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車のラッピング施工にかかる費用やDIYでできる貼り方のコツを解説!

車のラッピング施工にかかる費用やDIYによる施工のための貼り方のコツを紹介します。塗装よりは難易度が低そうだけど実際やったことないからわからない、なんとなく難しそう、そんな悩みを解決するために車のラッピングのメリット・デメリットに貼り方を学びましょう。
更新: 2021年1月17日
tryyua
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はじめに

車の外装を変更する手段の1つとして塗装に並んで挙げられるのがカーラッピングになります。

今回はカーラッピングの概要紹介やカーラッピング施工にかかる費用、そしてDIYでカーラッピングしたい方向けにラッピングの貼り方やそのコツをお伝えします。

純正の見た目も良いけれどせっかくなら部分的にボディカラーを偏光したりドアにラインを入れるなどして自分の好みに合わせてデザインしてみたい、そんな時に便利なカーラッピングを学んでカーライフを充実させましょう。

車のラッピングとは

車にフィルムを貼ること

車のラッピングは、車のボディにフィルムを貼りつけるたりカッティングシートで模様を入れることです。様々な仕様のフィルムが各メーカーから販売されています。

ルーフやドア、リアハッチにボンネットなどボディ全体にフィルムを貼りつけて車のカスタムを行うことが人気で、俗に言う痛車などのボディにはカーラッピング施工を行う方法が普及しています。

施工業者に外注してラッピングしてもらうと価格が高くなることから、自身でフィルムやシートを揃えてDIYする人も多いです。フィルムやシートはネットでも購入できるくらい普及しているので、身近なアイテムとなっています。

始まりは都バスのラッピング

施工業者でもDIYのエンドユーザーでも作業できるようになったカーラッピングですが、カーラッピングの始まりは乗用車ではなく公共交通機関にあたる都バスです。カーラッピング施工された都バスが登場したのが2000年になります。

当時の都バスは経営がうまくいっておらず、その打開策として打ち出されたのがこのカーラッピングなのです。

掲示できる広告スペースを拡大され、都バスのルーフ下からボディいっぱいに広告のカーラッピングが施工されました。

結果として、この大がかりなラッピングを使った広告の掲示が期待以上の効果を発揮することとなります。その後は電車にも採用されるなどして広まっていきました。

車のラッピングに使うシート

塩ビ製のラッピングシート

車のラッピングに使うシートは基本的には塩ビ製です。この塩ビ製ラッピングシート裏面についているシールをルーフなどのボディに貼りつけるようになっています。

このようなラッピングシートは無地(白色)の状態になっているので希望のデザインに合わせて加工できるのが特徴的です。印刷作業によってこのラッピングシートを加工することができます。

印刷してからラミネート加工

このようなロール状になっているシートの状態からカーラッピングのようなデザインになるまでにはいくつかの工程があります。最初の工程はシートの印刷です。ラテックスインクジェットプリンターと溶剤を使ってシートを印刷します。印刷はシートをプリンターにセットするだけで可能です。

印刷を終えたら次に行う工程はラミネート加工になります。ラミネート加工の目的は印刷されたシートの強度を上げることです。車にシートを貼るということは外部環境の影響を多く受けることになります。

路面の衝撃や雨に雪、さらにはUVに晒されることになるのです。これらの外部環境に負けないようにラミネート加工で補強を行います。

印刷したシートより少し大きい塩ビシートを印刷面に貼ることで強化が可能です。

車のラッピング施工のメリットその1

中古部品と合わせて修理にも使える

車のラッピング施工のメリット1つ目は中古部品と合わせて使えば車の修理にも活躍することです。

ラッピングと聞くとルーフといったボディ外装を自分好みのデザインに変更する、いわゆるカスタムに必要な施工と思われがちですが、実は事故などで壊れた部品の交換にも役に立ちます。

ボディ外装部品は無塗装状態でも価格が高く、さらに塗装代がかかるため、この使い方は実用的で安上がりです。

例1:中古ボンネットにラッピング

中古部品とラッピングを使った合わせ技の例はボンネット修理です。

事故でヘッドライトやボンネットにバンパーなどが壊れた時に、バンパーやヘッドライトは何とか手に入ってもボンネットは同色の物が見つからなかった、そんなときにボディ全体の色に合うようなラッピングカラーを見つけ、他色のボンネットに貼りつけてしまいます。

DIYで行えば新品ボンネットを購入するよりもかなり価格を抑えられる、修理の例です。

車のラッピング施工のメリットその2

塗装するよりも加工価格が低い

車のラッピング施工のメリット2つ目は塗装するよりも価格を安く抑えられる点です。業者に外注しても、塗装代の半分程度でカーラッピングが可能となります。外注先の業者によって施工価格に違いはありますが、全体的にカーラッピングのほうが塗装よりも安上がりです。

いくつかの機材は必要になる

ラッピングするにあたって印刷機や溶剤など、いくつか機材や材料が必要になります。そのため機材を揃えるよりも業者に外注してやってもらうほうが機材を購入するよりも安上がりになることも。

フルラッピングのような大掛かりなラッピングになると、DIYよりもそのまま外注してやってもらうユーザーが多いそうです。とはいえ塗装よりは確実に難易度が低いです。


車のラッピング施工のデメリットその1

フィルムによって耐久性が違う

車のラッピングのデメリットの1つは、フィルム(シート)によって耐久性に違いがあることです。車に使用するラッピングフィルム(シート)の寿命は基本的に3-5年ほどと言われていますが、これはメーカー毎ないしは製品ごとによって変わります。

フィルムの寿命に関わるのは製品自体の耐久性だけではなく、カーラッピングが施された車が管理される環境でも変化するのです。

ガレージ管理が理想的

カーラッピングが施された車のラッピングを傷めないように管理するならガレージ管理が理想的です。ボディが外部環境にさらされる心配が少なく、ラッピングの劣化抑制に最適となっています。

ボディの錆対策にもガレージ管理は効果的ですから、車の管理を徹底的に行いたいのであればガレージは必要不可欠ということがよくわかります。

車のラッピング施工のデメリットその2

フルラッピングすると費用が全塗装より高いことも

車のラッピングのデメリット2つ目はフルラッピングを行うと費用が高くなる点です。

カーラッピングの専門業者のウェブサイトを参考にすると、軽自動車ボディサイズのフルラッピングで345,000円以上、コンパクトクラスで398,000円以上、国産セダン車サイズのフルラッピングで458,000円以上、大型ミニバンサイズで586,000円以上となっています

(なおボディ外側のフルラッピングのみでボディの隙間やドア内部を含まないフルラッピング)。

高いフルラッピングでは80万円近くするものも

車のフルラッピング価格が800,000円を超えるパターンもあります。上記で紹介したものも含めて最高価格ですが、ドア内側やパーツ間の隙間にもラッピングが施されるので、徹底的にラッピングしたい方であればこのパターンを選択することになるでしょう。

パーツ単体、例えばルーフやボンネット、バンパーといったようなもの単体であれば5万円ほどで施工可能と言われています、どのようなデザインにしたいのかで塗装かラッピングかを決めるほうがよさそうです。

車のラッピングの費用

パーツによって大体の相場は決まっている

上記ではフルラッピングを外注した場合の価格例を紹介しましたが、車のラッピング費用はパーツ単体でもおおよそ決まっています。

ボンネットなら、前後 x 幅が1m以下×1.5m以下サイズであれば40,000円から、1.5m以下×1.5m以下であれば55,000円から、そして1.5m以上×1.5m以上だと65,000円から、価格帯の参考例です。

さらに別箇で形状処理などを加えると10,000円以上の加工代が発生することもあります、そのため加工依頼時は見積もりを確実に行うことをお勧めします。

サイズ又はパーツごとに価格が決められる

ボンネットはそのサイズに合わせてラッピング施工代が上下するパーツです。このようなパーツにはルーフもあります。ルーフの場合も同じで、前後 x 幅が1m以下×1.5m以下なら40,000円以上、1.9m以下×1.5m以下なら55,000円以上、そして1.9m以上×1.5m以上なら65,000円以上のボディラッピング価格が目安です。

サイズに関わらずパーツ1つで価格が決められているものにはミラーやピラー、スポイラーなどがあります。ラッピング価格は、ミラーの左右のカバーで30,000円以上、ピラー1か所で5,000円以上、スポイラー1か所で20,000円以上です。

このように価格が決められていますが、表面に凹凸があるパーツやルーフレールやアンテナが付いているルーフでは別途費用が掛かることも。

車のラッピングフィルム(シート)の国内メーカー

HEXIS(ヘクシス)

HEXISはフランスに本社を構えるフランスのカーラッピング用フィルムメーカーです。自社にクリーンルームを構え、フィルムの製造から製品完成まで一貫した生産を行い、世界水準の高い品質を備えて製品を生み出しています。

特にHX20000/HX30000シリーズのラッピングフィルムは有名です。

このフィルムに使っている塩ビフィルムは同社独自の鋳造で製造されていいるのが特徴になります。対候性に優れたフィルムで、物によっては10年の耐久性を持っているのです。

スリーエム(3M)


スリーエム(3M)はアメリカに本社を持つメーカーで、自動車や電子機器に使用するテープやフィルムを製造・販売を行っています。

住友電気工業、NECそしてアメリカの3Mが共同出資して1961年には住友3Mが設立されましたが、2014年には住友電工が保有していた株をすべて米3Mに売却して会社名をスリーエムジャパンに変更、完全子会社になりました。

1080シリーズのカーボンシートはその品質の高さから人気のある車専用カーフィルムです。

車のラッピングの貼り方その1

ラッピングするシートの寸法を測る

車のラッピング作業で初めに行うのは寸法の測定です。

ラッピングするパーツやデザインによって必要なラッピングフィルムの量が違いますので、きれいな貼り方をするためにも必要なラッピングフィルムのサイズを確認しておきましょう。

例えば、ボンネットにラッピングを行う場合にはボンネットよりも一回り大きいサイズのラッピングフィルムを使った貼り方をします。

サイズがわかってからラッピングフィルムを仕入れる

上記のようにカーラッピングにどれくらいの寸法のラッピングフィルムが必要になるか確認を終えたら、実際に貼りつけたいラッピングフィルムを仕入れましょう。

サイズを確認する前に購入してしまうと、必要サイズより小さく綺麗にラッピングできない、見た目が悪くなる可能性があります。DIYで施工するときに中途半端なサイズでラッピングすると美しくありません。

必要サイズを調べてから、希望デザインのフィルムを用意してください。

車のラッピングの貼り方その2

ラッピングするパーツの表面をきれいにする

ラッピング貼りつけ部分の寸法を確認して貼りつけに使うラッピングフィルム【シート)を準備したら、次に行う作業はパーツの洗浄です。ラッピングを行う前にそのパーツを洗浄して表面の汚れや油を落としておきます。

これらを落として表面をきれいにしておくのがラッピングのコツの1つで、そうすることで張り付けたラッピングが剥がれにくくなります。

剥がれかけのラッピングは見栄えもよくないので気を付けましょう。

洗浄方法はどうするのか

カーラッピング前の車の洗浄方法としておすすめするのが水洗いとシリコンオフを使う方法です。水洗いは車を洗う基本ですので説明不要ですが、シリコンオフはラッピングのようなDIYなどで貼り付けを行う際に役に立つアイテムになります。

シリコンオフ、つまりは有機溶剤のことです。これを使うことで、水では落とせないボディ上の油汚れを落とせます。

そして剥がすときには塗装面を傷つけることなく剥がせるので、便利です。

車を水洗いして水分をすべて拭き取ってから、シリコンオフを脱脂したい部分に吹きかけてください。シリコンオフを吹きかけた後、布(ウェス)などできれいにふき取ります。

フルラッピングをするとなるとこれをフルに行う必要があるので、根気よく続けてください。

これで貼り方前の下準備は完了です。より良いラッピングのコツであり、なおかつ塗装面を守るコツでもあるので、覚えておきましょう。

車のラッピングの貼り方その3

パーツにフィルム(シート)を貼りつける

パーツを洗浄して貼りつける準備ができたら、実際にラッピングフィルムを貼る作業へ移ります。

パーツの大きさにもよりますが、ボンネットやルーフのような大きいパーツにラッピングする場合は2-3名で施工するのが貼り方のコツです。

友人などを集めて協力してもらいましょう。貼りつけ場所をチェックして、中心から外に向かうような貼り方で作業を行います。

空気を抜きながら貼っていく

ラッピングフィルムを貼っていると貼りつけ面に気泡が出てきて膨れたようになります。ですので、貼りつける際にベラを使って空気を抜きながら貼りましょう。

シワができることもあるのでそうならないよう均等に貼っていくのがコツです。

貼りつけパーツによっては中心からではなく横から貼っていく方法が有効なことも。対象物によってコツが違うのでいろいろトライしてみると良いです。

ラッピングフィルムを折り返して貼る


表面のラッピングを完了したら裏面の縁部分フィルムを伸ばして貼っていきます。この時、ヒートガンと呼ばれる工具を使ってフィルムの縁(余った部分)に熱を与えてフィルム伸ばしながら側面・裏面へとフィルムを貼りつけてください。

熱を与えて少し伸びたと感じるところまでフィルムを伸ばすのがコツです、それ以上延ばすとフィルムが切れてしまいます。

裏面まで伸ばして貼りつけたら、裏面の余った部分を切りおとしましょう。余裕を残して処分してください。

車のラッピング施工の注意点その1

耐久年数を確認しておく

カーラッピングをするうえで注意しておきたいことの1つがラッピングフィルムの耐久年数です。

耐久性または対候性と呼ばれることが多いですが、基本的にラッピングフィルムの対候性は3年と言われています。

そのため3年くらいを目安にラッピングに褪色などの変色が発生する可能性が高いです。

上記で紹介したスリーエムのラッピングフィルムには10年使えるものもあります、DIYの予算やどこまで徹底的にDIYを追求するかに合わせてフィルムを選ぶと良いでしょう。

車のラッピング施工の注意点その2

洗車機にかけない

2つ目の注意点がラッピングが施された車に洗車機を使わないことです。洗車機の洗車で巨大なブラシが使われているのは皆さんご存知の通りで、このブラシの回転をラッピングに当てるとラッピングが剥がれる可能性が高くなります。

高圧洗浄機によるカーラッピング車の洗車も控えてください。

カーラッピング施工後すぐに洗車をすることも控えましょう。カーラッピングを施して1週間くらい経過してから洗車をすると安心です。ワックスなどは使わず、できるだけ水洗いで汚れを落とすようにしましょう。

車のラッピング施工の注意点その3

古い塗装面の塗装剥げに気を付ける

ボディの塗装が古くなった車にカーラッピングを施すと、貼りつける時は良いですが、カーラッピングを剥がすときにラッピングと一緒に塗装がはがれてしまう可能性があります。そのため古い車にラッピングを施す際はその点だけ理解したうえで行いましょう。

まとめ

ルーフやボンネット、サイドミラーなどのデザインを自分好みにしたい、そんなときにカーラッピングが役に立ちます。業者への外注でもできますし、予算節約や趣味の一環としてDIYで取り組むのもそれほど難しくありません。

貼り方のコツさえつかんでしまえばラッピングで自分好みに車を仕上げることが楽しくなってきます。

ルーフやボンネットだけでなくフルラッピングとなると手間も時間もかかりますので、外注とDIYをうまく使い分けてきれいなカーラッピングを目指しましょう。

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