山の日とは
山に親しみ感謝する祝日
終戦のあとすぐに定められた祝日法で、この山の日に込められた目的が語られていました。山に親しむ機会を得ること、そして山の恩恵に感謝すること、それが山の日の本来の趣旨です。何となく過ごしがちな祝日ですが、しかし山の日イベントに参加すれば、まだ知らない山の魅力との出会いが期待できます。
毎年8月11日
山の日は、8月11日にやって来ます。この時期はちょうど学校や会社の夏休み、お盆休みと重なる時期でもありました。大型連休の一部として山の日を利用できる日にちなので、関東や関西など各地のイベントのお出かけもしやすく感じられます。
2020年だけ8月10日
しかし2020年に迎える山の日だけは、過去とは日にちが違う特別仕様です。それは同年に東京オリンピックが開かれる予定があるからで、東京五輪・パラリンピック特措法により、山の日は8月10日に移動させられました。この日はちょうど、東京オリンピックの閉会式の翌日にあたる日にちです。
山の日が生まれた経緯
山の祝日が求められたのが誕生の由来
長らく祝日法に記載のあった山の日でしたが、実際には昭和から休日ではありませんでした。日本山岳会を始め、山岳団体や自然保護団体などが、明確な祝日化を希望するまま日々が流れます。そして2013年に山の日制定議員連盟が発足、翌年にイベントが多様な山の日が発足するに至ったのが制定の由来です。
8月12日から11日に変更された経緯
実はこの山の日、当初は8月12日と正式に決められていました。しかしこの日は日航機墜落事故の起きた日であり、墜落は御巣鷹の山で置きたことから、墜落記念日になってしまうとの懸念が出されました。祝日とするには不本意な日であることから、11日に変更されたという経緯があったのです。
山に向かう道を意図したという異説
なぜか実際とは異なる由来も存在しているのが、イベントが気になる山の日でした。漢数字の八の下に11を合わせると、山に向かうゲートや道を表すように見えます。これが山の日に8月11日が選ばれた理由であるというのです。言われてみれば、確かにそんな風に見えるのは面白いところです。
山の日のおすすめイベント①（全国大会）
山の日記念全国大会
制定された2014年以来、この日に必ず開かれているのが記念全国大会です。この山の日イベントでは、山の環境や文化などの継承や問題解決など、山の未来をみんなで考えることをテーマにして来ました。記念すべき第1回は長野県の上高地で開催され、2019年には山形での第6回大会が行われました。
イベントの魅力
まずイベントはお硬い記念式典から始まり、トークショーでは山岳作家や著名人を中心に、開催地の山の魅力が語られます。山の日の歓迎フェスティバルはもの作り体験、山の展示や物産販売などがあり、料金は無料で入場可能です。式典やトークショーの参加は、公式サイトから応募する必要があります。
イベント基本情報
【開催場所】毎年異なる
【電話】03‐6457‐4522（全国山の日協議会）
【開催日】8月11日（2020年は8月10日）
【時間】9:00～21:00（開催地により異なる）
【料金】歓迎フェスティバル：無料、記念式典・トークショー：公式サイトの用紙をDLして応募
山の日のおすすめイベント②（東京）
山の日は、夏山に見立てた東京タワーを外階段で昇ろう！
本格的な山らしき姿は見かけない都心部ですが、この日にちの東京タワーでは関東でも注目の登山イベントが開かれます。その名も「山の日は、夏山に見立てた東京タワーを外階段で昇ろう！」。東京タワーの地上部のフットタウンから外階段を登り、地上150mにあるメインデッキを目指します。
イベントの魅力
下から見上げる東京タワーは、真っ赤な鉄骨が大迫力。600段の赤い階段を登れば、外階段ならではのスリルが迫ります。普段は土日祝日のお昼から夕方にかけ開放される外階段、この山の日イベントだけは夜21時まで登れます。都心の夜景が綺麗で、ノッポン公認昇り階段認定証を貰えることも魅力です。
イベント基本情報
【開催場所】 東京タワー外階段（東京都港区芝公園4丁目2‐8）
【電話】03-3433-5111
【開催日】8月11日（2020年は8月10日）
【時間】9:00～21:00
【料金】メインデッキまでの展望料金：大人（高校生以上）900円、子供（小中学生）500円、幼児（4歳以上）400円
山の日のおすすめイベント③（東京）
山の日記念TAKAO599祭 山の学校
今や登山者が絶えない、お手頃で人気の高い東京の高尾山。山の日に行けば多彩な楽しさが待っているのがTAKAO599です。ここは関東を見渡せる高尾山の標高599mを名の由来とする、高尾山口駅前の山岳ミュージアム。TAKAO599祭のイベントは入場無料で、山の日を含む3日間の予定で開催されます。
イベントの魅力
3日間続く高尾599の山の日イベントでは、普段の博物館と違う見所が現れます。高尾山に生息する動植物に親しむネイチャーレッスン、木工や染め体験などが楽しい瞬間です。歌手による屋外ライブもあり、トークショーで面白い話が聞けたりもします。博物館のカフェは、まったり過ごせる人気の場所です。
イベント基本情報
【開催場所】TAKAO 599 museum（東京都八王子市高尾町2435番3）
【電話】042-665-6688
【開催日】8月11～13日（2020年は8月10日を含む）
【時間】10:00～17:00
【料金】入場無料
山の日のおすすめイベント④（静岡）
大室山の山日鼓祭
昔から温泉が有名な伊東は、伊豆半島でも多様な名所が集まった観光の中心地。関東からも人が詰めかける大室山は標高580ｍのお椀型の火山で、山の日になれば山日鼓（やまびこ）祭りが始まります。響き渡る山びこに由来するイベント場所は大室山頂上なので、参加するならリフトに乗り込みます。
イベントの魅力
遠くの南関東の陸地や富士を望む大室山頂の火口が、山の日イベントの舞台です。式典から始まると、景品がもらえるじゃんけん大会、スイカ割り、ステージイベントなどが続きます。注目は天城連峰太鼓による奉納太鼓、そして山頂に打ち上げられる花火で、入場料金は無料で楽しめます。
イベント基本情報
【開催場所】大室山火口（静岡県伊東市池）
【電話】0557‐51-0258（池観光開発株式会社）
【開催日】8月11日
【時間】13:30～20:00
【料金】入場無料
山の日のおすすめイベント⑤（長野）
「山の日」四方山（よもやま）祭りin上高地
河童橋の先に穂高連峰を望む風景が綺麗な上高地は、関東・関西からも登山者が集う長野の別天地です。その名は穂高の神が下った場所を意味する、神垣内に由来しています。山の日を含む2日間の日にちで、上高地ビジターセンターを中心とした一大イベント、四方山祭りが始まります。
イベントの魅力
ヨーデルやフォークなどの歌声が上高地に響き渡る特別音楽祭は、山の日のイベントで常に人だかりができています。他にも上高地ならではの自然写真の展示や、木工などクラフト体験ができるブース展、すてきな景品が貰える河童橋クイズラリーなど。開催日には料金無料で面白い企画が目白押しです。
イベント基本情報
【開催場所】上高地ビジターセンター（長野県松本市安曇上高地4468）
【電話】0263-95-2606
【開催日】8月10～11日
【時間】9:50～15:30
【料金】入場無料
山の日のおすすめイベント⑥（愛知）
茶臼山高原山の日フェスタ
特に子供にとって魅力的に映る山の日イベントが、茶臼山高原で始まる山の日フェスタ。愛知県の天竜奥三河国定公園にある、豊根村の茶臼山がフェスタの舞台です。2019年は山の日を含む9日間に渡る日にちで開催されたこのお祭り、関東や関西からも子連れで足を運んでみたい要素が凝縮されています。
イベントの魅力
茶臼山で幼児だけが参加できる高原のランバイク大会は、150名規模が参加、表彰式もある本格派です。山の日ベントではマウンテンボードやカヌー、クラフト体験、ふれあい動物園など、子供がはしゃぐ体験に満ちています。美味しい川魚の塩焼きを食べられる、魚つかみ取り＆釣りも見逃せません。
イベント基本情報
【開催場所】茶臼山高原（愛知県北設楽郡豊根村坂宇場字御所平70-185）
【電話】0536-87‐2347
【開催日】8月10～18日
【時間】9:00～16:00
【料金】ランバイク大会：1,000円、ランバイク＆マウンテンバイク体験：500円、カヌー体験500円、魚つかみ・釣り体験：400～500円、ストーンハンター：500円、マウンテンボード：無料
山の日のおすすめイベント⑦（富山）
立山黒部。山の日ウィーク
まるで屏風のように立ち連なる姿を由来とする立山は、北アルプスでも最大級の見どころです。8月に関東や関西から観光に行けば、山の日の前後5日間に渡り、立山黒部山の日ウィークとなります。イベントはホテルもある室堂ターミナルが開催場所で、見る・体験・食べる・買うの4種の楽しみが登場します。
イベントの魅力
少女の巫女による稚児舞は立山の雄山神社で奉納されている行事ですが、山の日ウィークでは特別に披露されています。山頂ウォークやスタンプラリーなど体験は特に多め。立山地ビールや、まんだら食堂の美味しい料理の提供イベントもあります。毎日見どころが違うので、宿泊を兼ねた旅行がおすすめです。
イベント基本情報
【開催場所】室堂ターミナル屋上（富山県中新川郡立山町芦峅寺）
【電話】‐
【開催日】8月8～12日
【時間】9:00～15:00
【料金】参加費無料
山の日のおすすめイベント⑧（大阪）
能勢妙見山 山の日フェスタ
もし関西で山の日を楽しむなら、訪ねてみたいのが能勢妙見山です。標高660mの妙見山は妙見菩薩に名の由来があり、関西の北極星信仰の中心地として知られます。山の日フェスタはケーブルに乗り込んでたどり着く山上公園が開催場所で、イベントでは暮らしをテーマにした要素が満載です。
イベントの魅力
樹上にロープで上がれるツリーイングは、この山の日フェスタで一番の醍醐味です。さらに地元の美味しい料理が集まった星の市で、お腹を満たすこともできます。関西のこのイベントには、木陰の上質な音楽ライブ、森を学べるトークショーなどもあり、わずか500円の料金で祝日を存分に楽しめます。
イベント基本情報
【開催場所】能勢妙見山山上公園（兵庫県川西市黒川奥瀧谷）
【電話】072‐739‐0991
【開催日】8月11日（2020年は8月10日）
【時間】11:00～15:00
【料金】入場券：500円
山の日のイベントに行こう
2020年は日にちを間違えずに
これまで山の日はボーッと過ごしがちだった人も、当日こんなにイベントがあると知ったら、行かなければ損な気分です。関東・中部・関西は特に多いですが、北海道から九州や沖縄まで、各地で山の日イベントが見つかります。2020年の山の日は日にちを間違えず、楽しい時間を過ごしたいですね。
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