観葉植物ドラセナ
ドラセナには色々な種類がある
ドラセナとは、キジカクシ科・ドラセナ属に分類される常緑樹です。熱帯アジアや熱帯アフリカに自然に育っていて、約160種とたくさんの種類があります。ドラセナは丈夫で育てやすく、色鮮やかな種類が豊富で、美しく繊細な樹姿が魅力的な観葉植物です。アフリカ全土に分布し自生している低木種のみでも50種類以上が分布していて、幹や葉っぱの太さ、色など特徴はさまざまな種類があります。
観葉植物ドラセナの美麗な種類
ドナセナ・コンシンネ
アフリカモーリシャス島原産です。人気のある品種には「ホワイボリー」「トリカラー」「トリカラーレインボー」などがあります。
コンシンネ”ホワイボリー”の育て方・手入れ方法
この種類の観葉植物は、明るい場所が大好きで、日当たりの良い場所に置くと葉の発色がよくなります。乾燥に強く、寒さは苦手です。
コンシンネ”トリカラー”
コンシンネの緑と赤の色合いに対し、黄色の斑が入り、三色からなることから“トリコロール”と言う名前がつけられました。ドラセナの中でもこの美麗さは指折りです。
コンシンネ”レインボー”
この種類は、全体が鮮烈な赤味を帯びて虹のように見えるからこの名前がつきました。見るからにインパクトのある赤味が強い配色です。
レモンライム
鮮やかな明るいレモンライム色の葉が鮮やか。耐陰性に非常に優れているので、室内であれば場所を選びません。
ハワイアンサンシャイン
ダークグリーンに黄色のストライプが美しい品種
レフレクサ ”ソング オブ インディア”
レフレクサの突然変異によって生れたソングオブインディアは、白や黄色の斑が外側に入るのが特徴で美しいです。明るすぎない黄色とグリーンの葉が、爽やかで上品な雰囲気を漂わせます。
レフレクサ ”ソング オブ スリランカ”
鮮やかな黄色と緑色が美しい新芽から、葉が古くなるにつれて緑色に変わっていくという、面白い特徴を持っています。手に入りにくい品種です。
幸運を呼ぶドラセナ マッサンゲアナ
熱帯アフリカ原産です。和名は(匂い千年木)です。花が咲くと良い香りがするので、フレグランスの名前が付けられました。マッサンゲアナは「幸福の木」と呼ばれ、最も人気のある品種です。ハワイではこの木を家の前に置くと、幸せが訪れると言われています。
ドラセナ・ナビー
シャープな葉がふんわり広がる姿が優雅で美しいです。
ドラセナ・サンデリアーナ(ミリオンバンブー/万年竹)
熱帯アフリカ西部原産です。和名は(銀葉千年木)と言います。園芸店で販売されている「ミリオンバンブー」は、葉を取り除き幹状態にしたものです。「幸運の竹」と呼ばれていますが、竹の仲間ではありません。
観葉植物ドラセナの花
大きく育ったドラセナには、花が咲いたのを見る事が出来ます。花は品種によって色々な種類がありますが、小さな花をいくつも咲かせるタイプや、ボールの様にまあるく小さな花がいくつも集まって咲くタイプもあります。ドラセナの花は滅多に見られない貴重なものです。
ドラセナの名前の由来
ドラセナには、真っ赤な樹液を出す物があります。この樹液を固めてドロップ状にした物を、15世紀のカナリア諸島の「竜血」と言う特産品として、アラブやインドの商人たちによって取引されていました。その竜血を採取出来る木である事が、「竜血樹(ドラセナ)」の名前の由来です。
ドラセナの花が咲き終わったら
花が咲いた後はすごく体力を消耗するため、そのままだと株を維持できなくなる場合があります。枝の成長点に花芽ができると葉の芽ができなくなります。成長点を失うのでその枝は枯れてしまいます。花が終わったら花茎を切り、その枝の葉が黄化してきたら幹の付け根から枝を切り戻します。切り戻しの場合伸びた枝の部分を半分~2/3くらい切り戻します。枝が1つしかない場合は切ると丸太状態になりますが、しばらくすると幹から潜芽が出て新しい枝が形成されるので心配要りません。
種からも増やしてみましょう
やっと花が咲いた場合には種を取り、種付けを試みるとよいでしょう。
観葉植物ドラセナの育て方
ドラセナは熱帯アフリカ原産なので日差しに強いイメージがありますが、、直射日光に当たると葉っぱが焼けて枯れ落ちてしまいます。 鉢植えを室内で育てる場合は、、レースのカーテン越しの明るい窓辺に置き、少し光を遮ってあげると良いでしょう。ベランダに置くときも日差しよけをした所にに置くとよいでしょう。 でも、あまり日を避けすぎると、ヒョロヒョロの枝や葉っぱが生えてくることがあります。その場合は、、明るい場所へ移動させて下さい。
ドラセナの日当たり・置き場所
真夏以外は日当たりと風通しのよい場所での育て方が一番です。室内に置く場合も窓際の明るい場所に置くようにしましょう。日照不足になると葉の色つやが悪くなり茎も弱々しくなってしまいます。強い日射しに当たると葉が焼けるので、夏は直射日光をさけて日陰で育てましょう。
冬のドナセナの育て方・手入れ方法
耐寒気温は、5℃くらいまで耐えるものもあれば10℃以上必要なものもあります。なので、常に10℃程度の気温があれば安心です。エアコンの風が当たる場所では、乾燥して歯が枯れるので、注意して下さい。
ドラセナを育てるための用土
水はけの良い土が適しています。赤玉土(小粒)6:腐葉土3:川砂1の割合で混ぜた土を使用するか、または、市販の観葉植物の培養土を使用して下さい。
ドラセナに与える肥料・手入れ法
肥料は5~9月の間に観葉植物用の置き肥などを2ヶ月に1回与えます。根や幹を傷めないよう生え際から少し離れた場所に置きます。置き肥の代わりに2週間に1回液体肥料を与えても良いでしょう。冬は肥料を与える必要はありません。はじめての栽培なら、液体タイプの肥料が扱いやすいです。決められた量に薄めて、10〜15日に1回水やりがわりに与えましょう。
観葉植物ドラセナの水やり方
春から秋には水をよく吸うので、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。冬はさほど水を必要としないので、土の表面が乾いて数日してから与えます。冬に暖かい部屋(10℃以上)に置いている場合は、少し回数を多めにします。
観葉植物ドラセナの植え替えと育て方
ドラセナの植え替える時期
鉢の底から根が伸びてきたり、水がなかなか下に通らないような状態になると、根づまりをおこしている可能性があります。その時点で、植え替えを行います。植え替えは5月~8月が適期です。
ドラセナの植え替えての育て方・手入れ方法
鉢から抜いた株は古い土を3分の1ほど落として根をほぐしてから、一回り大きな鉢に新しい用土を入れて、植え替えます。植え替え直後はたっぷりと水を与えます。
観葉植物ドラセナの剪定時期・剪定方法・増やし方
観葉植物を剪定する必要性
野生の観葉植物は剪定しなくても元気に育ちますが、室内用インテリアの観葉植物の場合、剪定しないと大変なことになります。 ・枝が伸びすぎると、室内がジャングルの様になってしまいます。 ・枝葉が茂って通気性が悪くなり、病気や虫が発生する原因になります。 ・葉が密集して、日が当らない部分が出来てきます。 ・サイズが大きくなった分、養分が足りなくなり、枯れる原因になります。 限りある土や日光の中で育てる観葉植物をきちんと管理するために、剪定や、切り戻しが必要であり、重要です。
ドラセナの剪定時期
植物が最も元気な成長期に行います。剪定は、やはり観葉植物にとって、ダメージが大きいからです。ドラセナの成長期は5月~9月ですが、7月、8月は真夏で日差しが強く、葉が日焼けをしてしまうので、出来るだけ5月~6月中に切り戻しをしましょう。
剪定・手入れに必要な物
できれば園芸用の剪定鋏が望ましいですが、良く研いであり、清潔な「よく切れるはさみ」があれば大丈夫です。カッターを使用する場合は、歯を折って新しい部分で切って下さい。鋏を熱湯消毒をするのをお勧めします。切り口が綺麗かどうかで、ドナセナのその後の成長が大きく左右されます。
剪定と切り戻しについて
切り戻しは、正確には剪定方法の一種です。伸びた枝を短くしてサイズ調整をしたり成長促進したりする場合に切り戻しと呼びます。
ドラセナの選定方法・選定後の増やし方
①黄色や茶色に変色した葉は、取り除きましょう。葉先だけが変色している場合は、葉の途中で切り口を斜めにカットし手入れします。 ②ドラセナの枝は、基本どこを切っても大丈夫です。まず剪定の目的(成長促進が目的か、サイズを調整したいのか)を決めます
成長促進が目的の場合の切り戻し
弱ってしまったドラセナは、思い切って弱っている葉が出ている部分を全て剪定し、(もし新芽が出ていればそれは残しておいて下さい。)新しく強い芽が出るのを待ちます。密集した葉、枝は、バランスを見ながら不要な茎の付け根を剪定します。
サイズを調整したい時の切り戻し方
伸びすぎたドラセナを、お好みの高さにカットします。又すぐに伸びてくるので、やや短か目にカットするのがお薦めです。切り口のやや下の方から発芽してきます。
剪定後の切り口の保護
出来れば、剪定後の断面に、園芸店やホームセンター等で手に入る、剪定後の断面の薬剤を塗りましょう。切り口からの雑菌を防ぎ、樹木内部の乾燥の予防にもなるので育てやすくなります。
剪定後の親株の育て方・手入れの方法・増やし方
剪定したドラセナの管理はいつもより気を付ける必要があります 剪定が終った後のドラセナは親株と呼び、親株の育て方をご紹介します。
剪定したドラセナの親株の育て方
剪定後の親株の育て方は、傷ついていますので、普段よいも優しく、丁寧に扱って下さい。 室内に置いている場合は、剪定前より少しだけ日が当たりやすい場所に移したり、日中だけ戸外に出して風に当ててあげたりすると回復が早くなります。ただ急激な変化はかえってダメージになってしまいます。
観葉植物ドラセナを増やす方法
剪定後に出た枝葉で増やすには
ドラセナはとても強い観葉植物なので、剪定後に出た枝「挿し木」は、新たにドラセナを増やすため「挿し木」として使えます。新しく土を入れた植木鉢に挿し木を植えておけば根が出て増やす事が出来ます。
挿し木での増やし方
ドナセナを増やすには、挿し木をするのが一番簡単な方法です。切り戻した茎を新芽の付いているものは10㎝程度の長さに、途中の葉のついていない茎は5㎝の長さに切って川砂に挿します。乾かさないように気を付けて、日陰で管理しますと、1ヶ月くらいで芽が出てきます。その後はひとつずつ鉢に植え替えて増やし管理します。
その他の方法での増やし方
水挿しで増やす方法
水を入れたコップなどで行える挿し木の方法です。挿し木を用意して水に浸けておけば根が出てくるので簡単です。寒い地域でない限り、どのシーズンでも出来るので、簡単に増やす事が出来ます
管挿し(かんざし)で増やす
5月~9月までの間であれば、挿し木の手順を応用した方法の管挿しと言う方法で増やせます。剪定で切り取った枝を6㎝~7㎝程度の長さで切り揃えて、その長さの8~9割のところまで土に埋めます。新芽と根が生えるまで、ビニールやラップで鉢ごとくるみ、土が乾かないよう管理して高温多湿環境を維持します。新芽と根が出たら、根や枝の周りの土を落とさずに新しい鉢に植えて増やします。
茎伏せ(くきふせ)で増やす
茎伏せとは、挿し木と同じく、葉のついていない部分の枝を横向きに寝かせて植える増やし方です。挿し木の時の様に、枝を切り取り、葉は取り除くか、葉の付いていない枝10㎝位を、枝の半分が土に埋まるように横に向けて土の上に置きます。水は切らさないように手入れして、1ヶ月以上で枝から根と芽が出たら新しい鉢に植えて増やします。
観葉植物ドラセナが枯れた場合の手入れ方法
ドラセナが枯れた理由は?
日光は足りているか・強い日差しに当たっていないか・水をあげすぎていないか・乾燥しすぎていないか・鉢が小さすぎ過ぎていないか・暑すぎるところ、寒すぎるところで育てていないか・病虫害は大丈夫か等をチェックしてみましょう。
日光は足りているか
葉色が悪く枯れていたり、株自体に徒長が起っていたりする場合は日照不足の可能性があります。日が差し込まない所にドラセナをインテリアとしておく場合、定期的に日光に当てましょう。ドラセナは耐陰性はありますが、度を超すと枯れる場合があります。
強い日差しに当たっていないか
葉が部分的に枯れるのは、葉焼けの可能性があります。強すぎる光線は葉焼けを起こします。直射日光を避けて明るい日陰に置きます。、葉焼けしてしまったら、株自体が枯れる前に葉焼け部分をハサミで切り取りましょう。
水をあげすぎていないか
葉が枯れている状態で土から変な臭いがする場合、根腐れを起こしている可能性があります。水の与えすぎや、水はけが悪いと根腐れが起きやすくなります。もし根腐れを起こしている場合は、株が枯れる前に早急に植え替えをします。
乾燥しすぎていないか
株自体に元気が無く干からびたように枯れる場合は、水不足です。水のやりすぎは禁物と言っても、過度な水不足は枯れる原因になります。葉や茎の乾燥を防ぐためには、時々葉や葉の裏にスプレーで葉水を与えるとより元気になります。
植木鉢が小さすぎてないか
ドラセナが徐々に枯れたり、水やりの時しみこみが悪くなったりした場合は、根詰まりの可で、植え木鉢から取り出して、根を確認しましょう。根詰まりを起こしている場合は、一回り大きな植木鉢に植え替えるか、根鉢を3分の1ほど切り落として、同じ鉢に植え替えましょう。
暑すぎるところ、寒すぎる場所で育てていないか
ドラセナは冬でも5℃以上で管理する必要があります。ドラセナが徐々に枯れる場合は、置き場所を確認しましょう。屋外に面している窓際などは、日中温かくても夜間に低温になる事があります。又、夏の暑さは水分を思ったより消費するので、水やりの回数を考えて下さい
病虫害の手入れを
カビや病害虫の発生が枯れる原因になる場合があります。
観葉植物ドラセナに着く病虫害の手入れ法
ドラセナに着く害虫
空気が乾燥する時期に、葉の裏にハダニと言う小さな虫がつく事があります。植物の汁を吸ってその植物を弱らせる害虫なので、もし見つけたら、殺ダニ剤を散布しましょう。ハダニは、湿り気を嫌うので、葉の表裏にこまめに霧吹きなどで水をかけると、ある程度発生を抑える事が出来ます。
ドラセナの病気の手入れ方法
表土にカビが生える場合があります。日ごろのチェックでカビなどの病気の早期発見を心掛けて下さい。病気が発生した場合は、殺菌剤等の薬剤を使いましょう。
ハイドロカルチャーで挿し木をしてみましょう
ハイドロカルチャーに必要な物
◆根の出ている観葉植物 ◆底に穴の空いていない容器 ◆ハイドロボール(発泡煉石) ◆水耕栽培用の液体肥料またはイオン交換樹脂栄養剤 ◆根腐れ防止剤 ◆(水位計)
根の出ている観葉植物
ドラセナは、水挿しなどで、あらかじめ増やして根が出ているものを使います。
底に穴の空いていない容器
ガラスの器や陶器のお皿、マグカップ、空きビンなど素材はなんでもかまいません。初めての人は、水の残量がわかる透明の容器が良いです。
ハイドロボール(発砲煉石)
土植えの場合の土に当たります。粒の大きさには色々な種類があるので、大きい植物には大粒、小さい植物には小粒を選びましょう。 炭が原料のネオコールやレンガ石で作られたレカトン、ゼオライト製のカラーサンドなども代わりになります。
水耕栽培用の液体肥料またはイオン交換樹脂栄養剤
肥料」の役割をします。本来、植物は土から栄養を受け取りますが、ハイドロボールには栄養が含まれていないので、肥料成分を混ぜる必要があります。
根腐れ防止剤
水が循環しないので、腐らないように老廃物を吸着する役割がある「根腐れ防止剤」が必要です。
水位計
水位計は、透明でない容器の中の水の量を確認する為のグッズです。
こんな仕立て方もあります
まとめ
美しく繊細な樹姿が魅力的で、観葉植物の中でも高い人気を誇るドラセナ。ドラセナを長い間美しく元気な状態で育てていく育て方の正しい対処法や、ドラセナを増やす方法を知っておく必要があります。ドラセナを増やす方法は色々あります。ドラセナの魅力は、枝からまとまって葉をはやす姿が夏らしく、さわやかな印象の観葉植物です。種類によって色々な葉の色が楽しめるので、いくつかを飾るとそれぞれの良さを楽しめます。
◆ドラセナ・コンシンネの花言葉 「真実さ」 ◆マッサンゲアナ/幸福の木(ドラセナ・フレグランス)の花言葉 「幸福」「隠しきれない幸せ」 ◆ドラセナ・サンデリアーナ(ミリオンバンブー/万年竹)の花言葉 「開運」「長寿」