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連作(れんさく)とは?野菜栽培で気になるその意味を解説!輪作との違いは?

連作という言葉を聞いたことがあってもよくそのシステムについて知らないという方もいるのではないでしょうか。作物を栽培するときに特に気をつけなくてはいけない大切な決まりが連作期間です。野菜に障害が起こることもある連作の意味やその怖さを解説していきましょう。
2020年8月27日
佐藤3
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目次

はじめに

連作の意味となりやすい品種・その期間を解説

連作という言葉は野菜を栽培したことがある人なら一度は聞いたことがあるでしょう。よく作物を作っている人が忌々しい風でこの言葉を口にします。いったいこの言葉にはどんな怖いことが隠れているのでしょうか。続けて作物を作ることが作物に与える影響やその意味・気をつけなくてはいけないナス科の野菜についての注意点などの解説です。

連作とは

連作の意味

まずはこの言葉の意味から。この言葉は読んでピンと来る方も多いでしょうが連続して作物を作るというところから来ており、その連続する作物には決まりがあってどんな野菜や作物でも連続で作るのはいけないというわけではないのが特徴。農作業で連作といった場合、同じ作物かまたは同じ種類の野菜を続けて同じ場所で作ることと知っておいてください。

連作が起こるとなぜいけないのか

なぜそんなに作物を作る期間に気をつけなくてはいけないといわれているのか?それは続けて同じものを栽培することで土の中のバランスがいろいろ崩れて病気になりやすかったり、栄養不足またはその逆で特定の栄養が過多になり作物の成長に大きく影響がでるからです。

連作の対策方法はあるのか

家庭栽培で10個できそうなところを5個になったとしてもあまり深刻な影響はないかも知れませんが、これが農家のように作物の栽培規模が大きくなるとこのことによっておこる被害は非常に悩ましい存在となるけれど、そのためにそれを避けるための対策としていろいろな方法が考えられているので心配しすぎないでください。ここではその中のひとつの輪作という薬や特定の道具などを使わずにできる対策方法を後述でご紹介しましょう。

連作に注意したい品種・気にしない野菜

最初に続けて同じ作物を作るのは怖いものと思わせすぎてしまったかも知れませんが、全ての野菜が続けてつくることで状態が悪くなるわけではないです。ここでは気をつけたい品種やあまり気にしなくてよい野菜に分けて代表的なものを見ていくことにしましょう。

連作障害があらわれやすい野菜の品種


作物の病気や害虫被害は起こってほしくないことですが、幸いにもこの被害があらわれやすい種類とでにくい野菜に分けられるでしょう。まず土へのダメージが大きく期間をあけないと続けて作れない野菜の代表としてスイカやナス科の野菜があげられ、一度作ると6-7年はその土地で同じ種類の作物が育てられないといわれているのが怖いところ。その休ませる期間がこの土が悪い状態になるのを避けるための対策のひとつの畑を休ませるというやり方です。

あまり連作障害があらわれない野菜の品種

逆にほとんど連作による被害があらわれずに続けて作れる野菜の代表にアスパラガスや小松菜・かぼちゃ・ニンジンがあります。これらの野菜だけを作るのであればあまり続けて作るなという約束は気にしなくて良いでしょう。

ナス科の連作には注意が必要

連作という言葉とセットで語られることが多いのがナス科の作物です。なぜこの種類の野菜はそれほど続けて作ることにナイーブになるのでしょうか。それにはいくつかの理由があります。ここでは、特に気をつけなくてはいけない品種のついてその理由と気をつけたい野菜を紹介していきましょう。

ナス科などの野菜は連作できない?

特に気をつけなくてはいけない品種があって、その代表的な作物がナス科・マメ科・アブラナ科の野菜です。この3種類の品種を育てたいと思っている人は今年作ったら同じ場所、同じ土は数年使えないと思っておいた方が良いでしょう。

ナス科の野菜一覧

野菜づくりがはじめてという方の中にはナス科の野菜はナス以外に何があるのかわからないという方も多いのではないでしょうか。ナス科の連作障害にはナスの他にトマト・ピーマン・唐辛子・シシトウ・じゃがいもも含まれます。

マメ科の野菜一覧

マメ科で続けて作らない方が良いといわれる野菜はえんどう豆・そら豆・インゲン・枝豆や落花生です。特に長く土地を休ませる必要があるのがエンドウで6-7年かかります。落花生や枝豆などはでも3年は間を開けた方が良いでしょう。

ナス以外のナス科の野菜

ナス科といわれてもナスの他に思いつかないという方もいるでしょうが、同じ種類の中にトマトも含まれます。ナスと同様トマトも夏野菜の中では人気の作物。つい知らずにナスとトマトを連作してしまってうまく育たないと悩んでしまうという落とし穴が隠されているので注意してください。

連作には相性の良し悪しがある

連作には相性があって悪いものばかりではありません。むしろ、後に植えると土が回復するのが早くなるといわれている組み合わせもあります。ここではその中から良いものと悪いものを紹介します。


トマトの後に植えると良い野菜悪い野菜

トマトを作ったらその翌年よ作ると良くないのが同じ科であるナス・ピーマンなど。きゅうりも避けた方が良いです。逆に良いといわれているのがキャベツやブロッコリー。

きゅうりの後に植えると良い野菜悪い野菜

きゅうりも家庭菜園で栽培される人気の野菜。その後に植えない方が良いのがニンジン・ダイコン・カボチャです。植えると良いのが玉ねぎやほうれん草となっています。

ニンジンの後に植えると良い野菜悪い野菜

ニンジンはそれ自体は障害がでにくく毎年作れる野菜ですが、続けて作るには気をつけるべき野菜があります。それはトマトときゅうり。このふたつはニンジンを植えたあとの畑では作らないようにしましょう。逆にニンジンの後作としておすすめなのがハクサイやキャベツといった野菜です。

野菜の連作と輪作期間

最後になりますが家庭菜園では比較的簡単におこなうことができるお金もそれほどかからない連作対策の方法として輪作についてご紹介しましょう。

輪作とは

輪作とは作物を輪にして作ること。この輪というのは畑の中で区画を決めて作る作物を1年に1区画ずつずらして作ることをいいます。その区画の数と連作できない期間がうまくはまれば連作障害を気にすることなく、毎年丈夫な作物が作れるというわけです。

輪作のメリットとデメリット

輪作は作物を植える土地を年ごとにずらすだけなので難しい知識や道具・肥料や農薬などは必要としません。ただし作る最初に作る作物の連作できない期間を把握して畑の区画を決めるという手間が必要。さらに、大規模農業では広大な土地が必要となります。家庭菜園であれば1枚の畑の中を細かく区切れるのであまりデメリットは感じずにできるでしょう。

輪作は障害が起こる期間を考えて決める


例えばナスやスイカ・えんどう豆を毎年栽培したいと考えるなら畑の区画は最低でも7つに分ける必要があります。連作できない期間が6-7年だからです。もし、7つにも分けたらひとつひとつの区画が小さくなってしまってあまり輪作の効果が出ないと判断すれば、1度作ったらその作物はつくらずにしばらく置くしかありません。

ナス科の野菜はプランターで作るという手も

畑で作るとどうしても連作障害が気になるという場合は、特に心配なナス科・マメ科などの野菜はプランターで作り土は1年ごとに処分するというやり方もあります。これなら毎年同じ場所でナスやトマト・えんどう豆を作ることも可能です。

まとめ

家庭菜園でも連作障害に要注意!

プランターで作るごとに土も新しい市販のものを買っているという方にはあまり切羽詰まった悩みではありませんが、畑を借りて地植えで野菜を作っている人にとっては連作障害は気をつけなくてはいけない問題点です。今まで知らなかった・気にしていなかったという方でも連作という言葉の意味やその大変さ、輪作という対策方法についてはご理解いただけたことでしょう。ただやみくもに連作はいけないというわけではなくて、野菜ごとに作れない期間が決まっているので家庭菜園をする際はその期間を調べてから作るのも、上手な野菜作りのコツとなります。

連作が気になる方はこちらもチェック

今回は連作という言葉の意味や簡単な対策方法にとどまりましたがもう少し連作障害について知りたいという方には下記の記事がおすすめです。輪作のやり方解説や連作障害の詳しい被害や植物の状態などを解説しています。是非こらちもご覧くださいね。