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アオリイカの刺身での食べ方は?盛り付けや切り方などさばき方を解説!

イカの中で一番アミノ酸が豊富なアオリイカ。アミノ酸量はそのまま「旨味」になります。そのアオリイカの一番おいしい食べ方は刺身で間違いないでしょう。ただしさばき方や切り方、盛り付け方などで刺身の味は変わります。今回はアオリイカのお刺身のおいしい食べ方を特集します。
更新: 2021年9月14日
kuma10
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この記事で紹介しているアイテム

挟み式ヤエン(標準型)[アオリイカ仕掛け]

アオリイカってどんなイカ?

アオリイカは日本中の海で見られる大型のイカです。最大級のものでは胴の長さが50cmを越え、重量も6㎏オーバーが確認されています。梅雨前後に見られるこの大型の物を通称「レッドデビル」と呼び、大物釣りのターゲットにされます。春に産卵準備で沿岸部に集まってくるものが陸釣りのターゲットになりますが、その年に産まれた(小さい)秋イカを数釣り対象にする釣り人もいます。通常エギでイカを釣る「エギング」といえばアオリイカが対象になります。

アオリイカの刺身って美味しいの?

アオリイカは旨味成分たっぷり

イカは大きくコウイカとマルイカの仲間にまずは分けられます。背中に大きな甲骨を持つコウイカの仲間はスミイカやコブシメなど旨味成分の高いものが多いですが、マルイカ系のイカの中でアオリイカはその旨味成分がダントツに高く、お刺身に最上の高級イカになります。新しいお刺身は身が透明で、こりこりとした食感と甘みが口に広がります。冷凍すると身が白くなり、食感はねっとりとし、これはこれで美味しいお刺身になります。

刺身は釣りたてが一番!

アオリイカは市場に出回る数が少なく、それも高級な理由の一つになります。現在大量消費に使う(回転ずしなど)刺身用アオリイカは東南アジアなどからの輸入に頼っている状況です。国産の新しいものはちょっとお高い料亭でいただくか、自分で釣ってお刺身にするのが一番手っ取り早い方法です。エギングが流行る理由が分かりますね。

アオリイカ刺身の作り方

アオリイカは即締め!

まずはアオリイカ刺身の作り方からです。先ほども書きましたが、アオリイカ刺身の作り方は大きく「生」を使うものと「冷凍」を使うものの二通りになります。今回は作り方・食べ方などの紹介になりますのでご自分でさばくのを前提に記事を進めて参ります。新鮮なアオリイカが手に入ったら生で刺身にするのが基本です。もしもご自分で釣ったものであれば「締めて」、できれば内臓まで抜いてから持ち帰り調理しましょう。

冷凍で美味く安全に!

さて、もう一つの作り方は「冷凍」にしてからの食べ方です。実はアオリイカには寄生虫が入っていることがあります。生での食べ方でも書きましたが、生きているうちに内臓を抜くのも寄生虫対策です。アオリイカの寄生虫であるアニサキスは宿主が死ぬと内臓から身に移動します。それを防ぐのが目的で内臓を抜きますが、身に入っていることが無いわけではありません。ただアニサキスは冷凍することにより死滅しますから、「熟成」も含め冷凍を24時間以上すると安心です。

アオリイカ刺身のさばき方

歯触り良好「薄皮剥き」


大型アオリイカは薄皮を剥いで刺身を作ります。さばき方は何度か練習することによって上手になりますので、失敗を恐れずにさばき方の練習をしましょう。実際のさばき方は動画で確認していただくとして、ここではさばき方のコツを一つ。薄皮剥きは手拭いやキッチンペーパーなどでもやることができますが、よほどの小型のものでない限りきちんと薄皮剥きはしましょう。少しもったいないくらい厚めに(軽めに)包丁を入れるのがコツです。薄皮ギリギリまで切れ目を入れると失敗が多くなりますよ。

小さいものなら「化粧包丁」

アオリイカの中でも小さいものは薄皮がまだ柔らかいので薄皮を剥がさずにお刺身にすることができます。ただ薄皮が柔らかいからと言ってそのままお刺身にしては口に残ってしまいます。アオリイカの表と裏に「化粧包丁」を入れましょう。たった50秒ほどの動画の中で3種類の化粧包丁を入れていますが、お刺身には前半2種類の切り方を使います。切り方の決まりは「隠し包丁は腹側」「飾り包丁は背側」に包丁を入れることです。花切りを使ったお刺身はとろけるようですよ。

アオリイカ刺身の切り方

家庭での基本の切り方「短冊」

アオリイカの刺身の切り方はさまざまありますが、ご家庭でお刺身を作る場合は「短冊」に切る方が一番多いのではないでしょうか。きちんと薄皮さえ剥いておけばかなり厚めの短冊でも美味しくいただけます。また少し包丁の刃を寝かせて削ぎ切りにしても良いのですが、どちらにしても包丁の刃は「繊維を断つ」方向で入れていきます。アオリイカの胴を横に切るイメージです。

隠し包丁多めで「松笠」

ご家庭でのお刺身の切り方で次に多いのが「松笠風」だと思います。隠し包丁を「斜め格子」に細かく入れてからお刺身にする切り方ですが、この切り方ですとお醤油の乗りも良く、甘みも際立ちます。アオリイカの身に5mm幅くらいでスッスと包丁を入れて行きますが、本格的な「松笠」にするには斜めに深めに包丁を入れる必要があります。ご家庭での刺身の切り方としては松笠風で充分だと思います。

アオリイカ刺身の盛り付け

贅沢な姿造り

生きているアオリイカが手に入ったら「姿造り」の盛り付けに挑戦してみましょう。この盛り付けは九州は佐賀県の「呼子」から始まったと言われています。呼子のイカは有名ですよね。活きたアオリイカは締めずに胴体横から切って行きますが、イカが死んでしまっては盛り付け失敗ですので、キッチンバサミなどで手早くカットしても良いと思います。胴体横から切ることでエンペラ部分は残ります。そのままお刺身の盛り付け台として使い、切り取った身だけを刺身に切り、盛り付けます。

薄造りで上品に

こちらは丁寧に薄皮を両面引き、包丁の刃を目一杯寝かせて削ぎ切りにしていきます。食感の硬いエンペラの刺身は薄造りにされる方はけっこうおられると思いますが、アオリイカの胴体の薄造りはまた絶品です。お皿の模様が透ける位薄く切れれば完璧です。まるでフグ刺身のような造り方ですが、身の全体量に対しての面積が増えますから当然味も濃く感じます。一緒に「レモンと塩」を盛り付けておくとまた違ったお刺身の味が楽しめますよ。


アオリイカ刺身の食べ方

生姜を効かせたイカソーメン

ここからは美味しい食べ方(レシピ)の紹介をしたいと思います。イカソーメンの作り方は薄皮を曳き、湾曲している部分をカットしたアオリイカの柵を、細いうどん状に切って行きます。イカがあまり厚いようでしたらマナ板に置いて真ん中からスライスしましょう。作り方は難しいですが頑張る価値のある切り方です。器に細切りしたアオリイカを並べ、麺つゆのストレートタイプのものを掛けたらたっぷりの生姜を擂って乗せましょう。レシピらしいレシピではありませんが、夏らしい涼しげな刺身の食べ方です。

鉄板の美味さ「イカ卵黄」

どんなイカの刺身でも何割か美味くする食べ方が「イカ卵黄」です。もともとは関東の漁師が始めたらしいこの食べ方ですが、現在はユーチューブなどの影響で日本中に広がっているようで、レシピは簡単です。お刺身に切ったアオリイカの真ん中を窪ませ、そこに卵黄を落として、それをつぶしながらいただくだけの食べ方ですが、かける醤油が問題になります。関東では甘味の少ない醤油。西に行くとだんだん甘めのものが好まれるようです。九州では専用ダシ入り醤油まであります。お好きな味でお刺身を楽しみましょう。

アオリイカ刺身の珍味「内臓」

旨味倍増「キモ和え」

新鮮なアオリイカの内臓はこってりとした美味さがあります。ただ寄生虫が怖いのであまりお刺身ではおすすめできません。ですが「キモ和え」ならどうでしょう。新鮮な内臓(キモ)に縦に包丁を入れ、包丁の背で内臓をしごきます。中身を包丁で叩いてつぶしますが、その時に寄生虫の確認を目視でします。白っぽい物が見えたら全て取り除きます。叩いた物に酒と醤油を混ぜ、イカのお刺身に絡めていただきます。苦味と甘みとコクが口一杯に広がる絶品レシピですよ。

絶品「キモ焼き」

新しいアオリイカが手に入ったらぜひ内臓の「肝焼き」を試してみましょう。内臓にはアニサキスが居る可能性が無いわけではありませんが、火を通してしまえば大丈夫。何の問題もありません。ただその(居た)可能性もイヤなら無理にはおすすめしません。外した内臓に一塩振って30分位冷蔵庫で寝かせます。キッチンペーパーで出てきた水分を拭いたら炭火(ガスでもOK)でじっくり焼き上げます。レシピはこれだけ。濃厚な旨味が口いっぱいに広がりますよ。

アオリイカの釣り方

流行のエギング

アオリイカのお刺身を一番新鮮に手に入れる方法はやはり自分で釣ることだと思います。流行の「エギング」は実は一番簡単に始められる釣りだと言われています。ロッドとリールさえあれば後は「エギ」と呼ばれる疑似餌をセットして投げるだけなのですから。もちろんいろいろなテクニックはありますが、そこは「好きこそものの上手なれ」で、美味しいアオリイカ刺身をゲットするために練習しましょう。記事の最後に詳しいイカの釣り方なども入れておきますね。

活餌でヤエン釣り

挟み式ヤエン(標準型)[アオリイカ仕掛け]

出典:Amazon
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アオリイカを釣りに行く前に小魚をゲットできたら「ヤエン釣り」に挑戦してみましょう。これは簡単に言えば「活餌を使った釣り」です。いわゆる「飲ませ釣り」とは違い、活餌に喰い付いたアオリイカにヤエンと呼ばれる逆針をラインに沿わせて落として行く方法です。アジやムロなどが代表的なエサになりますが、筆者はボラを使います。生命力が強く身切れしにくいのが一番の理由です。ロッドを使うやり方が基本のようですが、ラインを手持ちでやるのがおすすめです。

アオリイカ刺身の旬は?

アオリイカの旬は春

小さな「秋イカ」でも、太った「春イカ」でも、モンスター級の「初夏イカ」でも、アオリイカのお刺身はすべて美味しいのですがやはり旬はあります。レシピのなかでも紹介しましたが、「身を半分にスライス」するくらい太った春イカはやはり甘味も旨味も絶品のお刺身が切れます。大きさで言えば700グラムから1000グラムくらいでしょうか。まだまだそのくらいのサイズのアオリイカが沿岸に居付いています(2019年7月執筆)。これからでもチャレンジしてみましょう。

春イカ刺身はなぜ美味い?

アオリイカの生活サイクルは夏場に産卵。秋にその年に産まれた子イカが15cmほどになります。まだエギを見たことが無いこの頃のイカは「数釣り」にむいてます。一旦冬場に深場に行き、産卵準備のために栄養を溜めて帰って来るのが「春」です。夏の産卵後は(東日本では)死んでしまうのであまり釣れなくなります。大型の物が残る西日本でも産卵で体力を使ってしまったイカは少し水っぽくなります。そのためアオリイカ刺身の旬は春とされています。

アオリイカを美味しい刺身にしよう!

今回アオリイカのさばき方やお刺身の作り方など簡単なレシピとともに紹介して参りましたが、もちろんアオリイカはお刺身以外にもさまざまなアレンジ料理のできる万能なイカです。まだまだイカの魚影は濃くあります。新鮮なアオリイカを手に入れて、美味しいアオリイカ料理に舌鼓を打って下さい。

アオリイカの釣り方が気になる方はこちらもチェック!

記事の中でアオリイカの釣り方を少しだけ紹介させていただきましたが、「暮らし~の」サイトの中にはさまざまなアオリイカの釣り方の詳細を紹介してくれている記事があります。ぜひ併読していただいてご自分の手で美味しいアオリイカをゲットして下さい。