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山芋の栄養が凄い!その成分や健康に与える効果・効能を解説!長芋と違う?

突然ですが、山芋好きですか?とろろと呼ばれる山芋は、ジオスゲニンやアミラーゼや食物繊維など健康的な栄養を含む、驚くべき食品です。食卓に山芋を加えれば、食べ過ぎるほどの美味しさで満足するばかり。山芋の栄養と料理を、今後の自宅のメニューに加えてみませんか?
更新: 2021年12月19日
はぐれ猫
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山芋ってどんなイモ?

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山芋に日頃からあまり接点のない人は、山芋の生態も分からないことだらけです。ここぞとばかりに、山芋の基本から頭に入れておきましょう。

日本原産のつる植物

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自然に自生している山芋を見れば、朝顔のようにしてつるを伸ばし、樹木に絡みつきながら上に伸びている姿があります。葉っぱは細長いハート型をしています。むかしは山の中に掘りに行く時、まず葉っぱとつるを見つけ出すことが先決でした。日本で自生し、古くから利用されてきた植物です。

山芋の名称

山芋は「ヤマイモ」と呼ばれていることが多いのですが、本来はヤマノイモ科ヤマノイモ属で、「ヤマノイモ」と若干違いを見せる呼び名なのは、意外なことではないですか?山芋は別名を自然薯(じねんしょ)や自然生(じねんじょう)とも呼ばれています。

山芋の実

秋になりつるや葉が枯れる頃が、山芋の収穫の時期です。山芋の実は地下に一本だけ伸びますが、見た目は形の悪いじゃがいもを遥かに凌ぐ、凸凹とした不定形です。山芋の実は、大きくなると長さ1メートルにも達し、非常に栄養価が高い芋として引っ張りだこです。

山芋と長芋の違い

山芋と長芋の名称

長芋は葉っぱが山芋とよく似ているつる植物で、日本原産であるとも、中世に中国から入ってきたとも言われています。長芋は別名を一年いも等とも呼ばれています。どちらも山芋とも呼ばれがちだから混同しますが、明らかに長芋と山芋は、見た目に違いがある芋なのです。

実の違い

山芋が不定形の凸凹型をしているのに対して、長芋の実のほうは、細い大根のように長く地中に伸びている違いがあります。そのため一度見た目と名前を覚えてしまえば、ぱっと見で山芋と長芋の違いを見分けやすくもあります。どちらも健康になれる、似通った栄養素を含む共通点があります。

山芋のとろろ

すりおろしたものがとろろ

山芋をすりおろすと、粘り気のあるペースト状になりますが、これをとろろと言います。とろっとした質感がそのまま、とろろという呼び名になっているのです。山芋に限らず、長芋をすりおろしたものも、とろろと呼ばれているので、とろろ状態になると区別が付きにくくなります。

とろろの粘りは謎

とろろはおくらや納豆のような粘りの成分が特徴的ですが、これはマンナンとタンパク質の成分が、すりおろされたことで、粘りを発揮するのだと言われます。しかしなぜここまでとろりとした粘りを見せるのか、その詳しい理由は謎のままです。まるで粘りは、栄養が具現化したものにも見えてきます。

とろろは生で美味しい

とろろは生で食べることができますが、これはジアスターゼという消化酵素を含んで胃に優しいためです。昔から白米や海産物との相性が良いと知られてきました。ご飯にかけたものは、麦とろご飯と呼ばれて、食べ過ぎてしまいたくなる美味しさです。

とろろは加熱しても美味しい

料理ではとろろ汁として、昔から汁物にも好まれてきました。麺類では蕎麦やうどんにかけることでも、とろろの栄養を取れるし、美味しさを味わえます。和食店だけじゃなく、中華料理店や蕎麦屋でもととろのメニューは一般的です。

とろろは混ぜ込んでも美味しい

各種の料理にも使われるのが、山芋のとろろです。料理ではグラタン、お好み焼きにとろろが使われ、お菓子では栗きんとんやカルカンにも使われています。とろろを混ぜ込むことにより、全体がふわりと仕上がるためです。

山芋はなぜ手が痒くなる?

山芋をすりおろす時に、手が痒くなってたまらないという経験は、山芋調理経験者なら誰でもあるようです。


山芋のシュウ酸カルシウムが原因

山芋にはシュウ酸カルシウムと呼ばれる物質が含まれています。これは栄養素ではないですが、すりおろしたときに表に出てくる物質です。1ミリの10分の1という、ミジンコレベルのミクロな針形をしています。これが人の皮膚に大量に刺さることにより、痒みが発生してしまうのです。

山芋の痒みの除去

水や洗剤で洗っても、痒みはすぐに取れない場合が多いです。こんなときに使えるのが、お酢やレモン。これらは酸性であり、酸のちからによって、シュウ酸カルシウムの針を溶かすことで、痒みを消せるというわけです。

山芋の栄養と効能①免疫力の向上

山芋を食べると病気予防に

山芋を食べることは、優れた栄養で体力を付けるほか、病気にならない健康作りをする上でも注目されています。日和見の風邪、病原菌が引き起こす腹痛、あちこちの癌に至るまで。山芋を食べれば病気にならないといわれる最たる理由が、山芋による免疫力の向上の効果にあります。

免疫細胞を増加させる効能

人体の中には、内的、外的な要因からの様々な病気と戦ってくれる、免疫システムがあります。山芋を食べることで、免疫をつかさどるリンパ球、T細胞、B細胞などの数が増強されることが、台湾の国立東華大学の研究チームによって明らかとなっています。

山芋の栄養と効能②大腸がん予防

山芋に含まれている成分には、ある種のやっかいな病気ですら克服する成分として、いま各方面で期待されているようなのです。

ジオスゲニンが大腸がん予防効果

山芋にはジオスゲニンという成分が含まれています。この成分については最近の研究結果によると、大腸がんの発生を抑える効能があることが判明しています。山芋を食べている人ほど、大腸の健康に違いがでてくるというわけなので、気になる方はどんどん山芋を食べて栄養を取りたいところです。

ジオスゲニンが認知症予防効果

日本の富山大学バイオサイエンス学科自然医学研究所と、アメリカのユタ州立大学栄養学科の研究によると、山芋のジオスゲニンを摂取することにより、認知力の向上が明らかになったとの話です。アルツハイマーの原因物質アミロイドが、山芋のジオスゲニンにより減少したとのことです。

アルツハイマー、痴呆症、認知症、ボケと呼ばれる症状は、これまで回復が困難な場合も多々ありました。山芋を食べるほどにボケが治る効能が得られるだなんて、凄いと思いませんか。ボケたくない人が、積極的に食べたい理由が増えますね。

山芋の栄養と効能②食べ過ぎなどに

山芋が食べ過ぎ時に消化を助ける効果

食べ過ぎやストレス食いの経験を持っている人は多いですが、食べ過ぎてしまうと困るのが胸焼けなど、消化不良を起こしてしまうことです。食べ過ぎはやめられないけれど、なんとか胃の不快症状は緩和したいとなったら、山芋の栄養を取り入れて、胃の健全化の効果を得ればよいのです。

アミラーゼの効能

山芋が多く含むアミラーゼ(ジアスターゼ)は、消化酵素の一種です。食事を取るときに胃腸の状態が悪い人でも、山芋をメニューに取り入れておけば、食べ過ぎで弱った胃腸でも食が進むこと間違いなしです。

山芋の栄養と効能③デトックスと美肌

昔から疲れた時や体調不良の時は山芋を食えというほど、山芋は体力回復の栄養と、デトックスの成分を持つ食品とされてきました。実際それには確固たる理由がありました。

食物繊維が多いから食べ過ぎも安心

食事と排泄が人間の生命維持の基本としてありますが、腸の働きを良くして病気も防いでくれるのが、植物が多く含む食物繊維の成分です。食物繊維が足りていない人ほど腸の働きが弱く、体に毒が溜まりやすく病気になりがちです。食物繊維が多い山芋は、腸からの健康にうってつけです。

美肌効果の栄養素

山芋は健康になれるだけでなく、美肌効果のある野菜とも言われてきました。アミラーゼと食物繊維を多量に含んでいる山芋を食べることで、食べ過ぎな人も体内のデトックス効果が促されます。それに加え、ビタミンEやCなど豊富なビタミン類の栄養が含まれるため、美肌化が促されるのです。

山薬や漢方としての山芋の栄養と効能


山芋や長芋は古来より、生薬や漢方薬として日本で利用されてきました。どうやって生薬や漢方薬とするのか、そしていったいどんな効能があるのかを簡単に把握してください。

山芋は山薬

出典: https://www.kaisei-drug.co.jp/wp/shop/product/yamaimo/

山芋はそのまま乾燥させたり、皮をむいて乾燥させたものが、山薬と呼ばれる生薬になります。これは自宅でも、天日干しができる環境ならどなたでも作ることができます。利用する時には粉末状にして、水やお茶などで適量を飲みます。

栄養源の生薬としての山薬

山芋は昔から栄養価の高いとして珍重されてきましたが、漢方薬にした山薬でも同様です。栄養不足を補って、体調を整えるという滋養強壮の漢方として使われます。これによって食物繊維不足も補えそうです。

栄養源の漢方薬として

疲労回復、多尿、頻尿、体温上昇、滋養強壮などに対して効果のある漢方薬として、八味地黄丸や六味丸があります。山芋や長芋の山薬は、これらの漢方薬にも主成分として使われています。

止瀉(ししゃく)の目的で

山薬は止瀉の薬として重宝されてきました。止瀉とは下痢止めのことです。お腹をこわしてしまってもこれを飲めば治るというのは、先ほどご紹介した山芋の食物繊維や、免疫力を活性させる成分によって、悪玉菌が駆逐される効能からと考えられます。

山芋の保存方法

まるごとなら常温1ヶ月

全く手を付けていない状態の山芋は、常温であってもかなり長持ちします。常温保存する場合には、新聞紙に包み込んでビニール袋にいれ、風通しの良い場所に置いておくのが効果的です。しかし美味しく、栄養のあるうちに食べる場合は、早めの調理がおすすめです。

残す場合は冷蔵で

山芋を料理に使用して残った場合ですが、手を付けない場合と違い、切り口から酸化が進みやすく、カビやすい状態です。そこでラップで包み込んでからタッパーなどに入れ、冷蔵庫で保管をします。使いかけでも1週間程度は持たせることができます。

すりおろして冷凍保存できる

この方法は山芋のとろろを長持ちさせる方法です。タッパーにすりおろしたとろろを入れて、冷凍庫に保存するのみです。1ヶ月程度は日持ちできます。ただし鮮度や栄養価は日に日に下がるので、早めに使い切るのがベストでしょう。

山芋のむかごは食べられる

山林や庭で山芋を見つけると、季節によってはつるに実を付けていることがあります。これはむかごと言いますが、実は食べることが可能なのはご存知ですか?

むかごの特徴

屋外でパッと見た第一印象では、なんか茎に丸い虫がくっついているのかと思ってしまいます。テーブルのお皿に乗っていれば、揚げた小じゃがいもかといった感じもあります。しかしこれが山芋のむかごです。茶色い色合いで、大きさは1~3センチほどになります。

他の植物と同様、種として機能しているのがむかごです。むかごから発芽させて、山芋を栽培することも出来ます。山芋と長芋のむかごは、よく似ているので違いが見分けられないことがあります。

むかごの食べ方

山芋同様で、生食でも食べられます。または枝豆のように塩ゆでにしても、炊き込みご飯にしても美味しいのがむかごです。山芋を濃縮したような味わいが魅力で、食物繊維などの栄養成分も、健康面での効能も、山芋と全く同じです。

栄養価の高い山芋おすすめ料理①

麦とろごはん

非常に単純で、嫌いな人はいないほど人気の山芋料理といったら、とろろを使った麦とろごはん。料理の時間が無い時、料理のアイデアが枯渇した時。その時には麦とろごはんを出しておけば良いのです。栄養もあるし食物繊維も取れるしで、食べ過ぎ必至です。


麦とろごはんのレシピ

山芋の皮をむいて、おろし金やすりこぎで、すりおろします。たまごを一つ加えて混ぜ込むことや、刻みネギ、刻み海苔を乗せる食べ方も違いを出せる味わい方です。味付けは醤油を混ぜ込んでもいいし、ごはんに乗せたあとに醤油をかけるスタイルでも構いません。

栄養価の高い山芋おすすめ料理②

とろろ蕎麦

お蕎麦を食べる時には、是非とも山芋のとろろを使って、とろろそばにしてみましょう。夏は冷たく、冬はホットで、美味しさの違いを出すことができます。とろろと蕎麦は、絶妙な相性のよさが感じ取れます。食物繊維も取れ、栄養価の高い健康蕎麦も、短時間で完成できるレシピです。

とろろ蕎麦の材料

冷やしでも温かくても、材料に違いはありません。山芋はすりおろしたもの、生卵、茹でた蕎麦、薬味は刻みネギやワサビなども用意します。ダシはかつおだし、醤油、酒、砂糖、みりんなどを使います。市販のめんつゆを使用したら、蕎麦屋風の味に仕上がります。

冷たいとろろ蕎麦のレシピ

容器に冷やしておいたとろろを入れ、生卵と刻みネギを乗せます。蕎麦はザルか皿に盛り付け、冷たくしためんつゆと薬味を用意するだけで完成です。真夏には、食べすぎてしまうほど美味しい蕎麦です。ほてった体も、冷たいとろろ蕎麦で健康的にクールダウンする効果を得られます。

暖かいとろろ蕎麦のレシピ

鍋でめんつゆを作り、短冊切りのネギを入れることでめんつゆを美味しくできます。とろろと蕎麦は茹でたものをいったんレンジかお湯であたため、お椀に盛り付けてめんつゆを注ぎます。とろろ、生卵、刻みネギを加えたら、寒い冬も暖かく健康なとろろ蕎麦の完成です。

栄養価の高い山芋おすすめ料理③

とろろ焼き

山芋の一品料理を求めているなら、超簡単なとろろ焼きがおすすめです。とろろを焼き固めるだけというお手軽調理法です。純粋な山芋の味わいがあり、山芋の栄養と食物繊維がしっかり取れます。山芋の食べ方としては、いつも試してみたくなる健康的なメニューです。

とろろ焼きのレシピ

山芋をすりおろしたものを用意し、フライパンにサラダ油かバターを引いて熱します。山芋を適当な大きさで焼くと固まります。とろろ焼きがきつね色に焼けたら出来上がり。わさび醤油やポン酢など、お込みの味でいただきます。

山芋の栄養と美味しさを取り入れたい

山芋は生のままでも食べられ、簡単なレシピで食べ過ぎたいほど美味しい料理になり、しかも病気に勝てる体作りを応援してくれるすごい芋でした。普段山芋はあまり食べていない人も、美味しさと栄養価の高さを知れば、山芋料理を取り入れたくなってしまいますね。

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