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カブトムシの種類まとめ!日本や世界の人気な種類を特徴や生息地含めてご紹介!

子供に大人気のカブトムシ、夏になると様々な種類のカブトムシが販売されています。その中には海外の種類が含まれていることも多いでしょう。日本のカブトムシも素晴らしいですが、今回は日本も含め世界中のカブトムシについてまとめていきます。
更新: 2023年7月25日
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カブトムシには様々な種類がいる

夏の人気者として昆虫界に君臨するカブトムシですが、子供たちにとってなにが面白いかというと、まず他の昆虫とサイズ感が明らかに違うこと、そして特徴的な角の形状が魅力的です。さらにはオスは他の虫とぶつかると必ずと言っていいほどケンカを仕掛けます、そういった感情を目立って表す昆虫はカブトムシやクワガタぐらいでは無いでしょうか?その点が他の虫と一線を画する理由ですが、最近では外国の種類も沢山はいってきておりますます面白くなってきています。

日本のカブトムシも数種類存在する

日本のカブトムシはその名の通りカブトの角のような特徴的な角を持ちます。外国のカブトムシに比べて派手さはありませんが、格好良さの中にどことなく渋さがあるビジュアルは大人にも人気があります。日本のカブトムシというと1種類しか思い浮かばないとは思いますが、実は数種類存在しています。ただ同属のカブトムシは厳密には2種8亜種ということになっています。

カブトムシにも品種が?

カブトムシというと茶色くて特徴的な角を持っているイメージが強いですが、最近では赤味の強い系統をアカカブトと称して販売されていたりと色彩変異系統にも価値がでてきました。クワガタでもダイトウヒラタやノコギリクワガタなど赤味が強い個体を珍重する傾向があり、ホワイトアイやレッドアイなど目の色が特殊なものまで存在しています。いずれカブトムシもそのようなバラエティが生まれるかも知れません。

ヤマトカブトムシという種類

普通のカブトムシというとこのヤマトカブトという種類になります。角を相手の腹に潜り込ませて下からテコの原理で跳ね飛ばすという特徴的な戦法をとるので、上手くハマれば外国の大型サイズのカブトムシ相手であっても勝利することがあります。その点で言えば世界一戦上手なカブトムシと言えるかも知れません。長い間飼育されてきたので民間伝承のようなものもあり、「遠くの個体同士で子を作ると大きい個体が生まれる」「樹液を吸ったことがあるオスは強い」など地方によって様々な話があります。

ヤマトカブトムシは外来種?

ヤマトカブトはその人気が祟ってか子供たちに連れられて日本中に広がっています。そのせいで固有種が生息する沖縄では在来のカブトムシとの交雑が問題になっており、人気者のヤマトカブトも一躍外来種扱いになっています。ただその点で言えば沖縄から逆に本土に持ち込んだ場合にも交雑の心配があり、外来種扱いになってしまうと思いますので気をつけたいものですね。

オキナワカブトムシという種類

日本には普通のカブトムシとして知られるヤマトカブト以外にもオキナワカブトという種類のカブトムシが生息しています。その特徴は黒味が強く外国産のように光沢があり、角がやや短いという部分です。希少性が高く、腐葉土を食べて育つヤマトカブトと異なり、立ち枯れした倒木など朽ち木を食べて育つという特徴もあります。そのため、朽ち木ではなく腐葉土から見つかるカブトムシはだいたいが外来種だと言われています。

その他の種類

沖縄には外来種としてタイリクカブトムシがいるとされます。タイリクカブトは赤味が強いのでヤマトカブトでいうアカカブトももしかしたら外来種が由来しているのかもしれません。現に対馬のカブトムシと朝鮮のタイリクカブトは見た目が似ています。他にはオキナワカブトに似たツチヤカブトやクメジマカブト、屋久島や種子島のカブトムシも名前はついていませんが亜種として分類されています。

アトラスオオカブトムシという種類

スマトラヒラタと共に良く輸入される人気の外国産カブトムシで、頭角の他に2本の胸角を持つスリーホーンビートルであることが特徴です。メタリックな外観で、国産種よりも外骨格が非常に硬いため、胸部に指が挟まれると切り傷になるので注意しましょう。様々な亜種がありますが最も大型なもので100mmにまで到達することもあります。国内繁殖の個体が出回っているので値段もそれほどしないのも良いところですね。

天敵は国産カブトムシ


アトラスオオカブトは頭角が湾曲している個体が多く、それが丁度国産カブトの角のピッタリハマるため、国産カブトを相手に戦うと高確率で投げ飛ばされます。しかし外国産種の中でも気が荒く、相手の胸部に角を入れて真っ二つにしてしまうなどかなり残忍な戦い方をする事があります。カブトムシの中でメス殺しをする珍しい種類です。個体数が多いので値段は非常に安価ですが南方では帰化して外来種として脅威になる可能性もあるので、野外放虫はしないように気をつけてください。

コーカサスオオカブトムシという種類

世界最強と謳われるアジア最大サイズのカブトムシで、アトラスオオカブト属の最大種です。ヘラクレス同様に有名で人気があるカブトムシですが、足の爪が取れやすいので注意して下さい。日本に近い東南アジアに生息しているため値段が安いカブトムシですが、120mmを超えてくると値段が跳ね上がり10倍近くなったりします。ただ基本の値段は2000~3000円ほどで手に入ります。腐葉土よりも朽ち木で育つほうが大型になるとも言われます。

アトラスオオカブトとの雑種も

値段が安くて手にれやすいカブトムシですが、アトラスオオカブトと生息地が重なる部分があり、アトラスオオカブトの最大サイズの亜種とされるものも実はコーカサスオオカブトとの雑種ではないかと言われています。この様に固有種が外来種と交雑することを遺伝子汚染とも言いますが、同属のムシ同士では頻繁に起こりやすいことの一つです。日本に入ってくるものの中にも雑種が混じっている可能性があるので気をつけて下さい。

エレファスゾウカブトムシという種類

ゾウカブト属の中で最も有名でメキシコに生息しています。角は短いですが体のサイズが大きいため体重が重く、幼虫の時には最大で200グラムにも達することがあります。気が小さいことで有名ですが、中には気が荒い個体もおりヘラクレスオオカブトなどとも互角の強さがあるといいます。細かい毛が沢山はえていることが特徴ですが、中には全く生えていない個体も存在します。

ゾウカブトの体重変化

ゾウカブトは世界一体重が重いカブトムシですが、常に一定の体重であるわけでは無く。餌を食べる量によってかなり変化します。というのもゾウカブトは体のサイズと比例して沢山の食事を食べるからです。日本ではかなり値段が高いカブトムシなのでマニアでなければ飼育する機会が無いかもしれません。とはいえオークションなどで幼虫が安い値段で販売されていることもあります。

アクティオンゾウカブトムシという種類

ゾウカブトの中ではアニメやゲームでの影響もあり非常に人気のある種類です。ヘラクレスオオカブトやコーカサスオオカブトを投げ飛ばすほどの力を持ちますが、角が短い事が特徴であることから不利な場面が多いようです。体重の何倍もの重りを引っ張るほどの力持ちなので、角の形やサイズがもう少し恵まれていれば最強のカブトムシとして有名になっていたかもしれません。

カブトムシ界の3年寝太郎

アクティオンゾウカブトは幼虫時代も含めればかなり長生きのカブトムシで、幼虫期間が長いことが有名です。有名な話では4年かかることもあるとされていますが、実際には2年半~3年ほどで羽化する事がほとんどです。南米に生息しているので寒さに弱く、日本では成長に時間がかかりやすいのが幼虫期間の長さの理由かもしれません。

ケンタウルスオオカブトムシという種類

ケンタウルスオオカブトムシはアフリカに生息するカブトムシでは珍しく大型サイズで、100mmにも到達する事が判明しています。有名なカブトムシではありませんが、飼育が容易で比較的簡単に大型が羽化するので外国カブトムシ入門にオススメです。ヘラクレスやネプチューンなどのような角が特徴で、生息地では大型ハナムグリなどと餌場の奪い合いをしていると考えられます。足が短く転びやすいので、バークチップなどを入れてやると良いでしょう。

ケンタウルスオオカブトムシは食用

カメルーンでは付近に生息しているケンタウルスオオカブトムシが食用にされることもあり、テレビや映画で映されているのを見たことがある人も多いでしょう。まず幼虫の毛を焼き内蔵を取り出してよく洗います、次に塩で下味をつけ油で揚げてイモなどと共に食すようです。成虫はあまり食べないようですが、腹部のみを食べることがあるそうで、日本のカラスも同様にしてカブトムシの腹部のみを食べることが有名です。

ノコギリタテヅノカブトムシという種類


ノコギリタテヅノカブトムシはカブトムシの世界でも異質な存在で、戦う際にツノではなく前足を使うことが有名です。そのため、退化した細いツノが特徴的でなんとなく適当に上を向いているためにタテヅノカブトムシという名前がつきました。ノコギリタテヅノカブトの場合は頭角がノコギリ状になっています。成虫は竹の樹液を吸うことが有名ですが、飼育下では昆虫ゼリーでも問題無いようです。角が折れやすいので注意して下さい。

日本では希少

日本では販売店舗が少なくかなり希少で、幼虫が1頭2000円の値段がつくなど高価なカブトムシです。角が折れやすいことが有名なのと、他のカブトムシと違ったスタイルで戦うためにあまり人気が出にくいのかもしれません。ベネズエラなどに生息しており、野生の個体は角が欠けたり折れているものが多いようです。とはいえ100mmサイズにもなるので立派なオオカブトです。

パウリアニヒメカブトムシという種類

世界には大きくて強いカブトムシばかりではなく小さくてかわいいカブトムシも存在しています。最大で4センチ程度のサイズにしかならないかわいいカブトムシです。コガタヒメカブトという和名を持つことが有名です。外国産ですが国産カブトがそのまま小型化したような見た目で人気です。カブトムシを飼育してみたいがあまり場所を取りたくない人にもオススメです。

金魚鉢でも飼育可能

金魚鉢の蓋としてコルク栓を用意する必要がありますが、金魚鉢でおしゃれに飼育する事も可能です。更にコルク栓であれば空気は通してもムシは通さないので小バエなどが湧く心配もありません。なにしろ小さいカブトムシなので他にも様々な容器で飼育する事が可能です。

グラントシロカブトムシという種類

白く美しいことが特徴のカブトムシで、外国でも人気が高いです。70mm程度のサイズですがヘラクレスオオカブト属のカブトムシです。多くのシロカブトは体の一部のみが白く色づくのですが、グラントシロカブトは世界一白いカブトムシで全身が白くなります。生息地はアメリカのアリゾナなどの砂漠地帯で、現地に生息する個体の採集は禁止されています。北米で最大の種類で小型のものなら1000円台ほどの値段、大型になると値段が跳ね上がり4000円台にもなることがあります。

卵がなかなか生まれない

卵の孵化が遅いことは外国産のカブトムシではよくある事ですが、グラントシロカブトは半年の間生まれないことがあるようです。卵が孵化しないからといってすぐに捨てずに、しばらく待って見るのが良いかもしれません。一番良いのはプリンカップに腐葉土を詰めたら、側面に爪楊枝で穴をあけてそこに卵を落とし込むやり方です、卵が観察できるので孵化したら分かりやすいですし、腐ってしまってもすぐにわかります。

ネプチューンオオカブトムシという種類

世界でも希少なカブトムシで、ヘラクレスオオカブトと並ぶサイズと強さで有名です。コロンビアやペルー、エクアドルなどに生息しており、最大サイズは160mm以上にもなります。体と同じくらいまでの長さになる角が特徴です。日本ではとても人気があるためブリード個体が多くでまわり、値段も1万円以下で手に入ります。しかし、140を超える個体は数万円の値段がつけられることもあります。

サタンオオカブトとの関係性

サタンオオカブトとネプチューンオオカブトは前足の形や足の短さから近縁種とされています。ただ昔からサタンオオカブトはネプチューンオオカブトの1亜種であるとされていたので無理も無いかもしれません。この2種をカバイロオオカブト属に独立させるという意見もあるそうです。体色や足の形状がにていますがサタンオオカブトは最大で110mmほどなのでネプチューンオオカブトには届きません。

ヘラクレスオオカブトムシという種類

世界最大のカブトムシとして知られる有名なカブトムシで、最大サイズは全長180mmにもなる大型種です。カニの爪のように挟むことが出来る形状の角を持ちます。広い範囲に生息していますが、大型種は標高1000~2000mの高山にしか生息していません。世界一強いカブトムシの一種ですが、同サイズの個体であれば他の外国産カブトムシに負けてしまう場合もあります。湿度が高い雨の前日に動きが活発になるという特徴があります。

ヘラクレスは色の変化がある


ヘラクレスオオカブトには世界のカブトムシのなかでも面白い特徴があります。それは、雨に濡れたりなどで羽が湿気を帯びると、羽が黒く変色してしまうのです。ただ黒くなっても乾燥すれば元の明るい黄土色に戻ります。そのほか、餌に貝殻などの石灰分が多いものを粉末にして混ぜると、青白い羽を持つ個体が生まれることがあるそうです。ただ幼虫期間が1年半以上と長いカブトムシなので、国産種よりも飼育難易度は高めです。

ヘラクレスオオカブトムシには沢山の種類がある

他の外国産カブトムシと同じようにヘラクレスオオカブトには沢山の亜種が存在しております。胸角の突起の違いや湾曲具合、そして細いか太いか、頭角の形状などでかなりの違いがあります。他の外国産カブトムシと異なり亜種間の変異が大きいのでコレクターやマニアが多く、日本にいてもかなり多くの種類を手に入れる事が出来ます。成虫にはとても高価な値段が付けられることも多いですが幼虫であればオークションなどで安価に手に入れることが出来ます。

ヘラクレス・ヘラクレス

ヘラクレス中最大種で、胸角が太く長いヘラクレスらしいヘラクレスです。胸角の突起よりも手前に頭角の突起が2~4本あるのが特徴で、羽の黒斑が小さくて細かい個体が多いです。名前がヘラクレス・ヘラクレスなのでヘラヘラと呼ばれることが多く、国内では様々な飼育系統が生み出され流通しています。バセテール島やドミニカ島に生息しています。

ヘラクレス・リッキー

ヘラクレス・ヘラクレスの次に大きくなるヘラクレスで、胸角が細いのが特徴です。頭角が大きく湾曲して平たく、突起が1~2本しかないという特徴があります。エクアドルやペルーで見られる亜種で、日本でも人気が高く流通量は多い方です。外来種問題とは別ですが、隣接する産地の亜種との交雑が問題になっています。ぱっと見で言えば羽の色がやや暗く濃い黄土色に見えるのが一番の特徴です。外国でも人気があり、飼育下ではヘラクレス・ヘラクレスよりも大型がでやすいと言われています。

ヘラクレス・オキシデンタリス

某昆虫バトルビデオで最強の座に君臨していたのが有名で、古くはヘラクレス・ヘラクレスよりも流通量が多く、胸角が湾曲して細いため、ホソヘラクレスとも呼ばれます。羽に黒斑がない個体がおおく、胸角の付け根付近まで黄色味がかります。産卵数が多いので外国産カブトムシの中でも安価で手に入ります。ただ、某バトルビデオの個体がたまたま強かっただけで、多くの個体はそれほどでも無いと言われていたりとその強さは未知数です。

ヘラクレス・レイディ

ミニヘラクレスともよばれ、80mmほどの個体が多い種類です。セントルシア島やマルティーク島に生息する最大110mmの最小種です。ヘラクレス・ヘラクレスに似た羽の色をしており、角が短いのが特徴です。頭角突起が2本以上あり、胸角が太いタイプの個体はバウドリータイプと呼ばれています。ただ、どちらのタイプからでも両方のタイプが生まれてくるので、明確な種の差というワケではありません。
 

まとめ

世界には様々なカブトムシがいて、角の形状、幼虫期間などが違います。外国産種では羽化後半年しないと成熟しない場合も多いなども異なる点ですね。大型で野生では優位にたちやすい外国種ですが日本の冬に耐えられないものが多く、それほど外来種問題にはなっていません。ただしヤマトカブト、オキナワカブト、タイリクカブトなど同属間では外来種問題が深刻になります。また、果樹やサトウキビに被害を与える種なども存在します。そういった外来種問題を防ぐためにも外国産種を野外放虫するのは止めましょう。