10月に咲く花を楽しもう!
秋になっても花は美しい!
10月は秋も深まり、ガーデニング作業も落ち着く季節です。それでも植物の活動が終わったわけではありません。ここで紹介する花々は、そんな10月に見られるものです。花言葉と一緒に紹介していますから、覚えておくといっそう身近に感じられるでしょう。
10月に咲く花1.キク
秋の花といえば、多くの日本人が最初にキクを思い浮かべるでしょう。
キクの楽しみ方
天皇家の御紋章にもなっている、サクラと双璧を成す日本を代表する花です。キクの開花は9月から11月。種類によっては春ギク、寒ギクなどもありますが、10月の時期は特に見頃です。中国が原産とされ、日本には奈良時代に入ってきました。
ポットマムの育て方
今は品評会も各地で行われる他、育て方の簡単な鉢植え用の洋キク(ポットマム)もあり、室内でも観賞できるように広まっています。春に植え付け、夏場切り戻しをするときれいな花が咲くでしょう。
キクの花言葉
キクの花言葉は普通「高貴」「高潔」「高尚」と意識高そうなものですが、色ごとだと赤は「あなたを愛しています」。白は「真実」。黄色は「破れた恋」とさまざまです。贈り物にするときは、ちょっと注意したほうがいいかもしれません。
10月に咲く花2.コスモス
山口百恵さんの歌でも有名な秋桜。コスモスも10月頃に開花する、代表的な秋の花ですね。
コスモスの楽しみ方
コスモスはキク科。歌にある「薄紅のコスモス」がよく知られていますが、白や黄色などもあります。品種が豊富で、秋の時期以外の季節でも見られます。
コスモスの育て方
根が弱いのでガーデニングでは地植えして、植え替えはさせないのが育て方のコツ。10月に咲くことを考えるなら、種を植えるのは6~7月くらいです。高さが50cmを超えたときは、支柱を立ててあげるといいでしょう。
コスモスの花言葉
花言葉は「少女の純潔」「乙女の心」。あの儚くも、まっすぐに茎を伸ばす感じが、思春期の少女と重なるのでしょうか。
10月に咲く花3.マーガレット
10月から翌春の季節まで花をつけるマーガレット。語源はマルガリータ(真珠)です。
マーガレットの楽しみ方
「好き」「嫌い」と花びらをちぎる恋占いの定番マーガレットは丈夫で、育て方も楽なので、ガーデニング初心者にもおすすめです。室内で冬の時期にずっと咲くというのも嬉しいですね。
マーガレットの育て方
基本は陽当たりのよい場所に置くこと。ガーデニングでは大事ですね。ただ、暑さにも弱いので、露地に植えるものは、残暑の和らぐ10月の時期に植え替えさせてあげると、花つきがよくなるのだそうです。
マーガレットの花言葉
「恋を占う」「私を忘れないで」「信頼」「誠実」「貞節」などがマーガレットの花言葉。色別では白が「秘めた愛」。黄色が「美しい容姿」。ピンクが「真実の愛」なんだとか。なんとなく意味深な花言葉が多いでしょうか。
10月に咲く花4.パンジー
10月になると鉢植えをショップでも見かけるようになるパンジー。花壇にも映えるガーデニングに欠かせない植物です。
パンジーの楽しみ方
パンジーは10月に開花し、翌年5月頃まで楽しめます。パンジーといえば多様な色も美しい花ですね。好みの色合いのパンジーでまとめてみるのも、いい室内植物となってくれるでしょう。
パンジーの育て方
ガーデニングでは水はけのよい土に植えるのと、乾いたら水をあげるくらいで手間も少ないです。鉢植えは冬の間の室内の彩りとして、誰にでもおすすめできます。
パンジーの花言葉
花言葉は「物思い」「思い出」。パンジーの花が物思いに耽る人の顔に見えるのが由来です。ちなみに色別の花言葉は白が「温順」「愛の思い」。黄色が「つつましい幸せ」「田舎の喜び」「記憶」。紫が「思慮深い」で、オレンジ色は「天真爛漫」になるそうです。
10月に咲く花5.シクラメン
冬の代表的植物シクラメン。10月の頃から開花し始めます。花の少ない冬の季節こそ楽しむ花ですね。
シクラメンの楽しみ方
秋になると鉢植えが出回ります。シクラメンといえば下向きの花から、上に反りかえった花びらが出ているのが知られますが、最近では上向きの種類もあるそうです。
シクラメンの育て方
球根植物ですが株分けできない欠点があります。とにかく暑さに弱い花で、暖房のかけすぎには注意が必要です。葉がハート形で、贈り物として重宝されますが、病気の人には「死苦ラメン」という語感が嫌われるので厳禁です。
シクラメンの花言葉
赤のシクラメンは「嫉妬」。白いのは「清純」で、ピンクは「憧れ」「内気」「はにかみ」です。シクラメンといえば和名がブタノマンジュウというひどい呼び名だったのですが、ヒット曲「シクラメンのかおり」のおかげで名前が定着し、今は人気の園芸種としての地位を確立しました。
10月に咲く花6.サルビア
秋の夕日にも負けない深紅の花が美しいサルビア。これも「サルビアの花」という歌が有名。
サルビアの楽しみ方
密集した緑の葉に、赤い花がよく映えるサルビア。秋の時期に花壇を飾る花の印象が強いです。赤い花のものはサルビア・スプレンデンスという品種で、一般的にサルビアといえばこの品種になります。白やピンクの種類もあります。
サルビアの育て方
種を植えるのが4~5月、水はたっぷりと与えることです。夏には開花して、11月くらいまで観賞することができるでしょう。
サルビアの花言葉
花言葉が「家族愛」「良い家庭」のサルビアは、結婚のお祝いにはうってつけです。赤のサルビアは花の色からの連想で「燃える思い」の花言葉もあります。紫のものは「尊敬」なのだそうです。
10月に咲く花7.リンドウ
リンドウは漢方薬にも使われる植物。秋の季節に咲く青い花が可憐です。
リンドウの楽しみ方
植物なのに「竜胆」と漢字が当てられたのは、漢方でとにかく苦かったから。「こんなに苦いのは竜の肝くらいだ」というわけです。野に咲くイメージが強いのですが、鉢植えでも楽しめるのです。
リンドウの育て方
開花は10月の前後で、植えるのは3月です。寒さに強く、屋内で霜などがつかなければ越冬し、翌年も開花するでしょう。発芽時期と花の咲くのが終わった頃はよく日に当て、枯れた花は摘み取ってください。
リンドウの花言葉
「悲しんでいるあなたを愛する」です。群生せず、一輪だけで咲く植物のため、悲しんでいる姿に見えたからといわれています。他にも「正義」「誠実」という花言葉も持っています。
10月に咲く花8.ケイトウ
ケイトウといえば夏に咲くと思っている人もいるでしょう。7月頃から咲くのですが、10月を過ぎても咲いていて、秋により色映えするようになるんです。
ケイトウの楽しみ方
炎のような花が、ニワトリのトサカに見えるから「鶏頭」でケイトウ。赤やピンクやオレンジがとても鮮やかです。開花期間が長く、夏から秋の季節にまたがって見られるのもいいですね。
ケイトウの育て方
種を植えるのは4月から8月。種まきから2ヶ月くらいで咲くのです。ガーデニングに用いられる種類も豊富で、扇状の花のものもあります。育て方は難しくありません。
ケイトウの花言葉
「おしゃれ」「気取り」「風変り」となっています。たしかにケイトウは他の花とは趣が違っている感があります。別に「個性」という花言葉もあるようですから、この植物が個性的に見えたのは間違いないでしょう。
10月に咲く花9.ダリア
7~10月の時期に開花するダリア。花の形や大きさが多様で、ガーデニングでもコレクション性がある植物ですね。
ダリアの楽しみ方
ダリアといえば、迫力ある皇帝ダリアを思い浮かべる人もいるでしょう。古くから品種改良されてきた、人気の園芸植物になります。花の色も黒と青以外はすべてあるといわれるほど豊富で、庭植え、鉢植え、切り花でも使えます。和名はテンジクボタン(天竺牡丹)。
ダリアの育て方
球根を植えるのは3月下旬から4月で、大きな花を咲かせたいなら上の新芽は取り除いてやらないとなりません。高温の時期に弱った花は根元30cmから思い切って切ってやると、秋に元気な大輪の花が咲くでしょう。
ダリアの花言葉
花言葉のとても多い花。いい意味のは「華麗」「優雅」「感謝」「威厳」「栄華」などですが、「移り気」「裏切り」「不安定」というのもあり、シチュエーションによっては使えないこともあります。
10月に咲く花10.サフラン
料理にも欠かせないサフランも、10月の季節に開花する花です。
サフランの楽しみ方
鉢植えも露地植えもできる、紫色の花のサフラン。といえば高級食材ですね。花が咲くと、赤い雌しべが見えるので、抜き取って日陰で乾燥させると料理にも使えるようになります。ビンにでも入れておけば、1年ほど持つでしょう。
サフランの育て方
寒さには強く、翌年の5月頃には球根が枯れます。それを掘りあげて干しておくと子球根ができるので、9月頃に植え付けてやります。
サフランの花言葉
花言葉は「陽気」「喜び」「歓喜」。漢方にも利用されるサフランには、明るい気分になる効果があるのだそうですよ。
10月に咲く花11.ネリネ
ヒガンバナ科のネリネは美しい花なのですが、忌まれることもありました。最近はガーデニングでも普通に育てられます。
ネリネの楽しみ方
ネリネは30種ほどある球根植物。10月下旬から開花が見られ、12月まで咲く花です。ヒガンバナといえば死を連想させるという理由で疎まれ、同科のネリネもそうだったのですが、近年はその美しさが見直され、ダイヤモンド・リリーと呼ばれ愛されています。
ネリネの育て方
ネリネの球根を植える季節は9月頃です。霜がつくと枯れますから、気温の低い日は気をつけましょう。あとは水をよくやるくらいで、育て方は容易。
ネリネの花言葉
ネリネの語源は水底から出られなかった妖精ネレイデスです。そこから「箱入り娘」という花言葉ができました。他にも「また会う日を楽しみに」というのもあります。
10月に咲く花12.キンモクセイ
強い芳香を放つキンモクセイ。あの黄色い花が咲きだすと、秋を感じるといっても過言ではない季節植物です。
キンモクセイの楽しみ方
9月下旬から10月中旬に開花します。花が咲くと独特の匂いがします。キンモクセイといえばトイレの芳香剤を想像する人も多いでしょうね。おかげで少しイメージの悪い残念な花です。
キンモクセイの育て方
キンモクセイは庭木が主ですが、鉢植えも可能です。どちらも苗を植えるのは3月、4月の時期。寒さに弱いので陽当たりは大切です。剪定はやりすぎると枯れるため、少しずつやるのが基本です。
キンモクセイの花言葉
「謙虚」「気高い人」「初恋」「真実」「陶酔」「変わらぬ魅力」「真実の愛」と7つもあります。控えめな小さい花と、毎年変わらず強い香りをまき散らすといった、植物の二面性を感じますね。
10月に咲く花13.オシロイバナ
オシロイバナは秋の夜散歩で楽しめる花です。花が終わった後は黒い実がつき、中に白い粉が入っているのでオシロイバナと呼ばれます。
オシロイバナの楽しみ方
日本中どこでも見られます。花が咲くのは7~10月で、時間帯は15時から朝方までという夜行性。花は一晩で枯れてしまいますが、次々と新しい花が咲くので、秋の夜長に楽しめるのではないでしょうか。
オシロイバナの育て方
庭に植える以外に、鉢植えも可能です。根は毒があるので注意してください。ガーデニングというよりは、雑草扱いされることがほとんどなのですが、野辺のオシロイバナはなかなか風情がありますよ。
オシロイバナの花言葉
夜に咲いて、朝に枯れるオシロイバナの花言葉は「臆病」。控えめな花らしい花言葉です。ただ、植物そのものは強く、春になれば新芽が出て、毎年花をつけてくれるのです。
10月に咲く花14.フウセンカズラ
紙風船のような果実が可愛いフウセンカズラは、小さな白い花をつけるのですが目立ちません。
フウセンカズラの楽しみ方
フウセンカズラはガーデニングでもお馴染の緑のカーテンにも使われるつる植物になります。ゴーヤのように葉の大きいものだと室内を暗くするのですが、フウセンカズラはそこまで暗くならず、また風船みたいな果実が面白いこともあり、最近はとても人気です。
フウセンカズラの育て方
花を愛でるという植物ではないのですが。種を植えるのは春。窓にロープや支柱を立て、からませてカーテンにします。風船の中にハートマークのついた種が入っているので、翌年のために取っておくといいでしょう。
フウセンカズラの花言葉
「あなたとともに」「あなたと飛び立ちたい」。大変ロマンチックな花言葉を持つのがフウセンカズラ。種が飛んでいく様子から決まった言葉だそうです。
10月に咲く花15.サザンカ
童謡「たき火」にも出てくるサザンカも、秋の季節を代表する花。冬のツバキと似ていますが、全然違う植物です。
サザンカの楽しみ方
サザンカの開花は10月から12月。白、赤、ピンク色の大ぶりの花が一重咲きし、生け垣などでもよく利用されます。新芽や子房に微毛があり、ツバキにはないので違いがわかります。また、花ごとボトリと落ちるツバキと違い、花びらが散るのも特徴です。
サザンカの育て方
今は品種改良も進み、さまざまな品種があります。普通3~5月に植え付け、3年おきくらいに植え替えします。時々剪定するくらいで、あとはほったらかしていても大丈夫。
サザンカの花言葉
花言葉は赤が「謙譲」「あなたがもっとも美しい」。白が「愛嬌」「あなたは私の愛を退ける」。ピンクが「永遠の愛」になります。サザンカ全般の花言葉は「困難に打ち克つ」「ひたむきさ」「理想の恋」。
10月に咲く花16.シソ
意外かもしれませんが、ジャパニーズハーブの代表シソの花も秋の季節に咲くってご存知ですか?
シソの楽しみ方
シソは鉢植えでも露地植えでも育てられます。丈が20cm以上になれば葉を収穫できます。下の葉からとるのがコツです。シソといえば刺身のツマや、薬味に重宝ですよね。
シソの育て方
9~10月に小さな花を咲かせます。その後実ができ、種をとることができます。種を植えるのは4月。日当りのいい場所で、乾燥させないようにしましょう。
シソの花言葉
花言葉は「善良な家風」と「力が蘇る」。葉の効能や、たくさん収穫しても次々新葉が生えることと関係がありそうです。
10月に咲く花のまとめ
秋はガーデニングも捗る季節
10月は残暑もおさまり、ガーデニング作業や自然散策もしやすくなる季節。秋が深まったといっても、この時期に咲く花は意外と多いのです。気温が下がり、外出が億劫になる前に、たくさんの花や植物に触れ合える貴重な時期ととらえ、積極的に動いてみてはいかがでしょうか?