストビーフが簡単にできるのです。 それではキャンプで作るローストビーフのレシピをご紹介していきたいと思います！
ダッチオーブンについて
ダッチオーブンでローストビーフを作る前に、ダッチオーブンについて少しご説明したいと思います。
ダッチオーブンの種類
ダッチオーブンといっても、種類がいくつかあります。 参考までに、ここでご紹介いたします。
ダッチオーブンの種類①キャンプオーブン
ダッチオーブンの種類②キッチンオーブン
LODGE｜キッチンダッチオーブン10・1/4インチ（ロジック）
キッチンオーブンですが、もちろんキャンプでの焚き火でも使用できます。 丈夫な焼き網か、ロストルを使って使用します。
ダッチオーブンの種類③スキレット
ダッチオーブンの種類④コンボクッカー
ダッチオーブンの素材
素材は鋳鉄製が主流ですが、お手入れが楽なステンレス製などのものもあります。
鋳鉄製のダッチオーブンは、錆がつきやすいのでお手入れに少し手間がかかります。 使い終わった後には必ずシーズニングという作業が必要ですし、保管場所も湿気のない場所に新聞紙などで包んで保管する必要があるなど、多少面倒ですが、１つの鍋を大事に育てるというマニアックな面もあります。 「ブラックポット」と呼ばれる使い込まれた重厚な黒光りは、ダッチオーブンを使う醍醐味でもあります。
ダッチオーブンの特徴
ダッチオーブンの特徴は、その重さと厚みにあります。 厚みがあるので蓄熱性も高く、内部の温度変化も少なく、鍋全体が均一の温度に保たれます。 よって、中の食材にゆっくりじっくり火が通り、素材にしっかりと味を閉じ込めることができます。 また蓋も同じく重量があるので、蓋をすることによって内部が密閉状態になり、内部の気圧が高まり圧力鍋状態になります。 そうして、硬い食材なども柔らかく調理できるのです。
つまり、ローストビーフなどの調理に最適なのがダッチオーブンなのです。 キャンプで誰もが一度は挑戦してみたい「ローストビーフ」。 決して難しいものではありません。 余ったら、次の日の朝ごはんに、パンに挟んでサンドウィッチなどの朝食メニューにもいいですね。
ダッチオーブンでローストビーフ！簡単レシピをご紹介！
誰でも簡単に作れるローストビーフの簡単レシピ！ キャンプの夕食にローストビーフがあれば、一気に食卓が豪華になります。 それでは作り方をご紹介いたします。
ダッチオーブンでローストビーフ：お肉の選び方
まずはお肉の選び方です。 ローストビーフに向いているお肉は、サーロイン・ヒレ・ロース・イチボ・モモなどです。 霜降りの高級なお肉ですと、冷めた時に脂の部分がしつこく感じられるので、赤みが多いお肉が、ローストビーフには向いています。 特にモモ肉は、きめはやや荒いですが、柔らかくて肉質も均一なので、ローストビーフなどの塊の肉料理に向いています。 やっぱりモモ肉ですね。 オージービーフなどの安いお肉でも美味しくできますよ。
ダッチオーブンでローストビーフ：ダッチオーブンの選び方
ダッチオーブンの選び方ですが、お肉の大きさにもよりますが、内径が10インチ（約26cm）以上、深さが10cm以上のダッチオーブンがいいでしょう。 蓋の上に炭が置けるタイプの「キャンプオーブン」だと最適ですね。
ダッチオーブンでローストビーフ：火加減について
ローストビーフを作るにあたっては、火加減が重要になります。 ダッチオーブンは基本的に強火は厳禁です。 蓄熱性が高いため、弱火〜中火でも全体にムラなく熱が伝わり、威力を発揮します。 じっくりゆっくり火を通すことで、美味しくジューシーなローストビーフが出来上がります。 強火だと、中の食材が焦げてしまうので、ダッチオーブンを焚き火に載せたら、必ず火を落としましょう。
ダッチオーブンでローストビーフ：簡単レシピ
ローストビーフの材料
:diamonds:︎牛モモ肉塊 約1kg :diamonds:︎クレイジーソルト 適量 :diamonds:︎ブラックペッパー（粗挽き） 適量 :diamonds:︎ニンニク（すりおろし） 適量 :diamonds:︎オリーブオイル 適量 :diamonds:︎じゃがいも、にんじん、玉ねぎなど、お好みの野菜を適宜
ローストビーフの作り方
※注意点として、お肉は必ずクーラーボックスから出して、常温にしておいてください。 凍っていたり冷たいままのお肉だと、表面は焦げ目がついているのに、中は冷たいまま、という仕上がりになってしまいます。
出典: http://www.coleman.co.jp/recipe/o035647/①フォークなどでお肉を突き刺し、所々穴を開けます。 クレイジーソルト、ブラックペッパー、すりおろしたニンニクをお肉によく擦り込みます。
②5〜10分、常温で味をなじませます。 あまり長時間放置してしまうと、お肉が硬くなってしまうので気をつけてください。
出典: http://www.coleman.co.jp/recipe/o035647/③ダッチオーブンにオリーブオイルをひいて、お肉の全面に焼き色をつけます。 この作業は、肉汁を中に閉じ込めるという作業ですので、しっかり焼き色をつけてください。
⑤下火は弱火〜中火、蓋の上に炭をのせて、約30〜40分くらいローストします。
出典: http://www.coleman.co.jp/recipe/o035647/⑥お肉に金ぐしを刺して、5秒後に取り出し、唇に当てて少しぬるいくらいが完成の状態です。 この状態が、いい具合に中がレアになった、という状態です。 お肉を取り出して、アルミホイルで包み、しばらく休ませましょう。 焼きあがってすぐ切ってしまうと、中に溜まった美味しい肉汁が流れ出てしまいます。 寝かせる時間は30分ほどがベストです。
次に、簡単なローストビーフのソースを、いくつかご紹介いたします。
ダッチオーブンでローストビーフ：簡単なソースのレシピをご紹介
どれもとても簡単なので、ぜひ作ってみてください。 人数に合わせて調整してくださいね。
①ローストビーフの簡単ソース【グレービーソース】
もっとも一般的で簡単なソースです。
ローストビーフソースの材料
:diamonds:︎赤ワイン 100cc :diamonds:︎醤油 大さじ3 :diamonds:︎はちみつ 大さじ1 :diamonds:︎酢 大さじ2
ローストビーフソースのレシピ
ダッチオーブンに残った肉汁に、全ての材料を入れ、半分ほど煮詰まったら完成です。
②ローストビーフの簡単ソース【玉ねぎソース】
すりおろした玉ねぎとニンニクがたっぷり入った簡単なレシピです！ とにかくニンニクがたっぷり入っているので、パンチがあります。
ローストビーフソースの材料（2人分）
:diamonds:︎すりおろし玉ねぎ 1/2コ分 :diamonds:︎すりおろしにんにく 1かけ :diamonds:︎赤ワイン 大さじ1・1/2 :diamonds:︎醤油・みりん 各大さじ2
ローストビーフソースのレシピ
①玉ねぎとにんにくを炒めます。 ②赤ワイン・醤油・みりんを入れて、煮詰めれば完成です。
③ローストビーフのソース【醤油ソース】
さっぱりお醤油味のソースです。
ローストビーフソースの材料（2人分）
:diamonds:︎醤油 大さじ1 :diamonds:︎サラダ油 大さじ1 :diamonds:︎酢 大さじ1 :diamonds:︎すりおろしニンニク 1かけ :diamonds:︎すりおろし生姜 1かけ :diamonds:︎酒 大さじ1
ローストビーフソースのレシピ
材料全部を小さな鍋に入れて、一煮立ち。 これで完成です。 超簡単です。
④ローストビーフのソース【バルサミコソース】
こってりした甘さが好みの方に、おすすめです。
ローストビーフソースの材料（2人分）
:diamonds:︎バルサミコ酢 大さじ2 :diamonds:︎オリーブオイル 大さじ4
ローストビーフソースのレシピ
フライパンにオリーブオイルを入れて温め、バルサミコ酢を入れて混ぜます。 お好みでニンニクや生姜を入れても美味しいですよ。
⑤ローストビーフのソース【ゴルゴンゾーラチーズのソース】
ローストビーフソースの材料（2人分）
:diamonds:︎小さく切ったゴルゴンゾーラチーズ 40g :diamonds:︎すりおろしたパルメザンチーズ 10g （粉チーズでもOKです） :diamonds:︎生クリーム 50cc :diamonds:︎水 少々
ローストビーフソースのレシピ
肉汁に水を少し加え、煮詰め、そこにゴルゴンゾーラと生クリームを加え、滑らかになるまで混ぜます。 パルメザンチーズを加え、少し煮詰めたら完成です。
ローストビーフを使ったレシピをご紹介！
食べきれなくて余ってしまったローストビーフ。 冷めても美味しいのがローストビーフです。 クーラーボックスに入れておいて、次の日の朝、朝食に使うのもいいのではないかと思います。 キャンプの朝食を、豪華なものにしてみませんか。 余ったローストビーフで作る料理の作り方をご紹介いたします。
①ローストビーフのサンドウィッチ
材料（4人分）
:diamonds:︎ローストビーフ 4枚 :diamonds:︎食パン 4枚 :diamonds:︎レタス 4枚 :diamonds:︎トマトスライス 4枚 :diamonds:︎きゅうりスライス 12枚 :diamonds:︎バター 適宜 :diamonds:︎マスタード 適宜 〈ソース〉 :diamonds:︎マヨネーズ 大さじ2 :diamonds:︎トマトケチャップ 大さじ1 :diamonds:︎ウスターソース 大さじ1
作り方
①食パンを半分に切ります。（耳は切らなくてもいいです。） ②器にソースの材料をすべて入れて、混ぜておきます。 パンの一片にバターとマスタードを適宜ぬります。 レタスを一枚置いて、ソースをお好みの量ぬります。 ③レタスの上にローストビーフをおき、その上にトマトスライス、きゅうりスライスを重ね、最後にもう一枚の食パンをのせ、完成です。
②ローストビーフ丼
材料（4人分）
:diamonds:︎ローストビーフ お好みの量 :diamonds:︎玉ねぎ 1コ :diamonds:︎醤油 大1 :diamonds:︎酢 大1 :diamonds:︎砂糖 大1 :diamonds:︎レタス 適量 :diamonds:︎水 大1 :diamonds:︎しょうが 少々 :diamonds:︎コチュジャン 少々
作り方
①ソースの材料をすべて鍋に入れ、軽く煮詰めます。 ②器にご飯を入れ、レタスを敷きます。 ③レタスの上にローストビーフを並べ、ソースをかけて完成です。 ※お好みで卵の黄身を載せても美味しいですよ。
ローストビーフに合うサイドメニューのご紹介！
ローストビーフだけでは、いまいち食卓が盛り上がらないですね。 そんな時のために、ローストビーフに合うサイドメニューの作り方をいくつかご紹介いたします。
①オクラを使ったヘルシースープ
〈材料〉 オクラ 10本 ひよこ豆 水煮1缶 玉ねぎ 半分 セロリ 半分 ピーマン 2コ トマト水煮缶 カットしてあるもの1/2缶 ブイヨン 3コ 水 3カップ オレガノ 少々 塩 少々 ブラックペッパー 少々
〈作り方〉 ①玉ねぎ、セロリ、ピーマンを粗めのみじん切りにします。オクラは、太めの輪切りにします。 ②鍋に、水、ブイヨン、カットトマトの水煮、玉ねぎ、セロリ、ピーマン、を入れ、火にかけます。 ③沸騰したら、弱火にし、5分ほど煮ます。 ④ひよこ豆、オクラ、オレガノを入れます。 ⑤数分経ったら、塩、ブラックペッパーで味を整えて完成です。
②洋風ほうれん草のおひたし
〈材料〉 ほうれん草 200g 粉チーズ 大さじ2 オリーブオイル 大さじ1 塩 少々 ブラックペッパー 少々
〈作り方〉 ①ほうれん草は茹でて、水気を絞り、約4cm幅に切ります。 ②茹でたほうれん草に、粉チーズ、オリーブオイル、塩、ブラックペッパーを加え、混ぜます。 ③盛り付けて、上から少し粉チーズを振りかければ完成です。
③焼き野菜のサラダ
〈材料〉 かぼちゃ 200g ズッキーニ 2本 赤パプリカ 1コ なす 2本 ※他に、アスパラ、ブロッコリー、レンコンなど、お好みの野菜を加えても大丈夫です。 《ドレッシング》 バルサミコ酢 大さじ3 はちみつ 小さじ少々 塩 少々 オリーブオイル 大さじ1
〈作り方〉 ①かぼちゃ、ズッキーニ、なすは7,8mmの暑さに切り、赤パプリカは一口大に切ります。 ②バルサミコ酢を鍋に入れ、少し煮立たせて火から下ろします。 バルサミコ酢に、はちみつ、塩、オリーブオイルを混ぜて、ドレッシングを作ります。 ③焼き網に切った野菜を載せて焼きます。 ④器に盛り付け、ドレッシングをかけて完成です。
最後に。
いかがでしたか？ キャンプで肉を豪快に焼く！というのは、なんだかワイルドで憧れますね。 ローストビーフは、材料もシンプルですし、レシピ自体も難しいものではないので作り方はいたって簡単です。 次のキャンプ、焚き火でぜひローストビーフに挑戦してみてください！
「キャンプオーブン」です。 蓋の上に炭が置けるように、縁がついています。 また、炭の上で安定するように3本の脚もついています。