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赤カレイとは?その生態や美味しく食べられる人気レシピ5選もご紹介!

高級魚の赤カレイ。煮付けや唐揚げでお馴染のカレイですが、赤カレイはちょっと格上の感があります。それでも手に入れやすい魚で、料理や釣りで楽しむことができます。この記事では赤カレイの生態や釣り方、下処理の方法に美味しく味わう食べ方をレシピ付きで紹介します!
更新: 2023年3月23日
蛙屋
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赤カレイとは?

赤カレイは文字通り赤いカレイです。大きさは50cmくらいになりますが、小さなものも手頃な値段で店頭に並び、切り身もよく流通しています。目につくのはその赤さ。

実物はそこまで赤いというのではありませんが、底引き網で水揚げされたときは表面から、裏側の白い部分も血が滲んだように赤くなり、その色が名前の由来となっています。

日本海ではブランド品に

赤カレイは主に日本海で獲れる魚です。山口県や福井県でも名産になっています。地域によってミガレイ、マガレイ、アカコガレイなどと呼ばれ、福井県では「越前がれい」というブランドになっているほどです。

本来は北国でよく獲れ、太平洋でも福島県より北には生息しています。店頭で見られるのは秋から春となるでしょう。

活〆で食べられるようになった

昔からよく獲れ、いろいろな食べ方をされていた赤カレイは庶民の味方でした。しかし、漁獲量は年々減り続け、大きなサイズのものも獲れにくくなってしまったのです。

鮮度も落ちやすく、一時あまり見られなくなってもいましたが、最近では活〆されて鮮度を保ったものが出回るようになり、刺身も味わえるようになりました。

赤カレイの生態

夏は深場、冬は浅場にいる

赤カレイは水深50~900mの砂泥地に生息し、クモヒトデやゴカイ、甲殻類などを食べています。釣り方はこれらを踏まえて餌を選ぶことです。

冬から春の頃に産卵のため浅瀬に移動し、釣りでも漁業でも水揚げしやすい旬期になります。ただ、夏場にも漁獲はありますから、釣りで狙えないことはありません。

他のカレイとの違い

カレイはみんな同じように見えて、慣れないと区別がつかないものです。その点、茶褐色の赤カレイは見分けられやすいカレイです。他にも赤カレイは他のカレイよりもスマート(幅がじゃっかん小さい)で、口が大きめである特色があります。雌雄の区別は外見からはつきにくいです。

メスのほうが大きい

赤カレイはメスのほうが大きくなります。生まれて1年目くらいのものは手の平サイズで、3年で20cm、5年で30cmほどになるのですが、オスは20cm前後のものがほとんどです。メスは30cm弱のものが多く、40~50cmにもなることがあります。寿命は15年といわれています。

赤カレイの旬と選び方

冬が赤カレイ料理の食べ頃

年中獲れる赤カレイですが、食の旬は冬です。浅い場所に移動し、漁獲も増える11~4月の赤カレイが大きく、脂が乗って美味しいとされています。店で売られるようになるのもこの頃です。特に珍重されるのは、産卵前の子持ち赤カレイ。旬の楽しみといえますね。煮付け、焼き魚でも子持ちは喜ばれます。

寒い時期が釣りの狙い目

赤カレイ釣りの旬も冬です。冬の赤カレイ釣りは人気があり、詳しい釣り方については後述しますが、やや高級な赤カレイを狙う釣り人たちがたくさん船釣りで沖に出ます。赤カレイを本命にした釣り船も少なくありません。この時期には50cm級の大物が釣れることもあります。

赤カレイの鮮度を見分けよう


目が澄んで、ヌメリのある赤カレイは鮮度がいいといえます。また、より赤く見えるものも簡単な選び方ですね。ただし、活〆されたものは赤味が薄くても、鮮度のいいものがいます。

店の人に訊いてみるといいでしょう。大きめのものはメスの可能性が高いです。卵を食べたいならば、絶対ということはいえないのですが、大きめの赤カレイが当たりやすいといえます。

赤カレイの味と栄養

赤カレイはどんな料理にも合う

赤カレイは癖のない白身魚で、熱を通してもあまり固くならないのが特徴です。刺身にすると弾力があり、口にほのかな甘みが広がります。塩焼きやムニエルもほろほろとした身が味わえます。代表的な食べ方の煮付けでは、上品な白身が柔らかく、煮汁の醤油味と身の甘味がマッチして美味しいでしょう。

ダイエットや美容に効果あり

カレイ全般に言えることですが、赤カレイの身は脂質が少なく、ダイエットにもいいのです。ビタミンB1、B2、Dもとても豊富です。また、タウリンが含まれており、疲労回復の効果も期待できます。厚みのある皮にはゼラチン質があって、美容にもよさそうですね。

赤カレイの釣り方

冬の船釣りが定番

赤カレイを釣るなら冬です。夏でも釣りはできますが、夏の赤カレイは小物が多く、50cmサイズを狙うなら旬の時期でもある冬が絶対おすすめ。運が良ければ入れ食いになることも。カレイ類は陸釣りでも簡単に楽しめますが、赤カレイ釣りは夏でも冬でも船釣りが中心です。

小突き釣りで誘う釣り方

船釣り用であればタックルはなんでも構いません。カレイ用の竿も市販されています。ラインはPE1.5~2号、重りは40~50号。アタリがわかりやすければいいでしょう。

餌はイソメで、仕掛けは胴付きでも天秤でもよく、どちらも底をコツコツ叩いて魚を誘う小突き釣りになります。待つ釣り方ではないので、飽きることもありませんね。

小突き釣りのコツとは?

小突き釣りは、船の揺れや潮の流れを見て、餌を泳がせるようにするのが上手な釣り方です。日によって状況は変わり、上級者は様子を見ながら小突き方を変えています。

たまには動かずにいたり、小突くタイミングを変えるのもいいでしょう。下針にかかったカレイはアタリがわかりにくいので、大きく引き上げて時々確認することも忘れないでください。

赤カレイの下処理

カレイの下処理は5枚おろし

カレイは下処理が難しそう。実際に簡単な三枚おろしというわけにはいきません。裏と表を中骨を中心に2枚に切り分ける5枚おろしになります。3枚よりは手間ですが、慣れればそんなに難しくありません。5枚おろしの方法は、どのカレイでも同じです。

赤カレイ5枚おろしのやり方

・裏と表のウロコを落とします。
・腹部を裂き、内臓を取り出してよく洗います。
・表の中心(中骨)に切り込みを入れます。
・縁側から横に包丁を入れ切り分けます。
・片側も同様にし、同じように裏面も2枚切り分けます。
・適当な大きさに切って、刺身にします。
 


下処理はブツ切りでも可

料理によってはブツ切りでも問題ありません。こちらのほうが下処理は楽です。ウロコを落とし、内臓を取るところまでは5枚おろしと同じ。頭を落として、あとは料理に応じて2等分、3等分にブツ切りするだけです。煮付けなどはこの下処理でじゅうぶんなのです。

赤カレイの食べ方1:刺身

鮮度の落ちやすい赤カレイの刺身は釣ってすぐのものか、活〆されたものを使いましょう。

刺身で赤カレイを味わう

赤カレイの刺身は甘く、ブランドものなら「ヒラメより美味い」と評判です。刺身は前項の下処理を参考に5枚におろし、切り分けて作ります。レシピというのはありませんが、万能ねぎを小口切りして乗せたり、オリーブオイルなどをかけてカルパッチョ風にしたり、アレンジを楽しむのも面白いですよ。

刺身+卵の「子まぶり」

鳥取県には赤カレイの刺身に、茹でた赤カレイの卵をまぶす「子まぶり」という食べ方があります。赤カレイの淡白な味に、魚卵の濃厚な味がミックスされ、ご飯のおかずや酒の肴にピッタリだと好評です。子持ちが出回る旬の時期にしか食べられませんから、旬期には忘れずにいただきたいものですね。

赤カレイの食べ方2:塩焼き

簡単レシピの赤カレイの塩焼き。甘い白身が楽しめる料理ですね。

塩焼きの出来は下処理で決まる

赤カレイの塩焼きを上手に料理するポイントは、ウロコをしっかり取ることです。カレイ類はウロコが小さく、どうしても見逃しがちですから、この下処理だけはきちんと行いましょう。塩焼き以外にも一夜干しした開きも楽しめます。

赤カレイの塩焼き:レシピ

・下処理した赤カレイに塩をお好みの量降ります。
・両面グリルなどで10分程度焼きます。
・皮も美味しいのでこんがりと焼きましょう。
 

赤カレイの食べ方3:ムニエル

赤カレイのムニエルは切り身を使います。バターの香りが食欲をそそる一品です。

赤カレイのムニエル:レシピ


・赤カレイの切り身に小麦粉を軽くまぶして、5分置きます。
・フライパンにオリーブオイルとバター適量を敷き、皮から焼きます。
・焼き色がついたら裏返し、蓋をして火を通します。
・お好みで最後に醤油を垂らすといいでしょう。
・付け合わせの野菜も作りたいときは、魚の前に作っておきます。
 

赤カレイの食べ方4:煮付け

赤カレイ料理の定番、煮付け。今回は簡単レシピで作ってみましょう。

赤カレイの煮付け:レシピ

・赤カレイの切り身2切れを水洗いし、よく拭き取ります。
・水150㏄に酒・醤油・みりん50㏄、砂糖20gを入れ、煮汁を作る。
・煮汁に赤カレイを入れ、煮立ったら中火にして落とし蓋をします。
・7~8分煮た後、煮汁をかけまわしながら煮詰めてゆきます。
*醤油は濃口のほうが味がいいです。分量はお好みで加減してください。
*一匹丸ごとの赤カレイの場合はバッテン切れ込みを入れましょう。
 

煮付けの煮汁はお好みで

今回は簡単に作れる煮汁を使いましたが、煮汁の作り方は様々です。水の代わりにだし汁を使ったり、ショウガを入れて魚の臭みを和らげたり、やり方は各家庭で違うでしょう。いつも作っている煮汁で大丈夫です。赤カレイは味が淡白ですから、煮汁も濃いめにするほうが合うでしょう。

赤カレイの食べ方5:唐揚げ

がっつり系料理が好みなら赤カレイを唐揚げも美味しいです。

唐揚げの注意

唐揚げレシピを紹介する前に、注意点をお話しておきます。赤カレイは切り身でも、開きでも、小さいものなら丸ごとでも唐揚げにできます。干した開きは味つけされているものもあり、そのまま揚げてしまっても構いません。味のついていないものだけ、揚げる前に塩・コショウで味つけしてください。

赤カレイの唐揚げ:レシピ

・ウロコを取った赤カレイを準備します。
・塩・コショウで味つけします。(干物は必要なし)
・小麦粉と片栗粉を1:1の割合にしてまぶします。
・170℃の油でじっくりと揚げましょう。
*骨も食べられるように時間をかけて揚げるのがコツです。
 

赤カレイのまとめ

赤カレイの生態から釣り方、下処理、料理と説明してきました。これだけ知っていれば、赤カレイをじゅうぶん楽しめるはずです。特に肌寒くなった時期からが、赤カレイを含むカレイ類は釣りでも料理でも旬になります。

ヒラメに比べると庶民的なカレイですが、赤カレイはヒラメにも負けない魚です。冬は赤カレイを探してみてください!