ファイントラック ツェルト2ロング
モンベル |テント 小型テント ライトツェルト
モンベル| U.L.ツェルト
モンベル|ツェルト フライシート
モンベル|ポール ツェルトポールセット
モンベル|ツェルトインナーポール
ファイントラック|ツエルト1 (ツェルト 1〜2人用)
ライペン アライテント|ビバークツェルト ソロ
ツェルトとは?
軽量でコンパクトな簡易テント
ツェルト。聞いたことはあるけど使ったことはない。そんな方も多いのではないのでしょうか。 ツェルトとは非常用の簡易テントのことで、ドイツ語のツェルトバッグの略、英語のテントと同じ意味ですが、日本ではキャンプなどで使われる一般的なテントとは区別するためにツェルトと呼ばれています。 非常用ということで、もともとは最低限の機能のみでサイズが小さい割には重量が重く、更に居住性も極めて低い物でしたが、最近では素材の機能向上により、軽量化はもちろんのこと、居住空間の快適性が高まり、非常時を問わずテント代わりに積極的に利用する人が増えています。 缶ビールサイズ(もしくはそれ以下!)のコンパクトさでありながら、非常時に休憩するための簡易テントとして、悪天候時の低体温を防ぐための雨具として、または骨折時にはギプスとして、工夫次第で多様な使い方があります。様々な緊急時に命を守ってくれるツェルト。ザックに入れておきたいものの一つです。
どうやって使うの?
ツェルトはテントと違って自立しない
ツェルトは一般的なテントとは違い、自立しない物が主流のため、張り方にはコツが必要です。また、設営後に移動することはできません。 現地でもたつかず、すぐに張って休憩できるように、実際にフィールドで使う前に、庭や公園で練習をしておくことをお勧めします。
ツェルトを使うなら、まずはコツをつかもう!
最初からテントとして使う予定なら、ペグと張り網は必ず用意しましょう。張り網は、使う前に取り付けておくと現地での手間が省けます。こちらでは、一般的なトレッキングポールを利用して設営する方法をご紹介します。 平坦な場所で四隅を固定し、上部をトレッキングポールにしっかりと巻き付けたら、張り綱とポールを地面に固定して自立させます。 この、ポールに巻き付けるという作業も、意外と難しいものです。ただ巻くだけではずり落ちてきたり、たわんでしまうので、ロープワークも練習が必要です。
キャンプやツーリングに持っていくならここに注意!
ツーリングやキャンプで、テント代わりに使うと決めているのであれば、より快適で丈夫なものを選びましょう。
休憩時の結露に注意
ツェルトは結露しやすいというのが最大の弱点です。結露がひどければ、休憩中に肌にツェルト内部が張り付いたり蒸れたり、更に荷物やシュラフも濡れてしまったりと、不快感この上ない野営になってしまいます。透湿性の低いツェルトやテントで一晩過ごしたら、何もかもびっしょり濡れていた、という経験のある方もいるのではないでしょうか。 テントより狭いツェルト内部では、人間の呼吸や皮膚などから水蒸気が蒸発することにより湿度が高まります。この結露対策として、透湿性の高い素材を使ったものがより快適に過ごせる設計になっています。また、結露を防ぐためにベンチレーターと呼ばれる換気口が付いているものが一般的ですが、ここから虫が入ったりするので、特に夏の利用には注意が必要です。
登山の緊急時に備えるのならここに注意!
当然コンパクトで軽量なものをおすすめしたい!だけど・・・
登山の緊急用であれば、快適性よりも、より軽くコンパクトなものを重視したいところではありますが、低山か高山か、または冬山か夏山か、行く場所や季節、気候によって適したものが変わってくるでしょう。
登山中のアクシデントに対応する
問題が起きたら、無理せずビバークを
登山は予期せぬことと常に隣りあわせです。山小屋に泊まる予定だったが混んでて休めそうにない、日帰りの予定だったが道に迷ってしまった、怪我をして動けない、思わぬ悪天候でどんどん体力が奪われる・・・ このような時は、まずは体力を温存することが最優先です。落ち着いてツェルトを利用し、休憩しましょう。 夏の無雪登山でも、命を落とす恐れは十分にあるのです。
緊急時は焦らず、安全な場所で休憩しよう
早めに体を休める
ビバークを決めたら、落石や落雷の恐れのない安全な場所を見つけ、もし木が生えている場所であればそこにロープを渡し、ツェルトを自立させるのが簡単です。 もちろん平地であれば、先に述べたようなペグ打ちの設営が居住性が高く快適です。しかし、天候や地形によっては、落ち着いて設営ができなかったり、設営が不可能な環境も当然あります。 このような場合や、ツェルト単体の携行で難しいのであれば、ポンチョのようにただ巻き付けるだけでも、外の冷たい空気を遮断し、暖かい空気の層ができるので、体温を保つには十分有効です。1人用のものから、5人ほどが被って休憩できるサイズのものもあります。 万が一の時は早めに対策し、休憩を取って体と気持ちを休めましょう。
いろいろあるけど、どんなツェルトを選ぶ?おすすめは?
キャンプする?登山に行く?何人で使う?
色や素材、サイズに価格、いろいろある中から自分に合ったものを見つけましょう。 どのような環境で使うのか、何人で利用するのか、など目的によって決める必要があります。
使う環境によって吟味しよう
機能性が向上したと言っても、ツェルトはあくまでも簡易テントです。 大雨であれば浸水の恐れがありますし、強風に耐えるほど頑丈ではありません。縦走登山にツェルトを積極利用することは、装備を軽くする点では合理的ですが、地形や天候をよく確認したうえで選ぶことをおすすめします。また、予想以上に中は狭いので、用途によってサイズなどを吟味するのが良いでしょう。
ツェルトの選び方のおすすめポイント
軽量性とコンパクト性、そして居住性もチェック
ポイントとしては 透湿性 : 蒸れにくい素材かどうか。 耐久性 : 丈夫であり、防水性能が優れているか 保温性 : ビバーク時の体温温存に役立つか コンパクト、軽量性 : 特に登山時は少しでも荷物を減らしてストレスを減らしたいですね 扱いやすさ : どんなツェルトでも慣れは必要ですが、当然簡単なほうが楽です 以上を踏まえたうえで、おすすめのツェルトをモンベルとファイントラック、アライテントから5点を紹介したいと思います。
おすすめ!モンベルのツェルト
ライト&ファストといえば
1975年に設立された、〈Function is Beauty(機能美)〉と、〈Light & Fast(軽量と迅速)〉をコンセプトに商品開発を行っている、日本を代表するアウトドアブランドの一つです。
おすすめ1.モンベル ライトツェルト
モンベル |テント 小型テント ライトツェルト
モンベルのスタンダードモデルです。1~2人用で重量は440g、コンパクト性はそれほど高くはありませんが、コストパフォーマンスに優れ、大人2人がなんとか横になることができるというサイズで、最小限の空間を確保できます。 気密性が高いので、必ず換気が必要になるために、ベンチレーターと呼ばれる酸欠を防ぐための換気口があり、ポンチョとして使う場合はここから顔を出して被り、休憩することができます。 底の生地の重なり部分のフラップを大きくし、簡易テントとして使用した時に泥などが入らないような設計になっています。また、出入りしやすいようにファスナーをベンチレーター底部まで延ばし、出入口下部にポールを固定するためのループを設け安定性を高めています。 別途、「ツェルトポールセット」「ツェルトインナーポール」を使用することで、テントとしての機能を高め、安定した使用感を得られますのでおすすめです。
おすすめ2. モンベルU.L.ツェルト
モンベル| U.L.ツェルト
モンベルのツエルトの超軽量モデル。上記のU.L.ツェルトとほぼ同じデザインですが、1~2人用で、240g(スタッフバッグを含む)、サイズもとてもコンパクトです。 バリスティックエアライトナイロンという超耐久撥水素材を使用しているため、結露に強く、更に軽量なので、登山時は強い味方です。モンベル社のコンセプトでもあるLight&Fastに基づいた製品といえるでしょう。 ライトツェルト同様、換気のためのベンチレーターが付いています。 こちらも出入り口のファスナーをベンチレーター底部まで延ばし、出入りのしやすい設計になっています。 ウレタンコーティングを施していない撥水加工の生地を使用しているため、雨のひどい日は別売のツェルトフライシートを併用し、防水効果を高めた使用をおすすめします。
モンベルのツェルトのおすすめオプション
ツェルト フライシート
モンベル|ツェルト フライシート
モンベルのツェルトと併用して、防風防水性を高めるためのフライシートです。張り綱6本とスタッフバッグが付属しますが、設営には別途ツェルトポールセットが必要です。
ツェルトポールセット
モンベル|ポール ツェルトポールセット
ロープを引っかける木などがない場所でツェルトを設営する時に必要な、ポール2本と張り綱2本のセットです。スタッフバッグ付きで250gとコンパクトにまとまり、荷物としても負担になりません。
ツェルトインナーポール
モンベル|ツェルトインナーポール
ポール1本と張り縄2本付き、スタッフバッグ込みで166g。軽量で柔軟ながら強風や雪圧に耐える剛性も持っています。内側から自立を促すことで、ツェルト内部を広くし、簡易テントを更に快適な空間にしてくれます。
おすすめ!ファイントラックのツェルト
日本製にこだわりアウトドアを追求する
ファイントラックは、2004年に設立された日本のアウトドアブランドです。長年モンベルに勤務されていた方が、同じくアウトドアを実践してきた有志とともに創業しました。 安全性を最優先に、日本製にこだわり新しい素材を開発するなど、積極的に快適性を追求しています。
おすすめ3. ファイントラック ツェルト1
ファイントラック|ツエルト1 (ツェルト 1〜2人用)
このモデルは1~2人用で、230gととても軽量でコンパクトなツェルトです。さらに、生産は日本国内で行われており、ファイントラックのこだわりを感じます。モンベルのものと同じく、大人二人がギリギリ横になって休憩できるサイズです。 超軽量の高強力ナイロンリップストップ生地に防水透湿性コーティングを施した素材を新開発し、軽量を維持しつつ優れた防水性・透湿性を保持。更に、ツェルト各辺にダイニーマ:registered:テープを使用、簡易ツェルトの弱点であった強度の面でも高い効果を発揮しています。 ファイントラックのツェルトに使用されているこの素材は、一般的なツエルトと比較して、結露を1/12以下に抑えることが可能とのことで、従来のツェルトから飛躍的に快適性を高めています。 ファスナーで開閉する入口は1ケ所、グラウンドシートにはフラップはありませんが、紐締めで全開可能なので、広げてタープとして使用することもできます。更に、換気口はメッシュ素材が使用されているため、悪天時に発生しやすいブヨや蚊などの虫の侵入を阻止してくれます。夏場の利用なら特に心強いですね。
おすすめ4. ファイントラック ツェルト2ロング
ファイントラック ツェルト2ロング
横幅を220cmと長くし、更に居住性を高めた2~3人用のモデルです。340gと軽量ながら、大人3人が何とか横になって休憩できるサイズなので、2人で広く余裕をもって使いたいという方にもおすすめなツェルトです。 こちらもツェルト1同様、高い防水性・耐水性を持ち、結露しにくい構造ですので、快適に使えるモデルです。 座って待避・休憩する場合は4~5人が被ることができ、ファスナーで開閉できる入口は2ヶ所あります。土や雪の侵入を防ぐために地面を露出させないフラップ付きグランドシートは紐絞めで、全開が可能なため、広げてタープとしても使用できます。居住空間を広げるためのサイドリフターなど、積極的に簡易テントとして使える仕様を備えています。
おすすめ!アライテントのツェルト
職人による高品質な登山用品を作り続ける
登山者の間で高い評価を維持しつづけるアウトドアメーカです。オリジナルブランド「ライペン」の縫製品は日本国内で企画、製造された物であり、40年にわたってシェルターやバックパックなどの登山用品を作り続けています。超軽量で高品質なテント、ツェルト、ザックなど、熟練の職人による国内生産が行われています。
おすすめ5. アライテント ビバークツェルト・ソロ
ライペン アライテント|ビバークツェルト ソロ
究極の一人用ツェルト!
目的は被って使うことだけ! という究極の一人用簡易シェルターです。 重量はわずか105gと恐ろしく軽量で、サイズはマグカップの中に納まってしまうほどにコンパクトですが、15デニールの極薄の布に、格子状に40デニールの糸が織り込まれているため、30デニールと同等の強度を持っています。防水加工は施されていますが、透湿性は高くはないので結露が発生する可能性があります。ベンチレーターがひとつあり、そこから顔を出して被り、休憩できるようになっています。 コストパフォーマンスに優れ、設営する手間がなく、ただ被るだけというシンプルさは、単独登山にはぜひ取り入れたいアイテムです。
軽量コンパクトな簡易テントを持って出かけよう!
ツェルトを使ってシンプルにフィールドを楽しむ
ここまで、ツェルトについてご紹介しました。 一般的なテントの重量は、どんなに軽くても1000g前後です。もちろん自立タイプで扱いが簡単、そして居住性が高く快適です。 家族や仲間と、車にガンガン荷物を載せて出かけるのなら、断然テントでしょう。サイズも大きいもののほうが当然快適です。 しかし、いかに荷物を減らしてシンプルな野営をするか、というのも悪くありません。軽量でコンパクトサイズのツェルトが開発されていることはもちろんですが、ここ数年でツェルトを積極的に利用されている方が増えているのは、そういう理由もあるのかもしれません。 シンプルで軽量コンパクトといった高機能なアイテムが増えれば、フィールドでの小さなストレスの要因はどんどん減っていきます。そうすると、またどんどん出かけたくなります。
最後に。忘れてはいけない、自然のこわさ
ツエルトはただ持っているだけでは意味がない!
最後になりますが、ツェルトは、持っているだけで安全が確保される魔法のアイテムではありません。 アクシデントを回避するために、少しだけ力を貸してくれるお守りにすぎません。そのために、まずは安全な場所で練習を重ねましょう。 悪天候に見舞われたり、予期せぬ事故に遭った時、設営する必要がある時に落ち着いて冷静に扱えなければ持っている意味はありません。もたもたしているうちに、天候はますます悪化し、体力が奪われ、低体温症になり、思考力が落ちていく。そんなことになってはいけないのです。絶対に。 自然の中では、自分自身を守れるのは自分だけです。 すばらしい自然を楽しむために、自分自身が正しい知識と技術をもって、気持ちよく快適なアウトドアライフを思いっきり満喫しましょう!