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クロダイ(黒鯛)は仕掛けが大事!初心者向け仕掛け特集!

クロダイは都市近郊も大型が釣れるため人気がありますが、ハードルが高いという印象があります。でも、以下に紹介するクロダイ仕掛けを使えば案外簡単に釣れます。初心者にも分かりやすいクロダイ仕掛けを解説しましょう。
更新: 2021年4月24日
semont140
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クロダイは海底近くに生息しています

釣りが好きな皆さんはいろいろな魚をご覧になっていることでしょう。ところで、魚のお腹が白い魚とそうでない魚の違いに気づいたことがあるでしょうか。お腹が白い魚の代表としてはカレイやヒラメがいます(厳密にはすべてがお腹ではありませんが)。コチやハゼ、キスもそうです。 これらの魚はいずれも海底近くに生息しています。魚の体色は基本的には保護色で、外敵から身を守るためにそうしているわけです。しかし、海底に住んでいる魚の腹部はその必要がありません。その結果、白くなっていると見ていいでしょう。クロダイも同様です。本来は海底近くに生息している魚なのです。 ただし、イワシやサバ、ブリなどの青魚もお腹は白くなっています。これらの魚は表層近くを泳いでおり、下から見たとき海面と同化するからです。こちらは完全な保護色というわけです。

クロダイはフカセ釣りが中心

日本全国に分布しているクロダイは古くから親しまれており、その土地に合ったさまざまな釣り方をされてきました。現在でもクロダイの釣り方としては、ウキを使ったフカセ釣り以外に投げ釣り、カセ釣り、スイカ釣り、落とし込み釣り、ミャク釣り、ルアー釣りなどがあります。 しかし、人気が高いのはなんといってもウキを使ったフカセ釣りです。細い仕掛けと軟らかい竿を使うため魚の引きを存分に楽しめるからです。また、潮に乗せて仕掛けを流していくことから効率のいい釣り方ができます。投げ釣りやカセ釣りでは仕掛けを固定し、魚が回ってくるのを待つという「待ちの釣り」に比べて魚と遭遇するチャンスが多いというメリットも人気が高い理由でしょう。

堤防の周囲はフラットな砂地

初心者の皆さんがクロダイ釣りに挑戦するとしたら、まず堤防から始めるのが一般的です。本当をいうと磯の方が魚は釣りやすいといっていいでしょう。釣り人が多い堤防は魚がスレているし、ポイントの選択が非常に限定されるからです。しかし、一方で磯釣りは危険を伴い、それなりにハードルが高いのは否定できません。なによりも安全を優先しなければなりませんから、多少の釣りづらさには目をつぶって、まずは堤防で始めてみましょう。 さて、その堤防という釣り場を見てみましょう。標準的な堤防は砂地の上に捨て石(基礎石)を乗せ、その上にケーソン(直方体のコンクリート)を築くという形態をしています。波の荒い場合は堤防の外側に消波ブロックを積み上げているところもあります。 周囲の海底はフラットな砂地で、磯のような沈み瀬や海溝はほとんど見当たりません。目につくのはせいぜい大きめの石程度でしょう。クロダイのポイントとして利用できるのは消波ブロックの切れ目、または捨て石の先のカケアガリぐらいでしょう。ミャク釣りでは当然そんなところを狙います。

フラットな地形ではコマセでポイントを作る

では、クロダイが好む地形が認められないフラットな砂地では、どんなところを釣ればいいのでしょうか。その答えがコマセによるポイント作りです。ほかの魚では難しいこのポイント作りがクロダイに限って可能です。 クロダイという魚は1日の間に回遊するコースが大体決まっています。すみか、エサ場、そして遊び場というところをグルグルと回っているといわれています。その回遊コースを変えるのがコマセの役割なのです。同じところにコマセを溜めて匂いで寄せる。それが堤防のクロダイ釣りの基本だと思ってください。

クロダイを寄せるコマセとは

メジナ釣りのコマセはサシエと同調させて、コマセと間違えてサシエを食わせるというのが大きな目的です。しかし、クロダイ釣りの場合はそうではありません。釣り人のエリアに誘い込むのが最大の目的です。そのためには、ある程度重たいコマセが必要です。海底の、できれば限られた範囲に溜めたいからです。 そのためには、基本であるオキアミに比重の大きい配合エサを加えます。流れが速い釣り場ではムギやコーン、カキ殻などが入った配合エサを使うのもお勧めです(釣り場によってはムギが禁止されているところもあります)。チヌを寄せるため集魚効果の高いアミエビを混ぜるベテランも少なくありません。釣りを始める前にコマセをコブシ大のダンゴにして、5〜10個放り込んでおくのも有効です。 いずれにしても、コマセの効果が表れるには時間がかかります。早朝からコマセを始めても、効果が出るのは午後からというケースも珍しくありません。


堤防のクロダイ釣りは底釣り仕掛けで

ここまで読み進めてくれば、チヌはどこにいるかが正確に推理できるでしょう。コマセを投入した地点、流れがあって水深があればその潮下の海底です。したがって、上層〜中層を流す必要はありません。ひたすら底近くを流せばいいのです。 水深が10m前後の深い釣り場では0.5〜1号のオモリを使います。5〜7mの水深なら3B〜5Bのガン玉で十分でしょう。ウキは同じ負荷を選びます。ウキはどんなタイプでも構いません。初心者はとにかく慣れることが先決です。円錐ウキも棒ウキもメリット・デメリットがあります。どのような長所があり、どんな短所があるからこういう条件ではこちらを使えばいいということを自分で理解してください。

底を釣るときは水深を測ります

底釣りの際に欠かせないのがタナ取りです。一般的に、タナとは対象魚の遊泳層、またはウキ下を指しますが、この場合は水深という意味です。ホームグランドで釣り場の地形がよく分かっていれば問題はありません。しかし、初めての釣り場ではまったく分かりません。水深が10mもあるのにウキ下を5mにしていたのでは、底釣りにはほど遠い状態となります。 その水深を測ることをタナ取りといいます。具体的には、ハリの先に専用のゴムをセットして仕掛けを投入します。すると、水深10mなのにウキ下5mではウキが沈んでしまいます。どこまで沈んだかを見極めて、ウキが見えなくなれば一気に2〜3m深くします。ウキが50㎝沈めばウキ下も50㎝深くすればいいでしょう。 逆に、ウキが沈まなければウキ下を浅くします。これを繰り返して、ウキが数㎝沈む状態にできればタナ取りは完了です。そのウキ下で流せばサシエは正確に海底の数㎝上を流れることになります。

ついでに周囲の水深も測りましょう

タナ取りしてウキ下を合わせたとしてもそれは「点」でしかありません。有利に釣りをしようとすればその周囲の水深も測っておくべきでしょう。一面がフラットなら特記することはありません。しかし、なんらかの障害物やカケアガリを見つければポイントとして有力になります。 あるベテランの中には、このタナ取り作業を1時間も実施する釣り人がいます。これがどれほど大切かをよく知っているということでしょう。もっとも、初心者の皆さんはそこまでやる必要はありません。そこまでしなければ釣れないというわけではありませんから。

初心者向けのフカセ釣り標準仕掛け

底釣りに限らず、堤防でのクロダイ釣りに用いるタックルと仕掛けをここで紹介しておきましょう。 竿は0〜1号というのが標準です。1.5号以上でも釣れるのですが、明らかにオーバースペックです。竿が重たいため疲れます。細いハリスを使うとトータルバランスが崩れ、ハリスが切れる可能性もあります。 トータルバランスとは竿、リールからハリに至るまでのバランスを取るという意味です。どこか一部だけ強い、または弱いところがあるとバランスが崩れ、破綻をきたします。ハリスが1号なら道糸は1.5〜2号というのが標準です。3〜5号を使ったりはしません。理由を書くと長くなるのでここでは触れませんが、機会があれば詳しく説明したいと思います。 ハリスの太さを決めるのは魚のサイズです。いうまでもなく、大きければ太く、小さいなら細いものを使います。クロダイのスタンダードサイズは春なら30〜50㎝、秋は10〜25㎝です。これを基準にするなら、春は1.5号、秋は1号というのが無難でしょう。もっとも、1号というハリスは強度はあるのですが、腰がないためちぢれたり絡んだりしやすいという弱点があります。1.2号以上にしておいた方が賢明です。

クロダイとチヌ

突然ですが、ここでクロダイの呼び名の解説をしておきましょう。本来、話の順序としてこういうテーマはもっと前の方でしておくべきなのでしょう。こんなところで持ち出したのはもちろん理由があるのですが、それはのちほど……。 クロダイというのは標準和名です。しかし、人の生活圏に近いところで大きいサイズが釣れるため古くから親しまれており、地方名はたくさんあります。カイズ、チン、クロチヌ、クロ、ケイズ、幼魚をチンチン、メイタと呼ぶところもあります。しかし、なんといっても広く通用しているのはチヌでしょう。この呼称は西日本では一般的であり、クロダイよりも親しまれています。 釣りバリのメーカーが集中している兵庫県西脇市はこの「チヌ」の圏内にあり、その結果クロダイ釣り用のハリはすべて「チヌバリ」という名称で流通しています。「クロダイバリ」ではありません。 今さら断るまでもなくこの記事は「クロダイ」で統一しています。しかし、ハリに関しては「チヌバリ」という名称を使っています。というわけで、チヌバリの説明に移りましょう。

チヌバリのサイズ・その1…小さい場合

クロダイ釣りに用いるハリのサイズは三通りの考え方があります。早くいえば大きくするか、それとも小さくするか、もしくは中間サイズにするかです。クロダイの口は予想外に大きく、ハリが小さいとアワせたとき素バリを引く可能性が高いというデメリットがあります。そのため、大きいハリで対応するというのが基本です。 しかし、ハリが大きいと重たくなります。底釣りでは問題がなくても、クロダイを浮かせて釣るときはハリが重いとハリスが縦糸になり、食いが悪くなります。つまり、このあとで紹介する宙層で食わせる場合は小さいハリを使うのです。この釣り方をする場合は1〜2号がメインで、最近は0.8号の極小サイズを使用する人もいます。


チヌバリのサイズ・その2…大きい場合

大きいハリは魚の口に掛かりやすく、しかも強度があります。クロダイが口の中に入れればバラさず絶対に釣り上げることができると信頼できるハリです。反面、重量があるため、前述したように宙層で食わせる釣り方には向いていません。 では、どのようなときに大きいハリを使うかというと、底を釣る場合です。海底に溜まったコマセのすぐ上を流すとき、カケアガリや沈み瀬際などのピンポイントに仕掛けを固定させるとき、さらにはハリスを海底に這わせた状態で流すときです。このような場合、チヌバリは5号前後を選択します。60㎝クラスの超大型に照準を合わせた場合は7号、8号という特大サイズを使う人もいます。

チヌバリのサイズ・その3…中間サイズ

宙層で食わせる場合、海底で食わせる場合はそれぞれ小さいハリ、大きいハリを使うと説明しました。しかし、実際の釣りの場面でどちらかのケースに絞ってしまうのはまれです。状況によって宙層を流したり底を釣ったりするからです。そのたびにハリを交換するのは面倒です。クロダイ釣りに慣れれば、中間サイズでどちらにも対応できるようになるからです。小さいハリ、大きいハリがベストとすれば、中間サイズはベターといっていいでしょう。 その中間サイズは3号です。2.5〜3.5号が許容範囲です。

底釣りの場合のガン玉の使い方

クロダイ釣りにおけるガン玉の使い方は千差万別です。サシエをどのようしたいかによるからです。そこで、初心者に分かりやすいようにパターンに分けて説明してみましょう。 まずは底釣りの場合です。サシエが底すれすれを流れるようにするのがこの釣り方であることはすでに解説しています。したがって、ハリ=サシエを底まで沈めるのがガン玉の役目になります。水深5m程度ならG2〜Bのガン玉を使います。サイズに幅があるのは流れの速さに対応するためです。速いと感じればB、ほとんど流れていない、流れていても非常にゆっくりしていればG2を使います。 水深が10m前後であればもう少し大きくしてB〜3Bを使います。堤防ではそれ以上深いところを釣る機会は少ないし、また流れが速いケースも少ないからこれ以上は触れないでおきます。ただ、状況によっては1号以上のオモリを使う場合もあることを知っておいてください。

宙層釣りのガン玉

コマセでクロダイを浮かせて釣る場合は3〜7mのタナでアタるケースが大半です。そのため、流れの速さによりますが、ガン玉は極力小さくします。使わないか、せいぜいG2までです。 底釣りでは水深10mでBを使うのに、宙層釣りでは7mでもせいぜいG2までというのはもちろん理由があります。底釣りではハリスを縦糸にしても問題はありません。だから、大きめのガン玉を使います。しかし、宙層を釣る場合はハリスを斜めにする必要があります。ガン玉はできるだけ小さい方がクロダイの食いはいいのです。 それに関連してひとつ覚えておいてほしいことがあります。ウキフカセ釣りの原則はより細く、より小さく、より軽い仕掛けを用いることにあります。その方が魚の食いがいいからです。サシエを水深7mまで沈めるには1号のオモリでもG2のガン玉でも可能です。1号なら早く沈むし、G2ならゆっくり沈みます。結果が同じなら1号を使った方が釣りをするにはずいぶん楽です。しかし、それでは食いが悪くなります。 それは底釣りでも同様です。より小さいガン玉を使った方が有利なのはいうまでもありません。

底釣り仕掛けのバリエーション

堤防での釣りは底釣りが基本になります。それはすでに解説した通りです。では、底釣りをすればクロダイは必ずヒットするのかというと、決してそんなことはありません。クロダイがそこにいなかったのならまだしも、いたとしても釣れないケースが少なくありません。 どうしてそのようなことが起こるのでしょう? ベテランの意見に多いのは、クロダイの活性が落ちているせいではないかというものです。活性が下がるとクロダイは浮くことはなく、底を切って流れるサシエに対して興味を持たなくなります。 そんなとき、しばしば成功するのが這わせ釣りです。這わせるのはハリスです。水深よりも深いウキ下を取れば必然的にそうなります。方法としては単純なのですが、根掛かりを避けられません。根掛かりが多い釣り場ではお勧めできません。

ウキ這わせを聞いたことはありますか

這わせ釣りをもっと進めたのがウキ這わせです。この釣り方が生まれたのは数年前なのでまだ釣りの世界でも知らない人が多いと思います。この釣りはその名の通り、ウキを海底に這わせます。ハリスを這わせた状態では、ある程度の流れがあれば仕掛けは流れていきます。 しかし、ウキの上にガン玉を打ってウキを這わせてしまうと、仕掛けはほとんど流れなくなります。 こうすると、著しく活性が落ちたクロダイでも安心してサシエを食べることができるようになるのです(100%ではありませんが)。反面、根掛かりする確率はハリスを這わせた場合よりさらに高くなります。ウキ這わせが最近増えている渚釣りから生まれたのはそういう理由からです(渚釣りとは砂浜で行うクロダイ釣りです)。砂底なら根掛かりする可能性がゼロに近いからです。 この釣り方をする場合、ウキの上にガン玉を打つのはいうまでありません。ウキ下を考える必用はありません。投げ釣りとまったく同じ状態だからです。

堤防の遠投深場釣法

夏場の沿岸部は水温が高くなりすぎて、多くのクロダイは沖の深場に移動するか、または川を上ります。遠投深場釣法はその名称通り沖の深みを釣るもので、夏季限定といっていいでしょう。漁港の周囲にそんな深場はないと思っている人が少なくないかもしれません。しかし、漁港にも浚渫して人工的に作られた深場があります。ある程度大きな漁船が入港・出港するには水深が必要で、ほうっておけばどんどん浅くなるため定期的に浚渫しています。そこにはカケアガリがあり、そして深みもあります。これは船道(ふなみち)、あるいは船路(ふなじ)と呼ばれています。堤防が左右から伸びていればその間に船道があると思っていいでしょう。 狙うべき水深は10m以上です。できれば15mあればいいのですが、その地点があまりにも遠いと釣ることは不可能になります。できれば15mほしいというのは、深い方が水温は低くなるからです。そのため、1〜2号のオモリを使用します。大きいオモリで仕掛けを一気に底へ沈めるのです。 竿はその重たい仕掛けを遠くへ飛ばすため、1.5〜2号が必要になります。遠投する場合は仕掛け絡みを防ぐため、ハリスを短めにするのが原則です。通常は3m前後が標準ですが、この場合は2mにします。 詳細は仕掛け図を見てください。


クロダイの全遊動釣法

全遊動とはウキ止めを使わず、仕掛けをゆっくりと沈ませつつ流していく釣り方です。本来はメジナ釣りで普及した釣り方ですが、近年はクロダイ釣りにも用いられるようになりました。全遊動は初心者にとってはハードルが高い釣法ですが、専用に開発されたウキのおかげで入門は簡単になりました。 クロダイに限らず、魚は上から落ちてくるものに興味を抱きます。そのシーンを演出できるのが全遊動です。通常の仕掛けのウキ止めを外し、専用のウキを使うだけですから仕掛け自体は簡単です。水深を測る必要もありません。 もっとも、この釣り方は弱点もあります。クロダイが海底付近にしかいないことが分かっている場合でも水面から海底近くまでゆっくり探るのです。つまり、時間のロスが大きいのです。そのようケースでは半遊動、または移動ウキにした方が賢明です。

クロダイの沈め釣り

沈め釣りとは通常の固定ウキ仕掛け、または半遊動仕掛けにガン玉を追加して、仕掛けがなじんだ時点でゆっくりと沈み始めるというものです。全遊動が水面から探っていくのに比べて、こちらは設定したウキ下から沈んでいきます。例えばウキ下を4mにしていたとしたらそこまではスムーズに沈みます。そして、ウキ止めがウキに達してハリがほとんど真下に沈んだところでウキはゆっくり沈下を始めるのです。水深が7mの釣り場だったら底までの3mを探ることになります。 ガン玉をどれくらい追加すればいいかという問題は生じますが、初心者にとっては全遊動よりもこちらの方がずっと釣りやすいはずです。また、ウキが沈むため、ウキをまったく関係ない方向に運ぼうとする風が吹いていても、正確にコマセが効いた地点へ流れていく可能性が高くなります。 ただし、ウキは見えませんから、仕掛けがどこを流れているかは予測するしかありません。アタリは道糸、または穂先で感知する必要があります。

水中ウキだけで釣る

水中ウキとは通常のウキの下にセットするものです。浮力はマイナス。つまり、それを水面に投じると沈んでいきます。ウキの形をしてはいるがオモリと同じで、また体積はオモリより大きいため流れをよく受けるという特徴があります。仕掛けを潮に乗せやすくするものです。 では、仕掛けに水中ウキだけをセットしたらどうなるでしょう。いうまでもなく水中ウキは沈み、海底に達したらそこで静止します。そのまま放置していたらウキ這わせと同じです。わざわざ水中ウキを使う必要はありません。ではどうするかというと、水中ウキが底に届いたら竿を立てて引き上げるのです。水中ウキは潮をよく受けると前述しましたから、仕掛けは流れながら沈んでいきます。 潮はある程度速く流れていることが前提です。そういう条件であれば、水中ウキを引き上げたり下ろしたりすることで仕掛けは上下しながら流れていきます。クロダイがいる可能性が高い底近くを、です。

クロダイのルアー釣り

最近はチニング(チヌ+ing)と称してルアーによるクロダイ釣りが人気を集めています。クロダイは雑食性で、海藻やムギ、コーンなどの植物性のエサも食べますが、夏場は動物性のエサを好んで口にします。夏の夜釣りではイソメなどのムシエサでよく釣れるのはよく知られています。 そこで、シャコやカニ、エビ、ムシを模した2〜3インチのワームを使い、テキサスリグ、またはダウンショットリグでボトムを攻めます。ラパラCDなどのミノーでズル引きするのも有効です。ただし、このボトムを攻めるというのはナイトゲームの話です。 デイタイムはサーフェスが中心になります。クロダイが昼間にトップゲームを楽しめるというのもおかしな話ですが、夏場はそれだけ活性が高いのでしょう。ポッパーにガバッとヒットする瞬間はフカセ釣りとは別の楽しみがあります。