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水やりで便利!植物が元気に育つ、底面給水ポットの仕組み&簡単な作り方も大公開!

底面給水とは、その名の通り植木鉢やプランターの底から水を吸水させるシステムのこと。手間をかけずに植物を育てたい人におすすめです。底面給水の仕組みは専用のプランターを買わなくても、身近な材料で整えることができるので、挑戦してみましょう。
更新: 2021年9月30日
Nishi
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この記事で紹介しているアイテム

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水やりが面倒ならチャレンジしたい底面給水

管理がぐっと楽になる底面給水

出典:Unsplash.com

週末ガーデナーやインテリアグリーンを育てる人々に注目されている水やりの方法が底面給水です。底面給水とは鉢の底から水を吸収させる方法で、水やりの回数がぐっと減らすことができるため、植物の管理が簡単で楽になります。栽培初心者にも向いているテクニックです。

底面給水を詳しく知ろう

今回は、そんな底面給水の仕組みを詳しく知っていきましょう。メカニズムだけでなく、底面給水のメリット、デメリットや、底面給水ができる植木鉢の簡単な作り方まで、詳しくご紹介します。ぜひ参考にしてください。

底面給水の仕組みとは?

底面給水とは、言葉の通りで、鉢やプランターの底から水を吸水させる水の与え方です。通常の植物の水やりでは、土表面から水を与え、余った水は鉢底から流れ出ますが、底面給水は逆に鉢やプランターの底から水を吸水させます。

底に穴の開いている植木鉢やプランターなら、底面給水は可能です。底面給水用のトレーや植木鉢の受け皿に水を張って、簡単に底から水を吸水させる仕組みを作ることができます。

底面給水とよく似た給水方法

底面給水と間違えられやすい腰水

出典:pixabay.com

腰水とは、土の入った状態の植木鉢をバケツに張った水の中に漬け込むことです。絶対に水切れを起こしたくない水が大好きなタイプの植物に行われます。既に水切れを起こしてしまった植物の救済処置としてもおすすめの方法です。

腰水はとにかく土をしっかりと濡らすことを目的としているので、土がドロドロになっても構いませんが、常時腰水をしてしまうと植物のタイプによっては水分が多すぎて根腐れを起こします。

腰水と底面給水の違い

腰水に対して、底面給水は適度に土を湿らせる水やりの方法です。多湿を好まないタイプの植物にも用いることが出来るので、ガーデニング初心者でも簡単に行うことができます。仕組みはよく似ていますが、腰水とは一時的なもの、底面給水とは基本的に常時行う水やりの方法と区別するとよいでしょう。

ずぼらガーデニングの味方底面給水

水やりが面倒でなかなかガーデニングに挑戦できなかった人にぜひ試してもらいたいのが底面給水です。底面給水の仕組みをうまく利用することができれば、水やりの回数をぐっと抑えることができます。仕事が忙しくて毎日植物の世話ができない人や、旅行や出張で家を空けることが多い人におすすめです。

底面給水のメリットとデメリット

メリット①水切れが起こりにくい

出典:pixabay.com

底面給水とは、鉢やプランターの底から常に少しずつ給水する仕組みです。まとめて水やりをしているようなものですから、水やりの手間が減らせます。そのうえ、旅行や仕事で水やりが出来なくても水切れを起こさないので安心です。

メリット②肥料が無駄にならない

液肥などの鉢から流れ出てしまいやすい肥料を使う場合、底面給水を行うと流れ出ないために無駄になりません。これは、肥料の節約になりますし、肥料のやり忘れも防ぐことが出来て一石二鳥です。ただし、肥料のやりすぎで弱りやすい植物もありますので、濃度に気を付ける必要があります。

メリット③土が少なくて済む

ガーデニングを行う上で悩ましいのが土の持ち運びと使い終わった土の処分です。その点、底面給水の仕組みを理解してうまく活用すると、土が少なくても植物が育ちます。根が植木鉢の底から水の方へと伸びていくからです。さらに、土が少ない分、軽いので移動も簡単に行うことができます。

デメリット①根腐れを起こしやすい

根腐れの原因


出典:pixabay.com

底面給水のデメリットとして真っ先に思い浮かぶのは根腐れでしょう。根腐れとは、植物の根が腐って枯れてしまうことを言います。根腐れの原因は水のやり過ぎと言われていますが実は違うのです。土を使わずに水に根が沈んだ状態の水耕栽培でも水をこまめに取り換えてあげると根腐れは起こりません。

根腐れ対策

根腐れとは、根に酸素がいきわたっていない状態で起こる障害です。もし底面給水で根腐れが起こったときは、土や水の酸素不足が原因なので一度給水ポットの水や土を入れ替えてみるといいでしょう。症状が軽い時は、水替えをするだけで元気になります。

デメリット②土の質が悪くなる

土質悪化の原因

出典:pixabay.com

自然環境のもとでは、水分が地表から地下へと流れることで土の水や空気が自然に交換される仕組みになっています。雨が降ったり降らなかったりすることで、耕さなくても土の中の要らないものが流れ、土の中の空気や水分が入れ替わるのです。

土質悪化対策

底面給水の仕組みでは、どうしても土中の空気の入れ替わりが少なくなり、長期間そのままにしていると土が固くなるのがデメリットです。先に上げた根腐れの原因ともなります。土の質が悪くなるデメリットを緩和するためには、底面給水だけに頼らず、時々地表面から水やりをするとよいでしょう。

デメリット②水切れに弱くなる

水切れに弱くなるの原因と対策

土が干からびることがなく、常に水が補給される底面給水で育てると、植物は水切れに対して弱くなってしまうデメリットがあります。我慢をしたことがないから我慢できない弱い個体になってしまうのです。

水切れを防ぐには、当然ながら給水を怠らないことが肝要になります。給水時期を誤らないように注意しましょう。

おすすめの底面給水グッズ6点

初心者におすすめ/給水状態が確認できるタイプ

底面給水は、毎日水やりをする必要がないのがメリットですが、慣れるまでは給水頻度を掴むのが難しいのがデメリットです。初心者は、うっかり給水を忘れて水切れにならないようにするために水の量が一目で分かるタイプをおすすめします。

クリアポットタイプ

ボタニカルソーク底面給水ポット

出典:楽天
出典:Amazon
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こちらは、水を溜める部分が透明になっているタイプの底面給水ポッドです。これなら水の量が一目瞭然で給水を忘れることがありません。水の濁り具合も確認できるので、カビを生やす恐れも減ります。また、給水部分と鉢底の間に大きな空間があるので、根腐れを起こしにくい植木鉢です。

スリット入りタイプ

底面給水鉢 ミエルノ

出典:Amazon
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こちらは、貯水量が見える窓が付いているタイプの植木鉢です。給水用の窓もついているので、水の補給も楽に行えます。また、貯水容器を外しても自立するので、普通に地表面からも水やりをしたい時や、植え替えの時に便利です。

水位計付きタイプ

レチューザ・ミニ・キュービ

出典:楽天
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こちらは、付属の水位計が付いていて、水の残量が一目で分かるので初心者に向いているポットです。植木鉢から貯水容器までの深さが十分にあるので、根詰まりせずにしっかりと根が伸ばせ、底面給水のデメリットである根腐れが起こりにくくなります。注水口が広く水を注ぎやすいのもおすすめのポイントです。

観葉植物におすすめ/インテリア重視タイプ

アートストーン M 9号 プランター

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底面給水は便利だとはいえ、給水部が丸見えでは味気なく感じる人もいるでしょう。そんな人におすすめの植木鉢がこちらです。一見テラコッタや石でできた商品に見えますが、アートストーンという軽い素材で出来ているので持ち運びも楽に行えます。

給水口がない代りに排水栓が付いているタイプで、地表面からの水やりと底面給水を併用したい人にも向いている商品です。

野菜作りにおすすめ/大型プランタータイプ

リッチェル Richell 水ラク 菜園上手85型

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一見普通の大型プランターに見えますが、底面給水用の給水口が底付近に付いておりここから給水する仕組みになっています。大型プランターでも、給水回数が減らせるように貯水量も多めに取られていて安心です。ナスやキュウリなど水切れが苦手な野菜に向いています。

一時的な底面給水におすすめ/給水マットタイプ

サカタのタネ 水やりがかんたんになるトレー ベーストレー

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ポットで買った植物を植え替える時間が取れない時や、旅行の時など一時的に行い時におすすめの商品です。底面給水用のヒモをセットしていない鉢でも底面給水を行うことが出来ます。受け皿に水を張っただけの場合におこりやすい水過多状態になりにくいのもありがたい特徴です。

底面給水ポットの簡単な作り方

材料は3つだけ!簡単底面給水ポットの作り方

底面給水の仕組みはペットボトルで簡単に作ることが出来ます。材料はペットボトル、給水用のヒモ、土の3つだけです。作り方も簡単で、ペットボトルを2等分し、キャップに穴をあけてヒモを通すだけです。

あとは、底部分に水を、逆さまにしたペットボトルの口の部分に土を入れて合体させるだけで使えます。挿し木や芽出しなど、一時的に必要な時にぜひ試してみてください。

今ある植木鉢をリメイク!簡単底面給水ポットの作り方

手持ちの鉢を使った作り方もあります。植木鉢の底にある穴に吸水性の良い紐やガーゼやフェルトなどの布を通してから、水はけのよい土を使って植物を植え、水の入った入れ物の上にセットすれば完成です。

ポイントは、植木鉢の底が入れ物の内側にピッタリ付かないようにすること。入れ物の底にペットボトルの蓋やビー玉などを敷いて脚にしするのが定番ですが、鉢が浮く大きさの入れ物を使うのもよい方法です。

上級者向け!ロックウールを使った底面給水ポットの作り方

ロックウールの特性を利用した底面給水ポットの作り方をご紹介します。ロックウールは吸水性が高い素材です。これを鉢底石の代わりに使用すると、受け皿に溜めた水を鉢底の穴から適度に吸い上げてくれます。鉢底の穴から紐を垂らさなくてもよいので、見た目には底面給水ポットとは分からない鉢が欲しい人向けの作り方です。

底面給水で気を付けること

土の配合

出典:pixabay.com

底面給水向きの土の条件とは、排水性、保水性、通気性、保肥性に優れていることです。土つくりが面倒な場合は、最初から土を混ぜ合わせて販売されている培養土を使うとよいでしょう。室内で育てる場合は観葉植物の土もおすすめです。

 

土の調合

自分で配分を変える土の作り方は、一般的な赤玉土と腐葉土を7:3~6:4で混ぜ合わせるとよいでしょう。根腐れが心配な時は、川砂やパーライト、バーミキュライトなどを加えると、通気性が良くなります。水の吸い上げを良くしたい場合は、ピートモスを加えるのがおすすめです。

土を使わない方法

植物は土の作り方で育ち方が変わるといわれていますが、底面給水ポットを使えば土を使わずに水耕栽培に近い方法で育てることも出来ます。スポンジやハイドロカルチャー、パーライトなどを使う方法です。栄養分は液肥を使って水から根に吸収させます。

カビ

土に生えるカビ

底面給水は、常に土が潤った状態になることが特徴ですが、常に湿っているとどうしてもカビが生えやすくなるデメリットがあります。室内で管理すると特にカビのリスクが高くなりますので、時々風や日光を土にも当てるなどの対策が必要です。


鉢や吸水ヒモに生えるカビ

出典:unsplash.com

カビのリスクは土だけではありません。気を付けたいのは鉢やプランターの底面、給水用の紐や布です。もしもカビが生えてしまったときは、いったん別の鉢やプランターに植え替えて、カビをよく洗い落とし、日光にあてればもう一度使うことができます。

苗と鉢の大きさ

鉢の大きさに注意

出典:pixabay.com

底面給水のメリットが十分に生かされるのは、鉢に根がしっかりと張っている時です。苗に対して大きすぎる鉢を使用した時や、植え付け直後はどうしても過湿に傾いてしまい、根腐れなどの生育不良が起こりやすくなります。

根の張り方に注意

これを防ぐためには、根がしっかりと成長する植え付け後一カ月ぐらいまでの管理が大切です。土が湿りすぎていないか十分にチェックをして、過湿状態だと感じたときは根が鉢に十分張り巡らされるまで、底面給水を中止するとよいでしょう。

底面給水ポットに向いている植物

代表格はシクラメン

出典:pixabay.com

特に底面給水向けの植物はシクラメンです。シクラメンは、葉や花に水をかけると弱ってしまうので、水やりに気を遣う植物ですが、底面給水なら花に水がかかる心配がありません。同じ理由でキャットテールもおすすめです。

観葉植物もおすすめ

底面給水は、常に水が補給され適度に土が潤います。お手入れや水やりを忘れがちな観葉植物などは底面給水鉢に植えておくとお手入れが楽です。特にサトイモ科の観葉植物は多少加湿気味の方が育ちやすいので向いている植物といえます。

また、乾燥が苦手なランタナやスミレ類も夏場の水切れ対策に底面給水はおすすめです。その他、よほど加湿を嫌う植物でなければ、底面給水で育てることができます。

底面給水で気軽にガーデニング

出典:pixabay.com

いかがでしたか?底面給水は簡単に植物が管理できるので、忙しい人にピッタリの方法です。記事でご紹介したように、底面給水ポットは手持ちの植木鉢やプランターでも自作できますので、ぜひ挑戦してみてください。水やりの回数が増える夏場や旅行の間だけ底面給水にするのもおすすめです。

底面給水で育てたい植物が気になる方はこちらをチェック!

底面給水で植物の管理が簡単になったら、たくさんの植物を育てるのも容易です。下の記事では底面給水で育てやすいおすすめの植物をご紹介しています。特にシクラメンは底面給水の方がよく育ちますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。