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シロヤマブキとは?その特徴と庭木での育て方まで解説!剪定にコツはある?

低木に可憐な花を咲かせるシロヤマブキという植物。低木樹であることから剪定等の手入れもそれほど難儀しませんが樹形を整えるには定期的な剪定も必要となります。このシロヤマブキという低木樹の育て方から開花時期・挿し木での増やし方から枯れるお悩みまで解説します。
2020年8月27日
佐藤3
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はじめに

シロヤマブキの特徴は?剪定や挿し木の時期も紹介

白い花びらがあいらしい垂れるような樹形が特徴的なシロヤマブキの木。はじめて庭植えの木を植えられる方でも育てやすく管理しやすいので人気があります。このシロヤマブキはいつごろ開花時期を迎えるのか?冬や夏の厳しい気温には強いのだろうか?その大きさは?と気になることもたくさんあるでしょう。今回はこのシロヤマブキの育て方や枯れるなどの気になるお悩みを解説していきます。

シロヤマブキについて

シロヤマブキをよくご存知ないという方は、まずそれがどのような大きさなのか開花時期やどんなところが庭木としても人気があるのかというところから見ていきましょう。

シロヤマブキの基本情報

科・属:バラ科シロヤマブキ属
原産地:日本・朝鮮・中国
学名/英語名:Rhodotypos scandens/Shiroyamabuki
樹高:1-2メートルほど

シロヤマブキは庭木向きな低木樹

あまり大きくなることがない樹木で、人の身長よりも大きくなることはめったにありません。そのため庭に植えても剪定などの世話もしやすい木といえるでしょう。塀沿いに植えたとしても隣の家の敷地まで日陰を作ってしまうこともまずありませんので、植えやすい木となっています。

気になる開花時期は

この樹木の開花時期は5月ころとなっています。園芸種における花びらの色は白のみですので、遠目から見ても開花した花びらが黄色いものはヤマブキである可能性が高いでしょう。

シロヤマブキの特徴

基本的なこの木の情報を知ったところで、もう少し詳しくこの特徴をご紹介していきましょう。実は品種としては他に仲間がいない守っていきたい樹木でもあります。

特徴1.落葉樹

シロヤマブキの特徴として落葉樹であることに注目してください。春から秋までは葉がありますが、紅葉して冬にはほぼなくなってしまいます。紅葉を楽しめるという利点はありますが、葉が枯れることにより落ち葉の掃除が必要となります。

特徴2.絶滅危惧種

園芸種としては流通が珍しいものではありませんが、自生している樹木は地域が限られていたり数が減ったことにより絶滅危惧種とされています。もし自然界で自生しているものを見つけたとしても、それはそこに生えているからこそ価値があるものです。決して手折ったり根ごと持ち帰ろうなどとはしないでください。

特徴3.一属一種型

バラ科の植物は多いですがその中でシロヤマブキ属はこの品種しかない一属一種型の植物となっています。この後ヤマブキとの見分け方をご紹介しますが、どなたにでもわかる簡単な方法がありますのでぜひその違いを覚えていただければ、植物園や園芸店などで品種を間違わずに観察することができるでしょう。


特徴4.樹形

シロヤマブキが好まれる理由のひとつとしてその樹形があります。枝先がゆるやかにカーブしてしだれたような樹形になります。庭木として鑑賞するのにも良いですし、生花の材料として花や実を使う際にもよいアクセントになってくれます。

シロヤマブキとヤマブキの違い

〇〇ヤマブキと名前がついていることから、ヤマブキと何か関係があるのだろうというのは簡単に想像がつくでしょう。この2種の花木の関係や違い・見分け方を解説します。

シロヤマブキとヤマブキの関係

一見するとヤマブキとこの木はとても似ているように感じます。それというのも同じバラ科の植物だからです。葉も花びら樹形もバラ科の原種に近い点では同様のものと感じる方も多いでしょう。

シロバナヤマブキとシロヤマブキは別種

しかし、先程解説したようにシロヤマブキは一属一種の他に仲間がない種類です。ヤマブキとは全く別の種類と考えられているのが現状です。どちらも2メートルほどの低木であり開花時期も春と重なる部分は多いけれど、その違いは花びらの枚数や色・葉の様子に大きくあらわれます。

シロヤマブキとヤマブキは花びらと葉で見分ける

葉が対生なのがシロヤマブキ。対生とは葉が左右対象に枝に付く形で成長する植物のこと。それと比べてヤマブキは互生といい、右・左と交互に葉がつくのが特徴です。またシロヤマブキの葉の方がちりめん(葉のシワ)が強くて葉脈も多いので並べてみると一目瞭然。花びらの枚数もヤマブキが5枚なのにくらべて4枚であるのでそこでも見分けることができるでしょう。

シロヤマブキの育て方1.日当たり・日常管理

この花木についてたくさんの知識がインプットされたところで、育て方を見ていきましょう。今までの情報を覚えていればすんなりと頭に入っていくことばかり。どうしてそうしなければいけないのかという根本的なことがわかれば、覚えるのも理解するのも簡単です。

シロヤマブキは半日陰を好む樹木

自生しているものは肥沃で湿り気の多い土を好み、高い樹木の間など半日陰状態で生えているものが多いでしょう。日光が嫌いというわけでもなく夏の暑さにも強い植物だけれど、乾燥を激しく嫌うのでそのような場所にあるものが残っていったと考えられます。

庭木として植えるなら土が乾燥しない場所へ

Photo byPexels

まったく日が当たらない場所だと花つきが悪くなりますが、日があたりすぎると土が乾燥していけません。いつも土が湿気っているような半日陰程度の場所に植え付けるのがおすすめです。

シロヤマブキの水やりと肥料

地植えの場合は植える場所に気をつけさえすれば普段は水やりの必要はありません。鉢植えは乾燥したらたっぷりという一般的な水やり方法が適しています。肥料は植え付け時に堆肥や腐葉土などのやわらかくて水はけの良いものを根鉢の2倍ほどの穴にすき込みます。開花した花が終わる秋ごろにお礼肥として緩効性肥料を与えてください。

シロヤマブキの育て方2.植え付け・植え替え

植え付けに適した時期は秋と冬・年に2回

Photo bysumma

植え付けや植え替えは開花が終わったら秋から翌年の2-3月ころの2回向いている時期があります。寒さには強い植物ですが真冬は避けて春の成長期前に植え付けるのがおすすめ。

シロヤマブキの植え付け方法

植え付けは鉢植えの場合はひとまわり大きな鉢を用意し、鉢底石をしいた上に赤玉土(7)と腐葉土(3)を混ぜたものに植え付けていきます。地植えの場合はさきほど肥料でご紹介したように根鉢の縦横2倍の大きさの穴を堀りよく肥えた土を施した上に植え付けていきます。

植え替えの時期と頻度は

地植えの場合はわざわざ植え替えをする必要はありませんが鉢植えの場合は植え付け時期に準じた季節に、2年を目安にひとまわり大きな鉢に植え替えてあげると良いでしょう。

シロヤマブキの育て方3.剪定

剪定の時期は1月ころ

Photo byImageParty

低木であるため剪定も楽なシロヤマブキ。剪定時期は1月が適しています。この頃は葉も花もない状態なので枝の様子がとてもわかりやすく古い枝がしだれているのが確認できるでしょう。若い新しい枝はピンと上をむいているのが特徴です。これを目安にして剪定をすすめてください。

シロヤマブキの剪定方法

剪定時期はしだれている古い枝ばかりになったころ。時期的には4-5年ごとが目安となります。しだれた枝がほとんどになったら古い枝から切っていき新しい枝を充実させてあげるとよいですね。この後挿し木にするならこの剪定のときに比較的新しい前年頃にでてきた枝も少し剪定しておくとよいでしょう。

剪定の際に気をつけること

古い枝を切りすぎてしまうとせっかくの美しい低木でしだれた樹形が台無しになってしまいます。強い剪定は避けて、枝の世代交代をしてあげる感覚でおこなってください。

シロヤマブキの育て方4.増やし方

シロヤマブキの増やし方1.挿し木

この木は絶滅の危機に瀕している樹木ですが挿し木で簡単に増やせるため、園芸種であれば簡単に手に入れることも自分でそこから増やすことも可能です。剪定をするついでに少し新しい枝も切って挿し木で増やしてみてはいかがでしょうか。

挿し木の時期とやり方

挿し木は新しい枝を使った方が成功率があがります。枝先5センチくらいを切り取り、ポットに鹿沼土を入れたものに差し、たっぷりと水を与えてから乾燥しないよう新聞紙などで覆って完全日陰に置き発根させます。2週間から1ヶ月を目安に発根しているものから順に少しずつ日の光に当てていくようにしてください。そのまま育て植え付け時期に鉢に植え替えて挿し木は完了です。

シロヤマブキの増やし方2.種まき

開花後できた種を熟すまで放置(黒くつやつやしたものが適している)そのあと種まきすることで実生苗を作ることもできます。これなら木を傷つけずに増やせますが花が咲くまで時間がかかるというデメリットもあります。お好みで方法を選ぶと良いでしょう。

種まきの時期とやり方


発芽には寒さにあたる必要があるので秋に種まきしてください。実から果肉部分を取り除き中にある種子だけにしたものを一晩コップなどに入れて浸水させたものを土に撒きます。室内管理はせずに屋外に置いてください(さきほどの寒さに当てさせるため)。こぼれ種でも春になると自然と芽吹くことがあるので、株元を注意してみると発見できる場合も。

シロヤマブキの育て方5.気になること

シロヤマブキが枯れる

シロヤマブキは落葉樹なので冬場は葉がすべて落ちてしまいます。また実がついていない枝先は枯れるのでこれを木が枯れると勘違いされる方も多いようです。特にはじめての冬を迎えたときはこのまま枯れるのかと心配になる方もいるでしょう。春になれば新しく芽ぶいてきて緑の青々として木に復活しますので安心してください。

シロヤマブキの害虫・病気

この木は特に気になるような害虫・病気はなくすくすくと成長します。初心者でも育てやすい丈夫な木ですので庭木などに是非ご活用ください。

実が落ちない

増やし方でもご紹介した種まきでの育て方。種を取るには実が熟した状態で採取するのが大切ですが、いつまでたってもこの実が落ちてくれないというお悩みも耳にします。基本的にシロヤマブキの実は秋に色づき冬でも枯れることなく次の花が咲いてもそのままでいるのが特徴といえます。実が落ちないのはむしろ当たり前のことですので心配する必要はありません。

まとめ

よく成長するシロヤマブキは庭木にピッタリ

出典: https://shop.r10s.jp/chigusa/cabinet/01375659/01378572/01378581/img57104247.jpg

低木でしだれた樹形が趣きのあるシロヤマブキ。花びらや葉でヤマブキと簡単に見分けることができます。暑さ寒さに強く特に注意する病気などもなくとても育てやすい美しい植物なので庭木としても人気があります。和風な庭を作りたい方はぜひこのシロヤマブキも選択肢のひとつに入れてみてはいかがでしょう。

樹木の成長が気になる方はこちらもチェック

このほかの樹木の植え付け方から成長に応じた手入れの仕方・冬の管理方法なども解説しています。気になる樹木の育て方があったらこちらも是非見てくださいね。