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はじめに コマセとは
まず、コマセとは何でしょう。広辞苑によると、コマセとは ①「こませあみ」の略 ②魚を寄せるための撒餌 とあります。ちなみに「こませあみ」も調べてみますと、「アミの一種。体長約8ミリメートル。
日本の太平洋岸に分布し、捕獲され、「こませ」と称して釣りの撒餌とする、とあります。コマセとは、撒餌にするアミエビのことだったようですね。
コマセとは魚を寄せるためのエサ全般を指す
つまりコマセとは語源通りだと、アミエビをそのまま撒くものだけを指すことになります。しかし現在コマセと言えば魚を寄せるためのエサ全般のことになります。コマセはマキエとも言います。
コマセの役目
魚のいる場所を探っていく穴釣りや、遠投して魚の群れている場所を探す投げ釣りでは、コマセを使うことはありませんが、釣り座周辺に魚を集めて釣る釣りでは、コマセがあると釣果もあがります。特にウキフカセ釣りではハリにつける「付けエサ」とコマセをセットで使います。
オキアミなどの付けエサとコマセの関係
コマセのおかげで魚がたくさん寄ってきても、付けエサがその近くにないと、魚は釣れません。コマセを使った釣りでは、「コマセと付けエサの同調」が重要です。特にオキアミを付けてエサにしたウキフカセ釣りでは、コマセと付けエサを上手に使えないと、釣果は望めません。
配合エサとは?
配合エサとコマセは違うのか?普通配合エサだけで使われることはなく、集魚効果を高めたり、コマセの沈降速度や拡散性を調節するために、コマセに混ぜて使うのが配合エサです。狙う魚にあった配合エサを選ぶことで、コマセを効果的に使うことができるようになります。
コマセにプラスするブレンドエサ
店頭には、さまざまな配合エサが並んでいます。クロダイ用だけでも選ぶのに迷うくらいの数がありますが、さらに配合エサにプラスするブレンドエサもあります。サナギが好きなクロダイにはサナギ粉や、オキアミエキスを濃縮したメジナ用ブレンドエサなどがあります。
コマセの作り方 クロダイ釣り編
クロダイのウキフカセ釣りに使うコマセは、とても重要です。作り方は基本的にオキアミをベースに配合エサをブレンドして使います。クロダイ狙いなら、オキアミ3kgに配合エサ1袋の割合が標準です。作り方は動画がわかりやすいです。
この作り方の動画では、オキアミを細かく崩しています。崩さず粒のまま使ったほうがいいという意見もあります。
水中イメージ動画を見ても分かる通り、クロダイ用の配合エサは、まとまりがよく海底まで届くように工夫されています。クロダイは海底のエサを拾うように食べることが多いので、付けエサもタナを底近くに調節して釣ります。
何をどれくらい入れるのがいいかと言ったコマセの配合や、作り方については、さまざまな人がさまざまな理論を持っていますので、どれが正しいかの判断は難しそうです。まずは、メーカーの指定どおりの配合で自分なりのブレンドエサなどを工夫し、進化させていくのがよいのではないでしょうか。
クロダイのダンゴ釣り
コマセと付けエサの同調が難しいなら、コマセを硬く丸めて付けエサを仕込み、そのまま海底に落とせばいい、と考えられたのがダンゴ釣りです。この場合、コマセとはちょっと違うかもしれませんが、付けエサを食わせるために寄せるエサを使う、という意味ではコマセに近いものがあります。
クロダイの食わせダンゴエサ
クロダイ釣りの付けエサは、雑食性のクロダイにあわせて各地域で工夫されています。そんな付けエサを工夫するのではなく、徐々にばらけることによって魚を集め、それ自体も付けエサになるのが食わせダンゴです。ヘラブナ釣りのエサと同じ考えですね。コマセとは言えないかもしれませんが、魚を集めるエサです。
コマセの作り方 メジナ編
撒くと広く拡散するが、ヒシャクですくって投げやすい、まとまりがあるのがメジナ用の配合エサ。
オキアミを付けエサにする場合、ベースはオキアミでよいでしょう。まずはオキアミを細かく刻みます。理由は後述する通り、メジナの場合は中層を泳いで漂っているエサを食べるので、水中に長く留まるようにするためです。
水中イメージの動画を見ていただくと分かる通り、配合エサは煙幕のように広範囲に広がり、沈むのはやや遅く潮に流されて漂っていくのがわかります。これは、メジナが中層にいることが多く、コマセの煙幕が永く漂っていた方が付けエサと同調しやすいからです。
コマセの作り方 真鯛編
真鯛を陸っぱりで釣る場合、磯からウキフカセ釣りで釣る、遠投カゴで釣る、ブッコミで釣るなどの方法が考えられますが、まずは磯からウキフカセで釣る場合は、コマセと配合エサが必要です。
真鯛は深ダナを攻めることが多いので、遠投できてまとまりがよく、よく見える配合エサとアミエビを混ぜています。
真鯛のカゴ釣り仕掛けの場合
真鯛狙いのウキフカセ釣りでは、深いタナの場合コマセと付けエサを同調させるのは難しくなります。ですから真鯛釣りには遠投カゴ釣り仕掛けの方が有利です。コマセには汁気を切ったアミエビを使います。
真鯛の遠投カゴ釣りの場合、付けエサはオキアミで遠投カゴに入れるコマセはアミエビです。アミエビの水気を切るカゴと、遠投カゴに入れる時に使う割り箸が必須。コマセは意外と少量で済みます。
コマセの作り方 堤防釣り篇
ウキ釣りで海タナゴやアジなどの小物を狙ったり、サビキ仕掛けで回遊魚を狙う場合、オキアミではなくアミエビ3kgに配合エサ1袋を目安にしましょう。配合エサは、集魚効果が高く視認しやすいものが、いろいろな釣りに使えて便利です。
アミエビを使うサビキ釣りでも、配合エサは有用です。まず、3kgのブロックを買っても意外とすぐになくなってしまいますが、配合エサを1袋入れるとずいぶん量が増えます。またアミエビ単体ではできない「濁り」が出ますので、回遊してくる魚を長時間足止めしておくことができます。
また、アミエビを解凍した時に出るドリップを吸収することで、手の汚れを軽減したり、扱いやすくする効果もあります。実釣してみても、配合エサがあった方が釣れる気がします。
変わったコマセ釣り
淡水でのコマセ釣り
海だけでなく、川釣りでもコマセを使います。コマセの使用を禁止している場所もありますので、釣りをする際は管轄の内水面漁協に確認した方がよいでしょう。
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底物でも有用なコマセ
中層を泳ぐ魚を集めるだけでなく、海底近くにいる魚を集めるためにもコマセは有用です。カレイ用の配合エサ、イシダイ用の配合エサも販売されています。
マルキュー カレイ専用マキエ
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エビ撒き釣り
コマセの本来の意味通り、生きたエビを撒いて魚を寄せる釣りです。エビを食べない魚はいないのではないか?と言われているほど効果のあるエサですから、クロダイやスズキなどを狙うのにぴったりの釣りです。ただ生きエビは高価ですし、釣り方やポイントも限定されてしまいます。
コマセ作りに必要なアイテム
コマセのベースはオキアミかアミエビです。そこに配合エサやブレンドエサを加えて、撒きやすいように、あるいはカゴに入れやすいように調節します。そのため、混ぜる道具、撒くための道具が必要になります。
混ぜるために必要なもの
バッカン、水汲みバケツ、マゼラーを用意します。
コマセに水を足して適度な硬さにするときに使います。
コマセを混ぜたり、凍ったオキアミを崩したりするときに使います。コマセミキサーとも言います。
撒くために必要な道具
ヒシャク、カゴ釣りの場合は専用スプーンを用意します。
コマセを使った釣りに適した仕掛け
コマセを撒いて魚を集める釣りでは、コマセと一緒に付けエサを漂わせることのできる仕掛けを使います。付けエサだけが先に沈んでしまうブッコミ釣りや、ポイント1箇所に留まることが難しいルアー釣りでは、コマセは十分に威力を発揮しません。
ウキフカセ釣りでは、潮の流れに仕掛けとコマセを乗せて、コマセが溜まるような場所で付けエサを食わせるのが理想です。ですから、重いオモリで一気に棚まで付けエサを落とすような釣りではなく、軽い仕掛けでふんわりとコマセの煙幕の中に仕掛けを紛れ込ませるようにします。全遊動やゼロ仕掛けなどがその例です。
ウキフカセの基本 コマセの撒き方
潮を見てコマセが溜まる場所を見つける
潮が流れず、何も障害物がないところには魚は居着きません。ですから、潮目や海底の根など、潮が緩む場所を見つけます。そこにコマセが溜まり、魚が集まってくるはずです。
コマセを有効に使える釣り座を選ぶ
速い流れにバンバン大量のコマセを撒いても、その速い潮に乗ってコマセと本命魚は潮下に行ってしまいます。コマセを使った釣りでは、あまりに潮が速いなら潮目や足元にポイントを絞るなどポイント選びも重要です。
ウキにコマセをかぶせない
潮が流れていないなら別ですが、ウキにかぶせるようにコマセを撒いても、そのコマセがタナに届く頃には、付けエサはコマセの帯から離れてしまっています。まず、魚はどのタナにいるのかを確認して、そのタナにコマセを届けるにはどうしたらいいのかを計算しましょう。
コマセは多すぎてもよくない
クロダイ釣りは、とにかく自分の釣り座にクロダイを寄せてしまった方がいいので、大量のコマセを撒いた方がいいと言われています。それにしても限度はありますし、大量のコマセは環境的にもどうかと思われます。また、エサ取りが大量に寄ってきて釣りにならないなんてこともありますので、やはり適量がベストです。
こんな時はどうする? コマセの困ったを解消
コマセを使いたくない
手が汚れる、余分な道具が必要で面倒、などコマセを使いたくないという気持ちもわかります。でも、潮下で他人のコマセを使って釣るのはマナー違反です。回遊魚などは、堤防全員でコマセを使うことで魚を永く足止めすることもできますので、面倒がらず使ってみましょう。
コマセと付けエサを別に用意するのは面倒
コマセのベースを粒の小さいオキアミにすれば、付けエサはその中からとれます。アミエビを付けエサにするのはすごく大変ですが、できないことはありません。付けエサとコマセを別に用意しなくてもちゃんと釣りはできます。
コマセが足りない または余った
まず、朝から晩まで延々コマセを打つならオキアミ9kg以上必要でしょう。離島など潮が速く外道も多い釣り場なら、それでも足りないと思われます。
コマセの適量を考える時、どこで、どれくらいの時間釣りをするのかを考えましょう。おそらく36cmのバッカン一杯のコマセを撒き切るくらいの時間で、人間の集中力も時合も終わってしまいます。逆にそれくらいの量で釣れる場所で釣ってみてはいかがでしょうか。
水が多すぎた
たいてい、必要な水の量が配合エサの袋に書いてありますのでまず読みましょう。海水が少なくて粉っぽいなら、水を足して修正できますが、多すぎた場合は配合エサを足すしかありません。
そのため、メインの配合エサの他に調節用の配合エサを用意しておくとよいでしょう。ジッパー付きの袋に入っているものなら、少しずつ必要な量だけ使うことができます。
遠投できない
ぱらぱらとほぐれてしまいヒシャクで投げにくい場合、クロダイ用の配合エサを少し追加するとまとまりがでてきて扱いやすくなります。同じメジナ用配合エサでも、遠投対応のものを一袋用意しておけば、こんな時に便利です。
コマセの臭いをなんとかしたい
コマセと配合エサは、魚の臭いとは別の強烈な臭いがあります。車内でこぼしてしまったら大変です。まず車内ではこぼしても洗えるシートなどを敷いておくべきです。最近は、匂いの少ないアミエビも販売されていますので、ファミリーフィッシングではぜひ利用してみましょう。
まとめ コマセ嫌いを克服して上手に使えば釣果アップ確実!
コマセを使う釣りは、釣り座が固定されてしまったり、道具が増えたりと面倒も多いですが、他の釣りにはない楽しみもあります。
付けエサだけで探る釣りではなく、コマセに集まってくる魚の中から、本命魚に付けエサを食わせるテクニカルな楽しみです。ブッコミ釣りのような「待ち」ではなく、コマセを使った「攻め」の釣りの楽しみを、ぜひ体験して見てください。
辞書通りのコマセとは、これ。アミエビは大抵の釣具店で冷凍された状態で売られています。1kg程度の小さいブロックか、3kgのものが普通です。解凍して使います。