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羅臼岳登山前に知っておきたい7つの情報!コースやアクセスはどうする?

北海道の知床半島には多くの山がそびえています。羅臼岳(らうすだけ)はそんな山のなかで最も高い主峰です。山頂からは知床半島や北方領土を一望できます。日本百名山の一つとして数えられ、日帰りで楽しめる羅臼岳の登山前に知っておきたい情報を7つにまとめてご紹介します!
2020年8月27日
石倉
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はじめに

登山の前にしっかりとしたリサーチを!

日本には登って楽しい山が北から南までいろいろ存在しています。北海道の北端に位置する知床半島、その活火山帯にそびえたつのが羅臼岳(らうすだけ)です。標高はそこまで高くはありませんが、決して登山難易度は低くないためしっかりとリサーチをしてから挑戦しましょう。

羅臼岳とは?

羅臼岳は日本百名山の一つ

北海道の北端に位置する知床半島には、この場所をはじめさまざまな山が並び立っています。それらの山々のなかでもっとも高いのがこの羅臼岳です。日本百名山の一つに数えられる名山で、この山を含む周辺の地帯は2005年世界遺産にも登録されました。

羅臼岳の標高は?

この山の標高は1,661メートルです。「あれ?意外に低い山なんだな」と思われる方も多いでしょう。富士山の標高が3,776メートルなので、比較すると2分の1以下の高さしかありません。そのため、季節によっては初心者の方でもルートによってトレッキングを楽しめる山として知られています。

羅臼岳の魅力

標高がそこまで高くない山なのですが、知床半島にある火山群のなかでは最も高い主峰で山頂からの景色は抜群です。冷たい知床の空気を深く吸い込むと、まさに肺が洗われるような爽快感があります。雪渓があり、アイゼンとピッケルの使い方を実践で学ぶには最適な山で、世界の名峰にチャレンジするような登山家の方でも初心を忘れないようにこの場所を訪れると言われています。

羅臼岳登山前に知っておきたい7つの情報!

本州にある3,000メートル級の山頂を目指すつもりで挑もう!

知床半島は日本の北端です。気温環境も本州とは比較にならないほど猛烈に厳しく登山にかかる難易度も低くありません。山頂を目指す際の準備も覚悟も、本州にある3,000メートル級の山の頂を目指すつもりで行いましょう。

羅臼岳に挑戦する前に知っておきたいことは?

羅臼岳の登山に挑戦する前に知っておきたいことを7つの情報にまとめてご紹介します。登山難易度から登山口へのアクセス、コース・ルートなどの情報を確認してきちんと準備してから山頂へと向かいましょう!

羅臼岳登山前に知っておきたい情報①:登山難易度

難易度は中級~上級

この場所の登山難易度は中級~上級です。標高はそこまで高くはありませんが、決して初級者が単独で気軽に登山できるような山ではありません。

なぜ羅臼岳は難易度が高いのか?

この場所の登山難易度が高い理由として、雪渓の存在があります。登山シーズンは初夏から秋にかけてなのですが、知床半島の山にはその時期であってもまだ雪が残っている場合があるのです。そのため、登山は登山でも「雪山登山」としての面があります。

羅臼岳は毎年遭難者が出るほどの山

雪が残っている場合には、適切なルートが雪原で埋まってしまうことがありえます。結果として、規定のルートを見失い、あらぬ方向へ進んで行き遭難してしまう方が毎年出てしまうほどの山です。


羅臼岳にはヒグマが出る

この山には冬眠から目覚めたヒグマがよく出没します。ほとんどの方がニアミスだけですみますが、遭難して野宿するとなるとかなりの恐怖を感じるであろうことは想像できますね。

羅臼岳登山前に知っておきたい情報②:登山コース

羅臼岳登山のコースは2つある

この場所の山頂を目指すコースは2つあります。岩尾別から目指すコースと、羅臼温泉から目指すコースです。名前から誤解してしまう方が多いですが、この山の登山コースとして利用者が多いのは羅臼温泉コースではなく岩尾別コースです。

どちらの登山コースでも基本的にアイゼンが必要!

岩尾別コースでは登山客が多いため道が踏み固められてアイゼンがなくても進むことが可能な場合がありますが、基本的にトレッキングにはアイゼンが必要です。ただ夏場であればアイゼンが無くても登れる場合もあります。あらかじめその年の山の状態を調べ、準備を怠らないようにしましょう。

羅臼岳登山ルート.1 岩尾別コース

斜里町側から山頂を目指す岩尾別コースは道がよく整備されているため登山タイムも短くすみ、初級者を同行させてのトレッキングには最適です。危険なポイントもほとんどないため、すいすい登れることでしょう。日帰りで確実に登山を終えたい方はこちらのコースを選びましょう。

羅臼岳登山ルート.2 羅臼温泉コース

羅臼町側から山頂を目指す羅臼温泉コースは岩尾別コースとは違って上級者コースと言えます。道も不安定で急勾配が多く、危ういポイントも多数あるため注意深く進む必要があります。ただ、登山客が少ないためこの場所の広大な自然をじっくりと堪能できます。こちらのコースでも日帰りで帰ってくることは可能ですが、天候によっては日帰りが難しくなることもあるので注意しましょう。

登り下りで両コースを楽しむには?

コースによって見られる景色が変わってくるのが登山の醍醐味です。そこで登りと下りで違うコースを選択するという方法をとれないものかと考える方もいることでしょう。その場合には、登りを羅臼温泉コースから行き、下りを岩尾別コースで行くという方法がおすすめです。登山は下りの方が難しく、また日が落ちて暗くなりやすいため整備された岩尾別コースで下山しましょう。

羅臼岳登山前に知っておきたい情報③:登山口へのアクセス

岩尾別登山口へのアクセス

公共交通機関を使用してアクセスする場合には、まず知床斜里駅を目指しましょう。そこからバスターミナルへ行き、岩尾別温泉行きのバスで向かいます。登山口は岩尾別温泉の付近にあるため、岩尾別バス停留所から岩尾別温泉へ向けて歩いていきます。3.5キロほどの道のりですので、あらかじめマップを確認しておきましょう。

岩尾別登山口周辺の無料駐車場

岩尾別登山口の近辺にある木下小屋の周辺とホテル地の涯の周辺には無料で駐車できるスペースがあります。ホテル池の涯はホテルとしてはすでに閉業しているため施設としての利用はできません。

羅臼温泉登山口へのアクセス

羅臼温泉登山口へのアクセス方法としてはやはり公共交通機関を使用するのが一般的です。釧路駅から中標津バスターミナルへ向かい、バスで「羅臼温泉」バス停留所まで行きましょう。羅臼バス停留所からはやはり徒歩で羅臼温泉まで向かうことになるため、あらかじめマップを確認しておきたいところです。道のりは2.5キロほどあります。

羅臼温泉登山口周辺の無料駐車場


羅臼温泉登山口の周辺で駐車する場合には、知床国際公園の羅臼ビジターセンターにある第2駐車場のスペースを利用しましょう。シーズン中は大変混雑しますので、自家用車で向かう場合には早めに出発するとよいですよ。

アクセス方法の注意点!

羅臼岳登山口周辺の一般道路は落石防止などの目的により通年でマイカー規制が実施されている場合があります。そのため、事前に交通情報を確認せず自家用車で登山口に向かうのは避けた方がよいでしょう。

羅臼岳登山前に知っておきたい情報④:山頂までの登山タイム

基本的に日帰り登山になる

羅臼岳の山頂のみを目指して登山する場合には、基本的に日帰り登山です。早朝に各登山口からコースを辿って歩いていき、適宜休憩を挟みながら山頂に到着後、折り返して出発地点に戻ります。

岩尾別コース往復の登山タイムは?

一般的なペースで休憩しながら登っていった場合には片道で4時間ほどの登山タイム、往復で8時間ほどの行程で登山を終えられます。木下小屋から出発して、弥三吉水天場、極楽平、銀冷水天場、大沢、羅臼平、岩清水と進んでいき山頂を目指して登りましょう。往復8時間の登山タイムのうち、1時間程度は休憩時間で、実質登っている時間は7時間程度です。

羅臼温泉コース往復の登山タイムは?

こちらのコースでは一般的なペースで休憩をしながら登っていった場合には片道で5時間30分ほどの登山タイムがかかります。往復で11時間ほどは必要です。羅臼温泉登山口から出発して里見台、ハイマツ原、泊場、屏風岩、岩清水と進んで行きます。登山道が整備されていない分だけ自然由来の山野草を多く観賞できるので上級者の方に人気のルートです。

天候やトラブルを想定したタイムスケジュールを!

多くの方が日帰りで楽しまれる山ですが、知床の山の天気は本州の山よりも変わりやすく、加えてヒグマなどが出没した場合にはさらにタイムスケジュールが狂う場合があります。また、登山にかかる時間も8時間以上を要するため、下山の際には辺りが薄暗くなっていることも。日帰りの予定であっても、あらかじめライトなどの装備を持っていくとよいでしょう。

羅臼岳登山前に知っておきたい情報⑤:登山シーズン

羅臼岳の登山シーズンは7月から9月まで

この場所の登山シーズンは7月から始まり9月の中旬までとなっています。シーズン全体で見てもなかなかの登山難易度があります。

難易度はやはり高い

7月ではまだ雪が残っている場合があり、登山ルートを見失いがちなため初級者の方が単独で山頂を目指すのは危険です。9月であれば雪はほぼ残っていませんが、日が落ちるのが早くなっているためやはり難易度は低くありません。

羅臼岳登山におすすめの時期は8月!

登山客が多い時期でもある8月はこの場所に挑戦するのに最適な時期です。朝日が昇ってから日が落ちるまでの時間も十分にあり、雪もほとんど溶けているためルート把握もしやすいので初めて羅臼岳に挑戦する方はこの時期を選んではいかがでしょうか。

羅臼岳登山前に知っておきたい情報⑥:温泉情報

知床の温泉を日帰り登山で楽しもう!

登山の基本は早出早帰りです。日が沈む前に下山して登山口周辺にある知床半島の温泉で疲れた体を癒してから帰宅すれば、よりリフレッシュして日常に戻れることでしょう。幸い、この場所の2つの登山口には付近に人気の温泉がありますので、登山の際には是非利用してみてはいかがでしょうか。

岩尾別登山口周辺の温泉情報


岩尾別登山口周辺の温泉といえば「木下小屋」が有名です。宿泊施設としても人気の施設で、素泊まりなら2000円から利用できます。日帰りで温泉を利用したい場合には入浴料として200円必要です。価格と営業時間については改定される場合がありますので注意してください。

木下小屋 斜里町岩尾別温泉 お問い合せ(0152)24-2824 ●日帰り入浴料金 ●\200 ●日帰り入浴営業時間 ●午前10:00~午後6:00(6月~9月のみの営業) ●浴場営業時間 ●宿泊者は24時間入浴可

羅臼温泉登山口周辺の温泉情報

羅臼温泉は知床半島でも有名な温泉街で、無料で利用できる公衆浴場「熊の湯」があります。地元の方が主に利用していて、登山客にも解放されています。着替えのスペースもきちんと管理されているため、女性の方でも安心して利用できます。ただ、最近ではマナーを守れない登山客らが多くなっているため、利用する際にはくれぐれも入浴マナーを守りましょう!

住所 北海道目梨郡羅臼町湯ノ沢町 宿泊料金 無料 日帰り入浴時間 7:00~朝5:00 冬季閉鎖 通年営業

羅臼岳登山前に知っておきたい情報⑦:その他の注意点

羅臼岳はヒグマが出没する!

羅臼岳の登山ルートではヒグマが出没します。そのため、登山前にあらかじめヒグマ対策を講じておく必要があるのです。具体的には、熊避けの鈴を装着したり、熊撃退用のスプレーを装備したり、登山ルートを歩いている間はできるだけ声を出したりなどの対策をあらかじめ準備しておきましょう。

羅臼岳では携帯電話は通じにくい!

昔と比べて電波技術が発達しているため、この場所でも基本的に携帯電話は通じます。ただ、場所によってはまだ電波が不安定な場所がありますので過信は禁物です。

トイレは登山口ですませよう

登山ルートの途中にはトイレはありません。そのため、登山口に設置されているトイレであらかじめ用を足しておく必要があります。心配な方は、携帯トイレなどをきちんと準備しておくとよいでしょう。

まとめ

羅臼岳登山を楽しもう!

北海道の知床半島を代表する名峰である羅臼岳。この山を登らずして北海道の山は語れません。決して、初級者向きの山ではありませんが、きちんとしたリサーチと事前準備をして挑めば攻略できないほどではありません。是非今年の夏に、この山の頂上へ登って知床半島を一望する絶景を堪能してください!

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