ベッセル ファミドラ8ドライバーセットTD800 TD800 [371-5361] 【ドライバー】[TD-800]
リールのメンテナンスのススメ
リールの内部はギアやベアリングなどの精密部品でいっぱいです。 しかし、日々の釣りの中でで雨水や海水、泥などにさらされることも少なくはありません。 メンテナンスを怠り、そのまま釣りで使い続けてしまえばギヤやベアリングを保護するオイルやグリスが消耗劣化し、終いには破損に繋がってしまう恐れだってあります。 そうなってしまえばもうダイワやシマノと言ったメーカーに修理を頼むしかなくなってしまいますし、何よりリールの寿命を縮めることに繋がります。 大切な相棒と長く釣りで付き合うためにも日々のメンテナンスは怠らず、しっかりやることが大切です。 今回はリールのメンテナンスの方法をおすすめのアイテムや工具を交えて解説していきます。
リールのメンテナンスに必要な道具6点
何事もまずは道具をそろえる事から。 リールのメンテナンスに必要な工具やアイテムを一気にご紹介します。
1:ドライバー
ベッセル ファミドラ8ドライバーセットTD800 TD800 [371-5361] 【ドライバー】[TD-800]
まずは工具の基本、ドライバー。 精度を求めるならそれなりのお値段のドライバーを選んだ方が良いですが100均のドライバーで十分対応可能です。
2:メガネレンチ
続いても工具の代表格メガネレンチ。 おおよそ10~13㎜のレンチがあればどのリールにも大体対応可能だと思います。 しっかりとサイズの合ったレンチを使用しないと頭が崩れる恐れがあるので注意しましょう。
3:パーツクリーナー
ベアリングやギアなどパーツの洗浄に便利な工具。 工務店などで市販で売っているブレーキクリーナーなどで構いません。
4:リールチューニング用オイル
ギアやベアリングに注油して滑りを良くするためのオイルです。 さらさらしているオイルほど滑りが良く、粘度が高いと滑らかな動きになります。 工具を売っている店などに売っている556などのオイルでも問題はありませんが、ダイワやシマノなどの釣り具専用メーカーからも釣り専用のチューニングオイルが販売されています。 出来ればそちらを使う方がより良いパフォーマンスを発揮できるでしょう。
おすすめのリールチューニングオイル
リール用のオイルとグリスがセットになったシマノ製のお得なチューニングオイルセット。 簡単な解説書付きで注油箇所にも迷わないので非常におすすめです。
有名釣り具メーカーダイワが販売している、粘性が低くオイルとグリスの中間の様な使い心地のオイル。 注油場所を選ばない扱いやすさがおすすめです。
5:ドラグ用グリス
ドラググリスとはドラグワッシャーの保護と滑りを良くするために湿布するグリスの事。 これを使ってきちんと整備していればドラグの持ちがかなり変わります。
おすすめドラグ用グリス
こちらもシマノから出ている純正のドラグ用グリス。 滑りも良くなりドラグも長持ちするようになるので特にシマノのリールを使っている方におすすめです。
こちらはダイワ製の純正ドラググリス。 耐熱性、耐水性に優れ、グリスが流れにくくなっています。 滑らかなドラグの動きを維持し、使い心地も良好。 特にダイワ製のリールを使っている方におすすめです。
6:綿棒・ウェス
綿棒はパーツの細かい部分に付着している汚れを取るのにおすすめなアイテム。 100均の物で十分でしょう。
ウェスは余分なオイルなどをふき取るのに便利なアイテム。 わざわざ買うまでもなく、古くなったタオルやTシャツの着れ端なんかで代用が効きますのでそちらがおすすめです。
あると便利なアイテム4点
ここからはリールのメンテナンスをする時にあると便利なアイテムや工具をご紹介します。
1:瓶
ワッシャー部などの細かいパーツの洗浄に使えるアイテムです。 安いもので構いませんがプラスチック製はオイルで溶けてしまうので必ずガラス製のものを使用してください。
2:ピンセット
3:古新聞・チラシ
リールのメンテナンスはオイルやグリスを使う作業なので床や机が汚れます。古新聞はあらかじめ下に敷いておけば床や机が汚れるのを防ぐことができ、処分も簡単な便利アイテムです。
4:エアダスター
細かいゴミやほこりを飛ばすのにおすすめな工具。 そのほかに脱脂したベアリングなどの水気を吹き飛ばして一気に乾かすなんて使い方も出来ます。
タイプ別リールのメンテナンス法を解説
一通り工具とアイテムの解説も終わりましたので、ここからはスピニングリールとベイトリール、それぞれのタイプのリールに分けてメンテナンスの仕方を解説していきます。
スピニングリールのメンテナンス法
まず、スピニングリールのメンテナンスの方法について解説をしていきます。
スピニングリールの各部名称
メンテナンスを始める前にリールの各部名称が分からなければ説明も分かりません。 まずはスピニングリールの各部名称をおさらいしましょう。
スピニングリールのメンテナンスの7つのステップ
それではここからがいよいよ本番。実際にスピニングリールのお手軽メンテナンス方法を解説していきます。
ステップ1:水洗い
まずは日ごろから出来て一番簡単なメンテナンスから。 リールをまんべんなく汚れを落とすように真水で水洗いをしましょう。 水洗い?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんがこれが意外に大切な事。 特に海釣りに行った後のリールは海水などの塩分が付着しており、真水で水洗いしないと錆の原因になります。また、餌釣りを行った後も水洗いしないとにおいの原因になりますし、リールに付着した餌も腐食の原因になったりするからです。
この時ドラグをきつく締めておけば水洗いしても中に水が入るのを防ぐことができます。 逆を言えばここで閉めるのを忘れて水洗いしてしまうとリールに浸水して水をふき取る手間が増えてしまうので、必ず水洗い前にはドラグを絞めることを忘れないでください。
リールを洗った後はウェスなどで水気をしっかりふき取ってください。
ステップ2:メインシャフトのメンテナンス
続いてはメインシャフト(上の画像のスプールを取り外した後に突き出している棒状のパーツ)のメンテナンスの方法に入ります。 先ず、ドラグノブを回しスプールを取り外します。
スプールを外してメインシャフトを露出させたらまずはウェスなどでメインシャフトに付いた汚れをふき取っていきます。
汚れがふき取り終わったら、画像の位置のようにメインシャフトの付け根ににオイルを注入し、ハンドルを回してオイルをなじませます。 この作業をすることによって、スプールの回転をより滑らかにさせることができます。
※注意
メーカーではベアリングを外すのは保証対象外にしていることがほとんどです。無理に解体するとメーカーでの修理が効かなくなる場合がありますので注意してください。
ステップ3:スプール、ドラグのメンテナンス
次はドラグのメンテナンス方法の解説に移ります。 ドラグノブを外し、画像のようにスプールからドラグノブ、ドラグワッシャーを取り外していきましょう。 (この時、どの順番で組まれていたかをきちんとわかるようにしておくとメンテナンス後の組み立てで悩まなくて済みます。)
ワッシャーなどを外し終わったらパーツクリーナーなどをしみこませた綿棒などで、スプール内の汚れや余計な油を綺麗にしてあげましょう。
スプールの掃除が終わったら次はドラグワッシャーの掃除。 パーツクリーナーをしみこませたウェスや綿棒でこれまでの釣りで付いた汚れや古い油を落とします。 落とし終わったらドラググリスをワッシャーにまんべんなく湿布して元に戻しましょう。
スプール、ドラグのメンテナンス動画を紹介
こちらの動画でも詳しく解説しています。宜しければ合わせてご確認ください。
ステップ4:ハンドルのメンテナンス
次はハンドル部分のメンテナンスの方法を解説します。 まずは防水キャップを外して本体からハンドルを取り外します。
まず丸で囲んだハンドルのシャフト部分の汚れをパーツクリーナなどできれいにし、グリスアップします。 続いて丸で囲んだハンドルの折り畳み部分もチューニングオイルをさしておきます。
ステップ5:メインギアのメンテナンス
次はメインギアのメンテナンス方法の解説です。ハンドルを外した状態で、リール本体についているねじをドライバーなどの工具でを外してメインギアを露出させましょう。
メインギアを露出させたらギアの回転軸の部分と歯車の部分に少量のグリスを注入します。あとは再びカバーを元に戻せばメインギアのメンテナンス完了です。
※注意
この際、不用意にメインギアを解体しないでください。メーカーでも推奨していませんので保証の対象外になる恐れがあります。
リールにメインギアへグリスを注入する為のメンテナンスハッチが付いているものもあります。 その際は無理に解体したりせず、そこからグリスを注入する方法の方がおおすすめです。
ステップ6:ベールアームのメンテナンス
最後にベールーアーム部のメンテナンスの方法を解説します。
続いてベールーアームの摺動面にチューニングオイルをさし、数回躍動面を動かしてオイルをなじませるようにしてください。
ステップ7:組み立て
全てのメンテナンスが終わった後にリールを元通りに組み立てればメンテナンス完了です。 組み立て終わったら何度かリールを回してみてグリスがなじむようにすると良いでしょう。
ベイトリールのメンテナンス法
スピニングリールに続きまして、今度はベイトリールのお手軽メンテナンス方法を解説していきます。
ベイトリールの各部名称
ベイトリールでも、メンテナンスを始める前の予備知識としてベイトリールの各部名称をおさらいしておきましょう。
ベイトリールのメンテナンスの6つのステップ
それではここからベイトリールのメンテナンス法を6つのステップに分けて解説していきます。
ステップ1:水洗い
スピニングリールの時にも解説しましたが、一番簡単で基本のメンテナンスはやっぱり水洗い。 水洗いをする前にドラグをしっかり締めてまずは内部に水が入らないようにし、流水でベイトリールの各部を水洗いして表面に付いた海水や泥、餌などの汚れを洗い流しましょう。 水洗いが終わったら必ずタオルやウェスなどで水気を取るのを忘れないようにしてください。
ステップ2:スプールのメンテナンス
続いてスプールのメンテナンスに入ります。ほとんどのベイトリールは、メカニカルブレーキを緩め、ハンドルとは逆側の側面を開けることでスプールを外せますが、ダイワやシマノと言ったメーカーやベイトリールの型によってスプールの外しかたが若干異なるので、各リールの説明書に載っている分解図を参考にして分解してください。
スプールを抜き取ったらスプールのシャフトに付着している汚れをウェスなどでなどできれいにふき取ってください。 その後、スプールの軸に薄く延ばすような感じでチューニングオイルを塗っていってください。
ステップ3:メカニカルブレーキのメンテナンス
次はメカニカルブレーキのメンテナンス方法の解説をします。 まずはメカニカルブレーキを最大まで緩めてカバーを外します。
メカニカルブレーキに付着した汚れをふき取って、軸受けのベアリングにもオイルを数滴さしておきます。
ステップ4:ハンドルのメンテナンス
ハンドルノブの付け根の部分に数滴チューニングオイルをさしておきます。
ステップ5:レベルワインダーのメンテナンス
続いてはレベルワインダーのメンテナンスです。 まずは、綿棒などで汚れや古いグリスををふき取り、レベルワインダーの溝部分にグリスを湿布してください。
レベルワインダーのガイド部分はパーツクリーナを染み込ませた綿棒などで汚れをふき取ってください。 結構汚れが溜まりがちな部分なのでしっかりとふき取りましょう。
ステップ6:組み立て
全ての作業が終わったら元通りに組み立てればベイトリールのメンテナンス完了です。 組み上げた後は数回リールを回すなどしてグリスやオイルをなじませてあげましょう。
メンテナンスをしてもリールの調子が良くならない時は
リールをグリスアップやメンテナンスをしてもリールの回転が良くならなかったり、ガタついたり、異音がする場合はシャフトが曲がっていたり、ギアが欠けていたりとリールのどこかが破損している可能性があります。 また、メンテナンス中にギアの欠け等の異常を発見することもあるでしょう。 そう言った場合は無理に自分で何とかしようとせずにメーカーのオーバーホールに出すことをお勧めします。 ダイワやシマノといった大手メーカーなら保証期間中なら無料で修理してくれますし、期間が過ぎても有料でオーバーホールを行ってくれます。
無理に自分でリールを修理しようとしてリール破損。メーカーの保証も効かないなんてことになったら目も当てられません。 大切な愛用のリールだからこそ、無理に自分の手で直そうとはせずに、プロに任せるのも一つの手段です。
参考にダイワとシマノのサポートページのリンクを紹介しておきます。
ダイワサポートページ
シマノサポートページ
愛用のリールを大切に、長持ちに!
釣りにおいてリールとはまさに相棒と呼べるかけがえのない大切な道具。 その大切な相棒と少しでも長く一緒に釣りを楽しむには日々のメンテナンスは決して欠かすことができません。 今回紹介したメンテナンスはちょっとした工具やアイテムを使ったほんの基礎の基礎ですが、このメンテナンスをやるだけでも大分リールの寿命は変わってきます。 大切なリールと少しでも長く過ごすためにメンテナンスは怠らずにしっかりと行うようにしましょう。
メンテナンス不足で大切なリールとお別れしない為にも、お気に入りのリールはしっかりメンテしてあげましょう。