ゴンズイという魚について
実は危険が潜む毒魚!
ゴンズイという魚は、 釣りに携わっていない人からしたら 聞いたことがある程度の魚かもしれません。 見た目からわかるように、 海に住むナマズの一種です。 別名、アカナマズとも呼ばれています。 この魚の最も気を付ける必要があるのは 毒をもっているというところですね。 フグのように食べて毒に当たるものではなく、 ハオコゼのように、触ると危ないタイプのものです。 その辺も合わせて、ゴンズイを徹底解剖していきましょう。
ゴンズイってナマズなの?
その通りです。 先ほども話した通り、アカナマズと呼ばれるのは ナマズの類似種ということではなく、 ナマズ目に属する種類の魚だからなのです。 また、ゴンズイは通常のゴンズイのほかに、 南ゴンズイと呼ばれる類似種も生息しています。 ゴンズイと言われてぴんと来ない方は、 ギギなどと呼ばれているのに 心当たりはありませんか。 カサゴなどと同様に、 地域によって呼び方が違い、 ギギやググなどともよばれるようです。 持ち上げた時にギーギーと 泣いたような声を上げるのが由来であるという 一説もありますね。
よく聞くゴンズイ玉ってなに?
自分たちを強く見せる結束の力の結晶!
ゴンズイ玉というものをご存知でしょうか。 意外と知られていないゴンズイの生態に 関係する話になります。 簡単に言うと、写真のように玉のように 多数のゴンズイが集まっているさまを あらわしたのが、このゴンズイ玉です。 まず、このゴンズイ玉の種類として、 竜巻型、ローラー型、妖怪型などとよばれる 3種類があります。 なぜこんなことができるのかというところですが、 自分の群れに集まれるように 個々のゴンズイがフェロモンを出し合っているようです。 では、なぜこんなことをする必要があるのかということですが、 簡単に言ってしまえば、 大型の敵から身を守る、 対抗できる、大きく見せるというのが もっとも有力な説となっているようですね。 自分の身を守るための行動のようです。 例えば、コバンザメなんかも、自身は弱いですが、 大きなサメやエイなどについて 自分を強く見せるじゃないですか。 簡単に言えば、同じようなものです。
実は毒をもつ魚、気を付けるべき点
ゴンズイの気を付けるポイントを2つに分けて紹介!
ゴンズイには、ゴンズイ玉で強く見せる以外に 明確な武器を持っています。 それが【毒】です。 釣りでは、ハオコゼやオニオコゼなどと並んで、 このゴンズイは毒魚として有名です。 では、毒はどういった毒なのでしょうか。
毒は刺すタイプ!どこにあるの?
ゴンズイの毒のタイプは、 フグのように食べて当たるタイプではなく、 刺して毒を回す、毒針を持っています。 危険になる毒棘がどこにあるかは 少なくとも知っておく必要があります。 よく勘違いされているのが、 髭の周辺にあるといっている人がいますが はっきり言いましょう。 あれは『ガセ』です。 分かりやすく言うと、 毒棘の場所は、背びれと胸鰭の近くに 計2本出ています。
絶対に触ってはいけない!
毒棘に刺さると 激しい激痛に見舞われ、 最悪死に至るケースまであります。 また、これも注意してほしいのですが、 もしゴンズイが死んだとして、 安全だと思って触ってしまうと大変です。 というのも、ゴンズイの毒は、 死んでいても毒が回り続けます。 さらに言えば、 毒が身にまで回り始めるので、 万が一食べようとすると、 毒棘に触ってなくとも 毒が体に回ってしまいます。 なので、何があっても ゴンズイを素手で触ることは 絶対にしてはいけません。
ゴンズイはどんなところに多いのだろうか?
我々が良く釣りで糸を垂らす 防波堤ではよく釣れることが 証明されているかと思います。 場所によっては、 ハオコゼやゴンズイのイラストが描かれた 毒魚注意の看板が出ているところまでありますね。 また、磯付近にも多く生息しています。 我々の釣りをするような場所は ゴンズイにとっても絶好の場所となっているので 夜釣りの天敵となるのは間違いありませんね。
ゴンズイはどんな釣りでつれるのだろうか?
ゴンズイが捕食しに海で活発に動く時間は 基本的には夜の暗い時間帯です。 なので、夜釣りをする場合は、 外道として釣れることが多いですね。 最も気を付ける釣りは、おそらく、 夜のぶっこみ釣りです。 夜のぶっこみ釣りは、シーバスのほかに アナゴなども釣れますし、 大型のキスなども狙うことができます。 このぶっこみ釣りに大型のゴンズイがかかることが多いですね。 結構すごい引きをするので、 アナゴではないなというのがわかるはずです。 とはいえ、ゴンズイも生き物なので、 仕掛け後と切り離すような酷なことはしないで、 安全を確保したうえで、仕掛けを外して リリースするようにしましょう。
もし刺されたら 対処法をご紹介!
治療法を頭に入れよう!
気を付けていても、なってしまうこともないとは言い切れません。 万が一、毒棘に刺された場合の対処法、治療法は 最低限覚えておくようにしましょう。
もし刺されたらすぐにすべきこと!
刺された場合の毒の応急治療として、 まずしてほしいのが暖かいお湯を幹部に流し温めることですね。 どのような対処法となっているのかということですが、 実はこの毒性は、熱によって拡散を防ぐことができるものであり、 激痛を少し緩和することができます。 運よくポットなどに暖かい飲み物が入ってるなんてことは そうそうないと思われるので、 近くに自動販売機などで、紅茶やお茶などを買って それで対応するだけでも、応急治療となるでしょう。 とにかく、熱で温めるというのが重要ですね。 もう少し掘り下げて言うと、 温泉の元を入れたお湯に浸すのがいいとの話です。 特に評判が高いのは 旅の宿の草津はゴンズイの毒に効力が有り、 特におすすめですね。
甘く見るな!毒棘の危険性!
毒棘は触らなければいいなら、 靴で踏んで固定して針を外せばいいんじゃないか と思っている人もいるんじゃないでしょうか。 結論から言うと、それは甘いです。 毒棘は意外と長いので、 靴の底を貫通してくる場合があります。 慢心している心に漬け込むようにして、 毒が回る可能性があります。 本当に可能な限り触れること自体を 最低限にしておかなければいけませんね。
釣り場で処理しよう!食べるための最低限の処置!
釣ったらすぐに毒の摘出を!
意外と知られていませんが、 ゴンズイは意外と美味で 食べやすい魚なんです。 ですが、何の注意もなく食べると 大変なことになるので、 釣った後の処置、対処法を説明しましょう。
釣ってすぐにしなければいけないこと
持ち帰りを検討する場合に 釣りあげてすぐに やらなければいけないことがあります。 何度も言っているように 毒棘はあまりにも危険です。 最初にすべきことは、 毒棘の切り落としですね。 ニッパーなどで切り落とすのが良いでしょう。
可能な限り釣り場でしておきたいこと
次に頭を落とし、内臓を出してしまいます。 必須ではありませんが、 できるだけするように心がけましょう。 というのも、体全身に毒が回る危険性の回避手段として 頭部の切り離し、内臓の摘出が 最も安全に近い形だからです。
様々な食べ方で、ゴンズイを味わう
実はゴンズイは、いろんな食べ方と合う魚なんです。
ナマズの一種なので味はなかなかのもの。 肝は鮮度の高いものであれば、 たれ、肝醤油などにも使えます。 正直、毒魚でもあり、 万が一、毒が身に回っていると怖いため 基本的には、刺身などの 生で味わう食べ方は 可能な限り控える方が 危険な橋を渡ることはないでしょう。 (専門の方などがいる場合は、おまかせしましょう。)
できる限り火を通して食べよう!
基本的には、火を通した食べ方、 揚げ物や煮物、かば焼きにも最適で、 おいしい食事ができることは間違いありません。 また、1日天日干しにして、 開きにして、後日焼いて食べるという食べ方も なかなかいいですね。
毒魚もいるということを頭に入れて楽しい釣りを!
危険のない安全な釣りを!
特に海釣りをする場合、外道として釣れる魚には、 いくつか毒をもつものがいます。 今回紹介したゴンズイのほかに堤防で釣れやすいのは 「ハオコゼ」と呼ばれる魚ですね。 オコゼ系やカサゴ系のヒレには毒をもっているケースが 少なからずあるためその辺りは警戒しておくべきでしょう。 とはいえ、どんな危険な魚が 海釣りで釣れるのかという前知識を持っていれば 安全に釣りを行うことは可能です。 もし毒魚をつっても、慌てずに しっかりと対処できるようにしておきましょう。 そうすれば、今まで以上に安全で楽しい海釣りが できることは間違いありません。