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スパニッシュモスの育て方をご紹介!おしゃれなエアプランツを増やすには?

あごひげのようにもふもふとしたスパニッシュモス(チランドシアウスネオイデス)はエアプランツです。土が不要で、空気中から水分を取り込むから簡単だと思っていたら枯らしてしまうことも。ポイントを押さえた育て方を解説しますので、スパニッシュモスを増やしていきましょう。
2020年8月27日
おとはねくみこ
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この記事で紹介しているアイテム

ハンギングワイヤー

はじめに

おしゃれなスパニッシュモスを育てよう!

おじいさんのあごひげのようにもふもふの見た目は眺めていると思わず笑みがこぼれ、暖かい癒しの気持ちが広がります。戸口や天井、壁にぶら下げると自然な風貌を楽しめ、流木やカゴなどの小物とコーディネートするとインテリアがたちまちおしゃれになるでしょう。エアプランツの仲間であるスパニッシュモス(チランドシアウスネオイデス)の育て方や増やし方をお伝えします。

スパニッシュモスの基本情報

【科名】パイナップル科【属名】ハナアナナス属(Tillandsia)
【学名】Tillandsia usneoides(チランドシアウスネオイデス)
【英名】Spanish moss(スパニッシュモス)、Long moss、Black moss、graybeardなど
【和名】サルオガセモドキ【原産国】北アメリカ南部~南アメリカ

スパニッシュモスの呼び方

サルオガセ

多くの呼び方があり混乱しませんか。「スパニッシュモス」は直訳するとスペインのコケで、スペイン人がヨーロッパに運び入れて広めたとの説があり、「Tillandsia」の発音時に「チランドシア」「チランジア」「ティランドシア」と違いが生まれ、「サルオガセモドキ」はサルオガセという菌類にそっくりな見た目がいわれです。愛好家の間では「ウスネさん」とかわいい呼び方で親しまれています。

スパニッシュモスの特徴

ユニークなスパニッシュモス

絡まった長いおひげのような見た目が面白いですよね。空気中から水分を取り込むエアプランツで土や根は不要となります。ぶら下げておくだけでおしゃれなインテリアになり、原産地では荷物を梱包する時に使うエアパッキン役を務め、空気中のさまざまな成分を取り込むため大気汚染を調べる指標もこなす頼もしい植物、それがスパニッシュモス(チランドシアウスネオイデス)です。

スパニッシュモスの葉

銀色の見た目の正体は「トリコーム」で、葉を太陽光から守り、水分を取り込むための無数の毛です。熱帯雨林などの湿潤地は細い葉で毛も少量で生きていけますが、乾燥地では葉を太くして毛をたくさん生やして水分を取り込み、乾燥に耐えられる力を備えます。これらは「銀葉種」と呼ばれ、毛が少なくつるっとした緑の葉、例えばブルボーサやトリコロールは「緑葉種」となります。

スパニッシュモスの花と花言葉

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ベランダから風に吹かれてふんわりといい香りが漂い、開花に気付くことも。小さくてかわいい黄緑の花を見つけた時はうれしくなりますね。早ければ3月、暖かくなってきた4~5月に開花するので楽しみです。ウスネオイデスには、黄緑に茶色が混じったような黒い花を咲かせる「黒ウスネ」と呼ばれるタイプもあります。花言葉は「不屈」で、土が無くてもたくましく育つことからです。

スパニッシュモスの育て方①株の選び方

おすすめは太葉


「チランドシア」「ウスネオイデス」の名称でも販売されています。大きく分けて細葉、中葉、太葉のタイプがありますが、細葉はあまり出回っておらず、中葉と太葉の違いは、太葉の方が葉が太くて長くなります。初心者でしたら、太葉の方が枯れにくく育てやすいのでおすすめです。シルバーグリーンが生き生きとしてきれいで、株を手に取ってみて重みを感じるものを選びましょう。

ハンギングワイヤーを活用

ハンギングワイヤー

スパニッシュモス(チランドシアウスネオイデス)は、束ねる量が多い時、内側が蒸れやすいですが、これなら通気性を確保して飾れます。こちらを参考に、針金とペンチを使って手作りしてみてもいいですね。量が少ない場合はS字フックが便利です。100均に売っているかわいい商品を利用する方法もありますので、最後のインテリアの項でご紹介します。

スパニッシュモスの育て方②環境

風通しがよく気温差が少ない場所に

私たちが暮らしやすい環境を思い浮かべてみましょう。お日様の光に当たると気持ちがいいですが、強い日差しや高温は汗だくになってしまいます。心地よい風が吹けばさわやかですが、冷たい風や寒い日は体にこたえ、湿度が高すぎると蒸し蒸しとして不快ですよね。スパニッシュモスも人間と同じかわいい子と思って世話をすれば間違いありません。

屋外と屋内どちらがいい?

ベランダや庭の木に吊るしておくと、風に吹かれて蒸れることがないのでおすすめです。寒さには強くないので、冬は屋内に入れましょう。部屋でインテリアとして楽しみたい場合は、壁にべったりとつけて吊るすと壁に接している面が蒸れてしまいますので、どの方向からも空気が通るように、壁から距離を取って飾るということを心に留めておくといいですよ。

スパニッシュモスの育て方③水やり

霧吹きでたっぷりとミスティング

エアプランツの中でも特に水を好みます。霧吹きでたっぷりと水やりするミスティングを週に2~3回行い、季節やエアコンで乾燥が気になる時は毎日水やりしてあげましょう。庭木に吊るしている場合は散水ホースのミストノズルで水やりし、屋内の場合はお風呂場に伸縮ポールをセットして吊るし、シャワーを使って水やりしてもOKです。

水に4時間浸すソーキング

バケツや洗面器に水をはって浸す方法です。1ヶ月に1回が目安となりますが、ミスティングを忘れてしまったり、旅行で留守にしていたりと、何だか葉に元気がなく乾いているようだと感じた時に行い、多湿な梅雨は行わないといったように環境に応じて調整するといいですね。浸す時間は4時間程度で、うっかり長時間つけたまま放置してしまうと、腐ることもあるので注意しましょう。

水やりの注意点

ミスティングもソーキングも夕方から夜に行うことをおすすめいたします。日中は水分を蓄えておくために気孔を閉じているからです。また、水やり後は風通しのよい場所でしっかりと乾かしましょう。数時間程度で乾くことが望ましいです。特に、束ねている内側は湿った状態が長く続かないように気を配ってあげてくださいね。

スパニッシュモスの育て方④増やし方


株分けでの増やし方

増やし方としては、株分けで増やすといいですよ。花が咲いた後に子株が育っていますので、切り取って増やしましょう。こちらの動画で紹介されているスパニッシュモスは、4年がかりでここまで増やしたとのことで、立派な見た目ですね。大変参考になりますのでぜひご覧ください。長く伸びた葉をハサミで適当にカットし、ハンギングワイヤーにかけていくだけなのでとても簡単です。

種まきでの増やし方

株分け以外の増やし方としては種まきがあります。花が終わると茶色くてカサカサしたさやになり、さやが弾けると中にはタンポポのように微細な綿毛がついた種がたくさん入っています。採取した種を濡らしたキッチンペーパーの上に置きましょう。発芽には1~2週間ほどかかります。発芽してから大きく育つまで数年を要しますので、初心者には株分けでの増やし方がおすすめです。

スパニッシュモスの育て方⑤害虫や病気

害虫について

あまり害虫や病気の被害にはあいません。ごくたまに小さな白い点がついていると思ったら、カイガラムシだったなんてことも。そのほかではハダニやアブラムシに注意しましょう。害虫は葉に吸着すると汁を吸い取って株を弱らせてしまうので、見つけ次第、ブラシなどで取り除いてください。日頃から風通しをよくするなど環境を整えてよく観察し、害虫を予防することが大切です。

病気について

葉に黒い斑紋ができていたり、黒いすすで覆われたようになったりしたら、それは「すす病」です。カイガラムシやアブラムシなどの害虫の排泄物をエサに「すす病菌」というカビが増えて広がり、あらゆる植物がかかる可能性があります。薬剤を散布する方法もありますが、黒くなってしまった部分を除去した方がよいでしょう。

スパニッシュモスの育て方⑥枯死を防ぐ

枯れないようにするために

水をあげすぎて枯れるということはありません。よく乾かさずに蒸れてしまうことが問題です。太陽光も必要ですが、強すぎる日差しは苦手で、屋内ならカーテン越しの光で優しく気遣うといいですね。枯れて茶色くなってしまった部分を見つけたらカットしておきましょう。元気な部分がまた育って増えていきます。自宅の数か所に吊り下げてみて、ベストな環境を探るのも楽しいですよ。

元気がない時は肥料を

肥料はしょっちゅう与えなくても大丈夫です。人間と同じく、見た目が疲れているようだと思ったら、ミスティングやソーキングをする時に、薄めすぎかなと思うくらい適量よりかなり薄めるつもりで、液体肥料を混ぜ込んで与えてください。肥料を与えた後に、水にくぐらせて余分な肥料を落としてあげるとよいでしょう。もふもふに育てるためにはいたわりの心が大切となりますね。

スパニッシュモスを使ったインテリア

出窓を利用したグリーンスポット

出窓を利用した空間デザインがおしゃれなインテリアとなっていますね。丈夫なつるに何気なく掛けているようでありながら、光の透け方が絶妙で、まるでレースのような見た目です。コウモリランがアクセントとなり、アンバランスな雰囲気を演出しています。ハンギングに針金ではなく、自然素材を使用してみるのもいいですね。


流木と羽でネイティブインテリア

流木にスパニッシュモスとハンギングフェザー、ハンギングテラリウムのガラス容器を吊るしたお店のディスプレイです。フェザーを一緒に垂らすとネイティブな雰囲気がぐっと高まります。ガラスの中にかわいい植物の世界を作るテラリウムはとてもおしゃれで人気ですよね。エアプランツの水やり後は、しっかり乾かしてからガラス内にセットしましょう。

100均のプランタースタンド

こちらは100均で売られている植木鉢を置くスタンドで、星の形がかわいいです。逆さまにして麻ひもでうまく吊るしています。身近なものを利用したナイスアイデアですね。これなら通気性がよくなり、スパニッシュモスが蒸れる心配がありません。どうぞお手本にしてみてくださいね。

100均のワイヤーバスケット

こちらも100均の商品を利用しています。ワイヤーバスケットを逆さまにして、ペンチでチェーンの位置を付け替えています。アンティークな雰囲気がおしゃれですよね。100均にはかわいいデザインの製品がたくさんありますので、組み合わせたり、ハンドメイドしたりと楽しみながら飾ってみてください。

まとめ

スパニッシュモスを増やして楽しもう!

スパニッシュモス(チランドシアウスネオイデス)の育て方や増やし方を解説してまいりましたが、いかがだったでしょうか。ポイントとなるのは、水やりと風通しです。この2点に特に気をつけながら、かわいい我が子のようにお世話をいたしましょう。いつの日か、もふもふの見た目になることを目標に、毎日の成長を楽しみながら育ててみてくださいね。

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