トレッキングとは?
「トレッキング」と聞くと、なんだか大変なイメージがある人も多いのではないでしょうか? でも、そんなに大変なことではなく、自分のレベルや自分のペースでチャレンジできるスポーツなのです。 トレッキングとは、登頂を目指すことを主な目的としている「登山」とは違い、頂上に行くことにはこだわらず、自分のペースで山の中を歩くことを目的としています。 トレッキングと一括りにしてしまいがちですが、その中でもいろいろな楽しみ方があります。 半日程度の日帰りで楽しむトレッキングから、キャンプや山小屋を利用して一泊二日程度で楽しむトレッキングもあり、様々なスタイルで楽しむことができます。
トレッキングに必要な装備や持ち物は何を用意したらいいの??
トレッキングで大事なことは準備と計画でもあります。 準備を怠ってしまうと、せっかくの楽しいトレッキングの時間も憂鬱な時間になってしまうこともしばしば… そんなことにならないように、準備はしっかりとしましょう!! トレッキングのスタイルや難易度でも持ち物や装備品が変わるので、自分のチャレンジしたいスタイルをイメージしながら見てみるとわかりやすいですね。 トレッキングをチャレンジする際の最低限必要なアイテムや持ち物を見ていきましょう!
トレッキングに最低限必要なアイテム9つをご紹介!
1.トレッキングシューズ(登山靴)
トレッキングを楽しむ際に、最も重要といっても過言ではない装備アイテムのトレッキングシューズ。 トレッキングシューズの特徴としては、雨や雪水などから足を保護する防水機能や、とがった石や岩などから足を守るための固めのソール、砂利道や傾斜面でもすべりりくいことなどが主に特徴としてあげられます。 靴のタイプも大きく分けるとローカット、ミドルカット、ハイカットの3パターンがあります。 カットが高くなれば高くなるほど、足へのホールド感が増し、小石や水も入りにくくなります。 ここで、トレッキングシューズを選ぶ時のポイントを紹介します! ・防水性が高く、蒸れにくいこと ・靴幅、甲が足に合っていること ・靴の底にはクッション性があること ・靴全体が適度な硬さがあること ・登山用の靴下を履いた際に、つま先に余裕があること ・靴紐が絞めやすいこと トレッキングシューズを購入する際の大切なポイントは『試履き』をし、『フィット感』を確認することです。 通販やネットショッピングでも様々なものが簡単に購入できるようになり、便利な時代になりました。 しかし、人それぞれ足の形は様々で、試履きをしてみないとトレッキングシューズで重要なフィット感は絶対に確認できません。 靴ずれを起こさないよう、快適な時間を楽しめるよう、靴選びはしっかりと行いたいですね。
2.ザック(リュックサック)
トレッキングでは、長い時間起伏のある道を歩かなければならない場面も多く出てきます。 そんな時におすすめなアイテムはザックです。 大きな荷物も背負うことにより快適に運ぶことができますし、何よりも両手が空き、危険なシーンにも対応できるようにしておくことは、入門者でもベテランのハイヤーでも大事なことです。 ここでザックを選ぶ時のポイントを紹介いたします! まずは、『縫い目』がしっかりしているか。 縫い目の最初と最後がしっかりと留まっているか確認しましょう。 トレッキングを楽しんでいる最中、途中でほつれてしまったら大変ですよね。 次に『ショルダーベルト』です。 ショルダーベルトは幅が広く、ある程度の厚みがあること。 スポンジの少ないショルダーベルトだと、肩に負担がかかってしまいます。 ショルダーベルト長すぎるとアジャスターを締めきっても肩に隙間ができ、ゆらゆらしてしまいます。 木の枝に引っかかったり、思わぬ事故に発展する可能性もでてきます。 ザックが体全体にフィットするよう必ず背負ってみてから購入することがベストです。 ザックの容量は目的や日数によって使い分けます。 容量に関しては、トレッキングの際のスタイルにもよりますが、日帰りで20リットル前後、山小屋1泊2日で30~40リットル程度が目安です。 泊数が多くなったり、テント泊の際はまた容量が異なってきます。 選ぶポイントは、大きいザックでも、小さいザックでも『自分の体にフィット』するものを選びましょう!
3.レインウェア(雨具)
山の天候は変わりやすいのが特徴です。 雨の予報がなくても、雨は常に降るものと考えてレインウェアは常に常備しておきたいアイテムでもあります。 トレッキングの場合、ジャケットとパンツに分かれたタイプが適しています。 レインウェアは防風性も備え防寒着にもなります。 ですので、トレッキングの際はすぐに取り出せて羽織れるジャケットタイプをおすすめします! ポンチョタイプのレインウェアは風にあおられやすく、非常に危険なシーンも出てくるので避けたほうが無難です。 また、素材にも注目! ナイロンやポリエチレンの素材は、すぐ破れたり撥水性がないため体が汗で蒸れてしまうこともしばしば… ここで、レインウェアを選ぶ際のポイントを見てみましょう! ・軽くてコンパクトに収納できるもの ・ゴアテックスの素材のもの(耐久性、防水性に優れています) ・袖の絞りができるもの ・襟立てまでファスナーで留められるもの ・雨の進入を防ぐためファスナーが二重になっているもの レインウェアは低体温症(真夏でも注意!)や雨風を防ぐことにも大きな役割を果たします。 試着してサイズを確認してから購入しましょう。
4.水筒
トレッキングをするうえで、自分でも気づかないうちにびっくりするくらい消費されてしまうのが体内の水分です。 脱水量(g)=5(g)×体重(kg※荷重も含む)×行動時間(h) とも言われています。 60kgの人が10kgの荷物を持ちながら、3時間のトレッキングを楽しむだけで1,050gの水分が消費されてしまう計算です。 店頭には様々なタイプの水筒が売られています。 大きく分けて以下の3パターンをご紹介します。
『魔法瓶タイプ』 魔法瓶タイプのメリットとしては、ペットボトルで持ち運んだ時には冷めてしまう飲み物も、保温性が高いので温かいまま持ち運ぶことができます。 休憩時間に温かい飲み物を飲み、ほっと一息つくことができ、リラックス効果も… 寒い季節の冬場のトレッキングには活躍間違いなしです。 デメリットとしては、ステンレス素材なので重いことが難点。 少しでも軽量化したい場合は考えてしまいますね…
『折りたたみタイプ』 折りたたみタイプのメリットは、内容量が少なくなるにつれてクルクルとコンパクトにできることです。 トレッキングでは持ち物が結構かさばってしまい苦労しますが、コンパクトに収めることができとても助かります。 小分けに何個か持っていくのも上手な使い方です。 デメリットとしては、中を洗うことができないので、水なら水だけ専用にしたほうがいいと思います。 気になる人は、抗菌タイプも販売しているので、合わせてチェックしましょう。
『プラスチックタイプ』 プラスチックタイプのメリットとしては、飲み口が大きくて飲みやすいところです。 飲み口が大きい分、中も洗いやすく衛生的に保つことができます。 デメリットとしては、折りたたむことができないのでかさばってしまうこと。 保温性もありません。
水筒は自分の好みや季節にもより選択するものが変わってきますが、自分のスタイルに合ったアイテムを選びましょう!
5.ヘッドライト
ヘッドライトは早朝や暗い山小屋の中では大活躍するアイテムです。 もちろん、昼間のトレッキングの際も十分活躍します。 ヘッドライトと言ってもピンからキリまで店頭では並んでいます。 ヘッドライトはただ明るければいいものではなく、使うシーンによっても必要な明るさ(明るさの単位=ルーメン)が変わってきます。 最低でも100ルーメン以上あれば手元や近くを照らして確認したりと安心して使えます。 入門者におすすめのヘッドライトのポイントをご紹介します。 ・軽くて作りがシンプルなもの ・超・高照度は低山や日帰りハイキングでは用意しなくても平気! ・ライトと一体型のバッテリーが便利! ・光のタイプが切り替えできるもの ただ明るいだけで調節できないヘッドライトだと、話す相手に直接光を当ててしまったりして、まぶしくて会話どころではなくなってしまいます… 自分がどのレベルのトレッキングをするかによって、機能もチョイスしてみるといいですね。
6.地図
トレッキングを行う際に常備するべきアイテムの地図。 書店やネットショッピングなどで購入してからトレッキングに挑みましょう! 近頃では、無料でダウンロードできる地図のサイトもあり便利になりましたが、確実性を求めるならば地図を購入することをおすすめします。 トレッキングで地図が必要な理由としては、 【コースの把握】 当たり前ですが自分がチャレンジするコースを把握することは重要です。 【所要時間の把握】 山と高原地図には標準的なコースの所要時間が記載されているので所要時間の目安になります。 【見どころの把握】 景色などの見どころが記載されているので、見どころスポットを把握できます。 【水場、山小屋の把握】 水場や山小屋の位置も確認しておくことにより、持参する飲食物の量の調節にも役立ちます。 【正確なスケジュール管理】 下調べをしておくことにより、より正確かつ確実にスケジュールを立てられ、余裕をもってトレッキングに挑むことができます。 とは言っても、地図が必須ではない例外もあります。 観光地化が進んだ低山で、山頂に茶屋があったり、ケーブルカーで登れたりする山は地図が必要とは言い切れません。 例としては筑波山、御岳山、高尾山などの代表的観光地の山々です。
7.コンパス
コンパスを持参することは必須です。 地図と合わせてコンパスを持参しましょう。 コンパスの重要な役割としては、 •自分がどこにいるのか(=現在地の確認) •向かっている方向が正しいのか(=方角の確認) •見えている山や建物は、地図上のどれなのか(=目標物の確認) 今の時代は携帯電話のGPS機能も便利で使う人も多いですが、使用すると電池の減りも早くなりますし、電池が切れたら終わりなのでGPSはサブアイテムくらいに考えておいたほうがいいでしょう。
8.腕時計
意外と忘れがちの登山用の腕時計ですが、最近では機能も充実したものが数々と売られていています。 高度計や気圧計、コンパス、GPS機能、温度計等も登山やトレッキングには欠かせない機能がたくさん搭載されているものもあります。 多機能型の登山専用腕時計を準備するのも安心してトレッキングを楽しむにはいいですね。 その他に万歩計や、カロリー計算機能なども搭載した腕時計も発売されています。 その中でも重要なポイントとしてみていきたい点は『耐久性と耐水性』です。 荒道や岩場などで転んだ際や、雨や川などで作業をする際は必要な要素です。 しかし、登山用の腕時計は高価なものが多く、たいてい1~2万位はします。 ベテランの登山家の方々は腕時計をしない方々も多いようです。 なぜならば、腕についていると岩場やクライミングなどでは邪魔になるからだそうです。 高価な腕時計は多機能な分、メンテナンスも大変な部分も出てきます。 物は考えようですが、腕時計に関しては消耗品と考えて、入門の際は低価格の時計を使用するのもいいかもしれませんね。
9.食料(行動食)
行動食は大切なエネルギー補給源です。 トレッキングの際に大切となってくる行動食。 トレッキングでは非常に多くのエネルギーを消費し、低血糖に陥ることも… 低血糖に陥ると集中力が切れて転倒につながることもあり危険です。 行動食で大事なポイントとしては、以下の要点です。 ・軽量で手軽に食べられること ・エネルギーの即効性が高いこと 行動食の人気ランキングをみてみましょう! 1位:クッキー 2位:柿ピー 3位:ドライフルーツ 4位:ミニドーナツ 5位:ぬれせんべい 6位:コッペパン 7位:おにぎり 8位:梅干し 9位:ミニトマト 9位:みかん 人によって好みはありますが、一般的に、ゼリー飲料やソフトクッキー、シリアルバーなどを持参することが多いようです。 小袋のものやジップロックがあるものが移動中に散らばらなくて便利だと思います。
まとめ
入門したての初心者さんでも必需品アイテムを分かっていただけたでしょうか? トレッキングに挑むには、入念な準備や計画が大事になってきます。 事故などあってはならないですが、未然に防げることは準備をしっかりして防いでいきたいものです。 とは言え、装備品、持ち物の種類は上げてみるときりがありません。 自分のトレッキングの難易度によって、必需品アイテムにプラスして、あったら便利で安心できるアイテムを用意していくと、現地でも困らずに楽しむことができますね。 それでは、楽しいトレッキングをお楽しみください!