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タマリュウ(玉竜)とは?リュウノヒゲとの違いや枯れない育て方をご紹介!

タマリュウ(玉竜)の基本の育て方や豆知識をまとめました。タマリュウ(玉竜)は育て方が簡単な植物として知られていますが、稀に枯れることがあります。その際の対処法や、株の増やし方、日常の手入れ方法などもご紹介しています。ぜひ参考にしてくださいね。
更新: 2021年10月23日
吉岡てんぱ
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タマリュウ(玉竜)とは

タマリュウ(玉竜)とは、ユリ科(キジカクシ科)ジャノヒゲ属の常緑多年草の植物です。深い緑色が美しい上、とても育てやすいことから、庭のグランドカバー用の植物としても人気があります。

また、繁茂しやすく、あっという間に辺り一面をぎっしり埋め尽くし、土を見えなくすることから、雑草対策としてもよく利用されるのです。

タマリュウは、他にも、「ヒメリュウノヒゲ」「チャボジャノヒゲ」「ギョクリュウ」などと呼ばれることもあります。素朴な植物ではありますが、きれいな花や実をつけたり、増やし方も簡単で、とても魅力的な植物です。ぜひ、あなたのガーデニングライフに、加えてみてくださいね。

タマリュウ(玉竜)とリュウノヒゲの違い

タマリュウ(玉竜)は「ジャノヒゲ属」に分類されますが、「ジャノヒゲ(蛇の髭)」は別名「リュウノヒゲ(竜の髭)」と呼ばれています。つまり、タマリュウはリュウノヒゲの中の1品種ということです。そのため、タマリュウをリュウノヒゲと呼んでも100%間違いというわけでもありません。

リュウノヒゲも、十分美しい品種ではありますが、その中でも葉が短めの品種をかけ合わせながら、園芸品種として誕生したのが、タマリュウです。

タマリュウとリュウノヒゲは、葉の長さと、ボリュームに違いがあります。タマリュウとリュウノヒゲの違いを生かして、2種類を1つの庭で使い分けてみるのも面白いかもしれませんね。

タマリュウ(玉竜)の仲間4種

タマリュウ(玉竜)とリュウノヒゲの違いについてご紹介しましたが、タマリュウにはその他にも仲間が複数存在しています。その中でも、園芸品種として人気が高い品種を4つご紹介していきましょう。

斑入り玉竜(百竜)

タマリュウ(玉竜)の斑入りバージョンが、この「斑入り玉竜(白竜)」です。非常に珍しい品種なので、苔玉や盆栽などに利用されます。深い緑色と明るい白い斑のコントラストがとても美しく、タマリュウとは違い、少し清楚な雰囲気ですよね。

かぐや竜

出典: https://item.rakuten.co.jp/greengreen/00585/

タマリュウ(玉竜)は、深い緑色ですが、「かぐや竜」は、とても明るい黄緑色なので、庭全体が明るい印象になります。また、タマリュウと植え方や育て方は同じなので、タマリュウと組み合わせて植えるのもおすすめです。色の違いを生かして、模様を作るなど、いろいろな植え方ができますよ。

黒竜

タマリュウ(玉竜)とリュウノヒゲの中間ぐらいの大きさで、葉が黒っぽい色をしているのが、この「黒龍」です。とてもシックな印象で存在感もあるので、1株植えるだけでもとても素敵なインテリアになります。また、洋風の空間との相性も抜群なので、ぜひ育ててみてくださいね。

姫竜

タマリュウ(玉竜)の、さらに小型の品種が「姫竜」です。葉の長さが3cm程度なので、タマリュウよりも、より密集しているように見えます。タマリュウと同様の植え方をしても、ボリュームが出にくいので、狭い範囲のグランドカバーにおすすめです。


タマリュウ(玉竜)の実も美しい

タマリュウ(玉竜)は、葉も美しいですが、冬にできる実もとても美しいです。青紫のまん丸くつやのある実は、落ち着いた色合いにもかかわらず、存在感があり、いくつかまとまって成っていると、目を引きます。

タマリュウの実は、固い地面にたたきつけると、ポンポンと弾むので、昔は子供が摘み取っては投げ、遊び道具にしていました。ぜひ、実が成ったら、試してみてくださいね。ポンポンと弾む姿も、かわいらしいですよ。

タマリュウ(玉竜)は花も美しい

タマリュウ(玉竜)は、6月から7月にかけて、小さな花を咲かせます。タマリュウの葉に埋もれるようにひっそりと咲くので、あまり目立ちませんが、ユリ科に属するだけあって、とてもかわいらしい姿をしているのです。

タマリュウの花の色は、白~淡紫色で、環境や品種により若干異なります。こんな淡くはかない花がついた後に、あの、青紫色の実ができるとは、想像できないですね。タマリュウは、目線より下に植える植え方が多いので、なかなか花に気づけませんが、ぜひ初夏になったら、足元に注目してみてくださいね。

タマリュウ(玉竜)の入手方法

タマリュウ(玉竜)は、ホームセンターや園芸店などで1年中販売されています。価格も1株60円~100円前後で販売されていることが多く、グランドカバーや雑草対策で購入する場合にも、お財布にやさしいです。

もしタマリュウ(玉竜)を大量に植えたいと考えている場合は、シートタイプの苗を購入するのもおすすめです。1シートに20~30株植えているものが多いので、1株1株植える植え方よりも、簡単に広範囲に植え付けることができますよ。

タマリュウ(玉竜)が育ちやすい環境

タマリュウ(玉竜)は、どんな場所でも育てることができます。耐寒性、耐暑性、耐陰性に優れた植物な上、土壌も特に好みません。その上、踏みつけにも強いので、ある意味、芝生よりもグランドカバーに適した植物とも言えます。

タマリュウ(玉竜)の育て方1.植え方

タマリュウ(玉竜)は、どんな土壌でも育つので、土づくりは必要ありません。ただ、グランドカバーなどで、早く生長させたいときは、土に腐葉土やたい肥を混ぜ込んでから植え付けましょう。

タマリュウは、化学肥料は好まないので、化学肥料は使用しないようにしてくださいね。植え方としては、植え付けの間隔をしっかり開けるようにすることがポイントです。

だいたい、株同士の間隔を10cm程度開けておくと、1年も経たずに、しっかりと土が見えなくなるくらいまで生長します。後ほどご紹介しますが、タマリュウは増やし方が簡単なので、さらに余裕を持った植え方をしても、後々対処が簡単です。

間隔を狭くすると、ボリュームが出すぎて、見た目が悪くなる原因にもなるので、気持ち寂しいな・・・という程度の仕上がりにしておくのがおすすめとなります。

タマリュウ(玉竜)の育て方2.水やり

タマリュウ(玉竜)は、植えてから根付くまでの間は、しっかり水やりをしましょう。水やりの目安は、土の表面が乾いたら、やるようにします。庭などに地植えしている場合は、根付いたあとは特に水やりは必要ありません。

ただ、鉢植えや雨が当たらない場所、乾燥しやすい場所で栽培している場合は、表面が乾いたら、随時水やりをするようにしましょう。


タマリュウ(玉竜)の育て方3.追肥

タマリュウ(玉竜)は、特に追肥をしなくても元気に育ちます。しかし、庭などで早く土を隠したい場合は、油かすを春と秋の2回、与えるのがおすすめです。

ただ、タマリュウは化学肥料を与えると、肥料焼けを起こして枯れることもあります。化学肥料は手軽に追肥ができて便利ではありますが、追肥の際も、化学肥料の使用は控えるようにしてくださいね。

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タマリュウ(玉竜)の育て方4.増やし方

タマリュウ(玉竜)の増やし方は、株分けが簡単でおすすめです。株分けに適した時期は4~5月、9~10月ごろ。タマリュウは、横にどんどん株を増やしながら生長していくので、他の植物よりも簡単に株分けすることができますよ。

株分けの方法1.タマリュウ(玉竜)を抜く

庭の中から、できるだけ株が大きく横に育っているタマリュウを選び、抜きましょう。この時、根を傷つけると枯れる原因になるので、スコップで、広めに掘り起こすようにします。

株分けの方法2.土を落とす

タマリュウ(玉竜)を抜いたら、バケツに張った水で、きれいに土を落としましょう。土をしっかり落とすのが、増やし方の中で最大のコツです。

土がついたまま株分けすると、おかしな場所で切り分けで、枯れる原因にもなります。土を落とし、株分けすべきポイントを見極めてから、根元をつかみ、やさしく株分けするようにしましょう。

株分けの方法3.植え付ける

株がきれいに別れたら、根を丸めるようにして、再び植え戻します。その後は、根付くまでしっかり水やりをしましょう。

また、株分けした株が生長したら、同様の増やし方で、どんどん株を増やすことができます。タマリュウの増やし方は本当に簡単なので、ぜひ、どんどん増やして、いろいろな場所で楽しんでみてくださいね。

タマリュウ(玉竜)の育て方5.手入れ

タマリュウ(玉竜)は、基本的に手入れは必要のない、たくましい植物ではありますが、より美しい状態を保ちたい場合は、こまめに手入れするのもおすすめですよ。

手入れ1.刈り戻し

タマリュウ(玉竜)を庭に植えっぱなしにしていると、ボリュームが出てきて、見栄えが悪くなってきます。そういった場合は、芝刈り機や刈り込みばさみを利用して、手入れをしてあげましょう。

手入れの仕方としては、春から秋の間、タマリュウの葉の長さやボリュームが半分になるくらいまで刈り込むだけです。数週間で新芽が出て、見た目も美しくなるので、思い切って刈り込みましょう。

手入れ2.草抜き

タマリュウ(玉竜)は、しっかり生長すると、雑草対策に役立ちますが、それまでは、草抜きなどの手入れも必要です。タマリュウの隙間から生えた雑草は、抜きにくいですが、除草剤を使うとタマリュウも枯れるので、手で除草するようにしてくださいね。

タマリュウ(玉竜)の育て方6.枯れる原因

枯れる原因1.夏場の水不足


タマリュウ(玉竜)を、庭に地植えした場合は、根付けば水やりをする必要はないと書きましたが、駐車場の目地や道路脇など、夏場急激に温度が上昇する場所に植えている場合は、まれに水切れが原因で枯れることがあります。

夏場、タマリュウの葉が茶色く変色してきたら、一度土を掘り返してみてください。水がなく、カラカラな状態になっていたら、水不足が原因です。夏場だけ、朝晩、涼しい時間に、水やりをしてあげましょう。

枯れる原因2.病気

タマリュウ(玉竜)は、病気や害虫に強い植物と言われていますが、まれに「白絹病」が原因で、枯れることがあります。

白絹病の原因は、未熟な有機肥料を混ぜ込むことで発生するため、使用する肥料を見直す必要があるでしょう。また、発病した場合、有効な薬剤はないので、症状が出た株を抜き取り、土を入れ替えて、植え直してください。

タマリュウ(玉竜)の素敵な育て方

では、最後に、タマリュウ(玉竜)のおしゃれで素敵な育て方の例をご紹介します。タマリュウは素朴な植物ではありますが、植え方次第で、庭の印象を一気に変える力も持っています。ぜひ、参考にしてみてくださいね。

こちらは、枕木の間にタマリュウを目いっぱい植えた庭です。枕木の温かみとタマリュウのやさしい雰囲気が、マッチしていますよね。

こちらは、坪庭にタマリュウを取り入れた例です。綺麗な緑が心を癒してくれますね。ツツジや材質とも相性がよく、とてもおしゃれです。

こちらは、タマリュウを盆栽に利用した例です。地植えの場合は気づきにくい、葉の美しい形状が、和風の鉢に映えますよね。

タマリュウ(玉竜)の正しい育て方で庭に彩りを

タマリュウ(玉竜)は、どんな環境でも美しく丈夫に育ってくれる上、緑の少ない冬でも、美しい緑色で庭を彩ってくれる優秀な植物です。ぜひあなたも、タマリュウを正しく丈夫に育てて、ワンランク上の、おしゃれな庭づくりにチャレンジみてくださいね。

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今回はお庭などで綺麗に見えるタマリュウのご紹介でしたが、盆栽にも取り入れられます。以下の記事は盆栽に使用される植物についてご紹介していますので、ぜひこちらも合わせてチェックしてみてくださいね。