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1ナンバーの維持費を3・4ナンバーと比較して解説!免許や税金、高速料金は?

ナンバーの違いで税金や保険料などが大きく変わることをご存知でしょうか。今回は、中でも「税金が安くなる」と話題の1ナンバーについて取り上げ、その維持費を徹底解剖。さらに1ナンバーに必要な免許、構造変更などについてご紹介していきます。
更新: 2021年5月13日
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ナンバーには種類がある

出典: http://qa.jaf.or.jp/car/registration/07.htm

自動車ごとに車を識別するためのナンバープレートがあるのはご存知かと思いますが、ナンバープレートは図のように5項目が表示されています。その中でも「1ナンバー、3ナンバー」と言っているのは登録自動車の分類番号の一番最初の数字を指しています。つまりこの図だと「5ナンバー」になる訳です。
この分類番号、実は8種類にも分かれています。まずはそれぞれの車の種類について解説していきます。

ナンバーの種類 1ナンバー

出典: http://www.yk2.jp/info/plate.html

今回取り上げている1ナンバーは、普通自動車の枠組みのうち、用途が貨物になるものです。自動車自体の大きさ、重量、排気量は関係ありません。ただしここで注意したいのは「普通自動車」と表記されているものの、普通免許では運転できないことです。免許とナンバープレートの条件は全く異なる物になります。免許については、後で詳しく説明します。
また、「貨物車」として登録するためには必要な条件があります。この記事でも、後半の構造変更などで重要になってくるので、詳しく説明します。

荷物を積載するトランクスペースの面積

出典: https://toyota.jp/hiacevan/grade/grade1/

トランクスペースの広さに関しては2つの条件があります。まず、1つ目は貨物車として登録するためには、床面積が1平方メートル以上が必要になります。後で説明する軽自動車の場合は0.6平方メートル以上が必要です。
また、車両の乗車設備を最大限に利用した状態の面積が残りの積載床面積よりも小さい必要があります。

乗車定員と積載重量

出典: https://toyota.jp/hiacevan/grade/grade1/

乗車設備を最大限に利用した状態で積載できる重量が、乗車定員の重量よりも重くなる必要があります。つまりは、4人乗りの場合、1人55kgで計算されるので、合計220kgになり、トランクスペースにも220kg以上積載できる必要があります。

貨物の積み下ろし口の広さ

出典: https://toyota.jp/hiacevan/grade/grade1/

積み下ろし口の広さが、縦横それぞれ800mm以上で、垂直面が0.64平方メートル以上である必要があります。軽自動車の場合はそれぞれの条件が、縦600mm、横800mm、0.48平方メートル以上になります。
この部分は構造変更の際、改修が難しい部分になります。構造変更を検討される際には、まず積み下ろし口の広さを確認しましょう。

保護仕切り

出典: https://nonidel.jp/sekourei/s-09-01.html

乗車設備とトランクスペースの間を、保護用の仕切りや幌などの隔壁で区切る必要があります。また、隔壁の場合にはその間を人が移動できないようなつくりにしなくてはいけません。
ただし、最大積載量500㎏以下の場合は、背あてなどで代用が効き、仕切りは不要になります。

座席の種類

出典: https://nonidel.jp/sekourei/s-14-01.html

物品貨物設備の中に座席があっても、折りたたみ式か脱着式で貨物の積載に支障がでない構造なら問題ないです。つまりは、上記の床面積なども、折りたたみ式などの座席は折りたたんだ状態で床面積を計算できます。
 

ナンバーの種類 3ナンバー

出典: http://www.yk2.jp/info/plate.html

いわゆる普通車です。普通自動車の枠組みのうち、人を輸送する用途で定員が10名以下の自動車になります。一般の方はこのタイプが一番多く触れる機会があると思います。セダンタイプやコンパクトカー、ミニバンや10人乗れるバンなど多くのタイプの自動車が発売されています。

ナンバーの種類 4・6ナンバー

出典: http://www.yk2.jp/info/plate.html

小型車の分類のうち、貨物の輸送に使われるものになります。普通車と小型車との線引きは、サイズと排気量が基準になります。全長4.7m以下、全幅1.7m以下、全高2.0m以下で排気量2,000cc以下(ディーゼル車は制限無)のものが小型車になります。
軽自動車もこの小型車の一種で、小型車のうちさらに小さい(全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2.0m以下で排気量660cc以下)ものが軽自動車です。軽自動車と軽自動車以外の小型車はナンバープレートの色で分けられています。
4ナンバーの枠が無くなれば、6ナンバーの払い出しが始まります。


ナンバーの種類 その他のナンバー

2ナンバー 普通乗合車

出典: http://www.yk2.jp/info/plate.html

普通自動車の枠組みのうち、人を輸送する用途で定員が11名以上の自動車になります。バスなどがこれに該当します。一般の方はあまり関わる機会はなさそうですね。

5・7ナンバー 小型乗用車・軽乗用車

出典: http://www.yk2.jp/info/plate.html

小型車の分類のうち、人の輸送に使われるものになります。小型貨物車と同様、サイズと排気量が基準になります。全長4.7m以下、全幅1.7m以下、全高2.0m以下で排気量2,000cc以下(ディーゼル車は制限無)のものが該当します。軽自動車も同様で、全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2.0m以下で排気量660cc以下のものが該当します。
こちらも、5ナンバーと7ナンバーがあり、5ナンバーの枠が無くなれば、7ナンバーが払い出されます。

8ナンバー 特種用途自動車

出典: http://www.yk2.jp/info/plate.html

こちらは、特殊な用途の自動車になります。パトカー、消防車、霊柩車など、一般の方はあまり運転する機会はないでしょう。

9・0ナンバー 大型特殊自動車・建設機械

出典: http://www.yk2.jp/info/plate.html

こちらは、大型特殊自動車です。特に機械建設に使用されるものは0ナンバーに分類され、他は9ナンバーになります。
なお、特殊自動車のうち、小型のものについてはナンバープレートに分類番号がありません。これらについても一般の方はあまり乗る機会がないと思いますので、説明は省略したいと思います。詳細が知りたい人は国土交通省の「特種用途自動車の構造用件」のページを検索してみてください。

1ナンバーにかかる維持費の概要

出典: https://publicdomainq.net/calculator-money-receipt-0023445/

ここからは、トヨタハイエーススーパーGLを例に、税金、保険、車検、高速料金などの維持費を紹介していきます。そして、3ナンバー(普通自動車)、4ナンバー(小型貨物車・軽貨物車)と比較して、1ナンバーが本当にお得かを検証していきたいと思います。
スーパーGLは3ナンバー以外にも、貨物車としての条件を全て満たしており、1ナンバー取得が可能になります。さらには、小型車の条件も満たしており、4ナンバー取得も可能になっています。

比較車 トヨタハイエース スーパーGL

出典: https://toyota.jp/hiacevan/grade/grade1/?padid=ag341_from_hiacevan_top_rec1_grade1

トヨタハイエースの最新ラインナップの一つ、スーパーGLです。標準ボディのスペックは下記のようになります。
長 さ 4,695mm(うち荷室最大3000mm)
全 幅 1,695mm(うち積み下ろし口1,520㎜)
高 さ 1,980mm(うち積み下ろし口1,320㎜)
定 員 最大5名(うち折りたたみ席3席)
重 量 1930kg 
積載量 1000kg
排気量 2.754lのディーゼルと1.998lのガソリン2種類あります。

1ナンバーとの維持費を比較 自動車税編

車をお持ちの方ならお馴染みの税金。5月頃に自宅に払い込み用紙がやってきます。自動車税は排気量と、2人乗りの場合最大積載量に応じて金額が変わってくる税金です。
また、今回例に出したハイエーススーパーGLの場合だと、エコカー減税は50%の減税に該当するため、翌年1回分が割引されたます。逆に、新車登録時より13年目より、税率が15%上がってしまいますので注意が必要です。

1ナンバー・4ナンバー

自動車税に関しては、1ナンバー、4ナンバーは同額で16,000円/年になります。ただし定員の人数によって値段が変わり、2人または3人乗りだと「貨物車」に該当し8,000円/年に。5人乗りだと「貨客兼用車」に該当し16,000円/年になります。

出典: http://15150111.web.fc2.com/kouzou.html

ここで驚きなのが、定員を登録しなおすだけで、16,000円/年を8,000円/年にできることです。ハイエーススーパーGLで2列シート(前2人、後ろ3人)の場合、後部のシートを外して定員数を登録しなおすだけで税金を節約することができます。

3ナンバー


3ナンバーは排気量に応じた税金となります。ハイエーススーパーGLでは1.5l超え~2.0l以下に該当し、39,500円/年になります。
1ナンバー2人乗りに比べ、実に約5倍、年間31,500円も多くかかってしまう計算になります。

1ナンバーとの維持費を比較 重量税編

自動車重量税は、車検時に支払う税金で、重量に応じて課税されます。車検の金額に含まれて請求されることが多く、あまり意識しない方もいらっしゃると思いますが、維持費にも大きく影響してくる税金ですので、チェックしてみてください。平成30年5月1日より税額が改訂されましたのでご注意ください。
なお、重量税もエコカー減税が適用されたり、新車登録時から18年経過時には税率が上がってきます。

1ナンバー・4ナンバー

重量税を見てみても1ナンバー、4ナンバーは同額で、8,200円/年になります。
ハイエーススーパーGLの場合だと重量は1,930kgになり、1t~2t以下に分類されます。カスタムなどで重量が変わってきますので、ご注意ください。

3ナンバー

3ナンバーだと、10,400円/年になります。1ナンバー、4ナンバーと区分が変わり、1.5t~2t以下の分類になります。ここでも3ナンバーは1ナンバー、4ナンバーの倍近くの値段になってしまいます。

1ナンバーとの維持費を比較 自賠責保険編

出典: http://www.nac-ltd.co.jp/sp/price/doc02.php

自賠責保険は、公道を走る全車に加入が義務付けられている保険です。車検時に支払う保険で、ナンバーごとに保険料が変わります。平成30年4月1日現在で下記の料金になります。

1ナンバー:23,970円/年
3ナンバー:25,830円/2年
4ナンバー:17,350円/年

3ナンバーは2年契約でこの値段なので実質12,915円/年となり、保険料が一番安くなります。任意保険もほとんどの方が入るかと思いますが、条件や等級で大幅に保険料が変わってきてしまうので、ここでは割愛します。

1ナンバーとの維持費を比較 車検編

出典: http://www.tokyowrecker.jp/seibi.html

車検とは、自動車が保安基準に適合しているかを国が一定期間ごとにチェックするものを指します。1ナンバー、4ナンバーは1年ごと、3ナンバーは2年ごとに行います。車検時には、前に説明したように重量税、自賠責保険を支払いますが、加えて検査印紙代と車検整備料金が発生します。
車検整備料は車検時の車の状態で当然変わってくるのですが、おおよそ25,000円。検査印紙代が1,800円程度になります。

 

1ナンバーとの維持費を比較 高速料金編

出典: https://221616.com/car-topics/20100223-a69403/

高速料金では1ナンバーは中型車の区分にり、3ナンバー、4ナンバーに比べると高速料金は割高になってしまいます。今回は仮に年間1,000km程度乗ると考えて、それに相当する東京IC~福岡IC間で高速料金(平成30年7月15日現在)を計算してみると下記のようになります。

1ナンバーの高速料金 26,750円
3ナンバー、4ナンバーの高速料金 22,320円

今回は通常料金での計算ですが、おおよそ4,000円程度の差が出ました。ETC割引や夜間割引などを活用すると、高速料金が変わってきますので、別途調べてみてください。

維持費総まとめ、結局1ナンバーはお得?

ここまで説明してきた税金、保険、車検、高速料金を一覧で比較してみると、上表のようになります。
結果的に、3ナンバーが一番高く、次いで1ナンバー、4ナンバーが断トツで安いという結果になりました。税金を見ると、3ナンバーは1ナンバー、4ナンバーの倍近い金額になります。保険では、逆に3ナンバーが安く、車検では3ナンバーが2年に1回でよい分安くなります。また、高速料金は1ナンバーが割高という結果になりました。

1ナンバー登録のメリット

・3ナンバーと比較すると維持費を安くおさえられる。
・4ナンバーではサイズ・排気量などに制限があるが、1ナンバーにはない。

1ナンバー登録のデメリット

・3ナンバーが2年に1回なのに対し、1ナンバーは1年ごとに車検が必要で手間がかかる。
・高速料金が3ナンバー、4ナンバーよりも割高。
・4ナンバーより維持費がかかる。

1ナンバーに乗るには 必要な免許


出典: http://trl-fukushima.co.jp/license

トラックなども含まれる1ナンバーなので、「大型免許が必要」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、車の条件によっては普通免許でも可能です。
普通免許で運転できる車は、上表のように「車両総重量5,000kg未満」「最大積載量3,000kg未満」「乗車定員10人以下」と規定されていて、この条件内であれば車体の大きさやナンバー登録の区分は関係ありません。逆に、1つでも条件をオーバーしてしまうと普通免許では運転できなくなります。
とはいえ、この記事を読んでくださっている方はSUVなどを検討されている方が大半かと思いますので、普通免許で問題ないでしょう。

1ナンバーに乗るには 該当車を購入

ここからは、実際に1ナンバーに乗るための方法についてご紹介していきます。まず簡単なのは、新車購入に1ナンバーで登録することです。1ナンバーに登録できるおすすめの車種をご紹介していきます。
 

ワゴン

出典: https://toyota.jp/hiacewagon/

まずは維持費を比較する際にも例に出したハイエースなどのワゴンが1ナンバーに登録できる挙げられます。4ナンバーにこだわらなければ、幅広いラインナップから選ぶことができますので、ぜひ検討してみてください。

SUV

出典: https://toyota.jp/landcruiser/grade/

SUVの中でも、4WDの最高峰と呼ばれるランドクルーザーはオートキャンパーに人気の車種です。一部の車種を除き、1ナンバーか3ナンバーかを選ぶことができます。ランドクルーザーだけでなく、SUV車は1ナンバー登録ができる車種が多いのでチェックしてみてください。

1ナンバーに乗るには 構造変更

1ナンバーに登録できる車を購入する以外にも、構造変更という方法があります。これは1ナンバーの条件に合うように、3ナンバーなどの車を改造し、登録をし直すという方法です。前半でも説明しましたが、1ナンバーで登録するための条件は「トランクスペースの広さ」「乗車定員の重量よりも積載できること」「積み下ろし口の広さ」「保護仕切り」の4点です。構造変更は主に、後部シートを取り外し、トランクスペースの広さと積載量を確保する工事を行います。保護仕切りも必要に応じて設置してくれます。

1ナンバーを活用し、お得にカーライフを楽しもう!

今回は、1ナンバーの維持費を3ナンバー、4ナンバーと比較して解説してきました。トータルで見ると3ナンバーより安く、4ナンバーより高めです。ただし、4ナンバーよりも車種に幅がある1ナンバーと3ナンバーを比較すると、1ナンバーで登録した方が断然お得になります。
また、一定の条件を満たせば普通免許で運転が可能なこと、1ナンバーの登録をしたい場合は、該当車種を購入するか、構造変更をすることで登録可能なこともご紹介しました。
車を買い替える際だけでなく、今お乗りの車を1ナンバーに登録できないか再度チェックし、お得にカーライフを楽しんで頂けたら幸いです。

SUVが気になる方はこちらもチェック!

1ナンバー取得や構造変更能な車種と言えばSUV。当サイトではSUVを数多く紹介しています。お気に入りの車をぜひ見つけてください。