アルファタックル WIZZ テンカラ ST 36 68151
ヤマトヨテグス テンカラレベル50m 蛍光イエロー 3.5号
Fujino(フジノ) テンカラライン ホワイトテンカラ ナイロン 3.3m ホワイト K-25
ラインシステム テンカラレベルラインFC 20m
DAIWAダ)テンカラ毛針セット ST夏
SYOUEI ウッド・アルミ ランディングネット
Torisky トレッキングシューズ 登山靴 男女兼用
X'SELL(エクセル) ウェーダー チェストハイウェダー 420D インナーメッシュ付 フェルトピン底 OH-860
テンカラとは?
テンカラとは簡単に言うと日本古来から伝わる毛バリを使ったルアーフィッシングの事。 主に水生昆虫や羽虫を模した毛バリをつかってイワナやヤマメなどの渓流に生息する魚を狙う釣りの一種です。
テンカラの仕掛けはとてもシンプル。 仕掛けを構成している道具は竿とラインと毛バリだけ。 「日本古来の」や「伝統的な」なんてフレーズでいかにも難しそうなイメージを持たれがちかもしれませんが、その実態はとてもシンプルで奥深い釣りであります。 近年は似たような釣りのスタイルである、フライフィッシングの発祥の地である欧米を中心に海外でも注目を受け、今密かにブームになりつつある釣りなのです。
フライフィッシングよりもお手軽に入門でき、渓流での毛バリ釣りを楽しむことが出来るのがテンカラです。
テンカラ釣りとフライフィッシングの違い
同じ毛バリを使う釣りとしてよくフライフィッシングと比較されがちなテンカラ。 ここではまず、テンカラとフライフィッシングの3つのの違いを解説し、より深くテンカラについて知っていただきたいと思います。
違い1:リールが無い
テンカラとフライフィッシングの仕掛けの違いで最も目立つ部分は、テンカラにはリールが無く、フライフィッシングにはリールがあるという事です。 フライフィッシングはリールがあるため、糸の長さに変化を付けることができ、幅広いポイントを狙うことができますが、テンカラは竿の長さ=ラインの長さであるためどうしても狙えるポイントに制限が掛かってしまいます。 しかし、テンカラの良さは手返し良く釣りが出来る事。竿とラインが直結しているのでキャストが素早くでき、フライフィッシングよりもはるかに高い回転率でポイントを攻めることができます。
先ほども解説しましたが、画像のようにテンカラは竿とラインと毛バリというシンプルな構成です。
違い2:竿の長さ
先ほどのリールの有無にも関係のある話ですが、竿の長さ=ラインの長さ=釣れる範囲なので、テンカラの竿の方がフライフィッシングの竿よりも長くなります。 テンカラの竿が3から4mに対しフライフィッシングの竿は2.3m程度。結構な長さの差があります。
違い3:毛バリに対する考え方の違い
同じ毛バリを使う釣りですが、テンカラとフライフィッシングの毛バリに対する考え方は異なっています。 フライフィッシングは「マッチザハッチ」の考え方の元、釣り場の生態を調べ、そこに住む水生昆虫などの捕食対象となる生き物を見つけ、それに合わせて毛バリをチョイスして釣ります。 そのため毛バリは小魚やヤゴなどの水生昆虫、小さい甲虫などを模した多種多様な種類に渡ります。 これに対しテンカラは漁としての効率化を求め、2~3種類のシンプルな逆さ毛バリであらゆる状況に対応します。 しかし、近年ではテンカラとフライフィッシングの融合が進み、テンカラでフライフィッシングで使うような毛ばりを使う様になってきています。
テンカラ釣りの魅力
同じ渓流で毛バリを使う仕掛けの釣りとしてテンカラとフライフィッシングを比較して紹介してきました。まとめるとテンカラの魅力は以下の通りです。
魅力1:仕掛けがシンプルで揃えやすい。
テンカラの仕掛けはシンプルな上、エサも毛バリなので餌代もさほどかかりません。そのとっつきにくいイメージとは裏腹にお安く道具をそろえることが出来ます。 これから新しく渓流釣りを始めたい方にはおすすめの釣りなのです。
魅力2:手返しのよい攻めが出来る。
リールが無く、竿にラインが直結しているためポイントを攻める回転率が違います。また、テンカラの方が太いラインを使うので強気にポイントを攻めることが出来ます。
魅力3:合わせの感覚がダイレクトに手に来る。
ここがテンカラとフライフィッシングの大きな違いであり、魅力であると思います。 テンカラはラインが竿先に直接結びついているのでガイドを通しているフライフィッシングと比べて「ガツン」という合わせの感覚がダイレクトに手に来ます。ここがフライフィッシングでは味わえないテンカラだけの魅力言えます。
テンカラ釣りの仕掛けと道具を紹介
さて、テンカラの魅力を解説したところでテンカラに使用される仕掛けや道具の解説に移りたいと思います。
テンカラ釣りの仕掛け
これまでも何度か説明している通りテンカラの仕掛けはとてもシンプル。 【竿(ロッド)】、【道糸】、【ハリス】、【毛バリ】のたった4つの道具で構成されています。 ここではその道具を一つ一つ解説していきます。
竿(ロッド)
テンカラに使われる竿は長さとしておおよそ2.7mから4mほど。 釣り具店などに行けばテンカラ専用のロッドのコーナーがあるとおもいますので、そこでテンカラ専用の物を選びましょう。 ロッドの長さの選び方は釣り場の大きさによって変化します。 川幅が狭く、上に木などが多いかぶさっている所では2.4mから3.2m程度。 俗に本流と呼ばれる川幅の広い所では4m以上。 そしてそれらの中間に位置し、標準とされている竿の長さが3.3mから3.6mとなります。 この他にも竿がどの位置で曲がるかなどの調子によって竿選びも変わってくるのですが、初心者の方はまだよくわからないと思うのでこちらはおいおい覚えるのがいいでしょう。 テンカラは竿がいいからと言って劇的に釣果が変わる釣りではありません。 まずは入門用として安めの3.6mの標準サイズを買ってみる事を初心者の方のにはおすすめします。
おすすめの入門用テンカラ竿
アルファタックル WIZZ テンカラ ST 36 68151
アルファタックルから出ているテンカラ入門用の竿。 軽く扱いやすい作りで、価格も4000円以内でとてもリーズナブルと、とりあえずテンカラを始めてみたい初心者の方におすすめの入門用テンカラ竿です。
道糸(ライン)
ヤマトヨテグス テンカラレベル50m 蛍光イエロー 3.5号
テンカラ釣りもフライフィッシングと同様に仕掛けを遠くに投げるための道糸と毛バリを先に括り付けて魚に気が付かれにくくするハリスの二種類の糸を使用します。 道糸の太さは3号程度のラインを使用するのが良いでしょう。 テンカラはさらにその道糸の中でも「テーパーライン」と「レベルライン」の二つが存在します。
テーパーライン
Fujino(フジノ) テンカラライン ホワイトテンカラ ナイロン 3.3m ホワイト K-25
テーパーラインは主にナイロンなどの素材で出来たラインで、先に行くほどラインが細くなっています。 これは馬の尻尾の毛を編んで作っていた、昔ながらのテンカラの糸に近い作りのラインでラインの先に行くほど軽く、ムチの様にしなるのでキャスティングしやすい特性があります。しかし、その分値段は高価です。
レベルライン
ラインシステム テンカラレベルラインFC 20m
レベルラインはフロロカーボンなどでできた太さが均一のラインです。 太さが先端まで均一の為、キャスティングの際に振る力がテーパーラインに比べて伝わりにくく、こちらの方がキャスティングの難易度は上がります。しかし値段は安価です。 多少キャスティングの難易度は上がりますが安価でメンテなどの扱いもしやすいので、初心者の方はまずはレベルラインで初めて見るのをお勧めします。
ハリス
テンカラのハリスは専用の物もありますが、1号程度のラインなら大抵のもので代用が効きます。 しかし、テンカラは慣れるまで合わせでハリスが切れることが多いのでフロロカーボン製の0.8号から1号の専用ラインを買うのがお勧めです。 また透明のハリスは視認性が悪いので、はじめは蛍光カラーのハリスを使うのがいいでしょう。
毛バリ
テンカラの毛バリはその成り立ちが「漁」からスタートしているため非常にシンプルなものが多いです。 近年になりフライフィッシングとの融合でテンカラの毛バリも多様化を見せ始めていますが、始めはテンカラの毛バリはサイズなどを考えて2、3種類程度を持っているだけで問題ありません。
毛バリを買う際に、どんな毛バリを買うか初心者の方には分かりにくいかと思います。 そこで一つの目安として覚えて頂きたいのは毛バリが目立つかどうかという事。やはり目立つ毛バリというものの方がヤマメやイワナといった対象魚に気付かれやすく、釣果に繋がるからです。(毛バリの大きさとはまた別の話です。ここではハリに巻かれたマテリアルが目立つかどうかの事を言っています。) 新しく毛バリを買う際や、自分で毛バリを作るようになった時にこれを覚えておくときっと役に立つはずです。
DAIWAダ)テンカラ毛針セット ST夏
初心者入門向けにこういった毛バリセットも販売されています。 迷ってしまって何を買ったらいいか分からないという方はこのような初心者セットを買ってみるのもお勧めです。
テンカラ釣りに持っていくと便利な道具3点を紹介
さて、一通りテンカラに使う仕掛けの解説が終わりました。 ここからはテンカラをやる際に持っておくと便利な道具をご紹介していきます。
1:タモ
SYOUEI ウッド・アルミ ランディングネット
テンカラはリールが無い為、ヤマメやイワナとった魚を釣り上げたときにはタモがあった方がスームーズに取り込めます。 また、イワナやヤマメを始めとする渓流に住む魚は温度に弱く人の体温でもやけどを負ってしまいます。 魚を保護する観点から見ても持っていくことをお勧めする道具です。
2:登山靴
Torisky トレッキングシューズ 登山靴 男女兼用
テンカラはイワナやヤマメなどと言った渓流に住む魚がメインの対象魚である以上どうしても山の中を歩き、足場の悪い所で釣りをすることもあります。 そういった場所で少しでも安全に釣りをするためにもしっかりと滑り止めなどが付いた登山靴で釣りに行くことを強くおすすめします。
3:ウェーダー
X'SELL(エクセル) ウェーダー チェストハイウェダー 420D インナーメッシュ付 フェルトピン底 OH-860
川幅の広いポイントではウエーダーを使って川の中に入って釣ることもあります。ウエーダーは持っていればより狙えるポイントが増える便利な道具です。
テンカラ釣りの仕掛けの作り方
必要な道具の解説も終わりましたし、いよいよここからはテンカラの仕掛けの作り方を解説していきます。
テンカラの仕掛けの糸はは竿の長さによって道糸の長さが変わってきます。 おおよそ道糸の長さは竿と同じ長さ。 それに1m程度の長さのハリス(リーダー)を道糸と結び付け、テンカラの仕掛けの糸は完成します。この糸の道糸側の先にテンカラの竿を、ハリス側に毛バリを結びつけるだけでテンカラの仕掛けは完成してしまうのです。 では実際に順を追って解説をしていきましょう。
テンカラ釣りの仕掛けの作り方を3ステップで解説
ステップ1:道糸を切って竿のチチワに結ぶ
まずは道糸を竿の長さより少し長いぐらいに切り、竿先のチチワに道糸を結びます。
テンカラの道糸を竿のチチワに結ぶ方法は主に投げ縄結びが使われます。 投げ縄結びとはまず八の字縛りのこぶを道糸の先に2つ作ります。 それを下の動画の様に輪を作って竿先に結び付ければ完成です。
ステップ2:道糸とハリスを結ぶ
続いては道糸にハリスを結びつけます。 まずハリスを1m強の長さでカットし、それを道糸と電車結びで結びつけます。
電車結びとは上の画像の様な手順で結ぶライン同士の結び方では覚えやすい基本となる結び方です。 結ぶときにはラインを湿らせて摩擦熱でラインが痛まない様に注意しましょう。
電車結びの解説動画を紹介
ステップ3:毛バリをハリスに結ぶ
最後は毛バリをハリスに結び付けます。 これはブラックバス釣りなど幅広い釣りで活躍している結び方、クリンチノットで問題ありません。
クリンチノットの結び方
クリンチノットの結び方の解説動画を紹介
完成
以上の3ステップでテンカラの仕掛けは簡単に作ることが出来ます。 また、テンカラはラインがブレイク(切れる)事も多い釣りです。 これらの仕掛けの作り方をマスターしておいて手早く仕掛けを付け直せるようにも訓練しておきましょう。
テンカラ釣りのキャスティング入門
一通り必要な道具と仕掛けの作り方についての解説が終わりました。 ここからは実践編。まずはテンカラのキャスティング入門について解説していきたいと思います。 テンカラはキャスティングの仕方も単純ですがコツを掴むまでがなかなか難しいです。 基礎を学びしっかりと練習をしましょう。
テンカラ釣りのキャスティングの手順
テンカラ竿の握り方
テンカラの竿は使う道糸にによって握り方が若干変わります。 レベルラインを使う場合はグリップの下の方を握り、人差し指を竿のトップに伸ばすように添える形で握ります。 テーパーラインを付かう場合はグリップの上の方を握り、親指を上に向けると力を入れやすいです。
テンカラ釣りのキャスト
テンカラのキャスティングの手順は文字にするととても簡単。 12時の位置まで竿を振り上げて、竿の反発力を利用して2時の位置まで振り込んでポイントに落とす。たったこれだけです。 しかし、これだけのプロセスながら綺麗に投げるのはなかなか難しいものです。 より詳しく動画を見ながら解説をしていきます。
キャスティング動画も含めてイメージしていくことが大切です。
基本的なキャスティングのポイントを解説します。
1:竿を12時の位置まで振り上げるとそれにつられてラインが跳ね上がります。 2:12時の位置でぴたりと止めればそのままラインは後ろに流れていきます。 3:後方でラインが伸び切るタイミング(重要)で竿を2時の方向に振り出します。 4:竿を2時の方向でぴたりと止めれば竿の反動でゆっくりラインが前に行きます。 5:竿を振り込み過ぎないようにぴたりと止めておき、竿の反発力できれいに毛バリが着水します。
テンカラのキャスティングのポイントは力を入れすぎないこと。 手首のスナップと竿のしなりを利用することを意識してキャスティングするようにすれば上手くいくでしょう。
テンカラ釣りの毛バリの流し方
テンカラのキャストのコツを覚えたら次は着水した後の毛バリの流し方。 ここからは毛バリの流し方のコツについて解説します。
テンカラではフライのドライフライの様に完全に水面に浮かせるような釣り方はしません。 フライで言う水面を流すとは水面すれすれの毛バリの頭だけを出した状態から、水面下3cmぐらいまでの事を言います。 なぜ完全に浮かせないかというと、魚にとっても水面上の獲物に食らいつくのはそれなりにリスクのある行為で、完全に水面に浮かべるよりも水中の獲物方が食いつきが良いと考えられているからです。
毛バリの流し方のコツ
テンカラの毛バリの流しのコツの一つは水に浸かっているラインを出来るだけ少なく保つこと。 竿を立てて水に浸かっているラインを出来る限り少なくすることで、きれいに毛バリを流すことが出来ます。 (※ここでラインを張りすぎないように注意してください。あまりにラインがぴんと張りすぎていると、イワナやヤマメなどの渓流魚は違和感を感じてすぐに毛バリを吐き出してしまうため、アタリを取るのが難しくなります。)
毛バリの流し方のもう一つのコツは流れに従って竿を動かし自然に毛バリを流すようにすることです。 これをしないで竿を動かさないままでいると、毛バリは流に対して平行では無く弧を描くような不自然な動きをしてしまいます。
テンカラ釣りの合わせ
テンカラの合わせを見極める基本はラインの変化を見分ける事です。 入門したての初心者ならまずは道糸とハリスが結んでいる辺りに注目し、ラインが沈んだり、上流に流れたりといった動きの変化を捕え、とりあえず合わせてみるようにしてアタリのとらえ方のコツを掴んでいくと良いと思います。
イワナやヤマメの潜んでいるポイント
続いてテンカラ釣りの主なターゲットになるイワナやヤマメの良く潜んでいるポイントについて解説していきたいと思います。 イワナやヤマメは鮭の仲間の仲間の魚で、主に水生昆虫が多く生息しているきれいな川にしか生息していません。イワナやヤマメが生息しているという事は、自然が豊かで美しい場所という事なのです。 なので野生のイワナやヤマメを狙う際はどうしても流れのきれいな清流で釣ることになります。
画像の様なきれいな清流の岩陰や、流れの緩やかな場所などにイワナやヤマメは潜んでいます。
画像の様な流の弱い所や止まった場所がイワナやヤマメのいるポイントの一つ
管理釣り場のススメ
2017年6月現在ではほとんど関東圏付近に限った話になってしまうのですが、テンカラ釣りが出来る管理釣り場も存在します。 まずは入門という事で、初心者の方はこういった管理釣り場でまずはテンカラで釣るという感覚を掴んでみるのもお勧めです。
渓流に限らないテンカラの奥深さ
どうしてもメインの対象魚の関係から近場に釣り場所がない、何か古臭いといったイメージでなかなか身近な釣りに感じられないテンカラですが、そんなことはないのです。
近年フライフィッシングとの融合が進んだせいか子バスやブルーギルなどといった割と身近にいるルアーフィッシングの対象魚をテンカラで釣ってみようとしている方々も増えてきています。
この記事を読んでいるあなたも日本の歴史を感じることが出来る奥深い釣り、テンカラの門を叩いて入門してみませんか?
テンカラは渓流などがメインフィールドなので画像の様な美しい自然の中で釣りを楽しむことが出来ます。